1 :
風来坊:
私はこの日、3日ぶりに外にでた。
2 :
名無しさん@推敲中?:01/08/29 13:18 ID:o/dVevm.
一歩外へ踏み出した瞬間、思いのほかの明るさに目と頭が同時に
くらくらした。私はドラキュラかっつ〜の。私はもともとインドア
派なのだが、突如として不安に心をざわつかされ、買い物でも行け
と追い立てられてしまう。例にもれず今も、である。
3 :
名無し物書き@推敲中?:01/08/29 13:23 ID:91kRBb6w
でも何を買おう? 私は食糧さえも宅配ですませている。日用品も化粧品も洋服も雑貨も本も雑誌も、みんな通販だ。
4 :
名無しさん@推敲中?:01/08/29 13:40 ID:o/dVevm.
ひとまず何かを探そう、そう心に言い聞かせて町を歩いていく。
見慣れてるはずの町並みが、なんだか変わってしまったような変な感覚
に襲われた。坂を下っていく。途中登っていく人の疲れたような顔や
同じく下っていく人の重力に引っ張られるような速い足取りにふと目が
行く。
5 :
風来坊:01/08/29 20:12 ID:EbD.QaFc
私は人間がコワイ。小さな子供も赤ちゃんも同姓も異性も、コンビニのおばさんも
みんなみんなコワイのだ。
6 :
ヘタでゴメソ:01/08/29 20:32 ID:Y6WpomHw
不安で押しつぶされそうになった時、不意に声をかけられた。
外界から離れた生活をしているため、私には知り合いが少ない。
だがその声は聞き慣れたものだった。
私の頭の中にある少女の顔が浮かび、視界がその姿を探し始める。
7 :
風来坊:01/08/29 20:39 ID:V3W8qEKc
綾香だった。彼女はわたしの妹、かわいいかわいい人形のような
彼女。
8 :
ヘタでゴメソ:01/08/29 20:53 ID:Y6WpomHw
その声は他の人間にとって何の変哲も無いものだろう。
しかし、私にはとても大切なものだった。
苦しさ、悲しみ、悔しさ・・・・・・
嫌な気持ち全部、涙に変えて外に追い出してくれる。
その衣服をどれほど濡らしたことだろう。
情けない兄だと、自分でも分かってはいる。
それでも、綾香に全てを打ち明けている時しか
救いを感じることはできなかった。
9 :
お好み焼き:01/08/29 20:59 ID:CtixZIMw
「お兄様」
綾香の声は、この時も雨のように優しかった。
「お兄様に会って頂きたい人がいるのです」
10 :
風来坊:01/08/29 21:00 ID:y7oaZfZo
「お兄ちゃん、どうしたの、どこに行くの」
綾香の腕が私の腕に絡みつく。
甘い匂いがした。
11 :
ヘタでゴメソ:01/08/29 21:13 ID:Y6WpomHw
綾香は私の腕に絡みついたまま、
どこかへとひっぱていこうとした。
いったい誰と会わせようというのだろうか?
思い当たる人物が一向にうかばない。
悩んでいると、突然 綾香が手を振って誰かに合図をした。
その先では、切れ長の目にすらっとした長身の女性が
笑顔を作って胸の前で小さく手を振っている。
綺麗な人だ。
合わせたいというのはこの人なのだろうか?
12 :
名無し物書き@推敲中?:01/08/29 21:39 ID:S9yrhcfg
「紹介するね。こちらは、精神科医のこんやが山田さん。」
13 :
お好み焼き:01/08/29 21:44 ID:CtixZIMw
こんやが山田さんは、落ち着いた目をして、私の方に近づいて来た。
怖い!
綾香の手を強引に振りほどき、私は走り出した。
(どこまで走っても、自分からは逃げる事が出来ない。)
わかっているけど。
わかっていたのだけど。
14 :
ヘタでゴメソ:01/08/29 21:51 ID:Y6WpomHw
そして私はこけた
何も無いところでこけた
これでもかって位、盛大にこけた
私は手をついて上半身を起こし、後ろを振り返った。こんやが山田さんが物凄い形相で、
よだれを飛ばしながら迫ってくる。首に掛けた聴診器が風車のように回転している。
私は覚悟した。
16 :
お好み焼き:01/08/29 22:04 ID:CtixZIMw
「何も無いところで転倒するのは、骨盤の関係で女性が多いのですが……
自律神経もアレしてるのかも知れないですね」
上の方の高い所で、山田さんの声が聞こえる。
上半身をようやく起こした私に、綾香が飛びついて来た。
「ばか。逃げちゃ駄目だよ。お兄ちゃんのばか!」
再び大の字にひっくり返った私の胸元に、綾香の大粒の涙。
ティーシャツに染み込んだ水滴は、私の心を一瞬だけ暖かくして、
蒸発して空に消えた。
こんやが山田さんが私に手を差し出した。
「綾香ちゃんの言うとおりです。逃げてはいけません」
そう、そうなんだ。逃げても逃げても同じことの繰り返しだ。
「お兄ちゃん」
涙を拭こうともせずに、綾香がじっと私を見つめている。
私のたった一人の理解者……その綾香の紹介なら、信頼できる人かもしれない。
私はこんやが山田さんの手を、おそるおそる握った。
18 :
ヘタでゴメソネ:01/08/30 13:03 ID:zLJwN19g
優しい温もりがつたわってくる。
手から・・・・・・そして、その笑顔から。
綾香以外の人がこんな笑顔を見せてくれたのは何年ぶりか、
答えを見つけることができない。
おそらく、今までは他人の笑顔を拒絶していたのだ
何故、私はこの人を恐れたのだろう。
今、はじめて触れ合って思う。
この人を――いや、全ての人を恐れる必要なんて無かった。
ただ、差し伸べてくれる手を、素直に受け止めるだけでよかったのに。
自分自身が生み出した恐怖を、
人のせいにして逃げていただけなのだと初めて気づいた。
きっと、先ほどの光景も全て自分の中で生み出されたものだったのだろう。
久しく綾香にしか見せていなかったものを、この女性にも向かってみせた。
信頼の証としての涙を・・・・・・
19 :
名無し物書き@推敲中?:01/08/31 02:30 ID:eYKnOEpY
私と綾香はこんやが山田さんの車に乗り込んだ。
彼女が勤める病院で、診てもらうことになったのだ。
しかし私は、精神科に通うほどひどい状態ではなかった。
引きこもりがちだが、一週間にニ、三回は散歩に出かける。
映画を観ることもあるし、レストランで食事をすることもある。
人間がひどく怖いときもあれば、平気だと思えるときもある。
ただ、自分でコントロールできないだけなのだ。
20 :
名無し物書き@推敲中?:01/08/31 02:38 ID:eYKnOEpY
私は助手席に、綾香は後部座席に座った。
こんやが山田さんは真剣な表情でハンドルを握り、私に話しかけた。
「綾香ちゃんから聞いているわ。あなたのことは全て!」
私の掌は汗でじっとりと濡れてきた。
綾香は本当に全てを話してしまったのだろうか。
こんやが山田さんの口からは、またよだれがだらだらと垂れていた。
「あなたのような面白い患者は久しぶりよーっ!!!!」
私は次の赤信号で車から下りることにした。
21 :
名無し物書き@推敲中?:01/08/31 23:50 ID:MbmWuIBQ
ガチャガチャ……ドアが開かない
「逃げようと思ってもそうはいかないわよ」
振り返ると、こんやが山田がこちらを見て笑っている
「俺をどうするつもりだ!」
「フフフ。それはついてからのお楽しみよ」
22 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/01 02:00 ID:HLygTmbo
私は後ろの席の綾香に言った。
「こ、この人は本当に医者なのか?」
「ひどいわお兄ちゃん」
綾香は涙を浮かべて首を横に振った。
「こんやが山田さんは本物のお医者様よ。そうやってまた逃げるつもりなの?」
「綾香……」
いままでに何度綾香の涙を見ただろうか。
私だってもう終わりにしたいのだ。
だが、こんやが山田さんの口から垂れつづけている涎を見ると、
どうしても怯んでしまう。
こんやが山田さんは、私の決意を試すために、
わざとおかしな振るまいをしているのだろうか?
23 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/01 02:53 ID:JeQW6xd6
しかし、こんやが山田の表情は、明らかに異常だ。
私は身の危険を感じている。何もせず座っている事などできなかった。
ドアが開かなければガラスを破るしかないが、道具なしでは時間がかかる。
危険だが、あの方法しかない。
「綾香、伏せろっ!」
私は車がカーブに差し掛かった時、思いきりサイドブレーキを引き上げた。
24 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/01 03:41 ID:BHXew4uk
サイドブレーキを引いた瞬間、キャノビーが吹き飛び私の体はシートに叩き付けられる。
最初から車輪がないので変わってると思っていたが、どうやら車ではなかったらしい。
耐Gシートのパラシュートと逆噴射用スラスターが起動、衝撃が走る。
見える範囲は砂漠、異様に赤い砂漠、見渡す限り険しい山脈、街中との認識は間違っていた。
着地の衝撃にすら非常用のエアバルーンは破れなかった。
「ここは火星だ」
口から無意識に出た言葉に驚きつつ、ツールボックスから酸素マスクを取り出していた。
頭で考えるよりも先に体の方が無意識に行動する。
「テラフォーミングは未だ不完全、報告しなければ……テラフォーミングって何だ?
報告って何処に?」
パイロットスーツに損傷はない、非常用酸素マスクのタイムリミットは24時間だ。
ホログラフィのドーム都市ではなく、本物の「マーズ1」まで遠い道程だった。
25 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/01 04:13 ID:BHXew4uk
大気中の酸素濃度約7パーセント、酸素マスクがなければ酸欠で人類は死ぬ。
無意識にブラスターの安全装置を解除、私は何かを射殺していた。
げっ歯類に似た生物、遺伝子操作で作り出された小動物の死骸。
彼らが火星環境に適応した後、人類にとって有害と判明した。
かわいい外見と違い高度な知能、テレパシーで人類に幻覚を見せること、
葉緑素を持ち光合成を行うこと、そして最大の問題は恐ろしいほどの雑食性。
私達人類は彼ら「グリーンハムスター」の餌でしかない。
「マーズ1は無事だろうか……私の方が無事とは言えないな」
精神科医のこんやが山田、彼女は本当に人間だったのだろうか?
かすかに見え隠れするエメラルド色の光点、その数が増え続けていた。
私はまたブラスターの引鉄を引いた。
26 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/01 04:37 ID:BHXew4uk
「酷いわ、私を置いて自分だけ逃げるなんて」
私はためらいもなくブラスターの銃口を、綾香の群れに向けて発砲した。
発砲した後で重要なことを思い出した。
かわいい妹の綾香は、10年ほど前に知恵熱と脱腸を悪化させて死んだのだ。
「やめなさい! 彼らグリーンハムスターは友好的よ。
私達人類の敵は、肉食のグリーンカピバラよ」
手首のブレスレットコマンダーからこんやが山田の声、彼女から色々と聞けそうだな。
逆噴射で垂直降下する大気圏内飛行艇スカイライナー、赤い砂塵が舞っていた。
別分岐で23の続き誰か書かない?
24-26もいいんだけどさ…。
前の路線が読みたい。
28 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/01 05:35 ID:BHXew4uk
「……起き……て……目を……覚ます……のよ」
かすかに聞こえるのはこんやが山田の声、だがこの腐臭は何だ?
「起きなさい! 眠ったら死ぬのよ!」
頬を叩かれるが、目覚めが近付くとますます腐臭が酷くなった。
目を開けても見えるのは暗闇、不自然な暗闇と腐臭だ。
「私は……眠っていたのか」
「お兄ちゃん、確りして!」
「暗い、それにこの臭さは?」
こんやが山田、綾香が動くたびに湿っぽい音、何かが地面に落ちる音。
何かが私の脳裏で警笛を鳴らす。
横たわっている地面、それも粘着くヘドロ……まさかここは?
「立ち去れ! 全知全能の神の御名において、立ち去れ!」
こんやが山田、綾香の生きる屍が暗闇と共に消えていた。
29 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/01 05:49 ID:BHXew4uk
暗闇が晴れると木漏れ日の差す森の外れ、昨夜の野営地だった。
手には神の使いから与えられた神剣ギコモナー、
ブラスターなどと言う卑怯な飛び道具ではない。
戦士なら誰でも夢見る勇者の証、魔王退治の神剣ギコモナーだった。
魔物に犯された巫女こんやが山田、かわいい妹綾香の安らかな眠りを祈り、
そして私は再び勇者として旅立った、魔界2チャンネルを支配する大魔王ひろゆきを倒すために。
30 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/01 06:05 ID:p./AO.Y2
31 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/01 13:14 ID:cZoSUfmY
(>27
今、ものすごく盛り上がってるから、雑談スレで俺とチョト話そう!)
32 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/01 22:49 ID:aVvofuHY
火星にいた私と、魔界2チャンネルにいた私。
どちらが本当の私なのか?
夢なのか、妄想なのか、それとも現実の記憶なのか。
何も分からない。これが私の病なのだ。
日常から非日常の世界へと、無意識のうちに飛んでしまう。
夢を見ているようだが、妙にリアリティがある。
綾香が本当に生きているのか、私は自信が持てない。
私は綾香を殺す夢ばかりを見ているのだ。
綾香を殺す妄想ばかりを繰り返しているのだ。
現実でも私は綾香を殺したのかもしれない。
それとも、これから殺すのだろうか。
33 :
名無し物書き@ライト好き?:01/09/01 23:32 ID:hCGkLaaw
「私は誰だ?」
多重世界、少しずつ何かが異なる世界、
その遥か隔たった世界に私は同時存在していた。
或る世界では火星を訪れているベテラン監察官、
或る世界では大魔王退治に乗り出した勇者、
或る世界ではサイコパスの悪夢と孤独な戦いを挑む者。
「私は何だ?」
ブラスターでグリーンカピバラを射殺している私が呟く。
「私は何だ……何故、大魔王ひろゆきと戦う?」
神剣ギコモナーで身構えた私が呟く。
「私は、私は殺人者じゃない!」
サイコパスの悪夢、殺したはずの綾香を目の前にした私が叫ぶ。
3名が異なる世界で同時に叫んだ。
「「「何かが狂っている!」」」
それが何かの始まりだった。
34 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/02 02:35 ID:qubm7.b2
気軽な散歩のつもりで踏み出した一歩を、私は悔やんだ。
「私は誰だ?」
私はこの問いを避けていた。答えを出したくなかったのだ。
どの世界の私も、私のようでいて私ではない。
しかし、私ではないようでいて確かに私なのだ。
どの私が体験したことも、私の中に記憶として残っている。
どの私の感情も、私の心に刻まれている。
私はどれか一つの世界を、自分が生きる世界として
選択しなければならないのだろうか?
それとも私が生きる多重世界の数は、増えていくのだろうか。
私はため息をつき、呟いた。
「……長い散歩になりそうだな」
もう、何かが始まってしまったのだ。
今度こそどこへも逃げることはできない。
35 :
名無し物書き@ライト好き?:01/09/02 03:13 ID:5ixwuA8E
見なれたはずの街並み、だが今日は違っていた。
私であって私でない記憶の所為なのか、理由の判らない非現実感。
同じ時間帯に散歩をする老人、お互いに身の上は知らなくても二言三言の挨拶をする。
「今日も良い天気ですね」
何時もと同じはずの老人の笑顔、穏やかな声、だが何かが違う。
台本を丸暗記した俳優、そのような気がする。
何時も以上に長い会話で、さらにその疑いが確信に変わった。
長い人生経験から来る深み、それがない。
アナログとデジタルの違い、この譬えが1番合っているようだ。
「それではまた」
私は何時ものように挨拶、そして立ち去る。
火星の私が指摘する、良く出来た擬似空間と。
私の体は、多分何処かの施設に軟禁されて眠らされているはずだ。
勇者の私が助言する、武器は神剣ギコモナーを使えと。
悪夢からの脱出なら慣れていると。
元セラピストの私が助言する、幾重にもかけられた催眠暗示に注意しろと。
そして私は現実への逃避行に挑戦した。
まず武器だ。
神剣ギコモナーは、勇者である私の腰のベルトにぶらさがっているはずだ。
私は腰のあたりを探った。右手が剣の柄に触れた。
「よし!」
私は剣を鞘から抜き、両手で構えた。
37 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/02 04:26 ID:MLZOuG0c
そして私はこけた
何も無いところでこけた
これでもかって位、盛大にこけた
38 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/02 04:41 ID:bDR7ynJw
「…さん、……田中さん…」
目を開けると白衣を着た女性が微笑んでいる
「お薬の時間ですよ。」
…そうか、夢だったんだ
39 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/02 06:38 ID:5ixwuA8E
マンションの扉を開ける。
そしてダイニングキッチンへ、散歩の後のコップ1杯の水。
コップには水滴の汗、飲み干した冷水が咽を駆け下りる心地よさ。
だが総てが現実ではない、現実であるはずがない。
「神剣ギコモナー!」
声を出す恥ずかしさすら、突然掌に出現した剣の輝きが吹き飛ばしていた。
元より現実感の少なかった私の家、冷蔵庫、ベッドとテーブルが陽炎のように揺れている。
元セラピストの私が助言する、普段と違う行動をしろと。
脳裏に呆れた私の声が聞こえた。
「剣は幻ではなさそうだが、物質転送機の応用か?
だがここは精神世界のはず、ここまで転送することは……ブラスター!
私のブラスターは無理か」
40 :
ほう!なかなかやるじゃないか:01/09/03 00:06 ID:y7/uPKu6
「田中さん、どうかしたんですか?」
白衣の看護婦が不思議そうに目をキョトンとさせた。
ふん、間抜けめ。
私は、手の中のギコモナーを握り締め、看護婦に対し構えって言った。
「おい、おい。あんたの背中にある俺の部屋と冷蔵庫。全然消えてないぜ。
おっと、ベッドはご丁寧に半分だけ残っているな。」
誰がやったのかは知らないが、病室で目覚める俺と、自宅のマンションに帰る俺を
同時進行でやらかすのがよほど堪えたのか、あるいはギコモナーの力が単に強力だったのか、
私は実に奇妙な世界・・・、2つの世界が混ざり合った世界に立っていたのだ。
41 :
皆さん、好きねえ:01/09/03 00:23 ID:y7/uPKu6
「まるで、出番を間違えた役者の様だな。・・・いや。」
俺は看護婦を油断なく睨みながら言葉を続ける。
看護婦の後ろでは俺の「元」部屋が相変わらず陽炎の様に揺らめいている。
「いや・・・ミスをしたのは役者じゃない。大道具の係りであり、おそらく、脚本家
舞台監督も兼ねているやつだ。」
42 :
名無し物書き@ライト好き? :01/09/03 00:27 ID:8qmHblfk
ダメだと思ったブラスターが左手に出現する。
「何でもありか……お前も人間じゃないな」
無造作に神剣ギコモナーで、白衣の看護婦もどきを薙ぎ払う。
自宅マンションと病室の入り混じった奇妙な光景が消え失せた。
元セラピスト、勇者の私が同時に助言する。
「「次が来るぞ」」
そうだ、幻影との戦いは始まったばかりだった。
43 :
好きですとも:01/09/03 00:32 ID:JiXfQ6B2
俺はブラスターを構えた。
そう、今の俺はタフな監察官だ。
この場をくぐり抜けるには、俺が適役だろう。
看護婦の顔から表情が消え、その体が揺らめきはじめた。
ここでは人間さえも、舞台装置の一つに過ぎないのだ。
>42
スマソ。かぶったわん。
以下、42の続きでどーぞ!
45 :
名無し物書き@ライトノベル好き? :01/09/03 00:43 ID:8qmHblfk
奇妙な光景が消えた暗闇その物が閃光を放ち、
次の瞬間には多量の海水が津波のように押し寄せる。
生暖かい塩水が口と鼻から体内へ侵入する。
体中の細胞が酸素を求めで悲鳴を上げる。
「良く出来た幻覚だが……
リアルにすればするほど、浅い底が見えるぞ!」
また神剣ギコモナーで薙ぎ払い、
同時に左手のブラスターも広域モードで射撃する。
「大道具の係りであり、おそらく脚本家、舞台監督も兼ねているやつは、
未だ未だやる気らしい。いいだろう、何回でも打ち破る!」
私はまた幻覚の消えた暗闇の中だった。
46 :
この板、私の同類でイパーイじゃん W:01/09/03 00:50 ID:iR59ooH2
私は、剣の切っ先をグイと突き出しながら言う。
「俺を玩具にしてくれた、そのヘボ監督はいったい何者なんだ。」
看護婦は答える代わりにに無表情で右手を私に向かって突き出した。
と、その瞬間彼女の右腕が陽炎の様にユラリと揺れる。
勇者の私が警告を発した。
来る!ヤバイぞ!!。
47 :
スマソ〜ン(泣):01/09/03 00:55 ID:iR59ooH2
何時の間にこんなにイパ〜イ。
話がつながんね〜YO
48 :
46です:01/09/03 01:05 ID:iR59ooH2
49 :
名無し物書き@ライトノベル好き? :01/09/03 01:09 ID:8qmHblfk
倒したはずの看護婦もどきは姿を肉食獣に変貌しながら、
リターンマッチを挑んできた。
下手糞な脚本家兼舞台監督は、もはや幻覚の整合性を完全無視、
開き直ったようにまた自宅マンションと病室の入り混じった世界だ。
「顔だけ看護婦か、気色悪いぞ!」
化物の右腕が炎となって私を焼き払う。
神剣ギコモナー、ブラスターも服と共に燃え尽き、皮膚は弾け筋肉が弾けた。
痛みはあるが、燃え尽きたはずの剣と銃の感触も残っている。
「精神世界の支配比率が変動したな」
内臓もない骨だけの私が笑って、化物に剣を突き立てて怒りを注ぎ込んだ。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
>>46も入れたよ〜。
何でもありの精神世界だから(藁
50 :
名無し物書き@ライトノベル好き? :01/09/03 01:16 ID:8qmHblfk
>>49の訂正
×神剣ギコモナー、ブラスターも服と共に燃え尽き、皮膚は弾け筋肉が弾けた。
○神剣ギコモナー、ブラスターも服と共に燃え尽き、皮膚が弾け筋肉と内蔵も蒸発する。
うーん、大して変わらないか。
51 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/03 01:31 ID:WNkMBG/2
む?わたしの怒りを吸収してより異形となったか。もはや動物には見えないぞ。
例えるなら、肉質の西洋ランと言ったところか。
52 :
おお!49、さいこォ〜 いい奴だ:01/09/03 02:20 ID:dXhAw6rU
ふん。私は鼻で笑った。
私の中で声がする。悪夢と戦った奴だ。
おい、監察官の私。ルールはもう、わかってるな。
勿論だ。
勇者の私も力強く頷いた。
白骨の私は肉質ランに刺さった剣を思いきり握り締めて叫んだ。
「もう、張ったりはきかねぇんだよ!!」
この世界では姿かたちなど何の意味もなっさないのだ。
我々三人は有るだけの気合の全てを剣に込めて叫んだ。
「っぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
53 :
名無し物書き@ライトノベル好き♪:01/09/03 06:56 ID:gVMXd7lM
今度こそ手応えがあった。
肉質ランは再び変身しかけたが、その途中で霧散する。
化物の消滅と共に、スケルトンだった私も元通りに復元した。
何度目かの暗闇、脚本家兼舞台監督は長いインターバルだった。
向こうは色々と準備が出来ても、私の方は事前準備が出来ない。
「後手に回るのは仕方がないことだ」
勇者の私が返答する。
「行動パターンをランダムに変えれば、脚本家の方が自滅する」
元セラピストの意見、火星監査官だけが沈黙を守る。
「精神世界の支配比率、その奪い合いか……長期戦だな」
ニヒルに笑う監査官、ハードボイルドだ。
次の舞台は勇者のいた世界、神の使いギコ猫が集団で出迎えた。
54 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/07 23:49
>53
最終回まで書いてくれ。
55 :
名無し物書き@ライトノベル好き♪ :01/09/08 03:11
一人じゃ書けないよ。
誰か参加して。
56 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/08 03:21
誰か参加して書いて読ませて〜!!
おいらは読み専、スマソ。
57 :
名無し物書き@ライトノベル好き♪ :01/09/08 03:50
「ゴルァ!」
「逝って良し!」
「プニプニしてください」
「なでなでしてください」
「帰れ!」
神の使いだったギコ猫が敵意を剥き出して肉薄する。
神剣ギコモナー、ブラスターを構えた私は、ギコ猫すらも薙ぎ払った。
「木村屋安子でも呼んでくるか……木村屋安子って誰だ?」
現在の私でも誰でもない記憶が、この状態を打開するために必要な知識が混入してきた。
神の使いだったギコ猫の死骸、これを治せるのは木村屋安子だけらしい。
58 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/08 04:51
_/ ̄ ̄ ̄ ̄\ 恋愛ッポイ展開
煤Q ∪ ´∀`) 待ッテルヨー
59 :
名無し物書き@ライトノベル好き♪ :01/09/08 04:56
木村屋安子、住所不定のギコ猫支援組織「何か。」のメイド女医。
泣く子も黙る武闘派の女医で、何故かメイドをやっているらしい。
ギコ猫蘇生法の第一人者……何処から来た知識だろう?
「幻影の中でも『何か。』は住所不定か」
勇者の私が苦笑した。
(23の続きで書いてもいい?)
【23までのあらすじ】
三日振りに家を出た「私」は、妹「綾香」の薦めで精神科医「コンヤガ山田さん」
に連れられて、病院へと向かう。
車中、山田さんの異常な態度におびえた「私」は、サイドブレーキを引いた……
「綾香、伏せろっ!」
私は車がカーブに差し掛かった時、思いきりサイドブレーキを引き上げた。
後輪がロックされた車は、遠心力でゆっくりと横に滑り、
すぐに激しくスピンを始めた。
左のバンパーがガードレールに接触し、シャワーのように火花を噴き上げる。
綾香が悲鳴を上げて、後部座席から滑り落ちた。
綾香!
だが、私は全身に力を入れて加速度に耐えるだけで必死、どうする事もできない。
(SFの人、お笑いの人は、ご遠慮下さい。。。
「現実」というルールの中で物語を作れる人の参加をきぼーん。
長いレスも勘弁してクレー。)
61 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/15 02:00
ここはライトノベルだyo!
>60は削除、無視してください。
62 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/15 02:08
>61
違う分岐で逝くってのは、どうだ?
平行世界もの。
1000で感動的に一つにつながるってのは?
>62
平行世界ものにしようと思って、>32を書いたんだが……
(む。。。
ライトノベル、まだ生きていたのか。。。
うまい新スレの1が考えられないんで、ここで練習させてくれまいか。。。
この後の展開としては、路上ミュージシャンと知り合いになったり、
夜の世界に入ってみたり。。。
人間ドラマを描いて行きたいのだ。。。)
>63
本当だ。
キャノビーが吹き飛んだ時点で、ついていけなくなったんで
読んでなかったyo!
んじゃ、勝手に【もうひとつの現実編】として書いていくよ!
(*⌒ヮ⌒*)
両方読みたい。
ライトも現実編も頑張れわっしょい。
二回目にガードレールに接触した時、山田さんは軽くブレーキを踏んで、
車の過重を後部に移した。
スリップしていた後輪が、地面を捉えなおす。
車体が道路と平行になった時に、刻むようにアクセル。
彼女の長い足は、魔法のように繊細な動きを見せた。
精神科医コンヤガ山田さんは、ハンドルを全く動かさず、過重の移動だけで
完全に車をコントロールする技を見せた。
車が静かに路肩に停車した時、私は完全な敗北を悟った。
動物園のような臭いで、私は目を覚ました。
白い天井、白い壁、白い床。私が寝ている白いベッド。
やけに薄暗い蛍光燈で、部屋の隅々まで確認する事が出来ない。
異臭は、シーツから発している。
ただ一つある窓に、鉄格子?
しかし、牢屋ではない。
私がいるならば、ここは──精神病院だ。
綾香。
私の妹は、あの事故で無事だったのだろうか。
あの時、車を停めたコンヤガ山田さんは、私の二の腕にトイレットペーパーの
芯のような円筒を押し付けた。
小さな痛みが走り、それっきり私は意識を失った。
悲鳴を上げて後部座席から滑り落ちた妹、綾香の無事を確認する間もないままに。
とにかく、この不潔なベッドには耐えられない。
私は起き上がろうとするが、視界が歪み、またベッドに倒れこんでしまう。
ワーファリン系の薬か? 身体に力が入らない。
静かだ。今は夜なのか。私は、どれくらい気絶していたのだろう。
ここは、どこなんだ。綾香。
ふたたび暗闇に意識が吸い込まれる時、イメージのコンヤガ山田さんが花のように
笑った。
人の気配で、目を開ける。
コンヤガ山田さんが、悲しそうな顔で、私を見下ろしていた。
「一時的に退院してもらいます」
夢か? 私は、なんとなく彼女に笑いかけてみる。
「妹さんが、お亡くなりになりました」
彼女は笑わない。コンヤガ山田さんは、その時一度も笑顔を見せなかった。
68 :
[ライト編]精神世界:01/09/16 01:32
何処からかハイヒールの足音、勇者の私が疑問符で緊張する。
年齢不詳、謎の美人女医は足跡を立てることがない。
何時もならペットのギコ猫、彼の気配で接近を知るのだ。
急激に膨らむ殺気、それも殆ど同質の気配が2人。
勇者の私が謎の看護婦、赤十字彩と2人目の字名を思い出していても、
問答無用で鍛え上げられた反射神経が無意識に横っ飛びで回避させた。
ゴキッ、ドゴッ!
避けていなければ即死、拳と拳、鋭い蹴りと蹴りの応酬だ。
「赤十字彩と出会うとこれだ……無視だ( ゜Д゜)ゴルァ!」
ギコ猫支援組織「何か。」、他人の精神世界に生身で侵入する
……どうすればそんなことが出来るんだ?
「変わったところにいるな、勇者」
元神の使いのギコ猫からすれば、彼女達の方がペットなのだ。
「好きでいるんじゃない。脱出方法、黒幕の情報を頼む」
「完全版は三日三晩、普通サイズが丸一日、省略版が約1分、値段は全部同じ」
「短縮普通サイズでまけてくれ、牛丼の大盛りと味噌汁」
「現実世界での牛丼の大盛りと味噌汁、お新香もだ。脱出方法は……黒幕は……」
手付のうまいん棒を支払い、ギコ猫から情報を得る。
乱闘していた女医と看護婦、値段交渉が終わったので黒焦げギコ猫達の蘇生開始だ。
「また腕を上げたな、2chに帰れ!」
「ケンカを売ってるのか( ゜Д゜)ゴルァ!」
「勇者に言ったんだ、勇者に」
どう考えてもギコ猫に向かって言った木村屋安子だった。
69 :
【現実編あらため純文学編】:01/09/16 12:45
頭がはっきりしない。薬のせいだ。
コンヤガ山田さんの後ろを覚束ない足取りでついて行き、僕は廊下に出た。
廊下の長椅子に腰掛けていた、頑丈そうな男の人が立ち上がる。
「どうも。西署の枕崎です」
枕崎さんは、なんだか人懐っこい犬のような顔で、恥ずかしそうに笑った。
僕は黙って、窓ガラスに映る暗闇を見つめていた。
70 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/16 13:01
純文学って、サスペンスかミステリーだろ?
71 :
Sさん@暇つぶし:01/09/16 17:26
どちらも書けん
72 :
Sさん@暇つぶし:01/09/16 19:04
【現代編】
僕が勇者となって闘っている妄想に浸っている脇で、枕崎さんは話し続けている。
僕の目は以前として夜の闇に向けられていた。
闇。それは酷く、僕の心を癒してくれる。
家では電気を点けない。それが僕にとって当たり前のスタイルだ。
暗い部屋の中で、布団の上で呆けている事が多い。
その時の僕は、まさに空っぽで、頭の中には何も描かれる事は無い。
それは、平穏だった。
長々と続いた枕崎さんの話は終わる。
彼は明らかに話を聞いていない僕に対し、表情一つ変えず喋り続けていた。
そして今も、笑顔のまま。
食えない男だ。僕は、彼の目の奥に底知れない光を感じた。
だが、臆してはならない。僕には、聞かなければならない事がある。
僕は、意を決して口を開いた。
「彩香――彩香は、何処に居るんですか?」
73 :
Sさん@暇つぶし:01/09/16 19:06
↑すまん、名前間違えた。
彩香でなく、綾香。
74 :
[ライト編]精神世界:01/09/17 12:14
「しかし、地面で背泳している『ウファ』のところで右に曲がり、そのまま1リーグ直進か。
……ギコ猫、何でついてくるんだ? (・∀・)カエレ!!」
「覚悟はいいな」
木村屋安子が嬉しそうに腕捲り。
「ギコ猫に言っただけ、安子さん達はお好きにどうぞ。ギコ猫、(・∀・)カエレ!! 」
「こんな面白いことは滅多にないから、確りと見学者するぞ( ゚Д゚)ゴルァ!」
モファ ヘファ
((( ⊂⌒~⊃。Д。)⊃
目を擦る、確かに地面で背泳ぎをしている奴がいる。
「これが『ウファ』か、器用な奴だ」
「よっ」
「ちわーす」
「ギコ、知り合いか」
「気の好い奴だぞ、勇者……案内してくれるそうだ」
歩くどころか走るよりもはるかに早く、ウファは地面を背泳ぎで仲間に成った。
「ここを右に曲がって1リーグを直進か、やれやれ」
戦力に成るのだろうか、一抹の不安を胸に先を急いだ。
75 :
[ライト編]2ch世界:01/09/17 12:46
1リーグ、飯抜き休憩抜きの強行軍で歩かされて、見覚えのあるヘドロの沼地。
「何で2ch世界に出るんだ。火星に繋がっているはずではないのか?」
火星の監察官が瞬間的に異議を唱える。
「異世界の勇者、予定は未定であり決定ではないぞ( ゜Д゜)ゴルァ!」
「……ギコ、道を間違えたな」
女医の指摘は正しかった。
「それも故意だな」
看護婦の指摘も正しかった。
赤十字彩のペット、それでなくても影の薄い「うにゅう」は沈黙を守っていた。
「ま、待て、異世界の勇者! 話せば判る!」
監察官の私は何とか怒りをねじ伏せて、構えていたブラスターをホルスターにしまう。
モファ ヘファ
((( ⊂⌒~⊃。Д。)⊃
モファは能天気に泳いでいるだけ、冷静に観察しているのはセラピストの私だけだった。
「面白そうな世界ですね」
「うむ、面白いぞ、異世界の賢者兼勇者。解決したら住み着くか?」
「(・∀・)イイ」
「そうか、住み着くか。『何か。』は何時でも歓迎するぞ」
安子さんに何て恐ろしいことを……そうだ、勇者の私が現実世界へ住み着こう。
「火星からでも現実世界へ行けるが、2ch世界を横断した方が近いぞ( ゚Д゚)ゴルァ!」
とにかく強行軍は未だ続いていた。
76 :
☆クリックで救える命がある。:01/09/17 13:25
みなさんご存知のように9月11日
アメリカで同時多発テロが発生し、
多くの人命が無残にも奪われてしまいました。
そこでクリックするだけで募金できるサイトが
存在することを知り、ここに紹介させていただきます。
緊急フリー募金です。
募金ボタンをクリックしてください。
米国テロ被害者に対する支援金を
クリックするだけで寄付できます。
http://www.donate-for-free.com/index_ja.asp? 1人1日1回ですが、毎日何人もの方がクリック
すれば協力できると思います。
よろしくお願いいたします。
77 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/17 19:26
僕は、意を決して口を開いた。
「彩香――彩香は、何処に居るんですか?」
枕崎さんは質問に答えず、山田さんの方に視線をやった。
少し眉を寄せて、山田さんが僕に答える。
「そうですね、車の中でお話しましょうか」
僕達は病院の建物を出て、駐車場になっている中庭に向かった。
来る時に乗っていたのとは、色違いの同じ車。
後部座席に僕と枕崎さんが並んで座ると、運転席のコンヤガ山田さんは
シートベルトを締めた。
78 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/17 22:48
妹の名前を間違えてるぞ。
79 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/18 19:17
後部座席に僕と枕崎さんが並んで座ると、運転席のコンヤガ山田さんは
シートベルトを締めた。
「今、綾香ちゃんの御遺体は君の実家に・・・・・・」
車が走り出して、枕崎さんが僕に話しかけてくる。だんだん声が遠くなって、何も
聞こえなくなる。
とにかく、僕はもう家には帰りたくない。病院に戻るのは、なおさらごめんだ。
あの場所へ行こう。
ひとりぼっちの暗い部屋で、見つめていたあの場所に。
「山田さん」
話を中断されて、枕崎さんが驚いたように黙り込む。
「トイレに行きたいから、車を止めてください」
>78
急いでたから、、、、
>78が、主人公を夜の世界に脱出させてみないか?
秘め子みたいな女と恋愛させたいんだけど、精神病院から脱出するだけで六話、
展開が遅くて二人では辛い・・・・・・。
ヘタデゴメソは、逝ってしまったのか?
やはり、過疎板で青春映画のようなリレー小説は無理なのかァー!?
頑張れ。
ギャグかエロに成るぞ、それも1回で。
それでもいいのか?
82 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/19 07:57
一方その頃、都内の某所では……
「ねぇ星司さん、こんな事してたらウルトラ兄弟に何て言われるか分からないわ」
「いいんだよ・・・そんな事、これは地球人に与えられた特権だぜ(ぺろぺろ)
「ああん!ダメぇ!そこは・・・ああっ!!!」
「きっと宇宙からウルトラ兄弟が見てるんだよ」
「ああっ!そんな・・・こんな恥ずかしい格好見られるのいゃぁ〜!!!」
「いくぞ夕子!」(ズンズン)
「ああっ!!星司さん!!!そんなに強くしたら壊れちゃう!!!」
「夕子〜っ!!!!!」「星司さぁぁ〜ん!!!」
光の国
ゾフイ「おいっ、新マン・・・何見てるんだ?やけに嬉しそうだが??」
新マン 「うっ!どぴゅ!!」
83 :
名無し物書き@推敲中?:01/09/19 11:23
くだらない、エロでもギャグでもないな。
洋式トイレの便器のふたの上に座って、僕はため息を吐いた。
コンビニでトイレを借りる作戦は、半分だけ成功したかもしれない。
精神科医と刑事から離れて、一人の時間を手に入れる事が出来た。
しかし、ここで一生暮らすわけにはいかない。
ラストチャンスだった窓は、猫が一匹通れるかの大きさだ。
刑事が、強引に僕より先にトイレを借りたのは、そのための確認だったのだろう。
僕が、もう一度ため息を吐いた時、ドアの向こうで騒ぎが起こった。
>82
こここ、このウルトラ兄弟のエロは。。。
リクエストしといてあれですが、俺にはリレー出来ない!
Sさん、書いて下さいよ!
あなたは、ライトも純文学も書ける人だあ!
【現実編】
窓の割れる音――続いて、甲高い悲鳴。女性のものだ。
ドアの外から、誰かが争う音が響いてくる。何かが割れる音。ずしん、と足に響くような揺れは、きっと陳列棚が倒れたものだ。
ドアの外で、一体何が起こっているのか?
様子が見えない、恐怖感。だが、それよりも強く、僕は確信する。
これは、チャンスだ。気まぐれな神様がくれた、唯一の。
ドアを開けると、僕は全速力で飛び出した。
散乱する商品が僕の足を捉えようとするのをやり過ごし、出口へと突き進む。
「くそっ……待て、待つんだっ!」
刑事さんの声。僕の耳には届かない。棚が倒れる音に、消えていく。コンビニの中は、まるで戦場のようだった。
一体、何が?
しかし、今の僕に、それを把握するまでの余裕は無い。
ただ、逃げるだけだ。
>85
何が起こったかは先送りにして、見事に主人公を脱出させましたね。ふっふっふ。
素晴らしい。
どうやって逃がそうか、苦しんでいただけに感服いたしました。
見事。見事と言うしかないですね!
ところで、俺はもう、この辺で書くのはやめます。。。
理由は三つ。
一つは、やる気が亡くなった事。
姫子さんのシミュラキュラを書くのを楽しみにして頑張っていたのですが、あの人、
どうやら人間というより「カキコする祟り神」みたいな存在ですね。。。
怖いんで、もう書けぬわ!!(・∀・)
ttp://cheese.2ch.net/test/read.cgi?bbs=bun&key=995895436&st=499&to=503&nofirst=true 第二に、書き手がいない事。
一人でリレー小説を書く孤独、さらに言うなら男二人で「見事ですなー」とか、
交換日記のような状態で書き続ける事を想像すると、発作的に首をつりたく
なります。。。
最後の理由として>85で第一部終了、非常にやめやすい。
続きを書くとしたら、時間と場面を改めて、浮浪者の主人公が女に拾われるとか、
そんな展開でしょうか。
俺はもう書きませんが、Sさんにはハッピーエンドまで書き続けて行って欲しい
ものです。。。
では、そういう事で。さよならー。
うむ、ではオレも
また誰かがあげてくれる日を待つ事としよう
89 :
では期待にこたえて:01/11/03 11:40
>>88 ∩ ∩ ∩ ∩
// | | | | //
// | | | | //
| | // | | //
| | ∧ ∧ // / ̄ ̄\ |ΛΛ//
| |( ゚Д゚)// < あげ > |('∀`)/
\ | \__/ ( : )
| | ( : )
| / ( : )
/ / ( : )
| / ( : )
∫| | | | |~| |
| || | | |||
| / | | | | | |
// | | | | | |
// | | | | | |
// | | | | | |
U U U U
90 :
名無し物書き@推敲中?:
そして、120年後、「それ」はやって来た。