原稿持ち込み経験者のかた

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196名無し物書き@推敲中?
「出したい出版社に出せる文学賞がある」場合には、その賞に応募した方が賢明です。
「持ち込み」より、まずは「文学賞」への応募を推奨します。
 もし、新人を対象とした文学賞がなかったり、枚数的にどうしても合致しない
場合……これは、あるいは持ち込みもやむを得ないのかもしれません。
しかしもちろん、「持ち込み禁止」としている所は多く、また賞がないのはそのまま
、新人を必要としていないという意思のあらわれであることすらあります。
誌面などで「持ち込み歓迎」としていればさておき、漫画ならともかく小説の場合
には、そうした話もあまりききません。

 一般的に、大手出版社では持ち込みはマナー違反となっています。理由は簡単で、
もし、賞に応募するはずの人間が持ち込みに殺到した場合、編集者の通常業務に
支障がでるためです。ただでさえ多忙な仕事の合間を縫って文学賞の選考も
行っている上に、更に不定期に送られてくる持ち込み原稿の対応までを編集者に
強いるのは酷にすぎます。
そんな事情で、持ち込みはそのまま門前払いというケースが少なくありません。

『「賞」と違って「倍率」がない分、持ち込みの方がデビューの可能性が高い』
……そんな思い違いをされている方が、実は意外に多いようなのですが
……実際はまったく逆で、むしろ賞の方がデビューへの確率は高いほどです。
「持ち込み」で、見る目が甘くなるような編集者はまずいません。
 また、新人の場合は「受賞」ということが一つの箔になります。
 それがない状態でデビューすると、初版部数や宣伝などでも受賞作家と明確な差がでるため、
将来に向けてのサポートが弱かったり、また余計なハンデを負うことすらあります。
せっかくデビューしても、二作目三作目が出せないということも珍しくありません。
 受賞した場合には、「うちの賞の受賞者」ということで、積極的にお仕事をまわしてくれることも多いため、
まずこのようなサポートの段階で差があります。
 そして、たとえ受賞には至らずとも、選考過程で目に止まった作品に対して
編集者が連絡をくれるのは珍しくない話です。
「文学賞」というものが「新人発掘」のためにあることを考えると、それを無視して
持ち込みに走るのは、よほどの理由――例えば、枚数的にすさまじい超過がある、
ジャンル的に何処にもだせない、など――がない限りは、やめておいたほうが
良いでしょう。
もっとも、そんなケースがそうあるとは思えないのですが……(^^;)
 また、「枚数」についての蛇足ですが……「応募したいけど枚数が合わない」という話は、
実際によく聞きます。ですが、「合わない」のであれば、「合う」
ように書いた別の作品で応募するという手があります。 どのみち、デビューすれば
多くの作品を書けなければいけませんし、「今書いているものが600枚もあって、
規定に合う賞がない」というような場合には、まず「別」の、
「規定にあった作品」で受賞を目指し、受賞後に「こういうもの
もある」と出せるのが美しい形のように思います。一つの作品に
こだわる姿勢は確かに大事なのですが、こだわりすぎて他の作品を
書く気を失っては意味がありません。
机の中に作品を寝かせることも、将来への大事な布石になります。