この3語で書け! 即興文ものスレ 巻之二

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文章は5行以上15行以下を目安に。
586名無し物書き@推敲中?:01/10/07 10:46
酒はワイン。ブルゴーニュの年代物を集めている。
趣味は古書収集。泉鏡花の各種版本のコレクションでは世界一だ。
ワイングラスを傾けながら、鏡花を読むのが至福の時である。
「夜行巡査」「高野聖」「外科室」が最も好みだ。
今晩はエジプトからミイラを取り寄せてある。
私の財布が軽くなるほどの値段がする高級食材である。
血抜きしてあるミイラの、しかも五千年も昔の微かな血の味。
生きた美女の健康で新鮮な血液もいいが、
ドラキュラだっていつも人間の首筋に牙をたてていると疲れる。
たまにはこういう種類の枯れた贅沢を味わってみてもいいじゃないか。


お題は「みかん」「中古車」「留守番」です。
587烏賊リング:01/10/08 15:13
よりによって俺が留守番している時に何でこんなものが・・。
次々と「和歌山みかん」と、書かれた小さめのダンボール箱が会社の玄関に
積み上げられてゆく。
一体、なんなのだ。こんな納品は聞いていない。加藤の奴もそんなことは
謂っていなかった。そういやあ、あいつ何処までいったんだ?
昼休みおわってるのに。確か、「中古車見てくる」とか謂って、
先月買ったばかりのプジョーに乗っていったなあ。
わけがわからん。
そう謂っている間にも次々と運び込まれるみかん箱。もはや玄関には収まりきらない。
勘弁してくれよ、ウチの会社はそんなに広くないぞ。これ以上は無理だ。
「すいません、あとどの位あるんですか?これ。」
そう、配達員に尋ねると、彼は謂った
「え?これっすかあ?このトラック全部っすよ、全部。」
そういいながら彼は、10トントラックの荷台を指差した。
・・・・。
早く、帰ってきてくれ加藤。
588烏賊リング:01/10/08 15:14
次は
「心理」 「武者」  「秋」
お願いします。
589名無し物書き@推敲中?:01/10/08 15:14
 丹波のさらに奥、「夜久野」という町に小さな名無しの墓があります。
 これが、戦国時代、家の安泰のため遠く東北に嫁いだ夜久野姫の墓です。
 彼女が十六の若さで、山形の大名・最上家に嫁いだのは、しだれ桜も
咲き出した四月の事でした。

 雪に閉ざされた山形で、誰もこない留守番の生活を続けるうち
姫は胸を患い、ある大吹雪の翌朝、その短い一生を終えました。

 「みかんが食べたいです・・・」という姫は、最後の日の朝、新雪の丘を指差し
 「ああ、しだれ桜がきれいです」と微笑み、帰らぬ人となりました。
 実家に設けられた小さな墓には、時折、四月のしだれ桜の枝が・・・

 ・・・という伝説は、まるで冗談というか捏造なのだが(笑)
 急遽仕事で夜を徹して国道をいく、その途中にあった町だった。

 いいじゃないか、とりあえず少しは眠気は紛れたのだし。
 史実なんて知らない。夜久野姫ってどんなんだったのだろう?
 ・・・わかるわけない(笑) 姫の存在自体がでっちあげだもの。
 「ああ、仕事がしんどい」
 夜久野の微笑む声が聞こえる。 ・・・わけないけど(笑)

 ※少々長くてすみません^^;
  次のお題は「ワイン」「Linux」「徹夜」でお願いします。
590589の母の子でございます:01/10/08 15:17
やってしまいました、一分遅れ・・・^^;ゴメン
589のお題は無視してやってくださいm(_ _)m
591烏賊リング:01/10/08 15:21
>590
ああ、本当に競っていたんですね。一分とは・・。
でも俺最近書きすぎなんで。
お題は589のでいいですよ。
では、続行してください。
592心理武者秋ワインLinux徹夜:01/10/08 17:19
 九州のとあるゴルフコース、俺のミスショットは、妙なコースを
描いて、いかにも薩摩武者といういでたちのごついおっさんに当った。
 「なんばしょっとか!」と捨て台詞を残して、薩摩男は立ち去る。

 なんだろう、「難波ショット」とは?
 関西育ちの俺のDNAの中の何かが、偶然、新ショットへと昇華したのか?

 その日から、難波ショットを求めての徹夜の研究が始まった。
 俺はもう、Linux一本でMS帝国に立ち向かう心理だった。

 「難波ショットを知りたいのです!」「あんたあほか?」(ワッハ吉本)
 「難波ショットを!」「冷凍のはないんだよね、今」(豚マンの蓬莱)
 「難波ショットありませんか」「予約はおありでしょうか?」(たよし)
 戎橋筋に秋風が吹いても、俺は諦めなかった。

 いまや引退し、ワインマニアとして悠悠自適の生活を送る俺は振り返る。
 3年後、完成した難波ショットで業界を総ナメにした、あの出発点は
まさにここにあったのではないかと・・・薩摩武者に感謝する。

 ※責任とってムリヤリ6語で書いてみましたが・・・(汗)
  次のお題は:「白衣」「黒衣」「憑依」
593新参者:01/10/08 19:18
初めてお目にかかります。
あまり慣れていないので、イマイチ意味不明かも知れませんが、
よろしければご批判・ご感想をお願いいたします。

お題:白衣・黒衣・憑依


最近、陰陽師とかっていうのが流行ってますな?
あ、ご存知ない?
占いやら、物の怪の御払いやらをする職業だそうで。なんでも平安の雅な時代から
の由緒あるお仕事だそうですな。
まぁ、最近は科学万能の感もありますが、やれ憑依されただのなんだのって騒ぎは
今も昔も変わらないようですよ。
目に見えないモンってのは、いつの世も怖いものなんですな。

たとえばですな。
そうそう、今のあなたのように、まず御払いを受ける人は白衣で身を包むわけです。
ほれ。そのあなたの目の前にあるお水。そうそう。それです。それを額にぴちょっと
付けまして。そう。ちょっとでいいんです。

そうしてですな。
今私が着ているような黒衣を纏った陰陽師とやらがですな。
もぞもぞと呪文を唱えたり、舞を舞ったりするのですよ。
ほれ、このようにですな。くるりと。

はい?まるで自分が憑き物落としをされてるような気分だって?
いやいや。そんなことはありませんよ。

あなたが憑き物なんです。


お題は・・・。
「スピーカー」「コシヒカリ」「ジプシー」
594おはつです♪:01/10/08 19:25
初めまして。
久しぶりなので、イマイチ意味不明だったらごめんなさい。
よろしければ批評・感想などいただけると幸いです。


お題
「白衣」「黒衣」「憑依」

最近、陰陽師とかっていうのが流行ってますな?
あ、ご存知ない?
占いやら、物の怪の御払いやらをする職業だそうで。なんでも平安の雅な時代から
の由緒あるお仕事だそうですな。
まぁ、最近は科学万能の感もありますが、やれ憑依されただのなんだのって騒ぎは
今も昔も変わらないようですよ。
目に見えないモンってのは、いつの世も怖いものなんですな。

たとえばですな。
そうそう、今のあなたのように、まず御払いを受ける人は白衣で身を包むわけです。
ほれ。そのあなたの目の前にあるお水。そうそう。それです。それを額にぴちょっと
付けまして。そう。ちょっとでいいんです。

そうしてですな。
今私が着ているような黒衣を纏った陰陽師とやらがですな。
もぞもぞと呪文を唱えたり、舞を舞ったりするのですよ。
ほれ、このようにですな。くるりと。

はい?まるで自分が憑き物落としをされてるような気分だって?
いやいや。そんなことはありませんよ。

あなたが憑き物なんです。


次のお題は
「スピーカー」「コシヒカリ」「縦笛」
でお願いします。
595 :01/10/08 19:29
ありゃ。すみません。
2重投稿になっちゃいました。
596 :01/10/08 20:20
hate?
597  :01/10/08 21:23
あれ?
記事番号が一致してないぞ?
592になってるのに、入ってみると596になってる・・・。
598「スピーカー」「コシヒカリ」「縦笛」:01/10/08 22:17
 「今日のお宿を・・・」
 どんなに頼んでも、笛吹きの若者に宿を貸す者はいませんでした。

 その夜、街に若者の縦笛の音が、まるでスピーカーの大音声の様に
鳴り響いたのであります。
 するとどうでしょう、水田に実った稲穂の米に、ゴキブリの様な足が
生えて、若者の後をついてゆくではありませんか!

 「戻ってきてくれよう〜米」と叫んだところで、米には耳がありません。
 笛の音だけは聞こえるのか、ついに米粒は次々と夜の海に飛びました。

 これが、日本への米伝来のはじまりと云われています。
 コシヒカリ等の日本の米粒が、外国の米粒よりも丸いのは、こうやって
海を渡る時に、水ぶくれしたせいなのですよ^^
 もちろんネタですが。

 ※なんか異様な光景だー^^;
  次のお題は:「セーラー服」「海軍」「赤紙」でお願いします。
599名無し物書き@推敲中?:01/10/08 23:15
お見合いのお相手は海軍士官の滝澤様。
大尉様というお話で、
真っ白な軍服がまぶしく、腰に短剣をさした凛々しいお方。
かよこは頭がぼうっとして、お顔もよく拝見できませんでした。
お顔は真っ黒に日焼けしておられて、
ふつうで見ても真っ黒でよくわからなかったかも……
でもでも、かよこのような幼き者をお嫁に望まれているというのは……
だってまだセーラー服の女学生。
だってまだ大人じゃないし……と厠の中で物思いに沈みつつ、
かよこは不思議そうにたった今つかったばかりの
紙が赤紙になっているのを見つめた。


お題は
「お風呂」「工場」「森林」でどうぞ。
600「お風呂」「工場」「森林」:01/10/09 00:41
 木材工場に勤める彼女は、若い工場医を慕っていました。
 肺病で入院していたある日、彼女は言いました。
 工場の機械になるよりも、一輪の花になりたい。
 花になって、少しでも、疲れた貴方の心の慰めになれるなら・・・と。

 じゃあ今日だけ、と医者が約束したその翌日、彼女は一輪の花となって
医者の卓上の花瓶にお邪魔しておりました。
 静かな夏の午後、医者も別室でお昼寝です。
 ふと、西の空からやってきたアゲハ蝶が、蜜を求めてやって来ました。

 その時、彼女は見たのです。
 アゲハ蝶の後足に、びっしりとついた花粉の塊を。

 ・・・蝶は何匹も訪れ、夕方になりました。
 元の姿に戻った彼女は、何もなかった様に西の宿舎に帰りました。

 宿舎に帰る道の西の森林には、伐採されお風呂の薪となる木々の切り株と
無造作に狩り取られ、枯れかけのコスモスがありました。
 色も褪せかけたその花々には、無数のアゲハ蝶が群がっておりました。

 ※ワンパターンですが・・・^^;
  次のお題は:「変身」「三分」「すぐおいしい」でお願いします。
601変身・三分・すぐおいしい:01/10/09 07:19
どれくらい経ったんだろうか。
窓から差し込んでくる茜色の夕陽が僕の体に染みこんできた。
腕時計は6時を3分ほどまわっていた。其の日は風邪のせいで学校も休んだ。
ずいぶん寝たけれど、まだ、気だるさはぬけず僕はベッドを抜けることができなかった。
21年生きてきてはじめて味わうような感覚。
「得別な病気なんじゃないか」そういぶかしんだ。一人暮しのせいで少々弱気になっていた。

「けんちゃんいる?」
不意に、ドアが開き、年の割には幼い声が部屋の中にこだました。
「ゆう君からけんちゃんがやすんだって聞いて・・・」
「なんでもないよ」僕はぶっきらぼうに答えた。本当はとても嬉しかったのに…。
「とにかくすぐおいしいものつくるから」
彼女の声はとてもやさしく、そして、とても温かい。そう思った。

しばらくして彼女はお粥を持ってきた。上には梅干がちょこんと置いてある。
「はーい、あーんして」
僕は照れながら口を無理やり開け、一口食べた。
うん?なんだこの味は。今までになく美味い。いつもの白米、いつもの梅干なのに…。
いつもの米と梅干は彼女の手で調理され、僕の体を快復させる秘薬に変身した。
「おいしい・・・」
と、ぼそっと呟いた僕は其の時確信した。
僕は彼女を愛しているんだ。

うーん、小学生の作文になってしまった。
次は「カプチーノ」「陽炎」「広東省」
602名無し物書き@推敲中?:01/10/09 11:33
けだるい平日の午後のカフェ。いつものようにカプチーノを頼んだ。
ぐるぐるぐるぐる、シナモンスティックでかき回す。ああ、まったくつまらない毎日。
ふと目を上げると革ジャンの中年男が立ちはだかり、私の目をまっすぐに見据えていた。そして尋ねた。
「やりますか、やりませんか?」
ひょっとして、あの企画?やりますと答えると、素早く目隠しと大音量の演歌が流れるヘッドフォンを着けられ、バンに押し込まれた。
この後は飛行機だろうか。どうやって出入国するのだろうか。行き先は?手を引いていた人に質問した。答えは側頭部への一撃だった。
気が付くと、暗く蒸し暑いところにいた。たくさんの人間が押し込まれた小部屋だとわかる。
時折部屋が大きく揺れ、思わず悲鳴をあげると、隣にいた人が「ここは海の上だ。おれたちはコンテナに積まれたんだよ」といった。
これはあの企画でしょう?私たちがどこで何をするのか知っているひとはいないの?手当りしだいに質問した。
広東省で幻の中華材料探しだという呑気な者もいたし、ロシアの油田開発だという者もいた。何も答えない者も。
それにしても暑い。苦しい。なんだろう、この企画。同行ディレクターはどこなんだろう。意志確認はいつだろう。
毎週日曜夜、大平洋にぽつんと浮かんだこの船がテレビに映し出されているのかな。
赤道直下の太陽に炙られたコンテナが陽炎に包まれて、けっこういい絵なのかもしれない。

次は「湿疹」「古雑誌」「証拠」でお願いします。
603湿疹・古雑誌・証拠:01/10/09 12:04
いやー、本当に困っているんですよ。今は出てないんですけどね。
なんか、ふとした瞬間に出てくるんですよ。
湿疹が。あ、先生、今笑ったでしょう。
ふざけないで下さい。僕は真剣なんですよ。こうね体中にばー、と湿疹が出てね…。
もうこの体質で本当に苦労してるんですよ。恋人にもこのせいで振られるし。
この前なんて、押入れの中の古雑誌を整理してたらいきなり出てきてね。いきなりですよ。
参っちゃいますよ。いろんな先生に見てもらってもトンと原因がわからないって云うんです。
病院に来ると不思議に出てこないから、失神が出る証拠を出せなんて云われてどやされた事もありますよ。
先生はそんなこと仰らないですよね。ちゃんと僕を診察してくれますよね。
先生!

「また、あの患者さん来ましたね」
「うーん、幻覚が見えるのかな…。精神科の今野先生に連絡してみるよ」

次は「映画のチケット」「日向ぼっこ」「電話帳」いってみよう!
604笑い:01/10/09 15:26
幽霊の死人部屋、良かったよ、おもしろくて、(苦笑)
605  :01/10/09 18:14
>>604
ん?どれどれ?
606名無し物書き@推敲中?:01/10/10 05:23
「映画のチケット」「日向ぼっこ」「電話帳」

また、雨が降っている。家の屋根にぶつかって、ばたばたと音を立てている。
これでもうまる三日、降り続いている。雨というのは、嫌なものだ。

それまでは、太陽の光が降ってきていたのだ。ときにはあたたかく、和やかで、ときにはまぶしく強烈な、一日として同じ光はなかった。
優しい光のときには、日向ぼっこをした。厳しい光のときには、水不足になることもあった。
私たちは毎日、空を見上げていたものだ。誰もが幸せそうに生きていた。

数年前から雨は降り始めた。正確にいつだったか、というと、よく思い出せない。
気がついたら降っていた。ただ、いつのまにか降るようになったのだ。

雨はいろいろなものを降らせた。

なぜ降るようになったのか、それは今でもわからない。
多くの科学者が解明に挑んだが、成功したものはひとりとしていない。
ただ仮説や推測が飛び交い、不安を蓄積しただけだった。

最初に降ってきたのは、映画のチケットだった。
そのころ流行した映画や、幼いころに見た映画、どこの国のものかわからない映画……。

誰が想像しただろう。空から映画のチケットが降ってくるなんて。

それから、いろいろなものが降るようになった。
雨は次々に降った。

空き缶、電話帳、ティッシュの箱、カメラ、本、ストッキング、魚やトカゲが降ることもあった。

いろいろなものが降ってきた。そして今も降っている。
空から人間が降ってくる。カーテンを開けると、彼らの表情が見える。
みんな笑っている。幸せそうに笑っている。笑いながら降ってくる。
人間の雨がやむのは、いつになるのだろう。

雨というのは、嫌なものだ。

次は「戦場」「虫」「リクエスト」。
607戦場・虫・リクエスト:01/10/10 16:51
男は田んぼの畦道に佇んでいる。ここは信州の山間の村。
一人息子と夏休みを利用して里帰りをした。しかし、息子はこの暑さで倒れてしまった。
布団の中から息子は「とうちゃん、イナゴが見たい」と、男に懇願した。
都会暮らしの息子にとって、イナゴは図鑑でしか見たことがない架空の生き物なのだ。

其のために男はここにいる。
南中からの太陽の光は、男の内臓を炙ってるかのごとく容赦なく照りつづけている。
其の日の気温は40度にせまる真夏日だった。男は顔をしかめて天を仰ぐ。
だが、別に酷暑がつらいのではない。

虫が嫌いなのだ。

蟻・蜻蛉・バッタ・カブトムシなどの昆虫は勿論、蜘蛛・百足・団子虫なども駄目だ。
とにかく一般に云われるありとあらゆる「虫」は、見るだけで気持ちが悪くなる。
大学進学にあたり東京に逃げ出したのも虫の多い田舎暮らしからの逃避だった。
男にとって其処にいることは戦場の最前線にいるのと等しい状況である。
逃げ出したい。けれど、息子のリクエストの「イナゴ」を獲るまでは帰宅できず、死に物狂いで探した。

やっとの事で小さなイナゴを一匹捕まえた男は、虫からの開放感から踊りながらその場を後にした。

玄関を力いっぱい開け、できるかぎり急いで息子のところに向かう。
「おい、イナゴを獲ってきたぞ」男は其の虫を息子に差し出した。

「とうちゃん、これバッタじゃねえか」

次は「ごみ箱」「お袋」「メソポタミア文明」
608烏賊リング:01/10/10 23:10
深夜三時。突然の腹痛に目を覚ました。
それに対する妥当な処置といえば、厠に直行、素早く用をたし、完全に目が覚める
前に再び眠りに着く。この流れだろう。
しかし、我が家は、家というよりも野であって、つまり、雑誌、服、ペットボトル、
サボテン、灰、スナック菓子の袋とその中身、日焼けオイル、などが障害となり、
まづは、闇に目を慣らした上で、それらを避けて厠まで移動するという難儀をやって
のけなければならぬ。
しかし、腹が痛い。超絶に痛い。目慣れるのを待っていればこの歳で粗相をしてしまう
恐れがあった。37歳、腹痛無職。
すわ、と、立ち上がり、なんとか障害をどけて中継地点、である、台所までたどり着いた。
足の裏にへばりついたカレーパンの袋をはがし、ゴミ箱へ投げつける。しかし、
無力にも空気に力をそがれ、ひらひら落ちてゆく様を見守ったのち、再び移動。
ゴールである厠まであと少し、という所で我が家の難関、通称「本山」に行く手を
阻まれた。「おいしいワイン3000」「海とアガリクス茸」「必読!暗記法の全て」
「改訂版メソポタミア文明の会」「雪の曼荼羅」などの難解きわまる本の山は、
あたかも先日テロされたアメリカの高層ビルのように今にも崩れそうだ。
しかし、ここを通り抜けなければ全てが終わる。残された五分のプライドさえ、
うしなってしまう。いざ、行かんと、足を一歩踏み出したところ、何てことでしょう。
神よ、汝を呪う。踏み出した先にはかの、カレーパンの袋が。
一体どういう経緯をもってカレーパンの袋はここまで到達したのか、つるりと滑った
私の足は本山の中核を直撃、雪崩を引き起こし、そのまま壁と本のに挟まれてしまった。
丁度そのころ、我が肛門の番人は、敵の攻撃にあえなく敗北。
私の瑣末なプライドさえも押し流す勢いで敵はパンツを重たくした。
目の前には、一冊の本が開かれていた。題は「お袋さんよ」
私は、「出産とは、言い換えればこう謂う過程に似ているかもしれん。」
と、つぶやいた。
我がお袋の口癖の、「整理整頓は能率向上のもと」をおもいだしながら。
609烏賊リング:01/10/10 23:14
お次は、「野生」  「コンビニ」  「終着駅」

で、おねがいです。
  
610映画「エボリューション(...)」展開予想:01/10/10 23:46
「野生」「コンビニ」「終着駅」

 宇宙の野生種ともいうべき、新しい生命体が地球にやってきた。
 「奴等は30日で40億年の進化を遂げる」

 ついに30日目の朝、博士の家にやってきた奴等は、今や完全に人間
であったのだったのだった。
 「まず、朝飯を食べてから・・・」と、コンビニで買ってきたカップラーメン
にお湯を注ぐ博士。

 そしてラーメンが出来た時、奴等は既に絶滅していた。
 カップラーメンができる半分くらいの時間で、奴等は10万年分進化して
生命の終着駅に達してしまった。
 まさに、問題は「朝飯前に」解決したのである。

 ※ホントにこんな映画だったら、やだ(^^;L
  次のお題は:「裏」「宇宙」「布団」でお願いします。
611「裏」「宇宙」「布団」:01/10/11 01:38
いよいよか・・・。
私は期待に胸を躍らせていた。
一体どれくらいの時間がかかったのだろう。

人類が宇宙に飛び出してから大分経つが、
未だに航行距離を縮める事はなかなか難しく、私の乗った
船はようやく月の裏側に差し掛かった。

ここから水星より先へ行く大型の船へ乗り換える。
しかし、それにはまだ地球の時間の感覚で最低三日は必要だ。
数々のインジケーターは順調にパラメーターを表示している。。
これなら遅れはしないだろう。

「ふむ。では明日のスケジュールは任せるよ」

傍らの電子秘書にそう伝え、私は眠りに就くため、
布団にもぐり込んだ。
そう、このぬくもり・・・。これだけは地球から取り寄せた。


次回、「健康保険証」 「戦艦」 「派出所」
612名無し物書き@推敲中?:01/10/11 19:46
戦艦は巨大である。
それは海に浮かぶ一つの共同体であり
一つの町である。
ここにないものはほとんどない。
映画館もあれば、コンビニもある。
花壇もあれば、派出所もある。
陸上の生活とほとんど変らない毎日だ。

「えー、すいません。敵の爆弾が炸裂して、火傷で友達が死にそうなんですが」
「あ、患者さんね? 健康保険証はもってる?」
「身に付けていたはずですが、なにせこの火傷ですから・・・」
「そう、後でもってきてね。保険きかないと大変な金額になるわ」
613名無し物書き@推敲中?:01/10/11 19:48
お題
「心得る」「推理」「音程」
で。
614心得る・推理・音程:01/10/11 21:52
私の母親が殺されました。
母子家庭で育った私のたった一人の身内。

犯人は隣家に住む男子学生なのだそうです。
眉目秀麗でとても好感が持てる方なのにどうしてと、近所から聞こえてきそうです。

実は、ひそかに其の方の事を好いておりました。
ですからとてもショックでいたたまれません。

今朝方、刑事さんが来られて事の成り行きを説明してくれました。
推理小説に出てくるような若くはつらつとした刑事さんでした。
「戸締りはしっかりと心得るようにお願いします」そう最後に言い残していかれました。

しかし、あの学生さんが殺人を犯すなんてとても考えられません。
私の思考は混乱しております。頭の中で混沌と渦を巻いています。
苦しいのです。
狂った音程が響いているようで、どうにも苦しいのです。

あの若者が犯人のわけは…。そんなはずはない…。
そんなはずは・・・。

だって、私が母を殺したのだから…。
615名無し物書き@推敲中?:01/10/11 21:54
次は「たばこ」「ランドセル」「郷愁」でお願いしやす。
616烏賊リング:01/10/14 03:03
以前、息子が使っていたランドセルから煙草が一本出てきた。倉庫を整理している
最中だった。
今現在、息子は高校生で、進学校へ通っている。煙草なんか吸っている
姿をみたことがないし、匂いもしない。
俺自身も吸わないし、妻だってすわない。
しかし俺は、その煙草の銘柄がすぐにわかった。「若葉」。郷愁に駆られた。
「若葉」は、生前の父が良くすっていた煙草だ。父の、におい。
俺がまだ中学生で、まだこんな都会に引っ越す前。四国にいたころだ。
その頃、一度、父の若葉を隠れて吸ったことがあった。良い木で作られた
灰皿と、煙草入れがセットになった入れ物から、こっそり抜き取ったのだ。
きっと匂いがしたんだろう。それはすぐに父にばれてしまった。
しかし、父は怒らなかった。「どうだ?きついだろう」と、一言。
居間のテレビに向かいながら、俺に言った。目をあわさずに。
「若葉」は、父のにおい。威厳のにおい。優しいにおい。
それが何故、息子のランドセルから出てきたのかは、解らない。
なにせ5年間、倉庫にしまってあったのだから。
たとえ、それが息子のもので、かくれて煙草をすっていたとしても、
俺は、あの日の父のように「どうだ?きついだろう」と、謂ってやろうと思った。

次、
「ボート」  「夕闇」   「しぶき」
617ハチベエ:01/10/14 06:51
「ボート」  「夕闇」   「しぶき」

さぁ!ついに敵の基地の位置を突き止めた
オリウスの一行は、夕闇せまるガロン海から潜入をはかる!
波のしぶきを受け、一行を乗せたボートは
たくみに敵の基地へと近づいて行った!!

次回、「長電話」「とがった物体」「10年前のスクーター」
に、ご期待ください!
やぁぁってやるぜぇぇぇっっ!!
618ハチベエ:01/10/14 06:52
ベタですまそ・・・。
619「長電話」「とがった物体」「10年前のスクーター」:01/10/14 07:56
 原宿遊び人の娘から親へ長電話がきた。 今度遊びにくるという。
 「あられもない格好で原宿で踊ってた、あの短パン娘が」
 悪口ばかり口から出ても、やはりどこか楽しそう。
 そして人知れず電話を傍受し、悪の組織を壊滅せんとする某正義の組織。

 諜報員は「ん!?」と唸りこう書いた。「疑惑情報あり:タンバン娘を発見」
 外国人の上官、これを見てびっくる仰天、大急ぎで本部に報告した。
 「タリバン娘、日本に潜入。指示を請う」

 そして次の日、10年前のスクーター「SKY」で実家まで行こうと
していた娘は、なぜか家に着かなかった。
 「また約束すっぽかしおった、あいつは」と、ぼやく両親。

 そして、その時、イケイケなタンパン娘は・・・
 考えた事もない様な奇妙な部屋で、聞いた事もない自白剤を
見た事もないとがった物体で注射されようとしていた。
 「教訓:服装にも気をつけやう」

 ※これって・・・やっぱし時事ネタ?
  次のお題は:「落石注意」「落花狼藉」「落成記念」
620落石注意・落花狼藉・落成記念:01/10/14 08:47
其の日はある成金の新居の落成式の当日だった。

しかし、住居の周りには落花狼藉に大工道具・建築資材が散らばっている。
住居はまだ、出来上がってない。
広大な敷地には日本庭園らしき物が作られているようだが、これも途中で投げ出されている。
庭の中央部には、著名な芸術家のモニュメントが製作途中でぽつねんと置き去りにされ佇む。
10Mを越す巨大な物体で、石を使った前衛作品だろう。正直、素人にはなんとも言いがたい。
「落石注意」の立て札もちょこんとおいてある。

落成記念の記念品を配達に来た若者はこの散々たる状況を見て狼狽していた。
仕方が無く、散歩中の中年女性に事の顛末を伺った。
「此れはいったいどういう事なんですか?」
「ここの旦那さんが夜逃げしちゃってね。だからお金が払えなくて工事がストップしちゃったんだよ」
「でもこんな豪邸を建てられるような方だったらそんな事態にはならないんじゃないんでしょうか」
「うーん、それがねー、事が事だからね−」
「と、云いますと?」
「旦那さん牛肉加工業者の社長さんだったのよ」
621名無し物書き@推敲中?:01/10/14 08:51
やりにくい御題だった…。

次は「卓球」「滝」「電気」で頑張ろう!
622名無し物書き@推敲中?:01/10/14 09:32
電気?卓球?滝?
電気で「たき」なら「瀧」だろ!
活動休止は残念なニュースだね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「脳死」「電卓」「物干し竿」
623脳死・電卓・物干し竿:01/10/14 09:46
脳死判定を電卓で計算するように短絡的にやったら
おっちゃん物干し竿でひっぱたきに行くぞ!


次は「餓死」「洗濯」「二刀流」でよろしゅう。
624「餓死」「洗濯」「二刀流」:01/10/14 16:37
 船場の旦那様に捨てられた洗濯女は、餓死寸前。
 「ああ、もう死ぬしかないのだわ(涙)」
 と、東尋坊の崖に立つと、一つの看板が目についた。

 看板に曰く「しばし待て、考えなされい、今一度」

 「そうだわ、わざわざ自殺しなくたって、自動的に餓死するし・・・」
 そこに立ち寄った二刀流の武蔵。
 「おぬし、一見ただの小娘ながら、死間に臨んでの二刀流。
  まさに見事、いざ勝負。もはや小娘とは思わぬ故うんぬんかんぬん」

 選択肢がまた増えた。リッチな気分の洗濯女。
 なのに、あんまり嬉しくないのは、なぜ?
 「さあ、選べ!」
 「・・・・・」

 ※川崎のぼるの漫画でしか知らない武蔵・・・(コジローの方が目立ってた)
  次のお題は:「洗脳」「すすぎ」「乾燥」でお願いします。
625おはつです、ロリポップです:01/10/14 17:42
今日は11月にしては特別寒く、だからなのか夕焼けがやけに美しい。
久々の休みで、一日ゆっくりすることが出来た。
しかし家の中は険悪な空気が漂ったままだ。
洗濯機の回る騒々しい音が聞こえてくる。
朋絵がたまった洗濯物を一気に片付けているようだ。
一昨日から僕達はちょっとしたことで口論になってしまい、朋絵は怒って家事をやらなくなってしまったのだ。
けれどついに折れたのか、朋絵はついさっきから皿洗いや掃除を始めていた。

・・・食器洗い機か。買ってやりたいけど、今は余裕ないんだよなあ。
「ちょっと散歩しようか」ちょっとした思い付きで、ふと言ってみた。
洗面所から、相変わらずむすっとした声がする。
「待って、もう少しですすぎ終わるから」でも行く気はあるみたいだ。「分かった」

しばらく僕達は、何も話さず住宅街を歩いていた。
こんな風に二人で並んで歩くなんて、何時から忘れていただろう。
僕は、必死になって仕事をしている間に彼女のことを気遣うのをすっかり怠っていた。
普段は控えめな朋絵も、きっと不満が募っていたに違いない。
僕はふと、朋絵の乾燥した手を見つめた。
普段朋絵の手など気にしたことは無いのだが、その手指はあかぎれがいくつか出来ている。
その手で毎日家事をしているわけだ。

彼女は僕の心が読めるんだろうか。
「ねえ、食器洗い機買ってくれる?」
朋絵は言った。「いいよ」
結局僕の負け。
不思議だ。何でいきなり朋絵を気遣うことが出来たんだろう。
彼女のその手に洗脳されたのか。
空に広がった夕焼けがあまりにも綺麗で、それに洗脳されてしまったのか。

何かありがちな感じでスマソ。
次は「街灯」「肉まん」「河川敷」で。
626ロリポップ:01/10/14 17:43
あ、省略されてます。長くなってごめんなさい。
次は「街灯」「肉まん」「河川敷」で。
627「街灯」「肉まん」「河川敷」:01/10/14 19:29
 土曜日にかりだされた会社帰り。
 同僚が、ふと足をとめて「あ、筋肉マンのキーホルダーだ。」と
河川敷のフリーマーケットの屋台を見る。

 自分は筋肉マンが余り好きではなかったので、見てるだけ。
 「あ、ロビンマスクも、ウォーズマンもあるぞー」
 同僚の歓喜はいやがおうにも高まる。

 側ではなんと、自家製の「筋肉マンショー」までやっていた。
 5歳児までが「筋肉まんだー(^^)」と応援している。
 連載時には、受精卵にすらなってなかったはずなのに。
 「親が教えるんですよね」と、同僚。しかし筋肉マンとは!

 嘆く自分に、ふと目にとまるものがあった。
 「仮面の忍者赤影・ソノシート10枚組 300円」・・・さあ、どうする?
 街灯に照らされた「マリアの鐘」の写真までが妙に美しい。
 同僚がニヤニヤ見ている。さあどうする。自分には子供もいないのに(汗)

 ※「筋肉マン二世」も相変わらずですね(^^)
  次のお題は:「宇宙飛行士」「壷」「魔女」
628ロリポップの値打ち:01/10/14 19:52
?辯辯辯辯辯轣@       
 ├о─о──?h  ┌──────────
(  ⌒   イ < アイデアは悪くない。しかし散漫とした
   ー       │ 印象が強い。朋絵のいじらしさを
/ 46点   \  │ もう少し丁寧に書くべき。そうすれば
          │ 「僕」の心の変化に読者はアイデンテファイし、
          │  袖を濡らすであろう。
          └─────────────────── 
629宇宙飛行士・壷・魔女:01/10/14 19:57
彼氏「僕はねえ、子供の頃に宇宙飛行士になりたかったんだ」
彼女「ふーん、かっこいいもんね。でも、現実的で私はいや。
    もっとロマンッチクな夢の人のほうがいいな」
彼氏「そう云う君はどんな夢だったの?」
彼女「私は魔女になりたかったの」
彼氏「魔女?壷の中で魔法の薬を作っているような魔女かい?」
彼女「ええそうよ」
彼氏「其れはかなり空想的だね・・・」
彼女「空想なんかじゃないわ。二年前にひとつ魔法が使えるようになったもの」
彼氏「えっ!そ、其れはどんな魔法?」
彼女「好きな男の子が私のことを本気で愛してくれるようになる魔法」
彼氏「あー、そうか。ということは僕は其の魔法にかかっちゃったんだね」
彼女「いいえ、あなたにはかけてないわ」



次は「武道」「葡萄」「不当」でがんばって。
630627の値打ち:01/10/14 20:04
 ?辯辯辯辯辯轣@       
 ├о─о──?h  ┌──────────
(  ⌒   イ < 葛藤は結構だが……。さあどうする、
    ー      │ と言われても、どうでもいい、としか
/  19点   \ │ 言いようがあるまい。
           └──────────────
>629
それ、どういうオチだ?
632629の値打ち:01/10/14 20:10
 ?辯辯辯辯辯轣@       
 ├о─о──?h  ┌──────────
(  ⌒   イ < そこまでひねくれることはあるまい。
    ー      │ 彼氏に魔法がかかってもよいではないか。
/  81点   \ └───────────────────
633名無し物書き@推敲中?:01/10/14 20:12
>>631 彼女は彼氏を好きじゃなかったという・・・オチです。
   
   すいません。もっと精進致します。分かりにくくてごめんなさい。
634名無し物書き@推敲中?:01/10/14 20:15
>>632 評価してもらい幸いです。
    これからも宜しく御願でいたら嬉しいです。
635「武道」「葡萄」「不当」:01/10/14 20:52
 武道の極を求め、滝に打たれる修行者の前に、魔王が現れた。
 「いきなりだが、お前の望みを叶えてやろう」

 「え!? なら武道なんていいや、手段だし。えとえと、金かな、女かな、名声も・・・」
 ルンルンの修行者を魔王は笑った。
 「お前の潜在意識から、直接欲しいものを出す。そりゃあ!」

 煙の中から出てきたものは、「三ツ矢サイダー・葡萄味」であった。
 「なんだこれはー!」「スマソ、急だったもので」

 もう一回、そりゃぁ!・・・金属の筒らしきものがでてきた。
 「これは!」「あ、これは「怪奇大作戦」でSRIが使ってた「強化服」です」

 「・・・・・・欲しいのか」
 魔王までがあきれてる。
 「まさか、大金とか美娘とかノーベル賞の方がいいに決まってます。」
 「ならもっと、欲望ギンギンのものを考えろ! がんばれ。」

 FM−80B、死んだ愛犬、何度目かになって、やっと「魔法のバトン」がでてきた。
 「昔、テレビでやってた、あるお手伝いさんが魔法を使うバトンですね」
 「ほう、ならそれで、自分の欲しいものを出してみろ。セルフサービスだ」

 ちょっと赤面しながらバトンを振る。ちょっと恥かしいけど。
 本来、自分がほしかったものって何だろう。・・・思えば久しく考えてない事だ。
 長い修行は、そんな大事な事すら忘れさせてしまったのか? なんだか不当だ。

 そしてやっと願いは叶えられた。魔法で望みが叶う生活。彼は魔王になったのだ。

 ※ちょっと行数オーバーごめんなさい;
  次のお題は:「風」「雲」「虹」でお願いします。
 ・かな
636自分で評価(笑):01/10/14 21:05
 最大の欠点は、書いた者の年がバレてしまうという事だ。
 匿名性を旨とする2chにおいて、これは致命的だ。
 せめて、ガッチャマンあたりにしておけば・・・
                   覆水盆に帰らず。
637名無し物書き@推敲中?:01/10/14 21:07
 道場の扉を開く音が聞こえて、振り返ったら、葡萄が立っていた。

 動物や植物が、まるで人間のように自分の意志を持って自由に動
き、人間との意志疎通を行えるようになった、というニュースを聞
いたのは、確か昨日の朝のことだ。まさかそいつが自分の目の前に
現れるなんて、夢にも思わない。

「空手を、習いたいのですが」

 葡萄が空手を習うなんて、と不当な評価を受けてこんなにも寂れ
た小さな道場まで来たのだろう。葡萄の粒は少々水分を失っている。

 葡萄に空手を教えるのは、きっといろいろ大変だろう、とふと思
い、わたしは返事に困ったまま、葡萄を見つめていた。一方、葡萄
はじっとわたしの前に立ったまま、動こうとはしない。さぁ、早く
空手を教えてくれと言わんばかりに、葡萄は胸を張って、私の前に
立っている。
 とても不思議ではあるが、嫌な感じはしない。私はゆっくりと、
葡萄に近づいた。

「道着を着たことはないんだろう? さぁ、こっちへ来なさい。
 帯の結び方を教えてあげよう」

 目も口も鼻も耳もない葡萄が、子供のように無邪気な笑みを浮か
べているのが、わかった。
638637:01/10/14 21:10
かぶった上に大幅文字数オーバーで申し訳ありません。
初めてですが、よろしくお願いします。

お題は635さんのもので継続お願い致します。
639637をよんで:01/10/14 21:20
・・・・・・       
 ├о─о──・  ┌──────────
(  ⌒   イ < 評価なんておこがましい事とてもできない自分ですが(汗)
    ー      │ 単に個人的に、このムリヤリ感とシュール感が好きで
/ こんなの好き点   \ │ ・・・失礼しました^^;
           └──────────────
640名無し物書き@推敲中?:01/10/14 22:06
僕はよく幼い頃に父にこう訊ねたものだ。「父さん、虹は風でどこかへ
飛ばされたりしない?」同じ質問に対していつも同じ答えが返ってきた。
「七色の虹といって七人の力で支えあってるから流れていったりしない
んだよ。」社会人になった今でもその言葉の意味を考えることが多かった。
しかし、虹はいつだって七色というわけでもなく、三色だって風1つで
場所を移動するわけでもない。「生きていくには協力が必要だよ。」
つまり父はそう伝えたかったのかと思う。

今新規のプロジェクトについて頬杖つきながら考え込んでいる。4人で
組むこの新しい原案を、いかに実現させるか。今回の顧客はあの大手の
ところだ。斬新かつポップな線を狙っていけばいいということはわかって
いる。それプラス何度も話し合い、議論の繰り返しも必要になるのだろうな。
はっきり言って、今回のメンバーは苦手なやつらばかりなのだが、今更
父親の言葉を思い出す。虹かあ。そういや最近虹なんてそうそう見れない
よなあ。雨があがった後はなんだか寂しい灰色の景色ばかり。このプロジェクトが
成功して虹が見れたらどんなにいいだろう。雲さえかすむようなアーチの形した虹。
641名無し物書き@推敲中?:01/10/14 22:08
お題忘れた。「アメジスト」「浴衣」「掃除機」
642名無し物書き@推敲中?:01/10/14 22:08
>>637って、好みとしてはすごく好きなんだけど、
何度見かえしても「武道」が見当たらないような...
643ロリポップ:01/10/14 22:09
>>628
>>634に同じく、評価ありがとうございます。

>>627
筋肉マンで来ましたか!(何
644637:01/10/14 22:17
>>639
 感想までいただいて、ありがとうございます。
 かなりこじつけでムリヤリだなぁと、今自分で思いました。
 でも好きだと言ってもらえるととても嬉しいです。
 精進しますので、これからもよろしくお願いします。

>>642
 ……。
 「武道」、入れた箇所を削ってしまっていました。
 失格ですね、申し訳ありません。
 ご指摘、ありがとうございました。
 次からは気をつけますので、これからもよろしくお願いします。
645635の値打ち:01/10/14 22:34
?辯辯辯辯辯轣@      
 ├о─о──?h  ┌──────────
(  ⌒   イ < もったいない。
    ー      │
/  50点   \ │潜在意識から欲しいモノを出す、という
          │ 面白いアイディアが活きてない。
           └────────────────────
AAずれて見えるのは俺だけ?
647「アメジスト」「浴衣」「掃除機」:01/10/15 00:40

 結い上げた髪と、紺色の浴衣の間から見える姉さんのうなじの白
さが眩しくて、僕は目をそらしてしまう。

「…遊びに行くなら、自分が当番じゃないときに行けよな」

 当番がいない日の掃除は、必ず僕に回ってくる。それほどしっか
り掃除をする訳ではないけれど、掃除機をかけるのって、意外と面
倒だったりする。当番でない日なら、なおさら。

 姉さんは、鏡台の前で満足気に自分の姿を眺めた後、薄紫の小さ
な石っころがついたネックレス(アメジスト、という石だそうだ)
を大事そうに箱から取り出し、鏡台の上に置いた。
 恋人から、もらったものだろうか。

「姉さん、着替えが済んだなら、ここ、掃除してもいいかな?」

 いいわよ、と鏡越しに言い残して、姉さんがどこかへ行ってしまっ
たのを確認してから、僕は鏡台の上に置かれたままのネックレスに
掃除機を近づける。小さな石は、耳障りな音をたててホースの中へ
と吸い込まれていった。

 きっと姉さんは、浴衣には到底似合いそうもない金切り声で叫び
ながら、必死にネックレスを探すのだろう。そんな姉さんを、恋人
は知っているのだろうか。
 石っころは、掃除機の腹の中だ。

#次のお題は、「虎」「輪」「古傷」でお願いします。
648アメジスト・浴衣・掃除機:01/10/15 00:56
パパがとおい国に行ってしまったそうです。ママが言っていました。
ゆりが「なんていう国に行ったの?」てきいたら
「ゆりはしらない国だよ」って言っていました。

ママはこのごろげんきがありません。
そうじきをかけながらないているときもありました。
ゆりはパパがとおい国に行ってしまったからママがないてるんだとおもったので、
「だいじょうぶだよ。パパはすぐかえってくるよ。ゆりわかるもん」て言いました。
そうしたらママは「うん」てわらいながらなみだをながしていました。
うれしいのかかなしいのかはっきりしてほしいです。

きのう、ママといっしょにおまつりに行きました。
ママとゆりはおそろいの白いゆかたをきて行きました。
でも、ママの首にはアメジストっていうむらさきいろのネックレスがあってうらやましかったです。
パパに買ってもらったそうです。ゆりは買ってもらえなかったのでうらやましかったです。

おまつりではたこやきを買ったりきんぎょをすくったりしました。
一ばんやったことはおみこしをずっと見ていたことです。
そういえばパパもおみこしをかついでいました。
ママはずっとおみこしを見ていました。ゆりも見ていました。
ずっと、ずっと見ていました。
でも、ぜんぜんあきなかったです。

今日のママはうれしそうです。ゆりもなんかうれしいです。おしまい。



お題をひらがなで書かせてもらいました。

次は「小学生」「憐憫」「犬」でよろしく。
649名無し物書き@推敲中?:01/10/15 00:58
すまんかぶった。>>647さんのお題でよろしく。
650・・・の魔除:01/10/15 01:02
アメジストが紫色だって?
確証があってのもの言いか?

鬼怒川沿いの旅館の大浴場で男が二人湯につかっている。
一人は痩身で、辛い人生をなんとか乗り越える器量をもっているように思える。

もう一方の肥満体は、湯から上がった後に身に着ける浴衣のサイズについて心配している。
宴席での司会を彼は務めることになっているが、浴衣は小さく帯も短い。

いや、憶えていないけれど、紫水晶がアメジストだったと思うんだよ。

憶えていないくせに紫色と主張するのか?
貴様、ロジックのない戯言は止めた方がいいぜ!!

痩身の言う事は概ね正しいが、あるべき態度を超えてデブを貶めている。

肥満体は、そんなことは百も承知している。
コイツに限らず痩身の言うことは概ねこんなものさ。

そんなことより、新弟子用の浴衣さ。
あれがないと、間が抜ける。

オチおちなんて無いさ。

デブは心配事が多い、という寓話さ。

次会お題
「発泡酒」「流行っているオリーブ色」「朝礼でのスピーチ」
651虎・輪・古傷:01/10/15 02:22
「其処のお嬢ちゃんちょっとこっちにおいで」
的屋の若者が気持ち悪いほどやさしげな声で客引きをしている。
其の声とは裏腹におどろおどろしい古傷が若者の頬には存在していた。

「お嬢ちゃん、この輪っかが5本中一本でも入ったら虎を見せてあげるよ」
「えー、本当!」少女は純粋な声を響かせた。
「そんなことあるわけないじゃない。お人形よ。お人形」
母親は当たり前のように少女に現実を云う。
この母親は決して夢見るような事は云わないんだろうな、と男は心の中で嘆いた。

「お人形でもいい。あたしやる」
そう言い終わるが早いか、少女は既に輪投げの輪を手に持っていた。
「えい!」少女は考えもなしに力いっぱい輪を放った。
輪はあらぬ方向に飛んでいくが、お構いなしに少女は動作を続ける。

少女の手に持つ輪は残すところひとつになった。少女の瞳が潤んでくる。
「しょうがないな」と若者は呟き、輪投げの標的をずらし、
少女が手を伸ばせば届きそうな位置に据えた。

喜んだ少女が最後のひとつを放つと輪は収まり良く木製の棒にかかった。

「やったー。虎さん、虎さん」少女は人形を手にした喜びでステップを踏んでいる。
「少女は若者の方を仰ぎ見て、「お人形頂戴」とうれしそうにしゃべった。
しかし、若者はもう其処にはいず、
代わりに獰猛な虎が一匹、牙を剥いてこちらを威嚇していた。



次は「かえる」「携帯電話」「杞憂」でいきましょう。
652名無し物書き@推敲中?:01/10/15 10:42
「おう、そこの貼紙が見えねえのか。携帯電話は御遠慮くださいってのが」
ドスのきいた声で我に返る。しまった、またメールに没頭してしまっていた。
「ごめんよウメさん。これなしじゃいられなくて」
「情けないねえ。でも寿司屋のカウンターではやめてくれよな、はい中トロ」
程よくサシが入った中トロを口に放り込む。じわりとひろがる脂の甘味、シャリの酸味。ああこれだ。
「ところでヒロシ、かえるはどうした」
「今朝から見つからないんだ。チクショー、ひょっとしてもう二度とあいつに会えないのかも」
「そうクヨクヨしなさんな。そういうのを杞憂ってんだ。ひょっこり出てくるさ」
「難しい言葉をよく知ってるね、ほんとにウメさんか」
「ヨシコ先生に教わったのよ。さあ、今日は奢りだ」
ウメさんはアナゴを焙り、とろりとした煮詰を刷毛で塗り付ける。香ばしい匂いが鼻をくすぐる。
ぴょんきち、わりいな。今日はひとりで全部食うぜ。

次は「二代目」「人工芝」「左利き」でお願いします。
653二代目・人工芝・左利き:01/10/15 14:58
男は左利きとして育てられた。
「ピッチャーは左のほうが有利だから」という単純な理由で、
今は亡き男の父親にそう強制された。
遺伝的には右利きなので無理が生じるかもと両親は危惧したが、
生まれたときから左手だけを使うようにしていたので其れは自然のものとなっていく。

社会の構造は暗黙の元、右利き用に仕組まれているので多少不便な事はある。
駅の自動改札にしろ、ドアや窓にしろサウスポーにとっては使い勝手は悪い。
しかし、男は決して右利きには成らなかった。
父親の夢を託されていたから。
「俺と同じ道を歩んで欲しい」其れは父親の真摯なる願いだった。

そして、今、男は人工芝の敷かれたドーム型の球場にいる。
やっとここまで来たんだ。親父の願いが、僕の夢がかなったんだ。
男は高揚する気持ちをおさえるのに必死だった。

一歩一歩着実に踏みしめて男はマウンドに上った。
「僕はニ代目としてしっかりこの仕事を全うします」
自分の胸に強く刻み込むように父親に誓った。
男は左手に白球を握り締める。
ここからバッティングピッチャーとしてのスタートだ。
男はそう呟くと勢い良く脚を振り上げ、ストレートを投げ込んだ。
背中には父親と同じ「128」の背番号が飾られていた。



次は「ジャズ」「寓話」「不登校」
654「ジャズ」「寓話」「不登校」:01/10/15 23:58
 コンピュータにも寓話はある。
 言葉を憶えたばかりの赤子が、最初に聞かされる物語に相当するもの。
 それは「1×1=1 1×2=2 1×3=3 1×4=4 1×5=5・・・」
という掛け算や足し算ではないだろうか?

 ある日、超がつくほど単調な音楽が流行った。
 それは、丁度、上記の掛け算の様に、歌詞もメロディも変調もない。
 ただただ、大音響のドラムとベースが規則正しく九九のリズムを続けてる。
 そしてそれは、全世界で意外なほどの拡がりを見せた。

 それは言葉も生活も違う人々を繋ぐ一方、違うメッセージを持っていた。
 二人でも、十人でも、百万人でも、何人が数えようが同じ結果しか持たない数式。
 「各人が色々考えようが、一人が考えようが同じ事。考えない方が楽ではないか」
 というメッセージだ。

 そんな、骨太の無気力が支配する世界に、ついに救世主がやってきた!
 きたぞ、僕らの、不登校児A(エース)・・・なんて事もあり得るかもしれない。
 備えあれば憂いなし。がんばれ不登校児(何を?)

 ※なんか疲れてます(笑)
  次のお題は:「大聖堂」「トイレ」「光」でお願いします。
655名無し物書き@推敲中?:01/10/16 00:06
ジャズが抜けている…。
656大聖堂 トイレ 光:01/10/16 00:23
今日も北村は、何か晩飯の足しになるものはないかファミリーレストランのゴミ箱や
コンビニエンスストアーの裏口をさまよっていた。
「たいしたもんがね―な…」
季節は冬。
ある程度のカロリーを摂取しなければ、
今日明日とも生き残れるか分からない。

北村がこんな生活を始めて五年の月日が経っていた。
こんな生活、と思いながらも自由な生活に満足していた。

♪♪〜♪〜

綺麗な音色がする。子供のころ、音楽の授業で聞いたような
懐かしい音色だ。
北村は無意識の内にその音色が聞こえてくる方へ歩いていった。

(腹減ったな)

その音が聞こえてくる方へ行くと、彼が今まで見たことのないような
大きな大聖堂が整然と存在していた。

(これは・・・)

この建物が一体何時からあるものなのか、北村には分からなかった。
この音色はオルガンの音だ。
綺麗な音だ、と思った。もっと傍に行って、この音色を聞いていたい
と北村は思った。しかし、この中に入るには、自分の体は汚れすぎている。
少し考えてから裏口に回ると、窓があった。

(ここから入れそうだ)

窓から入り込むと、そこはトイレだった。
北村は薄汚い自分にはここがこの聖堂に近づける精一杯だと思った。
トイレの中で、冬が近づいてくる光と浴びながら、
彼は丸まってオルガンの音色に耳を済ませた。

#長いっすね。初書きです。
次のお題は、電卓、味噌汁、赤いワンピース でお願いします。
657「ジャズ」「寓話」「不登校」:01/10/16 00:46
>>655 しまった、すみません、どうせだから書きなおし(^^;L

 ジャズの世界にも寓話がある。
 ショーウィンドゥの中のトランペットを、一心に見つめる黒人の少年の寓話。
 小説も、映画も、伸たまきも、西原理恵子までもがこの寓話を引用する。
 彼にトランペットを与えたのは、先生だったろうか、ルイ・アームストロング
の様な突如出会った大音楽家か、それとも・・・

 (1)先生に条件つきで買ってもらう。
 (2)大作曲家が気前よくくれる。
 (3)ショーウィンドゥを叩き割って盗んでしまう。

 ある日、ある空間で、このパラレルワールドの三人が出会ったのです。
 外から見れば皆同じ「元不登校児・今大音楽家」。でも仲はあんまりよくない。

 「この犯罪者、俺達トリオの面汚しだー」
 「お前だって、先生のお稚児さんという噂が・・・」
 「よう、お師匠様の腰巾着殿」

 彼等は成功者だった。
 その一方、あの大分岐点で、何かを失った事も各々自覚していた。
 失った可能性とは何だろう?
 そう。それは、スラムで落ちこぼれた、一浮浪者としての可能性だったのです。
 って・・・誰もいらないか、そんな可能性。

 四人目がドブの中で泣いていた。

 ※やっぱし疲れてます、スマソ
  次のお題は654のままでお願いいたします。
658名無し物書き@推敲中?:01/10/16 01:59
 地球最後の男が、一人、味噌汁をすすっていた。
 するとドアにノックの音が・・・・


 「どうぞ」という答を待たず、赤いワンピースの少女が駆け寄ってきた。いいなあ。
 寂しいながらも、新婚気分で朝食の二人。
 すると、また、ノックの音が!

 青い水着の女がやってきた。

 そう。
 たしかに地球最後の男ではあった。
 しかし、女も地球最後だとは言ってない。
 元来、生存能力については女性の方が云々

 などと言う間にも、またまたノックが響き渡る。今度は5人いっしょに。

 瞬く間に、何十人で一杯になる部屋。
 黄色いワンピースのお茶目な女が、電卓で人員管理をやっている。
 夜なんか大変なんだろうなあ・・・
 これでもうらやましい!?

 ※今日は多くて恐縮です;;;
  次のお題は:「ソロバン」「スープ」「白いワンピース」でお願いします。
659名無し物書き@推敲中?:01/10/16 03:16
初恋は、ずいぶんと昔の話だ。
私は幼いころ、東京に住んでいた。戦時中には、連日のごとく空襲が続く。
ご多分に漏れず、私は田舎に疎開することになったが、そこで私は、
生涯二度とない経験、初恋と殺人を同時に経験した。

疎開先の小母は遠縁に当たるが、もちろん肩身は狭い。早朝から夕方にかけて農作業を手伝わされ、
夜になるとソロバンを勉強した。小母によれば、ソロバンぐらい勉強しておかなきゃ将来役に立たない、
ということらしい。食事はいつも芋粥で、毎日腹を空かせていた覚えがある。

そんな生活を続けていたある日、あの人に出会った。
山の稜線に夕日が射すころ、いつものように疎開先の小母から声がかかる。
手を泥だらけにしていた私は、やっと終わったかと安堵した。その時だ。

夕日のなかに映える白い物が、あぜ道をやってきた。子供の私は目をこする。
「お仕事、大変ね」
白い物はそう言った。
いや、「もの」ではなく「者」だ。白いワンピースを着た女の子だった。
年の頃は15ほど、眩しいほど白いく、きれいなワンピースを着ていた。
子供の私は、「そんなことないよ」というニュアンスの受け答えをした記憶がある。
その日から、毎日のように彼女は来た。決まって夕方だ。
最初は戸惑ったものの、いつしか笑って話せるようになっていた。

しかし、そんなことが一ヶ月ほど続いた頃、小母が私に向かって眉根を寄せて言った。
「あの子とは付き合っちゃダメ」
どうしてかと訊くと、この小さな村では、嫌われているということだった。
理由は、亜米利加のものをよく使っているからだという。
ワンピース、キャンディー、洋靴など、村の人間は影で「非国民」と呼んでいるらしい。
子供心に、私は思った。
そんなのは関係ないじゃないか。亜米利加製のものを使っているから、何だっていうんだ。
心のなかで反発したが、口に出せては言えない。私は曖昧にうなずいただけだった。
小母は最後に念を押した。
「いい?あの子はいっつも白い服を着てる。亜米利加の艦載機に見つかったら、
真っ先に標的にされちゃう。近づいても駄目」

つづく
660659:01/10/16 03:18
つづき

あくる日だった。
いつものように農作業をしていた私は、珍しく昼間に彼女を見た。
青空の下に真っ白いワンピースが鮮やかだった。
そのとき私は気がついた。音がする。低く、くぐもった音・・・
艦載機だ。
2機の艦載機が、田舎の青空を横切る。戦時中といえども、
幼かった私には、初めて目にする光景だった。
彼女も気がついたようだ。私がいる、青々とした田んぼの稲に向かってか駆けてくる。
私は周りに視線をめぐらす。
大人は誰一人としていない。私ひとりだけだった。
彼女が近づく。稲のあいだに隠れようとしているらしい。

(白い服は、亜米利加の管制機に見つかったら)

小母の言葉が脳裏をよぎった。
「こっちに来るな!」
私は叫んだ。自分でも、これほどの大声が出るとは思わなかった。
それでも彼女は駆けてくる。
私は稲のあいだから飛びだした。勢いがつく。
「あっちに行け!」
彼女に体当たりをして踵を返し、必死に稲のなかに飛び込んだ。
稲のなかから顔をあげる。彼女はあぜ道に尻餅をつき、正気を失ったように呆然としていた。

音が響く。機銃の音が。

白いワンピースが、真っ赤に染まった。

あれから何年経ったのだろう。私ももう年老いた。
あとから知ったのだが、彼女は貿易商の娘で、それで亜米利加製品に興味を持っていたそうだ。
そして、村中から忌み嫌われ、友達が欲しかったとも。

「おじいちゃんって、どうして日本食が嫌いなの? 味噌汁も飲まないし」
彼女と同じような年齢になった孫が、不思議そうな顔で訊く。
「しょうに合わないんだよ」
あの日のことは、誰にも打ち明けてはいない。私が日本の製品を嫌い、
外国製品を好む理由も言えるはずがなかった。

はるか昔の過ちを思い返しながら、私は孫が作ってくれた温かいスープをすすった。


※寝る前の暇つぶしが・・・もう3時。早く寝なきゃ。
というわけで、次のお題は、
「アメリカ」「老人」「戦争」
で、お願いします。
661名無し物書き@推敲中?:01/10/16 04:36
>>659>>660とても好感が持てる作品だと思います。
山川方夫の「夏の葬列」を思い出しました。
いかんせん、話しが長すぎます。其れは反則です。
662名無し物書き@推敲中?:01/10/16 10:19
「じゃ、いってきます。留守よろしく。ハーブに水をやってね」
息子夫婦が旅立った日は、最後のセミが弱々しく鳴いていた。
庭のキンモクセイがすっかり花を落とし、朝晩の冷えた空気が関節にしみ込む頃になって、
老人はようやく気付いた。息子たちの帰りはいつだったかな。

「カレンダーってのは、つい存在を忘れちまう」
水着の美女が微笑む8月を破り取ると、9月初めから中旬まで、嫁の女に似合わぬ力強い字で「←アメリカ?→」と書かれている。
ということは、もう帰っていてもいいはずだが。老人の胸の鼓動が少し速さを増した。

「いかんいかん、不整脈が出ちまった」
敷きっぱなしの布団にもぐり込み、息を整えるうち、老人はいつしか眠ってしまった。
傍らには新聞の束。崩れ落ちる高層ビルの写真に、大きな見出し。
「これは戦争だ!」

次は「政治家」「洗濯」「技術」でおねがいします。
663名無し物書き@推敲中?:01/10/16 13:49
シナプスの結合を選択的に切断し、記憶を消す装置が開発された。
「これは、PTSDやトラウマに悩むすべての人への福音となるでしょう。つらい記憶を抱え
た脳を洗濯する『人道的洗脳装置』とでも言いましょうか」
記者たちを前に、教授は晴れやかに微笑んだ。
幼児期の虐待、災害の記憶、まんじゅう怖い……装置は次々とその効果を証明してみせた。
教授は結果に満足し、実験を次のステップへと進めた。今度は公開実験である。
「この装置を応用することにより、人間の職業適正をより高めることも可能です」
装置には政治家が座り、実験開始を待っている。
「判断力とクリーンさ、これを阻害する記憶をこれから消去します」
実験が始まった。装置がわずかな高周波音をたてる。だが、政治家は突然、身体を後ろに反
らせてけいれんし、そして動かなくなった。急いで装置が止められ、教授が駆け寄った。
「……駄目だ。死んでいる」
「教授、どういうことです!」実験に立ち会った記者が、なかば怒鳴るように質問を投げる。
「技術的に問題はなかったはずです……しかし、記憶が消えすぎている。信じられないこと
ですが……脳がスポンジになっているんです」


初めてです。ふとオモロそうなので書きました。
次は「潜水艦」「夜」「少女」でよろしくお願いします。
664663:01/10/16 13:56
× 職業適正
○ 職業適性

ああ、鬱だ。
665名無し物書き@推敲中?:01/10/16 14:47
 朽ちかけた一人乗りのボートは、逃げ出した少女を乗せ、沖へ沖へと流れて
いった。モーターもなく櫂も無く、ただ波に揉まれるボートの中で、少女は、
闇の中でも微かにそれとわかる白い腕を手でさすりながら、ささやかな暖にす
がりついている。
 月も星も顔を隠す夜空と、黒々と揺れる海の間に微かに見えるのは、霞みな
がら揺らめく炎、そして煙。あの炎は誰を焼いている炎なのか。煙の中に彼ら
の顔が見える気がして、目を凝らしたが、ただ遠くに遠くに行くばかりで、懐
かしい人々の顔など浮かび上がらせる事はなかった。
 少女は、煤で汚れたシャツをはたいた。懐かしい街の埃が、しかし同時に決
して抗うことを許さない圧倒的な熱く赤々と燃えさかる暴力の香りを漂わせ、
小さな唇は強くかみしめられた。
 少女の目からこぼれた雫が、すっかり小さくなった炎を映して、たゆたう母
に飲み込まれる。
 雫を飲み込んだ水面が微かに盛り上がり、不意に現れた先が曲がった太い管
は、ゆっくりと睥睨するように回り、やがてその鼻先を少女に向ける。
 少女は息をのんで後ずさるが、狭いボートに逃げるところも無く、追いつめ
られ唇がわななき、目の前の怪物に「潜水艦……」と名前を付けた。
 その言葉に、臆したように怪物は海中に帰り、少女はボートの中で震えた。
 その直後、静寂を破って海中から吹き出した白く巨大な筒が、街を焼いたの
と同じ閃光を発して空を目指したとき、少女のボートは、閃光と大波に飲み込
まれた。
 しかし、海はその一瞬の出来事から顔を背けて、平静を装い、月も星もない
空を照らしてたゆたった。

次は、
「タコ」「猿」「リモコン」
でお願いします。
『猿になるな、人間になれ』
「ダイナユーザー以外は猿ってか?」
ダイナブックのタコなコマーシャルを見るたびに腹が立って、
リモコンでチャンネルを切り替えた。
それ以来、東芝製品は買ったことがない。CMの力は恐ろしい。

実話。しようもない話なので、お題は
「タコ」「猿」「リモコン」
を持ち越してください。
667名無し物書き@推敲中?:01/10/16 17:34
>>663
 こういう分野のお話を読むと、どこか懐かしさすら憶えてしまうのは自分だけ?
 なんとなく感激です。教授さんが立派すぎて不満(笑)。
 できれば美少女な助手さんも希望(^^)
668名無し物書き@推敲中?:01/10/16 17:47
エロサイト撲滅にご協力を・・・
http://omankodaisuki.tripod.co.jp/
669名無し物書き@推敲中?:01/10/16 22:14
おまえは今幸せか おまえは今生きているのか
おまえは夢や欲望を持って生きているのか
おまえは夢や欲望を嘲り笑うだけなのか
おまえは猿のようにオナニーしているだけなのか
おまえは本当の女を知りたくはないのか
おまえはタコ呼ばわりされて平気なのか
おまえをタコ呼ばわりしたやつを見返したくはないのか
おまえはリモコン操作で動くロボットなのか
おまえには受信機なんて付いていないという事に気付いてないのか
おまえが見ている物は一体なんなのか
おまえ自身には分かっているのか
おまえの全速力なんてそんなものなのか
おまえは己の限界を畏れているだけじゃないのか
おまえはおまえとして生まれてきた事を誇りに思っているのか
おまえの遺伝子を残す事に感涙にむせぶ事ができるのか
おまえは今幸せか おまえは今生きているのか




なんかたまっているのか俺は・・・・・
次は「チョコレート」「手編み」「もみじ」
670名無し物書き@推敲中?:01/10/17 16:50
由利はチャコールグレーのパンプスを履いていた。
まるで誰かを刺せるのではないかと思えるぐらい
つま先の尖ったパンプスだった。
人気のない公園で、俺はただ由利のパンプスを見ていた。

「もう別れましょう。」
由利ははっきりとそう言った。
覚悟していた。けれど、実際に彼女の口からその言葉を聞くと
俺の中の何かが ぷ ち ん と音を立てた。

クリスマスにもらった手編みのマフラー。
バレンタインにもらった手作りのチョコレートケーキ。
あれから。あれからまだ半年しか経っていないというのに。
まだ半年しか経っていないというのに!
俺は、ゆっくりと顔を上げた。

気が付くと、由利は倒れていた。
俺の手には人の首を締めた感触がまだ残っている。
公園は色付いたもみじでいっぱいだった。
俺は深呼吸すると、すがすがしい気持ちで、公園を出て行った。

#次は 嫉妬 少女漫画 イヤホン でお願いします。
671:01/10/17 16:55
行ってみよう。http://ip.tosp.co.jp/i.asp?i=hanasitalk
話しまくれ!!!!
672名無し物書き@推敲中?:01/10/17 21:06
会社の帰りだった。
帰宅途中の山の手線は閑散としていてる。
そのせいか、近くの男のMDウォークマンの音がよく聞こえた。
イヤホンから漏れる音が耳障りだ。が、しかし、私は嫉妬した。
男の他人の迷惑を顧みない奔放な態度に。

自宅への帰り道、古本屋に立ち寄った。
もう夜も遅いというのに、塾の帰りだろうか、小学生に見える子どもたちが、
少女漫画コーナーに群がっていた。
私は嫉妬した。
彼らの未来ある若さに。

自宅はもう目と鼻の先だった。
街灯に照らされる細道に、ホームレスが段ボールで家を作ってた。
実に目ざわりで邪魔だ。が、しかし、私は嫉妬した。
彼の自由な人生に。

私はすべてに嫉妬している。だから私は、自宅に帰るとすぐに手首を切った。
すべてから解放され、奔放になりたかった。
生まれ変わって若返りたかった。
この生活を終わらせれば、自由になれる気がした。

※く、暗い・・・書いててヤになった。少々行数をオーバーして申し訳ない。
次は「山の手線」「小学生」「街灯」でお願いします。
673名無し物書き@推敲中?:01/10/17 21:17
おまえら相当病んでるよ。
メンヘル板へいけ。あそこはみんな優しいぞ(笑)
674名無し物書き@推敲中?:01/10/17 22:08

  >>673忠告ありがと♪
\________________/
          |/
         ∧_∧
  (○)) (∀・ )
  ヽ|〃    (∩∩ )
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
675名無し物書き@推敲中?:01/10/18 21:17
小学生の時にやった、「山の手線遊び」を覚えていらっしゃいますか。
わたしたちの学校では、よく遊んだものです。
この遊びはできるだけ沢山仲間を集めるのが楽しい。
たとえば35人の子供たちを集めて、内側15人、外側20人がしっかりと手を結ぶ。
内側の子らは、反時計回りに、
外側の子らは、時計回りに、
一生懸命に走り出す。
いつまでも走ります。
内回りか外回りかどちらかの誰かが倒れるまで、
何十周でも何百周でも駆けて駆け抜けます。
わけの分からない喜びの叫びをあげながら、
いつまでも走ります。
街灯がともっても、星が光りだしても。
676名無し物書き@推敲中?:01/10/18 21:20
お題で
「満期」「ピラミッド」「サンドイッチ」
677烏賊リング:01/10/18 23:59
行数はあくまで目安。
あまり気にしないほうがいいよ。
俺なんか省略されまくり。
678「満期」「ピラミッド」「サンドイッチ」:01/10/19 20:52
もう少しだ。もう少しなんだ。
あれから数日、私はあの事件についての調査にのめり込んでいた。
風呂などは当然入る余裕がないし、食事といえば水と、コンビニで
買ったサンドイッチや菓子パンを食べるだけだ。
薄汚れた部屋の一角で一年も前の雑誌や煙草の吸い殻を
ねじ込まれた空缶がピラミッドのように積み重なっている。掃除も
もういつからしてないかわからないなどと情けない事を考えながら、
それでも私は書類を手繰る手を止めなかった。
そういえば図書館の本も貸出期間の満期をとうに越えている。
679678です。:01/10/19 20:54
面白そうなので書いてみました。
次のお題は「魚」「縁」「ループ」でお願いします。
680みかん:01/10/19 22:02
ループです。

魚が泳いでいました。
スイスイスイスイ。
緑の魚でした。
半分腐っていました。
その魚がどうなったかなんてどうでもいいと
思います。
何を言ったてどうでもいいんだから。
こんな話を読んでる人はすべて虚栄心の塊だから。

(どうですか?小説なんて全然かけません。)
681名無し物書き@推敲中?:01/10/19 22:09
GREAT!↑
682みかん:01/10/19 22:14
私も題を出したいです。

次の題は「自己矛盾」「虚栄心」「2ちゃんねる」です。
683「自己矛盾」「虚栄心」「2ちゃんねる」:01/10/20 00:16
1 成人式を迎えた彼女。皆は一列に並んで出迎えた。
2 まず、一番右に並んだ父親が「おめでとう、娘よ」と祝福する。
3 「先生からも!」と、左の父親に促され、家庭教師の自分もお祝いを言う。

4 「まてよ」。私は軽い衝撃と共に、大きな間違いに気がついた。
5 「一番右側に並んだ父親」が左にいる自分・・・これは自己矛盾だ。
6 こんな事が現実にあるだろうか、あるわけがない。

7 自分は、一体、どういう世界にいるのだろうか。
8 この世界は、実在なのだろうか? 今の家庭教師の虚栄心の満足も幻影か?
9 もしや、この世界は何者かの空想ではなかろうか。

10 それもごくいい加減な、例えば2ちゃんねるの三題噺の様な・・・
11 などと、バカな妄想にとりつかれる自分に、彼女はメモをくれた。
12 「今夜は、私の身体を成人式して下さいねっ(^^)」

13 「うん、うんっ」身振りで答える自分に、彼女は無言で微笑む。
14 そうだ。婚約した自分達には洋々とした未来がある。
15 こんな中学生ちっくな妄想に浸ってる時じゃない。私は彼女の手をとってドア

 ※・・・青臭い話好きなので^^;L 失礼しました。
  次のお題は:「赤いマフラー」「黒いネクタイ」「白いリボン」でお願いします。 
>  次のお題は:「赤いマフラー」「黒いネクタイ」「白いリボン」でお願いします。

こう書いた>>683の念頭には、おそらく異教という異教に共通の蛇の色と、その意味するもの、
といった話題がかくされている。ヨハネの黙視論ではこのミレトス教の竜は、
四人の騎士として再び登場するのであるが・・・その話はよしておこう。

しかし・・・

>  ※・・・青臭い話好きなので^^;L 失礼しました。

・・・正確には黄色である。彼(彼女?)は、一体なんの間違いをおかしたのか・・・




(こんなのしかうかばない・・・まるまま引用しかも散文、
そしてドサクサマギレにお題 「壁紙、標準体型、胆汁」)
黙視論->黙示録 の間違い(w
686「壁紙、標準体型、胆汁」:01/10/20 06:54
 25時・・・それは、全てが手遅れの時間だ。
 というのは間違いかもしれない。

 ある時代、「我が民族こそ最高」と宣伝する某勢力が、某国を占領してしまった。

 そして、某収容所で突然引っ立てられた彼女は、偶然にも
 「これこそ、我が民族の標準体型!」と礼賛された。
 彼女のあられもない写真百態は、膨大な数のパソコンに壁紙として採用された。

 巨大なストレスからくる胆汁の異常を別とすれば、快適な生活が彼女に訪れた。
 皮肉にも、占領される前には望めなかった生活が。
 以前は、誰も彼女のプロポーションなど評価しなかった。
 某細菌に唯一耐性を持った、あの占領民族。
 事もあろうに、彼等の方が自分を、それも肉体だけを評価してくれるとは!
 ホッテントット族の「標準体型」をもつ彼女は、巨大な尻を休めて悩むしかない。

 ※朝からこんな暗い話・・・
  次のお題は明るく:「川遊び」「ピクニック」「枝豆」でお願いします。
枝豆でポケットをいっぱいにし、彼は上機嫌だった
「あの猫もこれで、ぼくのことを許してくれたらいいけど・・・」
そんなことを考えながら、昨日、川遊びしに行った場所へ向かった。
「飼っていいよ」、そんな風に父親が言ったので、彼は驚いた、
てっきりだめだと思ったのだが。その時の父親はとても機嫌が良かった。
「きっとコレのおかげなんだろうなぁ」
そう考えて、猫が食べるはずがない枝豆でポケットをいっぱいにして、
「これを食べたら、猫も許してくれるだろう」と考えていたのだった。

猫はいなかった、

代わりに彼のセーターと手紙

猫は、親子連れがピクニックに一緒につれてきただけだった。
手紙にはそのようなことが、書かれていたのだが、
彼には字が読めなかったのだった。



#・・・なにげに暗い話にしてしまったような・・・
んで、お題は、「窓辺、解説、エゴ」
688名無し物書き@遂行中?:01/10/20 15:17
窓辺には暖かな日溜りが出来て、僕は猫と一緒にそこでゴロゴロとして
時を過ごす。猫のスベスベと手触りのいい体を撫でながら、TVから
流れるアナウンサーの声に耳を傾ける。画面の右上にはLIVEと
表示されて、解説者の緊張した表情から、何かしら剣呑な雰囲気が見て取れる。

「只今、現場からリポートしています。この白昼、堂々と市内で実行
された銃乱射事件。犯人は自動車を運転手を殺害の上強奪し未だに市内に
潜伏しているものと思われます。目撃者の証言に寄れば、犯人はカラシ
ニコフ小銃で武装し、黒いマスクを被り、細身のスーツ姿で―――」

タタタッ、タタタタタタ

カメラマイクは至近で乾いた銃声を拾った。
アナウンサーは顔を引きつらせ、道路の方を見やった。TVの画面は突然
傾いて、一瞬の乱れた画像の後に真っ黒になった。画面はニュース番組の
スタジオに戻され、呆然とした出演者の顔を写した。
猫はそんな放送に興味がないように、僕にただじゃれ付いて来る。僕は
リモコンでチャンネルを変えて、他の放送局では現場中継をしていないか
探す。誰かが今理不尽にも殺された事に対する自我の震えなど無い。ただ
好奇心により犯人と銃撃の跡を写した画面を求める。猫の自我は日溜りと
僕の体温の温もりに関心を抱き、他者の死に揺れるエゴは無い。


#すいません、長かったですね・・・
次は「嗚咽」「徒労」「包丁」でお願いします。
689名無し物書き:01/10/20 16:18

自分が今までしてきたことは、全て徒労に終わった。
そう思うと、自分の口から自然と嗚咽が漏れるのを彼女は止めることが
できなかった。
受話器からは、相手が電話を切った後の無機質な電子音が響いていた。
自分の20代のすべてといっていいほどを捧げてきた相手。
そこには、他人でありながらもけして離れることのできない、ねっとりと
した感情が結ばれていた。
電話を切り、しばし放心状態になる彼女。
眼の端には、さっきまでむいていた、中途半端にその実をさらした林檎と、
きれいにとがれた包丁が置いてあった。
#お題がないので

彼女は静まり返った部屋で、覚悟をきめた。

ベランダからの射す日の光が、
包丁を握り締めた後ろ姿を照らし出し。
がらんとした部屋で彼女の陰が踊っていた。

なんども、なんども、
涙で目がくもっても、それでも突き立てていた。
目をつむり、嗚咽を繰り返す彼女、それでも手は止まらない・・・

突然、ケータイが鳴り、
次の瞬間、そのすべてが徒労に終り、
間違い電話の相手に、涙声で答え。
かの女は腫れた目で、玉ねぎ抜きの
バーモントカレーを食べることになった。



#あぁ・・なんかありがちだ・・・お題 「職場、水道、非公開」
691職場・水道・非公開:01/10/21 01:56
或る真夏日の早朝、都内でOLをしているみさきは驚愕した。
自宅の水道からオレンジジュースが出てきたのだ。
顔を洗おうと蛇口を捻ると、有色の液体が流れ出てきた。
嗅ぎ覚えのある臭いだったので徐に口にしてみるとそれはオレンジジュースだった。
その前日は彼女の二十回目の誕生日だったので、友人に祝ってもらい数時間前まで飲み明かした。
まだ寝ぼけているのかと思ったが,これは現実らしい。
職場の友人何人かにこの出来事について電話したが,オレンジジュースは彼女の家の水道からしか流れ出てきてないらしい。

彼女は幼かった時分に胸にしたある願い事を思い出した。
「大人に成ったらおもいっきりオレンジジュースが飲みたいな」
その願いは決して人に漏らさずに非公開のまま今日まで来ていた。

そして、子供心に夢見たその願望は,二十歳の誕生日に神様からプレゼントされたのだ。

「ありがとう神様・・・」

みさきは瞳から大粒の涙を零しながら蛇口から直接オレンジジュースを飲んだ。
郷愁の想いが込み上げてくる。
幼かった自分を懐古しながら何かにつかれたように飲み続けた。
陽光が彼女の姿をそっと浮かび上がらせていた。


次は「ミシン」「灰皿」「青春」でよろしゅう。
692691:01/10/21 01:59
添削せずに出したからなんか文章がぎこちない・・・。
精進します。
693名無し物書き@推敲中?:01/10/21 03:29
親父の書斎からかっぱらってきた分厚いガラス製の灰皿をなぜか部室にある脚の取れ
かけた卓袱台の上に置きユニフォーム姿で堂々と買った(と言っても自販機でだが)
セッタの吸い殻を山盛りにしながら俺たちはよく一日中だべったものだった。俺は寝そ
べりながら吹き上げた紫煙が部室の窓から丸見えの青空へ流れていく様子を顧問の
教師の髭面やバレー部の好きだった娘の姿と同じくらい今でもよく憶えていて、なんと
ありきたりな青春を人並みに過ごせたことよと幸福感に浸ることができる。あのでかく
て白い雲は風に乗ってこれからどこへ行くのだろう。俺は将来、いったい何になるの
だろう。

町でいちばんでっかい屋敷に住んでいるという噂の女教師が突然部室に入ってきたのは
いつの日だったろうか。あわててタバコを隠す俺たちを見て微笑みながら「いいのよ」
と言い俺の顔をまっすぐに見て「お願いがあるの」と言ったのだ。そしてどぎまぎする
おれに一着の背広を差し出し「着てみて頂戴」言うとおりに着てみせると「ちょっと丈
があわないわね」背中を向かせてぱんぱんとひっぱたいてから「脱いで頂戴」冷たく
言った。
そのまま出ていこうとするのであわてて理由を聞くと、「だってあなた、体格がそっく
りなのよ」フィアンセにと言ったのか恋人にといったのか、なぜはっきり憶えていない
かと言えばその涙にふくれた大きな瞳があまりに美しく衝撃的だったからだ。

その後しばらくして女教師は退職した。町を去ったという噂を耳にした。
彼女の実家はかつてミシンを売り、町でいちばんでかかった。
しかしその家はまもなく跡形もなく取り壊された。
消息は聞かない。


次、「ベッド」「狸うどん」「ミトコンドリア」でどうぞ
694ミシン灰皿青春:01/10/21 04:56
「旧式のミシン?」
彼女はまだ眠たそうな目で僕に聞いた。
「そう。お婆ちゃんが居なくなって使われないままに納戸に押し込まれた旧式のミシンのようなものさ。昔それがあった事は思い出せても、引っ張り出してきて今更使おうとは誰も中々思い付けない」
僕が灰皿を探してキョロキョロしてると、彼女が机の下から取ってくれた。
「でも、使えるんでしょ。使おうと思えば」彼女は言った。
「そう使える。でもね、誰も古いミシンには興味を持てないでいるんだ。ウルグアイの天気予報に興味が持てないようにね」
僕は煙草に火を点けて、TVをニュース番組に切り替えた。
画面に派手な字体で『米国同時多発テロ』と映し出され、レポーターが熱っぽく現地の様子を伝えている。
「それは悲しい事の様に思えるわ」
「仕方の無い事だと思う。ある種の物事はだだ過ぎて行くだけなんだ。その過程の中ではとても重要なんだけど、一旦過ぎ去ってしまうと誰も見向きしなくなる」
「そうなんだけどね」彼女はそう言って立ち上がり、台所に消えた。

少しすると珈琲の芳ばしい香りが部屋に充満した。
彼女はカップを机に置きながら、
「でもね、風化しない物だってあるのよ」と言った。
「例えば?」僕は聞いた。
「そうね・・・、例えば青春の残滓」
言ってから、彼女はクスクスと笑った。
それは、僕等の高校時代の苦い思い出だった。
「まだ根に持ってるのかよ・・・」
僕はそう言って、珈琲を飲み干した。


次は、「スピーカー」「酢酸カーミン溶液」「鳩」でよろしく
695694:01/10/21 04:59
すまん、ちんたら書いてたら重なった。
次は693の「ベッド」「狸うどん」「ミトコンドリア」でよろしく
696名無しさん@XEmacs:01/10/21 05:15
断食二十日目、
ベットに腰掛けたまま、眠れないまま一日が過ぎる、ン・週間前の食べ物はすっかりひからび
痩せたゴキブリが、かさかさと音を立てながら何時間も、えさを探してさまよっている。
体内では、エネルギーに代えるものを探して、ミトコンドリアがさまよっていた。

夜半過ぎ、吐気のない頭痛が続いたあと、あっというまに楽になった。

ちょうどそのころ。、わずかな臭いを嗅ぎ分けて狸うどんカップ麺に、ゴキブリはかみついていた。
無数のゴキブリが、あつまり、ビニールのフィルムを、スチロールを、くいちぎる。



# 良かった・・・セーフだ! お題は。「スピーカー」「酢酸カーミン溶液」「鳩」 ということで・・・
697「スピーカー」「酢酸カーミン溶液」「鳩」 :01/10/21 08:54
 「将軍。<平和のための戦い>をアピールしないとな。」「イエッサー!大統領」

 将軍の命令により、地上部隊は巨大スピーカーを携える事になった。
 「ウィ・アー・ザ・ワールド」や「戦争を知らない子供たち」が大音響で
鳴り響く中展開される、凄まじいる市街戦・・・

 「違うのだ、将軍。音楽とかではない」「はい、大統領」

 軍隊は白い伝書鳩で伝令を行うことになった。

 「何を考えておる、将軍・・・まあ核兵器を探すことに全力をあげよう」「よし」

 テロリストがいると思われる地帯に、酢酸カーミン液が散布された。
 わぁぁ(^^) 核のある部分が、ピンク色に反応・・・するわけない。
 大統領の顔色が、怒りでピンク色になった。
 「将軍。もしやお前、私をバカにしておるな!」「はい!大統領」

 ・・・「こんなもんでどうでしょう?」と報道官が訊く。「ううむ」
 たしかに、大統領の潔白さのアピールはできるCMだ。でもあんまりバカすぎ。
 「報道官。まさかお前、私をバカにしておらんだろーな?」

 ※時事ネタは配慮がしんどいー;
  次のお題は:「浴衣」「リンゴあめ」「失われたアーク」でお願いします。
698名無し物書き@推敲中?:01/10/21 11:46
めえったなおいこんな洞窟の中で迷子かよ。何が失われたアーク第7章日本編だ
主人公の俺の身にもなってみれ馬鹿野郎。さっきから蛇、蜘蛛、蠍、百足のたぐいは
言うに及ばずライオン、ジョーズ、ショッカーまで出てきやがって身体中傷だらけだ
責任者出てこい。

おっ、あそこで何か光ってるぞ。うーむよく見りゃここはでっかい神殿で、正面に
棺らしきものが鎮座ましましてるじゃないか。しめしめこの中に例の秘密が隠されて
いるんだな、早速あけてみよう。

やっほっほーいすごい宝石だ。ダチョウの卵ぐらいある超巨大なダイヤモンドだぞ。
ついに俺は大金持ちだやったー。ばんざーい、ばんざーい。

「おにいさん、リンゴアメはいらんかね」
横合いから突然声をかけられて吃驚仰天し思わず飛びずさったおれの眼前には昔懐か
しいもんぺ姿のおばあさんがいて一本のリンゴアメをこちらに差し出しながら
しわくちゃの顔でじっと俺を見つめていた。その瞬間お宝のダイヤはどうしたことか
手からするりと抜け落ち暗闇の中へ真っ逆様に落っこちていき俺は悲鳴を上げながら
今は夏祭りの真っ最中であり大好きだったあの娘に告白してふられたという現実に
無理矢理気づかされて大声で叫び声をあげながら婆を蹴り飛ばしてダイヤに手を伸ばし
奈落の底へと


浴衣姿のおばさんたちが数人俺を取り囲み目を丸くして俺を見つめていた。


「ホッチキス」「猫」「オブジェクト指向」よろしくどうぞ。
699名無しさん@XEmacs:01/10/21 16:20
大きなスクリーンに簡素な椅子に座わった男が写し出され、皆が一斉にローマ式の敬礼をする。
猫を撫でながらのあいさつがつづく、カメラは男の首から下を映し続け、
猫は、こちらをきっとにらんでおり、スピーカーから加工された声がひびく。
面接の時からおかしな会社だと思ったが、これは、悪の組織ではないだろうか?

全くの技術者でしかなかった彼は、これはラッキーだと考えてたが、
彼が案内された情報局におかれたコンピュータは、紙テープをせっせと吐き出し、
プログラマー達はそれを、ファイル単位にハサミで切り分け、ホッチキスで止めている。
構造主義、オブジェクト指向全盛の時代に何やってんだか・・・
700名無しさん@XEmacs:01/10/21 16:23
お題忘れてたよ。


「小数点以下・補聴器・玄人」
701烏賊リング:01/10/21 21:44
ちびっこ諸君、元気してるかな?おなじみ、
「電波君いらっしゃい!」の時間だよ!

はーい。おにいさんだよ。
今日は、趣向を変えて、自分を電波だと思っていない君たちに提案だ!
君たちのような、小数点以下の切捨てごめん君達には!
お兄さんからこんな特典があります!よーくきいててね!
はい!
精神波安定補聴器!
これさえあれば世の中の声がよーく聞えるようになるね!
自分に対する不満、意見、疑問、いままで聞かなかった事にしていた問題!
これからは、「聞えなかったし、しょうがないじゃん」なんて、言い訳は効きません
いいかなー?
わかったかなー?大丈夫かなー?
これがわかったら、君たちも、お兄さんのような人生の玄人になれるよ!
それじゃあ、また来週!
幸運をいのるよ!


・・。これ、「1を叩く・・」にも使えないかな_??
次のお題は
「もやし」   「サバイバル」   「狂気」
お願いします。
702乃乃:01/10/21 21:51
玄人の立場から言わせてもらえば、こんなのはどうだって良い様なことに過ぎない。
殆どがそうだ。
だからこそ俺はくだらない話に耳を傾けるようなことはしない。
言ってみれば小数点以下切捨て。俗なのは嫌だ。
できる限り淘汰した情報に包まれながら、心地良い眠りに誘われるのが良い。
つまり、補聴器みたいなのが必要なヤツに憧れたりする。
そうすれば復、何事も無かったかの如く、歩き出せる。

はい、終了。「レオナルド=ダ=ヴィンチ・左手・セブンスター」
703乃乃:01/10/21 21:54
ごめん、かぶった。
「もやし」「サバイバル」「狂気」でお願いします。
704的 ◆SpLWlLC. :01/10/21 22:08
重苦しい空気に包まれた教室のドアを開けるその瞬間まで、
僕は狂気に満ち満ちた戦士でいられるのだけどもね
まあさながらサバイバルしてるって感じになるのさ。

でも、なんでだろう?
カバンを置いて椅子に座った瞬間にはもうもやしっ子になっちまうのサ。

彼らの話題が高度すぎるんだろうね。
自分を棚に上げていることをわざと気付いていないように披露される彼の人間批評。
僕のように髪の毛が短い人間のぶんまで手入れしてくれているブサイク。

こうして僕は今日も終わるので人を大勢殺したわけだ。
ストレスが原因だっていいんだろ?こんな奴らばっかりなんだ。

次の御題: 「K」 「表現上の限界」 「両替」 でお願いします。
705烏賊リング:01/10/21 22:33
と、まあ、Kとか、Iとか、Sでもいいです。
そう謂った固定ハンドルがいますね。

これはあくまで補足というか、言い訳と言うべきかもしれませんが、
701に関してですが、これは、悪魔で作品です。決して、
ここの誰それに言っている事でも、もちろん、煽りでもありません。
文字という情報伝達手段の表現上の限界とは言いませんが、
これは、3語スレの、レスと言う観点の上で見て頂きたいのです。

人によっては、「なんだこれは、あてつけか?」などと考えてしまう
人もいるかもしれませんので。
言ってみれば、変換ソフトの違いなのです。
一つの、どうとでも取れる文章を、情報として取り込んだ時、
その人の脳内で如何に変換されるか、という問題です。
これは、人それぞれ多種多様なので、誤解は仕方の無いことかもしれません。
例えるなら、円をドルに両替した、円をユーロに両替した場合、
日本におけるお金の価値は、海外の様々な国のお金の価値とは、
決して、必ずしも同じではないという事です。
このレスは、作品として、また、701の自分のレスが誤解を招きやすい
事に気がついた私の弁論でもあります。
どうか、ご了承ください。

>的さん
やりやすいお題でよかったです。

つぎのお題は、704の的さんのを、使ってください。
「K」 「表現上の限界」 「両替」です。
どうぞ。
 
706K・表現上の限界・両替:01/10/21 23:14
Kと名乗ったアフリカン・アメリカンの青年はいきなり私を羽交い締めにして、
路地裏に引きづり込んだ。
クラブで知り合った見ず知らずの外人に、ほいほい着いて行った私が悪いのだろうが、
あの男の行為は獣だった。
Kは後ろから私を抱きしめ、パンティーを引き裂いた。
それ以上の事を書き記すのは表現上の限界だ。
私は時が過ぎるのをただただ願った、それだけだった。

事が終わると、Kはくしゃくしゃの100ドル札を投げ捨てて去っていった。
そこには言葉はなく、ただ沈黙だけが漂っていた。

私は五臓六腑を突き刺す鈍痛に耐えながら徐に立ち上がり、
目の前にある100ドル紙幣を手に取る。
「これ、両替しなくちゃ使えないじゃん」
意外に冷静な思考が、今起こった非現実の出来事を受け止めているような気がした。


少々暗いものを書いてみました。
次は「日記」「123」「爽快感」で。
707「日記」「123」「爽快感」:01/10/22 00:57
「これは、<123殺人事件>だ」
 「なぜですか、警部」
 「見給え。まず1人目、次に2人目、そして3人目だ! これは故意としか思えん」
 「・・・わかりました、さっそく捜査を始めます」

 捜査の結果、最初の被害者の日記が発見された。
 日記に曰く「私は100人目だ。100番ゲットして爽快感。わー、死ぬー!」

 「困りましたねえ」若手刑事は湯豆腐をつつきながら呟く。
 「うむ。これでは<100101102殺人事件>になってしまう」

 「兎に角!」警部は立ち上がった。
 「え? ウサギに角を打つのですか、飛車は・・・」
 「とにかく! 1人目、2人目、3人目の犯人を探す事に全力を挙げよう」
 しかし、97人はうかばれない。

 ※漠然と、昔あった「VP−プランナー」という123そっくりソフトを思い出して^^;
  次のお題は:「なにがでるかな」「自白剤」「九官鳥」でお願いします。
708名無しさん@XEmacs:01/10/22 01:55
37歳も歳の離れた父親から溺愛されたモーツアルトは25歳の青年になるまで一緒にすごし、
(モーツアルトは六歳のころから姉と、各国を演奏旅行していたのだが。)
溺愛する一方、父親はこの天才を、鳥かごの中の九官鳥のようにあちこちで、見せびらかしていた。
そのような鬱積した生活のなかで、かれは、いくつかの手紙を残している。

「誓って君の鼻にウンコをたれるぞ。そうすりゃ鼻の下までブランコだ。君のウンコとオシッコはすんだ?さあ、お休み。
ベッドで大きな音をたててウンコなさい。ぐっすりお休み。お尻に口をつけて。さよなら。ああ、僕の尻が火のように燃え
てきたぞ!、なにがでるかな!きっとウンコのおでましだ。そうだそうだ、ウンコだ。わかってるぞ。見えるぞ見える・・・
、嗅いでるし、それにこりゃなんだ。もっと引き延ばしてくれ・・・あぁ・・・なんと長くて切ない音なんだ」

こんな手紙恋人に出すモーツアルトを自白剤飲ませて、小一時間は問い詰めたい。



#ソース ->ttp://www2s.biglobe.ne.jp/~notujiya/toilet_study/th_page013.html
#こんなんでいいんかな?
# お題、「おでん、館長、モップ」
709おでん・館長・モップ:01/10/22 16:30
いやー、おでんはやっぱりバクダンだな。
おっちゃんバクダンもう一個!ついでに大根も。
なんかさ、おいらここのおでん食ってるときが一番幸せなんだよね。
今はね、歴史資料館の館長やっているんだけどね、ここが全然人が来なくてさ。
たまに小学生の社会科見学で大勢来るだけで、普通は一日に数人しか来ないわけよ。
だからさ、従業員も受付のバイトの娘が二人いるだけなんだ。
館長って言っても肩書きだけでさ、閉館後の清掃もおいら一人でやってるわけ。
モップ取り出して床を掃除してるとさ、なんかツーっと涙零れて来るんだ。
ああ、おいらはこんな事やるために一生懸命勉強してきたわけじゃないのにって。
一応、大学院までいって博士号取ったんだけど、歴史なんて勉強したってなんも役に立たなくてさ。
あんなちっぽけな資料館の名前だけの館長やるしかないわけよ。
世智辛い世の中だね、まったく。アー、そのはんぺん頂戴。ビールも。
おでん食い終わったら家に帰ってかあちゃんの顔見なくちゃいけないと思うと又、つらいよ。
男はつらいよ、なんて映画あるけどほんとそうだよね。


次は「大根」「エロス」「経済学」
710名無し物書き@推敲中?:01/10/22 16:34
>>708そのソースおもろい!

天才ってちょっとおかしな嗜好を持ってるんだね。
711魔女の宅急便:01/10/22 16:35
712名無しさん@XEmacs:01/10/22 19:03
スーパーで、何もせずに、うろうしている姿があった。店員達に怪しい視線を浴びつつ、煙草に時折むせていた。
臨床経済学のフィールドワークだのなんだのといって、結局サボっているだけなのだが。こうやって人の流れを
ボンヤリ見つめているのもたいくつになってきた・・・
主婦が、彼の前を横切る、手にもっていた大根を、ささっと懐に隠す、
「万引きだな・・」そう思った彼は、主婦のあとをつけ、レジを通らずに店を出るのを確認する。
「ちょっと奥さん」、そう言って声をかけたが、別にどこかに突き出すつもりはなく。
これは、学術的な興味がどうのこうのと、ながながと主婦の話を、家計、家庭の事情などを聞き出す。
最後に、「アレを、なんに使うんですか?」などと聞くと、彼女は、エロスに満ちた笑みを浮かべ、
彼はぎょっとした。


#イカン、ベタベタな話に案の定なった。
# >>710 結構有名な話だと思う。
# ルカ(リュカ?)の オナラ大全とかにものっていたと思う。
# 彼の作品を、彼の手紙と、彼の鳥についての博学とで、まじめに分析したようなものもあるらしい。(音符の配置とかかな?)
# 一見どうでもいいようなことを、まじめに考える事が出来る人にはちょっとあこがれるな・・・
#
# お題 「カンサス、混同、ウマー」
713名無し物書き@推敲中?:01/10/23 01:29
カンサスシティ・ロイヤルズのマック鈴木は獲得が予定されていたイチロー鈴木と
混同されることを避けるためにシアトル・マリナーズから放出されたと思われる。
そのことが (|| ゚Д゚)トラウマー になっていなければいいのだが。ちゃんちゃん。

次、書類・スピード・緑青
714書類スピード緑青:01/10/23 06:43
風が舞い、光が踊る。
黒崎の鼻と呼ばれる岬に続く道で、僕は風神の怒りに身を晒していた。
砂塵が突き抜けるようなスピードで傍らを吹き抜けていく。
このままこの風に我が身を委ねる欲望に苛まれながら、僕は歩いている。
緑青の浮いた十円玉のような自我が、僕を地上に繋ぎ止めていた。

『だって貴方は私に何も与えてくないもの』
『結局自分にしか興味が無いのね』
『この書類で私たちは他人になれるの。素敵でしょう?』

ふと、道が開けた。
僕の目の前に海が広がっていた。
海。
海は暴風に表面を荒立ててはいるが陽光をキラキラと反射して自らの広大さを確かめるように輝いている。
海、海、海。
僕は岬の先端に立ち、目の前にある圧倒的な海の前で翼のように手を広げた。
自我が希薄になり、空の高みに意識が吹き飛ぶ。
歓喜が全身を貫き、僕は躊躇せずに硬い岩肌を蹴った。


次は、ピスタチオ・ピアノ・カサブランカ でよろしく
715ピスタチオ・ピアノ・カサブランカ:01/10/23 07:33
 「マスター。その曲だけは弾くなと言ったじゃないか」
 「・・・自分でリクエストしといて(汗)」

 「ピアノレストラン」とは名ばかりの、某JR無人駅前の食堂。
 切符も委託で売っている。

 「スパゲティ・ペスカトーラ」と「かつ丼」と「わらび餅」を一緒に
売ってるこの店で、映画「カサブランカ」のボギーを気取る彼は、もしや
お似合いの客かもしれない。そもそも、客は彼一人しかいないのに。

 「ナッツがむけないよー(涙)」
 「これはですね、ピスタチオといって・・・」
 ろくなこといわない。

 彼は、まだ、気付かないのだろうか。
 ここが「究極の左遷支店」と呼ばれた稚内支店で、自分が、昨夜
配属されてきた名ばかりの支店長だということに。

 「・・・この方が気分的に楽かもしれませんね」
 「同感だね、係長」
 一瞬真顔になって、彼は微笑んだ。

 ※あわわ、くらい。
  次のお題は:「リボン」「スカーフ」「南仏」でお願いします。
716名無しさん@XEmacs:01/10/23 09:04
シュガーペースのリボンで飾られたかなり大きなウェディングケーキ、
実は大きなハリボテで、中に親友の一人が隠れて、2人を驚かすことになっていた。
当日、2人は「切る」とか「切り分ける」とかは縁起が悪いなどと考えたのか。
みんなが見まもる中、真っ直ぐにナイフを突き立ててしまった。
みるみるうちに、床が血に染まり。人々が駆け寄りケーキに手を突っ込んで
傷口を、スカーフでおさえつける。
新郎新婦はわけがわからないまま、つれだされたままだ。

何が起ったのかまだ分っていないまま、
なにげなく暗い気持ちで、南仏に新婚旅行に出かけた2人は、
到着したホテルで、友人の突然の死を知った。

#暗すぎ・・・お題「遅刻、寝不足、うしろまえ」
717遅刻寝不足うしろまえ:01/10/23 16:05
寝不足で遅刻したらうしろまえでした。

部員A:「できました〜、部長」
部長 :「どれ。・・・貴様・・・創作を、なめとんのかーーー!!!(怒)」
部員A:「ひぃぃぃ〜。だってだって既成観念を捨て去れって言ったじゃないですかぁ(泣)」
部長 :「稚拙稚拙稚拙稚拙稚拙稚拙ぅぅぅ。このような駄文は即時トラッシュ!である」
部員A:「そんなぁ。そこまで言うならお手本を見せてくださいよぉ」
部長 :「・・・よかろう」

遅刻コクコクこっくりさんは、今日も寝不足スイートピー♪
今日は告白出来るのかしら、メロンの気持ちはうしろまえ。

部員A:「・・・・・・」
部長 :「・・・・・・」
部員A:「・・・・・・」
部長 :「・・・・・・ちょっと、甘かったか?」


次は、「水割り」「赤色回転灯」「観覧車」でよろしく
718名無し@初投稿:01/10/23 17:08
和幸の心臓は緊張で高鳴っていた。今日こそ、今日こそ決めてやる。
言うんだ。全てを振り絞って。
そんな思いが、今まで感じたこともない高揚感となって彼を襲っていた。
「・・・どうしたの?沢田君」
「えっ!?・・・い、いや、何でもないよ」
気づくと、水割りを片手にとろんとした目の和美が和幸の顔を不思議そうに覗き込んでいた。
「もう、きょうのあなたったら口数も少ないし、ぼうっとしてばっかり。一体どうしたの?
今日は、私たちが付き合い始めてから一周年の記念日なのに・・・」
和美は、不満げな表情で口を尖らせた。そして、少し視線を落とすと言った。
「もしかして、私といるのが嫌なの?」
「そんなわけないよ!・・・ただ」
そこまで言い、和幸は少しうつむいた。
「ただ、何?」
和美は、店内の赤色回転灯に照らされ、随時目まぐるしく色を変えている和幸の顔を覗き込んだ。
和幸は暫く押し黙っていたが、やがて和美の方を見た。
「ちょっと、でないか?行きたいところがあるんだ」

十分後、彼らは海沿いの遊園地のチケット売り場にいた。
「観覧車乗車券、二枚」
和幸は静かにアクリル板ごしの女性に言った。
「あー、すみません。本日は運行中止になっております」
女性は困り笑いの表情を浮かべて言った。

和幸の作戦は、終わった。
後に残ったのは、「寒い」と言って顔をしかめる和美と強い突風であおられ、和幸の後頭部に直撃した
ポップコーンの空き箱だけだった。


次は「雪」「牛」「さだまさし」でよろしくお願いします。
719埜徒:01/10/23 22:30
昨日はホントびびった。
何にってあの降り積もった雪の白さに。
白いって言ってもあれだぜ、白くないんだぜ。
どこか黒いんだ。
それが物凄く気持ち悪かった。吐きそうになった。
土の黒いのが少し見え隠れしてたから先日捌いた
牛の死に際の台詞思い出したんだ。
「お前の勝ちだと思うなよ、俺は負け犬じゃねえ。」
…そりゃあ、お前牛だもんなあ。
BGMになんか聞き覚えのあるヤツが流れたら要注意だ。
何?って勿論さだまさしさ。
じゃあ、俺はそろそろ行くぜ。
今夜は朝までフィーバーフィーバ−なんだ。
と隣のが言ってるのを聞きながら僕は最後のソルティードックを
不味そうに流し込んだの覚えている。


「ナインボール」「二ヵ月半」「血だらけ」
720松本祥宏:01/10/23 22:33
ナインボールを2ヶ月半ぶりにやったら、血豆がつぶれて血だらけになった。
721名無し物書き@推敲中?:01/10/23 22:53
次のお題は?
722松本祥宏:01/10/23 22:56
「から竹割」「水割り」「保険証書」
松の頭をから竹割をしたら、水が流れてきた。
その水で水割りを作ったら、家族が保険証書を持ってきて、ニヤリと
笑った。

「納豆」「秋雨」「全仏」
724松本祥宏:01/10/23 23:03
納豆を食べながら、窓外の秋雨をみる。
時あたかも全仏オープンの初日であった。

「マウス」「名無し」「無名」
725名無し物書き@推敲中?:01/10/23 23:04
>>724
ちょっと、駄文過ぎるよ・・・・
726名無し物書き@推敲中?:01/10/23 23:40
>>724なあ頼むよ。ここをあらそうなんて思わないでくれよ。
おいらは立派なHNなんてつけてない名無し物書き@推敲中?だけどさ、
一生懸命お題に沿った文章考えてるわけよ。
キーボードをパコパコ叩きながら、マウスをちょこちょこ動かしながら、
ない頭をフル活動させて頑張ってるんだよ。
少しばかり、無名の文士を気取りたいわけよ。
だからさ、これは俺からのお願い。
荒らすなら他のスレでやって。
ほんと、懇願するよ。
後生だからやめてな、な。お願い。


お次は「ミルク」「英国」「炸裂」でやりましょい。
727松本祥宏:01/10/23 23:50
うん、わかった。

では、こういうのはどうだ。

ミルクティーは英国ブルックボンド社のものがおいしい。
と、そのとき、窓外で炸裂音がした。
松、お前ほんとに最低だな
荒らしは放置で。
730「ミルク」「英国」「炸裂」:01/10/24 00:31
「英国数理社、5教科とも得意です!」
と時期はずれの転校生、松本祥宏は言った。
「前の学校でも成績はトップクラスでした!」
誰も訊いてねえよ、そんなこと。
「といっても下から数えてですがね!アハハハハ!」
イッペンシンデミル?クサッテルヨ、ノウミソ。
「僕のことはまっつんて呼んでください!まっつん!」
し〜ん
「あれぇ、おかしいなあ!笑い炸裂するとこなんだけど!」
空気読めよ、テメエ。
で、次のお題は?
732730:01/10/24 01:12
いえ、ネタなので継続でおねがいします...
733名無しさん@XEmacs:01/10/24 05:55
何でコンビニで英国フェアなんだよ!
店長の思いつきで、やたらめんどうな仕事が、増えいらいらしていた。
レジで彼を呼ぶ声がする。小走りで向かうと、
さっきまでうろうろして邪魔だった男が、
ミルクと、タマゴのパックと、食パン抱えて立っている。

「温めてください・・・」

・・・だぁと!? (怒り炸裂

このセクハラ野郎!!

タマゴ引ったくってレンジでチンしてやったわよ。


#と、、朝から何やっテンだ俺・・・
#お題 「酢の物、全巻、大変だ!」
#・・・エライ間違い発見・・・
735松本祥宏:01/10/24 15:21
>730
「ミルク」がはいっていないのでボツ。
736名無し物書き@推敲中?:01/10/24 19:09
松は存在自体がボツ。

荒らしとして報告しましょう。
737松本祥宏:01/10/24 20:34
>736
人間性が薄っぺらいからボツ。
中身がスカスカのハズレくじ。
無い!本棚が空っぽだ!
漏れの特撮怪獣コレクションが!
「ゴジラ対へドラ」が!「大巨獣ガッパ」が!
東宝・日活・大映、怪獣物は全巻、米国盤LDまで揃ってたのに!

漏れは頭の中が真っ白になるのを感じながら台所に駆け込んだ。
嫁の奴、テーブル一杯に小鉢を並べてなんか食ってやがる!
もずく酢、なまこ酢、膾、ヌタ、胡瓜と若布の...なんだぁ、みんな酢の物じゃねえか!
そんなことより漏れの怪獣コレクションだ!

「あぁ、あれ?売ったわよ。お金いるから」
嫁はこともなげにそういって、病院の薬袋を漏れの方に押しやった。
その袋には、「末永産婦人科」の文字が...大変だ!
739738:01/10/25 00:30
「整形」「カット」「バイク便」でお願いします
740整形・カット・バイク便:01/10/25 00:57
僕の彼女が整形をした。僕に無断で。
「ジュリア・ロバーツみたいでしょ」
そう言って微笑みかけた彼女の鼻は前よりも確実に高くなっていた。
僕は彼女の突飛な行動に腹を立てて、思わず手を上げてしまった。
バシッ!、という音だけが彼女の部屋にこだまし、彼女はその場に倒れこんだ。
居たたまれなくなった僕は彼女の部屋を飛び出し、自宅へと戻った。

家に帰った僕はベッドの上で丸くなり悶々としていた。後悔した。
彼女は精神が不安になるとリストカットをする癖があるのだ。
今回はかなりきつく言ったからもしかして・・・。
不安になり、彼女の携帯に電話をしたが、彼女の声は聞けなかった。
僕は無我夢中に家を飛び出すと近所のバイク便屋の事務所に向かった。
「すいません、届けてほしいものがあるんですけど」

僕は今、バイクの後ろで運転手の腰をきつく抱きしめている。
死ぬんじゃねぞ!と、心の中で叫びながら晩秋の冷たい風を感じている。



次のお題は「車輪」「スクイズ」「恋人」で。
#非常に短くまとめた。

とあるカップル、男の方が旧に「ちょっとトイレ」。
往来の真ん中でキョトンとする彼女・・・
向こうから別のカップルが、やってきて・・・

「ちょっと、あんた達ここで何やってんのよ!!」

男(1は一塁セーフ、かれは、車輪の陰から様子をうかがっている
男(2は、女二人にはさまれて「アウト」、 (スクイズかよ!

恋人たちのふくざつな関係は続く。

#お題、「ふぐ、落書き、CNN」
742的 ◆SpLWlLC. :01/10/25 02:37
昔の人々はふぐを食すことに、それこそ命がけだったのだと思う。
いまではどんな毒か、またその対処は、安全に食うには?等の疑問に、
CNNまでもが答えるくらいの勢いで、「安全」で或るための情報が渦巻いていて、
素晴らしく嘆かわしい。過去に勇気を出した方々の功績が、今後はもう無いだろうと
単純に予測できてしまうからなのだろう。
そんなこんなで、僕はしなかったが自殺した友人の残した落書き帳の表紙の
タイトルを書いて終わりにしたいと思う。
“No” they cried in chorus.  (『違う』と彼らは一斉に叫んダ)

#次御題は、「生理痛」「how to」「媒体」
743「生理痛」「how to」「媒体」:01/10/26 07:30
 電車の広告には、あいもかわらず、女子学生の自殺云々の記事があった。
 ちょっと待て。どこかおかしくないだろうか。
 彼女は思うのだ。
 なぜ媒体は女学生の自殺を、とりわけ大きくとりあげるのか。
 男子学生だって、おじさんだって、同じ人間なのに・・・

 第一、全ての女子学生が、媒体が演出する様に美形ではないはずだ。
 写真週刊誌にでてる様なのなんて、何十人に一人のはずなのに。
 一体、雑誌にはガイドラインというか、新入社員のhow toもの教科書
みたいなものに共通の「お約束」でもあるのではないのか。

 実は彼女も自殺を考える事がある。
 しかし、仮にそうしたとして、媒体は決して、その真の理由を報道しないと思う。

 彼女は、生理痛を苦に自殺を考えていた。

 ※3分で考えたらこんなの(汗)
  次のお題は:「七福神」「八犬伝」「009」でお願いします。
たしか七福神は聖徳太子の書いた宝船の絵かなんかがはじめだったと記憶している
ただ、この中で純粋に日本の神様と言えるのは恵比寿様くらいだったっけか?
他の神様はちょくっと曰く付きで、実はシバ神だったり、中国の仙人だったり
しかも恵比寿さんも一度は、国籍不明になっていたりとワケガワカラン有り様である。
ちょくっと豆知識だけども、今のメンバーになったのは、江戸の初期、
滝沢馬琴が「八犬伝」書いてたころだろうか?

弾かれたメンバーには、
008:天の岩戸の前で裸踊りした神さま。
009:酒飲みの猿
などがいる。猿の方はほんとうにただの猿、
「しょうしょう」とかいう猿、

なんで猿なのかわからない。



#webで調べてもワカラン事が多かった、
#で、これは、小学生の時読んだ、教育漫画の知識をフルに使った嘘です。
#信用しないように・・・(しかしお題が凶悪)
# お題、「苦情、タイプライター、緊張感」
745SHIMA:01/10/26 20:32
 私はタイプライターを打つ。今ごろ同志が動いている筈だ。
 時計を見た。時間は午後8時。電話が鳴る。
 「はい、グ○コサービスセンターです」
 また苦情の電話であった。さんざん罵倒され、電話を一方的に切られる。
 私は舌打ちした。父の会社が倒産して以来、総務からこの部署に回されて二年になる。
 執拗な苦情電話に応対する日々。正直、倦んでいた。
 実家の会社が倒産したのも、元はと言えば自分の勤めているグ○コが合理化と称して取引を打ち切ったからだ。
 タイプライターで総務へ回す報告書を打つ。なにげない苦情の電話でも、総会屋・暴力団関係者が出てくるトラブルになるかも知れない。
 が、途中でそれをやめ、別の文章を打つ。
『おおさか婦警のあほえ わしら…』
 不思議と捩れた感情は高揚する。
 同志はこの会社から、今ごろ現金を受け取っている筈だ。
 学生時代、共に権力と半端ながら闘った同志。
 今度は業務用の電話がまた鳴る。
 「もしもし。俺だ。あかん、警察がうようよいるから帰る」
 同志がそう低い声で言い、電話を切った。
 私は失望と安堵の息をつく。
 部屋に総務の人間が入ってきた。
「こちらの方があんたに話をききたいそうや」
 元の同僚は左遷された私へ不遜に言う。
 隣の男は軽く手を上げ「大阪府警警備部の吉田と言います」
 私の中で緊張感が奔る。柔和な顔だが、警察の眸は笑っていない。

 私は2ヵ月後、大阪府警別館で上申書を公安の吉田に提出した。
 同志を裏切ったのだ。動機は私怨、金銭目的。
「過激派くずれが」
 吉田は嘲笑した。

 だが、それから私は逮捕されることもなかった。吉田達が極秘で上申書の裏取捜査をしていたことも知っている。
 私も覚悟し会社も辞めたが、逮捕されることはなかった。


 次のお題は『焼肉』『カタルシス』『自衛隊』 
746730ではないが:01/10/26 23:51
>>735
遅レスだが「ミルク」は入っている。

イッペンシンデ ミル?ク サッテルヨ、ノウミソ。

ミルクと言えば、最近の和牛事情。肉好きの俺としては甚だ困惑している。
鉄板焼、肉まん、焼そば、お好み焼き。ああ、食いたい。
マニアではないので蝸牛考のようにつっこんだ分布などは分からないが、
まあ、大抵の事は語れるな。というか、語るし。水ギョウザでもつまみながらね。
でも、まあ、牛肉はちょっと、な……。
周囲の風潮に流されるのも馬鹿な話だが、如何せんデメリットが大きすぎる。
マスコミの掌で躍るのは勘弁と言いながら、その言動こそがマスコミの
術中にはまっているところが、現代大衆社会の罠。
まあコーンハウザーの指摘通りというか。
まあ、それを言えば今度の自衛隊派遣だってさ……(フェードアウト)
747『焼肉』『カタルシス』『自衛隊』:01/10/27 08:08
 狂牛病だから牛の焼肉は控えよう。
 しかし、それで問題は根本解決しませんでした。
 焼却場にも、自衛隊にも、医者にも手におえない問題。
 それは、牛さん以外の「嫉妬」にありました。

 なぜ牛さんだけが・・・
 鳥にだって、豚にだって、植物くんだって狂う権利があるはず。
 そんな想いは、妙な病気を生み出したのであります。

 困ったのは人間です。
 牛を控えるだけならできる、肉全般もまあまあできる、しかし・・・

 「お母様!パンが空を飛んでる」
 「こちらでは、シシャモが写経をしておる。机が狭くてかなわんな」
 納豆までが「うははははー!」と奇声をあげて横断歩道を渡ってます。

 ここまでくると一種のカタルシス、しかし、人間は何を食べればいのでしょうか。
 もしや、既に人間が、真っ先に狂っていたのかもしれません。

 ※朝起きて真っ先にこんな事かいてるー。今日はいい天気(^^)
  次のお題は:「タンポポ」「石焼き芋」「元老院」でお願いします。
748タンポポ・石焼き芋・元老院:01/10/27 10:21
「元老院というのは、古代ローマにおいて・・・・」
教壇に立つ初老の男性は最前列に座る生徒にも聞こえないようなささやくような声を出して、
教鞭をとっている。しかし、既に卒業を目の前にした生徒にはこんな授業はどうでも良い事だった。

節分も過ぎもうすぐ草花も芽吹く時節。
校舎の裏でこっそり咲いているセイヨウタンポポの花を思い出し、
感慨深い面持ちになった。

もうみんなとお別れか・・・。

タンポポを見て、春が訪れる喜びと大切な人との別れを感じた。
片思いの彼女の顔が目に浮かんでは消えて行く。

あの時の石焼き芋おいしかったな・・・。

彼女と食べた石焼き芋の味が口の中でよみがえってくる。
しかし、別れの時は刻一刻と幸雄の背後から忍び寄ってくる。
ここで分かれると、一生後悔すると考えた幸雄は行動に移そうと思った。

告白してやる。

強い意思が芽生えた幸雄の胸は初春の陽光に照らされ、より温かみを増した。


「化石」「なす」「哀愁」でお願い致します。
749「化石」「なす」「哀愁」:01/10/27 12:14
 無人の地球に、無人ロケットが帰ってきました。
 出発する時は有人だったのですが、帰ってきたのが数万年後だったので
乗組員を複製ロボットが乗っているのです。

 「おかえり!」
 「おめでとう(^^)」
 何万台もの観客ロボットが、笑顔パターンを顔面に表示します。
 別に感情があるわけじゃない。大昔に指示されただけの「賑やかな化石」でした。

 二人の乗組員は、ロケットに、16歳の自分達をモデルの有機ロボットを残していました。
 帰ってきた時、一番に、何をなすべきか。
 それは何万年も前に、死を前にした二人によって設定されておりました。

 「ああいうこと、こういうこと、したかったよなー!」
 「うんっ(^^)」
 二台のロボットは、プログラムされた台詞をしゃべりながら、遊園地に向かいます。
 既に存在理由を失った哀愁そのものの遊園地は、それでも堂々たる風格でした。

 観覧車に乗って冷えた地球を眺めながら、二台は遠い昔、自分達を造った者達の意図
を逆算したのでありました。
 それは現在に至るまで、いまだ続いているのでありまふ。

 *「なす」がなんとも・・・(汗)
  次のお題は:「雨」「遊園地」「ペンギン」でお願いします。

一応名門と言われている美術学校を出て、その後師匠に付いたりもしてはみたものの……
この10数年間俺は何を描いてきたんだろう。
気が付いたらこうして遊園地の壁にペンキで絵を描いている。あ〜あ、ペンギンか。
結局、翔べなかった自分を描いているみたいだ。
もう、やめよう。
なんか全く別のことを始めよう。それがいい。

「ねえ、ママ見て。ペンギンさん」
「あら上手ねぇ」
「ボクも大きくなったら遊園地に絵描く人になりたいな」

よせよ。照れるじゃんか。
やば。雨が降ってきそうだ。
とりあえずこのペンギンを急いで描き終えて
人生考えるのは、その後にしよう。
750です。
次のお題書き忘れ失礼。
「フリーマーケット」「エンジンオイル」「粋」
752烏賊リング:01/10/28 01:52
にぎわう代々木公園。フリーマーケットだ。
洋服家具宝飾品玩具寝具車雑貨下敷と、ごった返す人、若者婆爺中年婆爺。

俺は目当てのデニム地のツナギを、
「あんちゃん、2002円。どう?」
「いやいや、そいたら、間とって2500.」
「って、俺の言ってる、2円の重みわかってくれんか?」
なんて、交渉して3000円を、どうにか負けろと騒いでいるそのとき。
「うあああああ。」
「わあああああああ。なにすんだこらあ」「ああああああ。なにしてんだてめええ」
と、同時に木霊するのを俺は聞いた。
はた、と振り返ると、そこにはエンジンオイルか、何かをびっしゃびっしゃと
踊り狂うかのごとき動きと、剣道の試合を彷彿とさせる悲鳴をあげながら、彼は
出展している店を選ぶことなくエンジンオイル缶に入った黄色い液体を
ふりまくのだった。
そこに、出てきた正義漢。一人二人。
怒声をあげつつ殴りかかる正義漢。三人4人。
入れ乱れ、品物はとび、オイルらしきは、飛び散り、うああああ、ぎゃああだの。
やかましいのである。
と、あんちゃんの持っている、俺の物になるはずのツナギ。オイルらしきで汚れが
ちらほら。
「なあ、やっぱ、2000円でしょう。」
「まさかあいつとグルか?粋じゃねえか」
後ろでは、相変わらず死闘格闘。茶は滅、苦は茶。阿鼻狂乱餓気地獄。
「2000円」
飛んできたティーシャツが肩にかかる。延々と響く絶叫、罵声。
日常の流れとは、本来、こういうものかもしれない。
「やるじゃねえか1500でいいわははは」
にっこり笑って振り返り、俺。一言。
「粋だねえ」

つぎ、
「腐敗」   「バリエーション」  「断髪」
おねがいします。
753烏賊リング:01/10/28 01:53
うわ!長い!気がつけばながい!
すみませんした。
お題は、
「断髪」「バリエーション」「腐敗」です。
でした。
754名無し物書き@推敲中?:01/10/28 05:01
>>750氏
本当に上手いな、ため息が出るよ。

他にも上手いやついるが、まとまり方と
無理のなさではちょっとズバ抜けている。
755「断髪」「バリエーション」「腐敗」:01/10/28 05:40
「ちっ、床が腐敗していやがる。踏み抜いちまった。」
「まあな、50年も海底に沈んでいれば木も鉄も腐るよ。」
「しかし、この船って巡航艦ってやつだろ、旧日本軍の。
 今さらこんな船調査して何になるんだ?」
「この船には、国運をかけた秘密兵器が積んであったそうだ。」
「それ、おれも聞いたぜ。空や水中にぶっ放すというなんとか砲
 ってやつ、・・・とにかくバリエーションに富んだ攻撃が
 できたんだろ。」
「らしいな、もしこの船が撃沈されずにミッドウェーの応援に
 駆けつけていたら、歴史が変わっていた、と上層部は言っているがね。
 真偽のほどはわからない。」
「それが本当だったら、あれだな。残念だったろうな、船員は。
 おれよ、学生のころ、応援団長やっていたんだけど、
 一度だけ40度の風邪ひいて大事な試合に応援行けなかったのよ。
 それでその試合は負けちまったんだがな。そのことは今でも悔や
 まれてね・・・えっと、あれだ、"断髪の思い"ってやつだ。」
「ばか、それを言うなら"断腸の思い"だろう。」
「そうだった、"団長の思い"だ!」

次のお題は、「いわし雲」「バイオリン」「犬」ということで。
756いわし雲・バイオリン・犬:01/10/28 06:07
僕は愛犬のゲンゴロウ丸を連れて河川敷に散歩に来た。
空を見上げるといわし雲がぽっかり浮かんでいた。

あの時止めなければ・・・

僕の心中にはいまだにバイオリンの道を諦めた事がくぐもっている。
大学まで行ってバイオリンを学んだのは何のためだったのだろうか。
憧れはあるものの、後悔はしていないと自分に言い聞かす。

彼女と結婚するためにその道を捨てたのだ。
彼女は今、バイオリニストとして世界に認められる存在だ。
だから、僕は影で支えるものにならなければならない。

「うををーーーーーーー!」
僕は叫びながら天空を見つめた。

悔しい思いを捨てるためにゲンゴロウ丸とに走りだした。

くそっ。

僕の足は絡まるほど回転した。体中のエネルギーと一緒に憧れを捨てるために。



#お次は「空白」「白」「猫」
757名無しさん@XEmacs:01/10/28 06:44
夜が白んでくる。
玄関の電気はついたまま、
猫が空白の一日を作るたびに、
家族の一人が寝ずの番をする、
20世紀では、どこの家にでもあるような話だった

# ミジカー
# お題「制限、使用後、スタミナ」
758松本祥宏:01/10/28 15:21
よし、きた!

60分間無制限1本勝負で女とセックスしたあと、使用後のコンドームを水洗いしてもう1回戦するスタミナがおれにはある!

どうだ!

では、次のお題。
「制限」「使用後」「スタミナ」
759烏賊リング:01/10/28 23:25
「すみませんが、20歳以上と証明できる物を提示願います」
またか。ここ最近、どうも童顔に見られて困る。
酒も煙草も買えないではないか。あれか?身分証明が無いってことでも20歳未満
であるという事になってしまうんだろうか。いっそ、顔で制限したらどうなんだ。
自分を証明できなければ、大人でななく、酒は買えませんとなるのか。
くそう。そんな事を考えてる場合ではない。ここで既に四件目。
あとは三丁目のコンビニを残すのみだ。果たして俺のスタミナは持つのか。
いや、持ってくれ。
とにかく、走るしかない。家には俺の帰りを待つ酔っ払いどもが。
頑張れ!俺!と、自分にエールを飛ばした時、コンビニの自動ドアに映った俺の顔。
げっそりと落ちて重みを帯びた目のふち、だらんとした頬。もう何か、やり尽くした
という顔をしている。俺はダイエット食品のモデルか。
使用前、使用後の、使用後か。
ビーンと開いた自動ドア。
俺、ふふと笑って。夜のしじまを抜けて。

お題「マスク」  「売上」  「コピー機」
760「マスク」「売上」「コピー機」:01/10/29 00:04
 映画「コンビニ同時多発テロ・マスク男に狙われたコピー機売上」の
興行成績は最低だった。30分でたてた企画だから当然かもしれないが。

 そんな作品でも、自主上映したいという申し出があった。
 ファンとは有難いものである。
 「売上なんて、どうでもいいじゃありませんか。入場料払う時は、客は作品を
  観てないんだから」と言ってくれる。涙がでるほど有難い。

 コピー機で刷った入場券と、公民館の「視聴覚室(大)」での上映。
 監督も、もちろん観客に紛れて参加した。
 念のためマスクで正体を隠したのは、自信の無さの表れかもしれない。

 初回が終わった。観客席は、なんと寿司詰め一杯だった。アナウンスが入る。
 「さて皆様、観客席に、今、ここまで我々の期待を裏切ってくれた監督が・・・」
 両側に陣取る、屈強の黒服男に気付いたのはその時だった。

 ファンとは・・・恐ろしいものである。

 ※ホントにこんな映画がでたらこわいよー(笑)
  次のお題は:「手」「塚」「虫」でお願いします。
761「手」「塚」「虫」:01/10/29 00:59
「「ブラックジャック」というマンガを知っていますか?」

手にした本を脇にかかえて、いきなり男は話し掛けてきた。
塚墓の前でうづくまっていた私は、呆気にとられた。
治まらない気持ち・・・飼い犬のレオの死が、私から正気を奪っていたこともある。
虫の知らせか、本能的にこの男から胡散臭さを感じ取った。

「「ブラックジャック」というマンガを知っていますか?」
男は同じことを繰り返した。
「ブラックジャックというのは獣医の名前です。彼だったら、
君の死んだ犬も生き返らせることが出来ます。」
・・・やはり、こいつは嘘っぱち野郎だった。何もかもが。


#次のお題は、「ドーナッツ」「遊歩道」「赤いくつ」でお願いします。
テニスプレイヤーの「ドキッチ」が突然世に出た頃。
ヒンギス戦だ。NHKでは、ドーキック、たしかそのように紹介していた。
なんで、ドキッチとドーキックをまちがえるのか?
オーストラリアの発音ではドキッチなんだろうか?
だったら、ドーナッツはドナッチ?、なんかいたいモー娘ファン?
そんなこと考えながら、遊歩道でぶらぶらしつつ。
欄干の上のきちんと並んだ赤いくつには気づきもしないのだった。
763:01/10/29 01:23
↑全然ダメじゃん!
それより早く、次の3語は?
#スンマセン、
#お題「3語、だめじゃん、全然」
765名無し物書き@推敲中?:01/10/29 01:31
3語の標語をつくることになった。
交通事故で死ぬ子供や老人が増えたからである。
だが、さっぱり効果があがらず、かえって事故の犠牲者が増えた。
「全然、だめじゃん、これ!」
「スンマセンッす!」
会議室のテーブルに置かれていた標語の原本は、

『赤信号 クルマは急に 止まるかも』
766『赤信号 クルマは急に 止まるかも』:01/10/29 06:00
「青信号 クルマは急に 走り出す」

会議室のテーブルに置かれていた標語の原本にはそうあった。
「あれ、この前と違うね。ダメということはいっしょだけど。」
「すみません、またダメですか。一応、直してみたのですが・・」
「って、この前の標語で事故増えたからって、対語を使えば減るものではないよ。」
「この標語に根拠がないわけではないのです。統計では、点滅状態から赤信号に
 変わるとき急発進の車と接触するケースが目立つものですから。
 そこに留意を呼びかければ、事故の増加が止まるかもしれません。」
「期待する。市民の安全と自分のくびを守りたまえ。」


#わたしは765とは別人です、念のため。
#次は、「明け方」「源氏物語」「レンガ」でお願いします。
767日本幻想:01/10/29 09:19
デイヴは左手でピースサインを出しながら痛みに耐えた。
それでも右手で開いた角川ミニ文庫の源氏物語だけは目で必死に追っていた。
キウィはもう一度レンガの角で豆腐をかち割った。
世界は粘膜のように喜びにふるえる。
どういうわけか頭から血が出たが、もう明け方は近い。

コカコーラ ペニシリン タバコ
768名無しさん@XEmacs:01/10/29 17:39
連合軍の支給したペニシリン入りの激マズなゼリーの落札が終り
本日のメイン
コカコーラの瓶が、競売にかけられた。
どう見ても、ノーマルボトル。
なんども、回収され、ロゴが刷りきれたただの国内瓶。
へビースモーカーの浮浪者にタバコの吸い殻入れに使われたり。
火炎瓶なんかにも使われたりした。(結局、われなかったが・・・)
この瓶、信じられないくらい固く、
これでドアノブをぶち壊したやつがいる。
フジツボなんかがついてもいるし、本当に国内の瓶かどうから怪しい
それ以上に海底からどうやって舞い戻ったのかも説明不能。
なんどか殺人にもちいられているらしく、
証拠品の倉庫からフイと消えては
死体のそばに仲よくころがっている。

で、ガタイの大きな男が、今しがた落札。

#お題「倉庫、草むら、踏み切り」
769「倉庫、草むら、踏み切り」:01/10/29 18:23
廃線になった。
私はその線路に沿って歩く。
線路のすぐ脇はすごい草むら状態だ。
そこを通るのだからあっという間に草まみれになった。
生き生きと伸びる貧乏草の群れに混じって、
私はひたすらに歩いた。
ずっと昔、電車に揺られて通ったあのアトリエに行くのだ。
蒸し暑いあのアトリエ―アトリエと呼ぶのもくすぐったいぼろい倉庫。
あのひとに逢いに行くのだ。
そしてもう一度、私を描いて欲しいと頼むのだ。
私を確認するために。


お題「林檎、高校、白熊」
770「林檎、高校、白熊」:01/10/30 00:58
今から数十年前、ここはアメリカのとある高校・・・。

「林檎なんて大嫌いさ。今までずっとそうだったし、これからもそうだろうよ。」
と言うとビルは手にもっていたリンゴを握り潰そうとした。
しかし、ひ弱な彼の腕は、主人の期待に応えられるほと屈強ではなかった。
「目の前に現われたら、必ず潰してやるんだ。白熊がペンギンの卵の殻を割るよう
にグッシャとね。」
窓に体をもたれさせ、(友人)に語るのだった。
「僕は将来、コンピュータのプログラマになる。君も一緒にやろう。」

窓の下からクラスメイトが声をかけて来た。
「おい、ゲイツ!また、(お友達)とおしゃべりか??」
どっと沸きあがる嘲笑。
ビルは唇をぎゅっとかみ締め、(友人)をかかえると、教室の奥へと入っていった。
クマは幸運の動物。だからテディベアは、ビル坊やの一番のお友達。


#粗末だなぁ・・・。失礼。
#次は、「窓」「汽車」「森」で・・・。
771蒼薔薇のレェス:01/10/30 01:11
「窓」「汽車」「森」

がたたん、がたたん、と単調に揺れながら汽車は周りの景色を走らせていた。
窓から見える景色は一時間前と変わりはしない。
このまま森の中を突っ切って、そのうち空を走れば楽しいのに。
そうして星々の間を汽車が走るのだ。銀河鉄道みたいで素敵じゃないだろうか?
一人で窓枠に肘を突いてそう考えながら、彼はクスリと笑みを零す。
彼が降りる予定の駅にはあと三十分ほどで着くはずだった。

あーん、お目汚し失礼いたしました。
次は「木枯らし」「膝掛け」「うたた寝」で。
772「木枯らし」「膝掛け」「うたた寝」:01/10/30 02:29

老人が眼を覚ましたとき、膝掛けが椅子の下に落ちていた。
「やれやれ、寝てしまったのか。いつまで待てば良いのやら・・・」
と言って膝掛けを拾おうとした時、小屋の扉が開いた。
そこには、一人の若い女性が立っていた。
「マルセル、ただいま。ずっと待っていてくれたのね・・・」
「ジョ、ジョセフィン、お前なんだね。ずっと待っていたよ。こんなに歳をとってしまったよ。」
老人は、立ち上がり女性に歩み寄ると、彼女の肩に手をまわそうとした。
女性は微笑んだ後、すっと消えてしまった。

老人はうたた寝から目覚めた。
窓の外をみると、木枯らしが舞っている。
老人はため息を一つつくと、暖炉に薪を放り込んだ。


次のお題は、「少年」「イルカ」「星」でお願いします。
「イルカは高度な“知性”を持ちながら、自然と完全に調和して生きている。その生き方から学ぶことに依って私達も、自然と調和する道を知ることができる。」

ジャック・マイヨールの言葉に憧れた少年は少しばかり歳を取り、
生まれたままの姿でカリブ海に飛び込んだ。
もっと深く。
もっと自由に。
もっと楽しく。
今度は薄暗くなるところまで潜ってみよう。
煩わしい心配事は全部脱ぎ捨てた。
今度こそ!
そんな僕をプランクトンの星たちが祝福してくれるはずだ。
次のお題書き忘れ失礼。
「ピクルス」「スマイル」「平日」
775平和を我らに / ジョンレノン:01/10/30 04:00
ニューヨークの平日はいつものように人でごったがえしてる。
特にこの地域は最悪だ。私達はもう懐かしいあの日々を忘れてしまったかのようだ。
世界がネットで繋がれて新しい時代が来るのだと少しは期待していた奴らもいたっけ。
何も変わらない。悪夢のようなベトナムから、どれくらい時間が経ったろうか。
最近では目に見える戦争は起こらなくなった。
グローバル経済が未来の人類に戦争をしかけているのだ、と友人が言っていた。
ドラッグの規制も厳しくなった。私はレフトオーバー(残り物)と呼ばれている。
スマイルマークでサイケデリックなあの頃が今でも忘れられない。
酒と女とダンスに明け暮れていた懐かしい日々。
要領のいい奴らはヒッピーからヤッピーへと姿を変え、すっかり資本主義の権化と化した。
ヒッピーはすっかりファッションになった。
子供達はアップルコンピューターをヒップだって言う。
僕はといえば、しがないトラックドライバー。「調子はどうだい?」「悪くないね」
ピクルスをファーストフードチェーンに配送して回っている。気楽な仕事さ。
今日も天気がいい。私もすっかり歳をくっちまったよ。
ジョンのギブピースアチャンスを少し伸びたカセットテープで聴きながら空を見上げた。
しかしニューヨークの渋滞は最悪だ。このテープも、古くなったな。
ワールドトレードセンタービルが見えてきた。目的地まであと5分ってところか。
しかし、このテープは伸びきってるよ、そうさ、私は退屈な毎日に飽き飽きしてる。
大惨事でも起きればいいんだ。
776次回のお題:01/10/30 04:04
マクドナルド トイレットペーパー 雪
777マクドナルド・トイレットペーパー・雪:01/10/30 18:29
昨日、マクドナルドで昼飯食ったわけよ。
入ったら、そこのバイトの女の子がめちゃくちゃ可愛い子で。
肌は雪のように白くて、笑顔が可愛らしくて。
芸能人なんかよりよっぽど良かった。
神々しかったよ。天子がいるって感じたね。
そしたら、おいら年甲斐もなく緊張しちゃったわけよ。
それまで、こんなかわいい子としゃべった事なかったからさ。
顔真っ赤になって、手なんか震えが来て、舌も回らなくてさ。
やべ、どうしよう、って途惑った。

ようやく注文して、席についたら泣けてきちゃって。
そんな事で緊張している自分が悲しくて、切なくて。
頬を伝って涙がつー、と一筋の道を作ったのよ。
恥ずかしかったから、急いでトイレに向かった。
個室の中に入ったら嗚咽し出したよ。
堰がきれた様にドバドバ泣いて、もう号泣。
トイレットペーパーで顔拭いたら、それが顔中にくっついちゃって、又、号泣。

強くならなくちゃな、俺、って思う日だった。




#次のお題は「星」「高校生」「セーター」でいきましょい。
ある女子高生が網掛けのセーターを膝に寝込んでいる。
親になんて言うつもりなのか、星が輝き、車も跡絶えた。
寝姿が可愛かったので膝でもだいて暖めてやるかな、
とは思ったものの、浮気相手の家の前まできて・・・
この女、全くなに考えてんだよ!。

などと・・・男


#相変わらず短い、777とられて、とほほ・・・
#お題、「光明、教条、出版物」
#編みかけに訂正・・・
#さらに訂正、女子高生 -> 女子高校生、(スマン、出題者)
781名無し物書き@推敲中?:01/10/30 23:08
そんな細かい訂正はどうでもいいよ、わかってるから。
もっと根本的に問題がある。日本語になっていないよ。
782「光明、教条、出版物」:01/10/31 02:30
エコロジーという言葉は、現代人にはともすれば強迫観念であり「教条」ですらある。
確かにこの言葉が市民権を得たことにより、人々は環境問題に関心を寄せ、市民レベル
での活動につながった。
しかし、それに便乗した出版社は、「バイブル」として環境問題の出版物を大量に
送り込んだのだ。結果、そのほとんどの本は売れないで廃棄処分となり、新たなゴミ
問題を生み出すことになった。

この状態を打開する一つの提案として、資源を消費せずゴミも流出させず、多くの人間に
情報を流せるインターネットの利用を挙げられる。
例えば2チャンネルのような新たな大衆メディアが、環境問題に光明を与える媒体と
ならないだろうか。


#では、「砂漠化」「海面」「モデル」でお願いします。
783名無し物書き@推敲中?:01/10/31 03:05
彼女とレストランに入り、注文を済ませると、
いつものように彼女から一方的に話し掛けてきた。
彼女は最近始めたモデルの仕事が面白いらしく、
最近の話題はもっぱら仕事の話で、今日も多分に漏れず仕事の話だった。
彼女は三日前、仕事のため海へ行ったときキラキラ光る海面を見ながら、
もし温暖化のせいで地球の地表全てが砂漠化したとき、
内陸に何百キロ歩いても砂浜と呼べるのではないのかと思ったそうだ。
彼女はこの話をまるで新しい発見でもしたかのように、得意そうに話した。
私は苦笑しながらこの話を聞いた。


#次のお題、「爆弾」「工事」「山」
囚人たちがストを起こした。ある地方でのことだ。
政府が強いた秘密厳守だろうか。
出所したばかりの健康な人間がバタバタと死ぬ。
ある手紙からそのうわさは広まり、暴動が発生した。

行政大管区から憲兵をひきつれた一隊がやってきたが。
当然のように、だれも山に踏み込もうとは思わない。

政府が原子爆弾を持つために・・・彼らはウランを採掘をしていた。

工場であれ、工事現場であれ、、彼らは一人づつに分かれ作業し
孤独に穴を掘る。あまりに非効率なのだが。
刑罰上ノ理由によって決められたことでもある。
謎の死はてっきりエメラルドか何かだと思ってくすね、
大事に身につけていた結果だった。

# ・・・(苦笑中)
# お題「ばなな、まぐま、謎歌」
785名無し物書き@推敲中?:01/10/31 15:04
「チーズくさい?」
…ほらね、やっぱりまた聞いた。ピザやさんでバイトをしている年下のカレ。
カレと付き合うようになって1ヶ月がたとうとしている。季節が秋から冬に移
ろい始めているというのに、あたしたちの恋は、まるでまぐまだ。「マグマ」
じゃなくって「まぐま」。
なんかひらがなのほうがしっくりくる。やわらかい、曲線を描いた、地下の奥
深く眠る激しい感情。

その感情の波をあたしは持て余していた。もうすぐ26歳になるというのに、い
くつも恋をしてきたのに、もしかしたらあたしは、生まれてはじめて他人を好き
になっているのかもしれない、そんな思いが溢れ出しては押し寄せる。けれども
あたしはハタチじゃなくて、ジュウハチでもなくて。大人の振りして鍵をかけるのだ。
「5つも年下の男の子相手に、本気になってどうするの?もうすぐアナタは30になっ
て、いつかきっと、泣くのよ。」
もてあまし気味の気持ちを沈めるために、真っ白いノートに短歌を認める。

「ピザ−ラの バイクを見つけ 胸が鳴る そんな自分に 戸惑うばかり」

「食う?」
今日の差し入れはデザートピザ。チーズの乗っていない生地に、ばななやくりーむがトッピングされていて、パイみたい。ひとくち齧る。甘い。素直に甘味があたしに広がっていく。そうか、あたし、お腹がすいていたんだ。
空腹を、カレが満たす。からっぽな、意地っ張りなあたしを、カレが満たしてくれる。
継歌を。カレの見ている目の前であたしはノートに書き足した。

----------
お題は「こたつ」「波」「コードレス」で、おねがいします。
786名無し物書き@推敲中?:01/10/31 17:42
妹がまたバカな買い物をしてきた。
「どう? このコードレスこたつ。なかなかいい買い物だと思わない?」
と、得意顔で話しながら、コードレスこたつの入っている箱をポンポンと叩いた。
妹はさっそく、私にコードレスこたつを組み立てさせ、自分は仁王立ちのまま、
指示を出していただけだった。
こたつが組み立て終わると、妹は私をこたつに押し込め、
「さあ、これが人類が英知と努力によって作り出したコードレスこたつよ」
そう慇懃に言うとリモコンのスイッチを押した。
だが電源がついたのはこたつではなく、テレビだった。
妹も私もこれは不良品であるという確信を一瞬にして持ったが、
妹はそれでもリモコンのスイッチを押した、すると今度はエアコンがついた。
「こいつはすごいな。もしかしたら空に向かってリモコンのスイッチを押したら
衛星が落ちてくるかもよ」
と言いながら、妹からリモコンを奪い空に向かってリモコンのスイッチを押した。
「うるさいわね! ただ単に周波数がおかしいとかいう初期不良でしょ!」
妹は露骨に厭な顔をしながらそう言うと、私からリモコンを奪い、
こたつの説明書に書かれている会社の電話番号を見ながら、
電話に向かって歩いていった。
私は苦笑しながら妹を見送った後、
どうすれば妹のバカな買い物癖を治せるだろうかを考えながらベランダに出た。
ふと空を見上げると、昼間なのにもかかわらず、流れ星が見えた。

#お題は「みかん」「流れ星」「冬山」でおねげします
787名無し物書き@推敲中?
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新スレッドつくりました。
http://cheese.2ch.net/test/read.cgi/bun/1004525429/
お題も持ち越しです。