1 :
気合一発危機一髪髪の毛一本オッス俺波平 :
飛行船のドアを開けるとバイキンマンは三つ又の銛を抱いて、ベッドの上に横になっていた。
「来たね」
バイキンマンは眼を閉じたまま、落ち着いた声をかけた。アンパンマンは無言で立ち尽くす。
船内のあたたまった空気がアンパンマンに絡むようにして森の広場の方向へ駆けていく。
アンパンマンはバイキンマンを見つめる。禿げた頭の緩やかな曲線の上にそそり立つ二本の角。
濃い黒。殴られて潰されたかのような横にひろがった鼻。分厚く血色のわるい唇。
股間をぴっちりと包み込む紫色のブリーフ。小太り気味の小さな体。短い足。
2 :
気合一発危機一髪髪の毛一本オッス俺波平 :2000/09/17(日) 22:47
「照れるなあ」
バイキンマンは目を開いた。
「アンパンマンたら、見つめるんだもん」
舌足らずな甘え声で言い、半身を起こす。アンパンマンの顔面を横目で見る。
「まいったなあ。テカテカ光ってるよ」
銛の柄を手の甲でコツコツ叩く。
「勝ち目ないよな、なあ、おまえ。アンパンマンたら、アンパンチ使えるんだよ。
アンパンチとは卑怯なりィ」
おどけて言いながら、ゆっくり立ちあがる。小首をかしげて、アンパンマンの機嫌をとるように言う。
「せめて、ブッとばすのは、広いところにしてよ。ここだと満足に銛も振るえないじゃない。
あまりにフェアじゃないよ。そうだろ?」
アンパンマンはぎこちなく頷いた。バイキンマンが失笑した。
「変な男だよな、アンパンマンは。問答無用でブッとばしちまえば、簡単にカタがつくじゃない」
バイキンマンは顎をしゃくり、三つ又の銛を抱き、アンパンマンの脇をすり抜けるようにして
飛行船から出た。先に立って歩きはじめる。アンパンマンは大きく息を吸い、下腹に力をいれて
バイキンマンに従う。
3 :
気合一発危機一髪髪の毛一本オッス俺波平 :2000/09/17(日) 22:54
「鮮やかだねえ。いい月だ。満月だったんだ、今夜は」
バイキンマンは夜空を仰いでうっとりした声を出す。
アンパンマンは生唾を呑む。心臓が壊れそうに暴れている。
「アンパンマンも深呼吸してごらん、落ち着くよ」
とたんにアンパンマンは、弾かれたように拳を構えた。
「あいかわらず気が短いんだからな、アンパンマンは。そんなに俺を殺したいか……」
バイキンマンは嘆息した。森の広場は、生茂る木々に囲まれてほぼ無風で、
木々に縁取られた天から夜露がゆっくりおりてくる。
アンパンマンはバイキンマンの二本の角が夜霧に丸まっていくのをぼんやりと見た。
「どうやら、今夜が俺の命日になりそうだね。どうあがいてもアンパンチにはかなわないもんな」
呟きながら、徳山は銛を肩口からゆっくりと滑らせた。
バイキンマンの濃い黒が夜に溶け込んでしまうのにくらべて、アンパンマンのテカテカした
顔面は月のきらめきを青白く反射して、圧倒的な存在感があった。
4 :
気合一発危機一髪髪の毛一本オッス俺波平 :2000/09/17(日) 22:55
「嫌だな……勝ち目の無い勝負をするのは……」
ふたたびバイキンマンは嘆息した。首を左右に振り、溜め息をつく。
「満月の夜。アンパンマンの。光る顔。夜露のごとし俺の真心。辞世の句だよ。
ひどいもんだね。これでけっこう動転してるんだ。アンパンマンの手にかかって死ぬなら運命だって、
さっきまで思ってたんだけど、やっぱり死ぬのは嫌だよ」
表情が変わった。上段に構えた。隙がなかった。どうせ死ぬならば、アンパンマンの腕の一本も
切り落としてやろうという気迫がバイキンマンの小さな体から溢れていた。
アンパンマンは胴を震わせた。バイキンマンの闘争心に圧倒されていた。
自身の中途半端さを心底自覚させられた。
5 :
気合一発危機一髪髪の毛一本オッス俺波平 :2000/09/17(日) 22:55
撃たねばならぬ。アンパンマンは全生命をかけて撃たねばならぬ。これから先、生きていくつもりならば、
右の拳を、アンパンチを、すべてバイキンマンのはち切れそうな体に撃ち込まねばならぬ。
アンパンマンはこの時になって、ようやく大人になる試練を迎えた。絶望的な試練だった。
しかし、撃たねばならぬ。アンパンマンはバタコさんを抱き、あまつさえジャムおじさんも抱き、
抱くばかりで何ひとつ撃ったことがなかったのだから。
常識的な社会ではありえない大人への関門が、アンパンマンの前に立ちはだかっている。
女を抱くことは、じつは抱かれること。男(例:ジャムおじさん)を抱くことは、慰められること。
与えられることなのだ。だから、撃て。バイキンマンという関門を撃て。撃ち殺せ。
6 :
気合一発危機一髪髪の毛一本オッス俺波平 :2000/09/17(日) 22:55
バイキンマンはにっこり笑った。硬直したアンパンマンを見つめ、微笑した。
上段の構えを崩し、左手で銛を持ち、軽く顎を引いた自然体で礼をした。
直後ふたたび上段に構え、切っ先をぴったりアンパンマンの赤い鼻に向けた。
上段に構えた銛の真上に縁取られた空の満月。
異様な大きさで膨らんで、バイキンマンの背を柔らかな、冷たい、青い光で包んでいる。
7 :
気合一発危機一髪髪の毛一本オッス俺波平 :2000/09/17(日) 22:56
木霊が耳の奥底で響く。
広場の夜は深く、しんとしている。
アンパンマンは初めて月を見た。遠吠えを聞いた。
だから息をするのを忘れた。
アンパンマンの呼吸が止まるのを見計らったようにバイキンマンが、つぎ足で一息に間合いを詰める。
バイキンマンが迫る。
アンパンマンは我にかえった。拳を引く。力を込める。
アンパンチは出なかった。
力が抜ける、革手袋に覆われた右手を凝視する。
ジャムおじさん!
叫んだ。呪った。声は出ない。
8 :
気合一発危機一髪髪の毛一本オッス俺波平 :2000/09/17(日) 22:56
バイキンマンが迫る。丸太のベンチを飛び越える。アンパンマンの両目の間に三つ又の銛が迫る。
アンパンマンは逃げた。かろうじてかわし、背を向け、広場を全力で駆ける。無様に走る。
足の短いバイキンマンは徐々にアンパンマンに離されていく。
バイキンマンは短い息をつき、駆けるのをやめ、落ちつきはらって歩き出きはじめた。
アンパンマンは荒い息をしてぬかるむ広場を、惨めに、泡を食って走りまわる。
力が、出ない。眼前が歪む、揺れる。倒れこむようにただがむしゃらに走った。
地面のくぼみに足を取られ、アンパンマンは転んだ。倒れた。気付いたら広場の真ん中で尻餅をついていた。
バイキンマンが見下ろしていた。
見上げたその背後で月が歪んで揺れた。無言でアンパンマンを見みめている。
銛が光った。
アンパンマンは狼狽して拳を、子供のするように、振り回した。
9 :
気合一発危機一髪髪の毛一本オッス俺波平 :2000/09/17(日) 22:57
バイキンマンは腰をかがめアンパンマンの視線に合わせる。哀れむようにアンパンマンを見つめる。
「どうしちゃったの、無様だね」
苦笑に軽蔑がまざる。
「捨てられちゃったみたいだね、ジャムおじさんに。たぶん顔を焼く時に
イースト菌じゃなくてバイバイ菌を入れたんだろうね。それとも椎茸の菌かな(ピュア」
バイキンマンは言葉を続ける。
「愛と勇気だけが友達だなんて、謙遜だと思ってたけど、本当になっちゃったみたいだね」
10 :
気合一発危機一髪髪の毛一本オッス俺波平 :2000/09/17(日) 22:57
アンパンマンは立ち上がろうとした。けれども立つことができなかった。
腰が重くて、地面に付いた腕が支えきれない。繰り返し試みたが、途中で腰がくずおれる。
体の重たさはどう仕様もなかった。視界が傾いて、地面に転がる小石が見えた。
それきり起き上がれなくなった。ひとしきりもがいたが、どうしても起き上がれない。
せめて無様に開かれた両足を閉じたかったが、それもできなかった。
アンパンマンはジャムおじさんに裏切られたという事実も忘れて、
ただ起き上がれなくなった自分に絶望した。両手で顔を覆うと、腕全体がわなないていた。
そのわななきが、胴にも足にもひろがった。ついさっきまでは予想もしなかったことだが、ひどい恐怖感がきた。
アンパンマンは、大声で助けを呼ぼうとした。けれども、もはやそれも叶わなかった。
唇がこわばって、声が出ない。アンパンマンは震える両手で顔を覆ったまま、
ただ二度、三度、幼児のようにしゃくり上げたにすぎなかった。 (完)
11 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/10/02(月) 19:31
バイバイ菌・・・あはは・・・。
12 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2000/10/20(金) 23:11
age
面白い・・・。
14 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/03/21(水) 14:18
またしてもあげー。
15 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/03/21(水) 18:28
う、うまい。なんてこった。
え〜感じぃ
17 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/04/06(金) 12:55
うまいじゃんー
18 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/04/08(日) 01:42
原作のあの絵よりもかなりリアルに想像してしまった・・・面白い。
19 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/05(土) 23:14
20 :
名:2001/05/06(日) 07:26
age
もっと読みたいよ~
22 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/06/11(月) 17:41
殺陣スレの参考になるんじゃないか
23 :
革命家:2001/06/11(月) 20:20
ハラショー。すばらしい緊迫感。パチパチ。
(あんまり感動したので、出張中)
あんぱんまん。めいさく。
25 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/06/12(火) 05:41
おお!シリアスアンパンマン!ぶらぼー♪
26 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/06/12(火) 06:02
好きだあ
27 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/06/12(火) 08:40
あんたは大物になるぞ!!
もっと書いてくれ!!
28 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/06/13(水) 21:52
もったいないからあげておくー
29 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/21(土) 14:56
age
30 :
27:2001/07/22(日) 10:31
age
31 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/22(日) 15:57
もったいないからあげておくー
32 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/22(日) 18:28
これは、一人の男が書いたものかい?
それともよって多寡って皆で書き込んだのかい?
とにかくおもしれー!!
33 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/22(日) 23:15
1の作品がもっと読みたい!
なんか、そこまで絶賛する程のものでもないような。
そこそこ楽しめるといえば楽しめるけれどね。
>>34 ちょっと自分の感性を疑ってみたほうがいいね。世間ではなく、君がズレているのかもしれないぞ。
36 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/23(月) 01:00
>>34 目の付け所が1はすごく(・∀・)イイ! のだ
38 :
34:2001/07/23(月) 07:20
いや……俺も面白いとは思うんだけどさ。
>>11-33が、ひたすら誉めまくる姿を見て、少し引くというか、何と言うか……。
まあ、人はそれぞれだからね。いいけど。
話としての面白さより、小説技法としての面白さ、上手さを
誉めているんだよ。特に描写はなかなかだよ。
>>38 あの陽気なアンパンマンがここまでシリアスになるとは・・・
ってちょっと感動したのさっ!
41 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/25(水) 10:32
あの幼稚なアンパンマンが?
42 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/26(木) 18:02
すげぇイイよ
1が書いた文章もっと読みたいよ
どこか他でも書いてたら教えれ
スレタイトルと1の文章がなんか期待させる。
その辺もうまいと思った。
感動しました。特に (ピュア ってのが良かったですぅ。
45 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/26(木) 23:05
これ二次創作でしょ?
3のスレの下から3行目に出てくる「徳山」って誰?(藁
46 :
徳山:2001/07/27(金) 00:25
>>45 俺もそこ気になった。
まさか部分的に単語を入れ替えただけのパクリ文章?と思ったが・・・
47 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/31(火) 07:51
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
絶対ゆるさねえ!!
48 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/31(火) 11:52
ワラタ
49 :
:2001/08/01(水) 03:27
二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!
二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!
二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!
二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!
二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!
二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!二次創作は出て行け!
倉庫逝く前に…
51 :
名無し物書き@推敲中?:01/10/02 16:56
徳山って誰ーー???
52 :
名無し物書き@推敲中?:01/10/30 16:58
つづきかいてー
53 :
名無し物書き@推敲中?:01/10/30 23:41
初代絵本のアンパンマンの雰囲気だな。今のアニメ調と違って、
随分シュールで不気味だったのを覚えている。
54 :
名無し物書き@推敲中?:01/10/31 00:37
5分で理解できる「創作文芸板の軌跡」スレ
55 :
名無し物書き@推敲中?:01/10/31 02:25
おもろい
懐かしい、まだ落ちていなかったの?だれ定期カキコしてるの?
58 :
名無し物書き@推敲中?:01/10/31 19:40
誰なんだよ徳山って!
ストーリー上重要な人物なのか?気になるじゃねえか。
59 :
名無し物書き@推敲中?:01/11/05 19:59
薩摩揚げ
60 :
名無し物書き@推敲中?:01/11/05 22:35
はやくつづきかけよ!
61 :
名無し物書き@推敲中?:01/11/05 23:48
おもしろかったよ!
すごいなー
ageられる度にファンを増やして行く未完の傑作?
最初、自分は、アメコミを連想した。
アンパンマン自体が、スーパーマンのパロとも言えるしネ。
バイキンマンの顔のリアルな描写など見て、ヤルなぁー、と思った。
そういう手もあったかぁ!! と。
自分的には、そのママ、アメリカのハードボイルド小説とか、その
流れをくむ、ハーラーエリスン?とかのSF短編の様に行くのでは、
と、期待したのだが;
ナンカ;
剣豪小説の様になっちゃつたのが、自分的には残念かぁナ;と。
でも、投稿のタイムスタンプみると前後3本が同じ、
22:55なのは、ナンカ、裏が有るのダロフか?
でも、アメコミにはアメコミの文体の様なものがふさわしい
と感ぜられたのは収穫か。
>1>2辺りまでは、アメコミのスーパーマンとかバットマン
とかの絵柄が浮かんでご機嫌ダッタYO!!
64 :
名無し物書き@推敲中?:01/11/18 06:21
>>5の最初のあたりで、餓狼伝かと思っちゃったYO!
65 :
名無し物書き@推敲中?:01/11/18 12:57
おれは高橋源一郎の「ペンギン村」を思い出したYO!
パクリとはいわないYO!
66 :
名無し物書き@推敲中?:01/11/30 05:39
アンパンマン マンセー
67 :
名無し物書き@推敲中?:01/11/30 05:41
そして他のスレをあげたがるやつ。
ワンパターンだね。プッ。
68 :
名無し物書き@推敲中?:01/11/30 13:52
>>1、真性厨房だろ。何も知らないヴァカが!!
2chはな、IPをしっかり記録しているんだぜ? んなこたぁ常識だ! クズ!
初心者板か削除板へ逝ってみろ。ここが「匿名掲示板」などではないと判るから。
串刺してようが関係ねえ。どこのサーバー管理者もISPもトラブルはゴメンだし、
匿名を笠に着て好き放題する貴様みたいなガキが大嫌いときている。
喜んでサーバーログを提供してくれるだろうよ。
さて、貴様の素性が判ったらどうするか?
プロバイダに連絡してアカウントを取り消す……なんて幼稚な事はしねえ。
貴様んちの周辺で張り込む。そして貴様の醜い姿をデジカメで撮る。
それを適当な「無料ホームページ」にアップロードし、
貴様の大好きな 2ちゃんねるの各板に貼り付けてやる。
氏名、年齢、住所、電話番号などと一緒にな。
そして知っての通り、2chにはごく僅かだが本物の狂人がいる。
今から作業を始める。
簡単ではないし、時間もかかるだろう。俺自身へのリスクもある。
だが俺は本気だ。地の果てまでも足跡を辿り、
とことん貴様を追い詰めてやるからな!
貴様の末路をasahi.comの社会欄で読むのが、今の俺の最大の望みだ。
なつかしい。1年以上前のログがまだ。
しかし徳山って結局誰だったのか。
珍スレ保存あげ
ただいま303番目
72 :
名無し物書き@推敲中?:01/12/20 20:00
マニファクチア
74 :
名無し物書き@推敲中?:02/01/22 18:59
75 :
名無し物書き@推敲中?:02/02/05 22:34
76 :
名無し物書き@推敲中?:02/02/13 00:09
ねえ。
1じゃないけど、カレーパンマンの死
ってので続きかいてもいい?
禿げしく下手くそかもしんないけど。
77 :
リボンさん ◆KILL/WjU :02/02/13 00:13
78 :
名無し物書き@推敲中?:02/02/13 00:15
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| V |-__ | ● ●●
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| /---- / / < うあぁ ボクのあんこが・・・・
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--___-- ● ● ● ● ●
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● ●
バタン、と大きな音が飛行船の部屋に響いた。
カレーパンマンが扉を開けていた。彼はそこで立ち尽くした。
「やあ、来たね」
バイキンマンが、ちらりと後ろを振り返って言った。
「あいかわらず、脂ぎった顔だねえ(ピュア」
バイキンマンは目を細めてにっこりと笑った。紫色の唇が横に広がる。
その顔は、カレーパンマンからは見えなかった。カレーパンマンには、
バイキンマンの声がまったく届いていなかった。
バイキンマンはビデオ撮影を再開した。
「ショクパンマン……」
カレーパンマンは、やっとそれだけを言った。顔の中央から大きく二
つに割れている口は、何も語らない。
カレーパンマンは唖然としていた。放心している様子だった。
過剰なストレスが、カレーパンマンの顔を歪ませた。ここに辿り着く
前、さっき見た光景が、カレーパンマンの脳裏にフラッシュバックし始
めていた。それは自分ではどうしようもなかった。
ジャムおじさんが首を吊って宙に浮いている光景。ズボンからは糞尿
が滲んで、床に滴っている。部屋には強烈な異臭が充満している。バタ
コさんとチーズの姿は何処にもない。
また少し吐き気を催した。だがカレーパンマンは、こらえた。フラッ
シュバックが収まってくる。
カレーパンマンは考えを振り払った。目の前の光景に集中する。めま
ぐるしく思考が錯綜していることには、自分でも気づいていた。
ピンク色の躰が妖しくうごめいた。妖しい嬌声が響く。
その躰の太股には、ヌメった液体が付着していた。それは妖しい光沢
を放ち、光を反射していた。
カレーパンマンはショクパンマンを見つめていた。
ショクパンマンは、一瞬、カレーパンマンと眼を合わせた。だがすぐ
に目を逸らした。
ショクパンマンは腰を機械的に動かしていた。ドキュンちゃんの嬌声
が部屋に響く。
「ねえ、バイキンマン。さっさとアイツを片しちゃってよ」
脚で指図する。ドキュンちゃんは、バイキンマンを冷たい視線で見つ
める。その足のつま先は、カレーパンマンの姿を捉えていた。
ドキュンちゃんは、躰をベットに横たわらせている。
ドキュンちゃんは笑顔を崩さない。
ドキュンちゃんは、ショクパンマンの躰にさらに強く抱きついた。二人
は折り重なるようにして、ベットでもつれ合う。その光景を楽しそうに
バイキンマンは撮影していた。
ドキュンちゃんは腕をショクパンマンの首に廻した。さらに強く抱き
ついた。口が半開きになる。脚を蜘蛛のようにショクパンマンの腰に絡
みつけた。
「いいわ、ショクパンマンさまぁ……」
ドキュンちゃんは、そろそろ絶頂が訪れようとしていた。
ショクパンマンは無表情で腰の動きを早めた。
「しょうがないな……」バイキンマンが言った。
パイキンマンは、手に持っていたビデオカメラを三脚に備え付けた。
後ろを振り返り、カレーパンマンの姿をじっと見据える。
「ここじゃなんだし、別の場所に移ろうか」
「ああ……」
声にならない程の声で、カレーパンマンはバイキンマンに応えた。
バイキンマンは、部屋に立て掛けていた三つ又の銛を手にとった。
二人はドアに向かって歩き出した。バイキンマンは堂々とカレーパン
マンに背中を見せていた。
「さっさとブッとばしちまえばいいのに、君もアンパンマンと変わらな
いねえ。武士道精神かい?」
後ろを見せたまま、バイキンマンが先にドアに手をかけた。部屋を出
た。
カレーパンマンもその後につづいた。
森の広場はどこまでも夜空が広がっていた。寒い時期ではなかった。
だが、寒々と感じられた。カレーパンマンは、自分の膝ががくがく震え
ているのを自覚していた。
夜が深い。辺りは、しんと静まり返っていた。
風はなかった。それでも、地の一面に生えている草が揺らいでいるよ
うに感じられた。
自分が星空から嘲笑されているかのように、カレーパンマンには感じ
られた。
カレーパンマンは近くにあったソレを見て、また唖然と立ち尽くした。
「アン…パンマン……」
そこにはアンパンマンの無残な死体が転がっていた。
香ばしく、美味そうな死臭が、その一面には漂っていた。
「さっきから君は驚いてばかりだねえ(ピュア」バイキンマンがまた、
にっこり笑った。
その笑顔は、今度はカレーパンマンは見逃さなかった。バイキンマン
の無邪気な笑みを見て、彼は戦慄した。なぜだか、バイキンマンの笑顔
が神々しく感じられたことに、自分でも驚いた。
「それじゃあ、始めようか」バイキンマンが言った。
手に持った三又の銛を構えた。
「ああ……」
カレーパンマンが応えた。腹に力を込めた。
カレーパンマンは、バイキンマンの余裕の表情が薄気味悪く感じられ
ていた。だが何も考えないことにした。戦いのことに全神経を集中する。
今まで結果的にバイキンマンに負けたことはなかった。今度だってそ
うだ、とカレーパンマンは思った。自分で自身を勇気づける。気力も残
りのカレーパワーも、問題ない。いける。ヤレ。アンパンマンの仇をと
れ。気力を充実させる。
カレーパンマンはグッと強く歯を噛み締めた。全身を伝う汗で、さら
に自分の顔が脂ぎったように感じられた。
カレーパンマンは拳を硬く握り締めた。
静寂。無音。空が、音もなく落ちてくるように思えた。
バイキンマンが脚に力を込めた。グッ、と地面が鳴った。先に動いた
のはバイキンマンだった。
走った。間合いを詰めた。スピードを加速する。
カレーパンマンは拳にさらに力を加えた。迎撃態勢に入る。足を肩幅
に開き、右足を後ろへとずらした。腰の重心を沈め、腕の力を抜いて、
いつでも素早く拳を打ち出せるようにした。
「ヒーフュ〜〜〜(ピュア」
銛を撃ち出した。まるで楽しんでいるかのように、バイキンマンは声
を発した。
ヒュ、と音を立ててバイキンマンの銛が虚空を斬り裂く。
グッ、っと足を半歩ほど踏み込ませ、カレーパンマンはバイキンマン
の顎めがけて拳を振り上げた。
「キャ〜、こわーい(ピュア」
はしゃぐように、舌足らずな甘え声でバイキンマンは言った。
顎にかする寸でのところで、バイキンマンは攻撃をかわす。
イケル、そう確信した。バイキンマンの腹ががら空きだった。
一撃で決められる、とカレーパンマンは思った。バイキンマンの腹め
がけて、思い切り拳を撃ちだしていた。
しまった、とカレーパンマンが思ったときには、遅かった。思い切り
大振になっていた。タタタ、と体が思わずよろけた。
二、三歩よろけて、手を地面に着きそうになるのを必死にこらえられ
たとき、ようやくカレーパンマンは顔をあげた。だが、カレーパンマン
の目の前には、バイキンマンの姿はなかった。
カレーパンマンは無駄な動きのないように、目だけでバイキンマンの
姿を必死に追った。探した。姿が見つからない。
この闇夜は漆黒のバイキンマンにとって、非常に有利だった。
「ここだよ」
穏やかで、恐ろしく冷静な声だった。バイキンマンは銛を突くように
撃ち出した。バイキンマンは斜め後ろで躰を低くしていた。
間一髪のところで、カレーパンマンは攻撃をかわすことが出来た。体
をゴロゴロと転がせ、膝をついて立ち上がる。
バイキンマンは笑顔を崩さない。追撃しようと銛の持ち方を変えて、
カレーパンマンに飛びついた。
追撃をかわすことは出来ない、そうカレーパンマンは瞬時に判断した。
カレーパンマンは空へとエスケープしようとした。だが、出来なかった。
誰かに後ろから羽交い絞めにされた。
カレーパンマンが反射的に振り返ろうとしたとき、何か鈍い衝撃が、
自分の腹に走り抜けたことに気がついた。
全身から力が抜けてゆくのを感じる。思わず膝をついた。視界が僅か
にぶれた。なぜか目がかすんだ。
「ずいぶん、あっけなかったねえ」バイキンマンが言った。
苦笑を浮かべて、バイキンマンはカレーパンマンを見おろしていた。
血色の悪そうな唇をいやらしく歪めて、バイキンマンは楽しそうに話
を続ける。
「無様だねえ。カレーパンマンっていうくらいだから、もうすこし華麗
に動き回ることも、出来たんじゃないの?(ピュア」
にっこりとした笑顔を見せながら、バイキンマンはカレーパンマンの
目を見つめた。だが、カレーパンマンはバイキンマンのことなど、見て
いなかった。
「ショクパン…マン……なんで?」カレーパンマンがうめいた。
カレーパンマンの視界から、徐々に色が失われてゆく。腹から鮮血が
溢れ出していた。
空には一面の星空。銀色に輝く、月。
カレーパンマンが最後に見たのは、孤独な孤独な、月だった。
(了)
以上。なるべく1の文体を真似ているつもり。
さすがに、詩的な部分はコピれんかったょ。。
86 :
名無し物書き@推敲中?:02/02/18 02:16
ねぇ、アンパンマンてさ、
あたまなくても生きてるんでしょ?
どうやって殺すわけ?
>>86 本体はもちろん胴体です。
頭部はバッテリー兼インタフェースです。
カレーパンマンの死おもろかった
食パンマンとドキュンちゃんのAV撮影シーンワラタ
わーい。感想ありがと。>88
今見ると直したくてしょうがないところがいっぱい
あるけど感想貰えて素直に嬉し!
90 :
名無し物書き@推敲中?:02/02/19 13:50
あんた等最高だよ!!
すげえ、俺が創作文芸に初めて来た時あがってたスレだよ。
地下でずっと続けてたなんて知らなかった・・・
「アンパンマンって怪我したらどうなるんだろう?
おしるこが出てくるのかな?」
「そうだ!!今日アンパンマンショーがあるから確かめてみよう」
アンパンマンショーの直後
アンパンマン役がイスに座っているところに子供Aが近づき
家から持ってきた包丁を突き刺す。
運悪くそこは心臓だった。
「アンパンマンも血を流すんだ・・・・」
アンパンマン役はそのまま床に倒れる。
「顔がぬれて力がでないんだ。」
その時バイキンマン役が壁越しに
「オイ次の準備急げよ!!」
と声をかけてきた。子供Aはあせった。
「どうしよう。アンパンマンは顔がぬれて力がでないのに。」
「助けなきゃ・・・・・」
子供Aはアンパンマン役を刺殺した包丁を持って
バイキンマン役の所へ向かった。
ずっと前に書いた作品です。
93 :
名無し物書き@推敲中?:02/03/07 00:23
>>92 うまいね。何かアンパンマンとシリアスなのは意外と合うのかもしれない
94 :
名無し物書き@推敲中?:02/04/03 01:16
fghd
95 :
アソパソマソ:02/04/03 05:10
拳を振り下ろした時には、バイキンマンは一丁跳びに横をすり抜けていた。
同時にかすかな痺れを腹に感じる。
「終わったな・・・」
バイキンマンの乾いた声が聞こえる。視線を落とすと、奴が手にしていた
銛が深々と腹を貫いていた。手足の感覚が無くなっていくのが分かる。鼻
の奥に生臭い臭いが立ち込める。これが死の臭いか。
「おまえは死ぬ。せめて最後は安らかに祈るがいい・・・」
奴の声がやけに遠くから聞こえる気がする。俺は震える手で銛を掴むと
ゆっくりと引き抜いた。肉の裂ける音と同時に血が噴き出す。痛みは無い。
ただ手足の痺れがひどくなり、徐々に意識が薄れていく。
「フン。自ら死に急ぐのか?」
「俺は・・・貴様ごときの・・・手では死なん・・・」
最後の力を振り絞り、逆手に持った銛を再び腹に突き立てた。既に何の感覚も無い。
一呼吸置き、一気に横一文字に腹を捌く。臓物が飛び散ったが、もうそれが自分
の物だという気はしない。
テレビの前では子供たちが固唾を飲んで見ているだろう。俺の生き様を、そして
散り際を子供達に見せておきたかった。いずれあの子達の中から俺の志を継ぐ者が
現れるはずだ。
ジャムおじさんの顔が浮かぶ。カレーパンマン、ショクパンマン、そして
バタコさん。楽しかった。最高の仲間だった。この十数年の思い出が走馬灯の様に
頭をよぎった。
ふと空が見えた。抜けるように青い空。なんだか久しぶりに見た気がする。気付いた
時には俺は仰向けに倒れていた。目の前一杯に広がる青い世界に、そのまま吸い込まれ
ていくような気がした。
2年前のスレがまだデータ落ちしてないとは(w
>>96 懐かしくて泣きそうになった。
同時に、この板過疎だなぁって思った。
「アンコパンは永遠に」
「エンペラー・オブ・バクテリア」。アパーン国の皇帝、通称バイキンマン。
彼は同時に天才科学者で、現在では考えられないほどの技術者なのだ。
そんな彼が狂気に犯されたのは、わずか数ヶ月前のことだった。
始まりは、アメリカに対する核攻撃。
彼はご自慢の平気であっという間に最強と言われた超巨大国家を滅亡へと導いた。
それを皮切りに、彼は続々と他国への侵略を始めた。
これは、そんな巨悪に立ち向かう勇敢な戦士達の物語である・・・・・・
続編は本日中に。
↑ゴメン。5行目「平気」じゃなくて「兵器」ね。
いつまで待てばいいんだと100ゲット。