お願いします
お前ら的には
「・・・」
みたいな文はどうなの?
というか三点リーダについてか
889 :
879:2012/01/05(木) 00:58:53.45
>>884 うーん、あまり意識したことはないんですけどこういうのをポエムって言うんですか。教えて頂きありがとうございます。
やっぱり面白くなかったですか……。どこがいけないのでしょうか?
全体的なイメージとしては、PSソフト「太陽のしっぽ」のエンディングを思い出した。
知らない人は動画ででも。
あとは、「敢えて浅読みで」感想書くと、
>ころげ落ちたナイフの土に埋もれること永く。
ここの意味がよくわからない
手足の生えたりんごの動きなど、視覚的な描写がほぼ無いのはもったいない。
ループにするなら第一話にもうちょっと何か仕掛けられるはず。
ちなみに884じゃありません。
ここは時々、陰気な荒しみたいな人が暴言読ませるのを目的に感想のフリして
書き込んだりするので、真に受けるべきじゃないものは取捨選択するようにな。
>>890 『奴隷でさえ奴隷らしい卑屈なシッペがえしをするものだ』
892 :
1/2:2012/01/05(木) 06:28:08.81
>>879 叙述的な問題としては、韻の踏み方とリズムの甘さ、ワードの発信と対応、
細かい文法の乱れが気になる。
>捕食者は鋭利なナイフをぎらつかせ、林檎を木からもぎとって食べた。
前段が擬似的な短歌のリズムになっている点に注意。「鋭利なナイフ」「を」と分解すると、
「を」が「、(読点。ようするにリズム上の溜め)」の代わりになっていることがわかる。
「木に生る林檎を刻んで食べた」と続けると収まりが良く、『ナイフ』が『刻んで』にも対応している。
>熟した果実を刃で割いて、呑み込んだ。
「熟した果実を歯で割き、飲み込む」かな。
添削した前文から続けて読むと、
五七(を)五、七七、七(を)、四四のリズム。歯(口内)→飲み込む(咽喉)への時系列的変化。
もちろん「全文を短歌調にしろ」なんて言ってるわけじゃないし、リズムを重視した文体に見えるからそのように指摘した。
音読したときに「あれ? リズム悪いなぁ」と思う部分に気付けるのが、文章力のひとつだ。
他にもリズムが悪い箇所が散見されるが割愛する。
>願った林檎のその日の夜、足が生え、手が生えた。
文法が危うい。
>しかし強い林檎には水と光だけでは足りない。
前文との関連上、「足りない」が何処へ対応してるのか分かり辛い。
「腹が減る」「生きられない」「食べ足りない」などと換言し、前後のリズムを再調整する。
893 :
2/2:2012/01/05(木) 06:28:45.87
>『奪うために林檎は強くなった。奪うたびに強くなった』
>『減っては強く、増えては減り』
>『喰っては足りず、空腹を覚えては喰う』
韻の踏み間違え。『減っては強く〜』に至っては、意味すら伝わり辛いし、ループを理解させるための言葉が足りない。
「感想としては」面白いと思う。悪くない。
だがテーマが一面的であるようにも受け取れる。
あんたがどのような寓意を込めて書いたのかはしらんが、俺には無常への皮肉しか伝わらなかった。
せっかく生物進化(いや、おそらく林檎は進化してないんだろうけど)や自然淘汰をモチーフと
してるのだから、「生への執着、苦しみ」を捕食者、被捕食者それぞれの視点で描き、対立させてもよかった。
そうなると冒頭に捕食者として回帰した林檎も、以前とは似て非なる進化した存在であるとわかり、つまり
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」
て奴だよ、そういう無常観と止揚を表現できたと思う。
思うに捕食者が早々に退場した件が、物語の面白みを薄くさせた原因かもしれない。
(頂点捕食者が絶滅するには、それなりの理由が必要だと思う。
例えば小隕石の落下、氷河期の到来、酸素濃度の変化、そして「より強い捕食者」の登場、など)
さらりと読んで意味が伝わる表現でも、注意深く観察すれば別の新発見につながる。だから、何度読んでも面白い。
そういう文章を書きたいよね。(俺にも書けんけど)
894 :
891:2012/01/05(木) 06:38:48.79
>>891前半部分の訂正。
>『木に生る林檎を刻んで食べた』
投稿した後に気づいた。これでは「手に取る」動作が足りず、ダメ出しをくらうレベル。
まあ
>>879自身で、書き出しのリズム自体を変えるか、絶妙な表現を考えるかして、状況を打開してくれ。
895 :
879:2012/01/05(木) 07:48:51.02
>>890 アドバイスありがとうございます。
>>ころげ落ちたナイフの土に埋もれること永く。
>ここの意味がよくわからない
たしかにそうですね。ここだけ他と比べて微妙に雰囲気異なってました。
>手足の生えたりんごの動きなど、視覚的な描写がほぼ無いのはもったいない。
>ループにするなら第一話にもうちょっと何か仕掛けられるはず。
薄々感じてましたが、僕は視覚的な描写も仕掛けも出来ていなようですね。890さんのアドバイスで自覚できました。
特に仕掛けるのはとても苦手。精進します。
>>891 具体的なアドバイスでとても助かります。
>>熟した果実を刃で割いて、呑み込んだ。
>「熟した果実を歯で割き、飲み込む」かな。
誤字ではないんです。二行目は一行目の「食べた」の説明のつもりでした。
伝わらないのは作者の責任と思って猛省します。
>>しかし強い林檎には水と光だけでは足りない。
>前文との関連上、「足りない」が何処へ対応してるのか分かり辛い。
>>『奪うために林檎は強くなった。奪うたびに強くなった』
>>『減っては強く、増えては減り』
>>『喰っては足りず、空腹を覚えては喰う』
>韻の踏み間違え。『減っては強く〜』に至っては、意味すら伝わり辛いし、ループを理解させるための言葉が足りない。
これはまったく気づきませんでした。頭の中のイメージが先行してしまっていたようです。読者おいてけぼりですね、これじゃ。
その他にも例示つきのアドバイスありがとうございます。寓意とかモチーフとかはあまり意識していませんでした。
むしろ「いきなり林檎に手足が生えるなんておかしいだろ」と言われないかとガタブルしていました。
どうやら僕はまだまだ未熟なようです。これからも頑張るしかないですや。
稚拙な文章を読んでくださったみなさん、ありがとうございました。
>>895 >誤字ではないんです。
いや、誤字だと判断したわけじゃないんだ。
五七五、七七、と続いて七五五では退屈するから
転調という意味でリズムチェンジをしたかったためと、
『刃で割いて、』の「て、」にリズムを停滞させる効果がある点を考慮し、
一気に読ませる狙いでもって変えたんだ。
まあ俺もリズムについては拙いほうだから、「フーン」程度に聞いといてくれ。
897 :
1/2:2012/01/05(木) 08:36:41.81
>>885-886 >その洋風な顔の婆さんはうつ伏せに寝る体制で肘を曲げ、地面に手をついていた。
>手のひら以外は地面に触れていない。腕だけで体を支えていた。年老いた婆さんがだ。
表現がまだるっこい。一文目の、『うつ伏せに寝る体勢』というイメージを二文目で打ち消せていない。
「体勢」という、安易な表現に逃げたのも気になる。
『洋風な顔』も手抜きしている。
婆さんの人相風体を描写した文章量が、作品全体で「洋風な顔+白髪頭」だけなら、いっそ全く無いほうがいい。
>『その奇妙な光景を見た〜』
『その洋風な〜』の印象が薄れないうちから、「その〜」で始まる文を書いたのが気になる。
だが個人的嗜好の範疇かもしれないので、無視してもらっても構わない。
……と思ったら、一段落中で「その〜」が四回も登場していた。これはさすがにやりすぎかもしれない。
>俺には、そのぼけたんではないかと思える婆さんが強く、とても勇ましく見えた。
主人公が「ぼけた」「強く」「勇ましく」といった印象を婆さんに抱いたとしても、
まるで別種の想起を一文中に詰め込んだのはいただけない。
通行人の皆が婆さんを「ぼけた」と判断したのではないか、と主人公が推察するか、
主人公の「ぼけた」という感想を、自身で否定するか。
いずれにしても文は分ける必要がある。
また、なぜ『強く、とても勇ましく見えた』のか、冒頭の台詞だけでは納得させるに足りない。
>その途端、婆さんはその体勢のままふわっと地面から70p程浮かび上がった。そして
>半円を描くようようにバックしながら上昇し、次に前へ滑らかな曲線を描きながら
>かなりの速さで、しかし全く音をたてずに空へと飛んで行く。
書き出しと同様に、文が弛緩している。
説明しようという熱意は伝わるが、読者を飽きさせない配慮が感じられない。
>『それと一緒に今までの彼女との〜』から『そんな思い出が自分の頭を通りすぎて行った』まで
>『そう言えば何故正座をしているだけの俺が落ちたり〜』
説明口調が気になる。
898 :
2/2:2012/01/05(木) 08:40:11.29
>「あ…はい」
>「あ…あの…」
>「あ…はいはい…」
>「えと…ですね」
>「…」
地の文に置き換えてもいいと思った。
手抜きしているわけではなく、自分の信念に基づいて書いているのなら、無視してくれて構わない。
>『!!』
だがここだけは許せん。絶対にだ。
>「でも覚えていて欲しいんです。」
>「私があなたを好きだったこと覚えていて下さい。」
>「行ってしまわれるんでしょう?」
>「でも、私の事を覚えていて下さい。」
>「忘れないで下さい。」
注意して読まないと、全て主人公の台詞だと理解できない。地の文をはさむか、読者が把握できるよう工夫が必要。
特に『行ってしまわれるんでしょう?』の部分。
口下手な主人公が緊張し、朴訥に喋っている様子はうまく表現できているが、やはり「配慮」が足りない。
>飛行機が空へ飛んで行く。
説明的すぎて萎える。主人公もまた「空輸」されてきた経緯があるのだから、それと対比してもいい。
全体的を通して描写力が未熟な感がある。特に街の描写は構成上、絶対に欲しい。
「婆さん」はまだしも「彼女」の魅力がいまひとつ伝わってこない。
二人に対する「俺」の心情がどのように違うのか、この点に着目すれば、
対比という形でより印象深く、双方の魅力が浮かび上がってくるはず。
なぜなら、「婆さん」「彼女」を双軸としてこの物語が構成されているからである。
ただ、婆さんの背中に乗って彼女へ想いを伝えにいく、という発想自体は面白いと思った。
あとはアイディアの複合かな。
ありがとうございます
>>885 > 「しょうがないボウヤだねぇ!好きな子に好きって言わないでどうすんだい!あの子は空港?まだ間に合うよ!乗んな!」
台詞が長すぎて、ツカミがツカミになってない。
読者を逃がすこうゆう書き出しは、創作文芸板用語で「ハナシ」と呼ばれる。
焦るな、って何千回もアドバイスしてるだろ。
じらすとか気を引くとか、女にもてない奴はどうしてそれができないんだ。
901 :
名無し物書き@推敲中?:2012/01/05(木) 21:20:34.48
>>879〜
上記の人と指摘がダブルかもしれませんが。
感想を言うと、発想がおもしろいと思います。
ただ、林檎の人格的な描写のなさだとか、
話の単純さと言いましょうか、
たとえば昆虫がどんな風でとか、林檎には、なすすべもなく食われたのかとか。
もうすこし話を深くしていけそうに思いました。
(でも、やり過ぎると、せっかくのスピード感がなくなったりするのかな。と難しくも思います)
>>885〜
これも上記の人とダブルかもしれません。
地の文は、ばかばかしいけど、なかなかおもしろいなと思ってましたが、会話文で急に稚拙に感じました。
会話文だけで繋げることを完全否定はしませんが、だいたいの場合、感じがつかめなくなると思います。
(作者だけ、その場の雰囲気を楽しんでいて、読者ポカンです)
そんな感じです。
902 :
秋吉@心根の腐ったネカマ臭 ◆2itMTGf8Qk :2012/01/06(金) 23:12:58.79
今年もがんばってコンウー量産しろよおめーら
>>879-880 もしかして第5話から第1話にループする?
文章や描写が冗長で、ピントが主題から外れてる感じ。
特に第1話は読み返される率が高いだろうから、もっと簡潔明瞭にする必要があるかも。
>捕食者は鋭利なナイフをぎらつかせ、林檎を木からもぎとって食べた。
>熟した果実を刃で割いて、呑み込んだ。
>林檎は恐怖に慄き、木からぶらさがったままそれを見ていた。
簡単に言うとね
文章が冗長ってのは不要な情報が多いってことで
ピントが外れてるってのは必要なタイミングで情報がないってことだ。
>捕食者は、熟した林檎を木からもぎとった。
>哀れな果実は鋭利なナイフに切り裂かれ、彼の主に呑み込まれた。
>若い林檎は恐怖に慄き、ぎらつくナイフに目が眩んだ。
俺が書くなら1行目すごく地味になるけど、もしループするんなら
この方が第5話から戻ってきた時により印象に残るんじゃないかな。
まあここ以外の部分も雑だから、自分で推敲し直した方がいいね。
短い文章ほど実力出るから、ハッタリで誤魔化したいなら長くしたほうがいいよ。
アイデアと完結した作品を投下した心意気は評価するけど、そんだけの作品。
>>885 通行人のリアクションがおかしい。
年老いたばあさんが水平な姿勢を腕だけで保ってたら
普通の通行人はすげえ言うし絶対に人だかりできるね。
907 :
名無し物書き@推敲中?:2012/01/08(日) 13:40:06.99
離しちゃダメだよ
離しちゃダメだよ
離しちゃダメだよモグタンの
短い尻尾にしがみつき
離しちゃダメだよしがみつき
短い尻尾のモグタンの
908 :
名無し物書き@推敲中?:2012/01/08(日) 13:40:52.50
×短い尻尾のモグタンの
○短い尻尾のモグタンに
909 :
名無し物書き@推敲中?:2012/01/08(日) 13:41:31.43
離しちゃダメだよ
離しちゃダメだよ
離しちゃダメだよモグタンの
短い尻尾にしがみつき
離しちゃダメだよしがみつき
短い尻尾のモグタンに
>>885だけしか読んでないので、あくまで885の文章に関する批評。
シュルレアリスム的でおもしろい。
ただ冒頭からしてばあさんの姿勢が分かりにくい。
「腕立て伏せをしていると思ったら、つま先は地面から浮いている。なんと腕だけで全身を支えているのである」
みたいに書いたほうが平易じゃないか?
あと「洋風な顔」がどういう顔なのかよく分からない。
「目鼻立ちのはっきりした」とか、具体的にイメージできるように書いたほうがよくないか、冒頭だし。
ばあさんの飛んでゆく描写も分かりにくい。
要するにウルトラマン的な姿勢で飛んでいったということなのかな。
「70cm」といきなり書かれてもイメージしにくいので「ふわっと浮かび上がり」だけで充分だとおもう。
「頼もしい印象を受ける頭」も意味不明。
「太陽を反射してきらめく銀髪はどことなく頼もしい」とかにしたほうが
読み手は飲み込みやすいとおもわれます。
>>875 ご指摘ありがとうございます。
突然冷水につかると心臓麻痺に陥ることがあるという記憶を頼りに書いてしまいましたが
厳密にはマイナス18度以下なのですね。
勉強不足でした。
>>877 ありがとうございます。
確かにこのままでは「僕」がどのようにしておじいさんのゴルフに対する姿勢を知った
のかよくわかりませんよね。「僕」の視点と第3人称の視点と混同しておりました。
伝聞という形にして後の展開にスムーズにつなげていきたいと思います。
>>883 的確かつ丁寧な酷評ありがとうございます。
特に、おじいさんの命日にかかわる時間軸が混乱しているのは返す言葉もありません。
ものを書くにあたっての自分の姿勢をもう一度考えなおしたいと思います。
去年の夏頃、他スレ用に書いた内容を推敲してみました。自分の文体なので、自分では読みやすいのですが、他人から見るとどうでしょう?
バッサリお願いします。
水面に影が映っている。ボクの影だ。ボクは橋の上から川の流れを見つめていた。
町役場の背後にある鬱蒼とした木々からは、蝉の声が絶える事なく聞こえて来る。
頬を撫でる風は、早朝の涼しさを未だ残している。澄み切った爽やかな風だ。
ボクがいる橋から水面までは、ちょっと恐怖を感じるくらいの高さがある。見下ろすだけでも勇気がいる程度の高さ。
そんな水面を眺めながら、一学期最後の日に担任が話していた言葉を、ボクは思い出していた。
「最後に君たちにひとつだけ言っておきたいことがある。君たちも知っていると思うが、この学校には『度胸試し』という風習がある。
役場前にある橋から川に飛び降りるやつだ。
昔から中学二年の夏休みに、この学校の男子のあいだで行われて来た風習なんだが、数年前から学校で禁止されている。
危険なのでこのクラスの男子は絶対に行わない事。やった者は二学期最初に親を呼び出すからな。覚えておく様に」
脅かしているつもりなんだろうが、ボクには通用しない。ボクには……残念ながら。
朝の日差しが肌に突き刺さる。蝉の声は、相変わらず青空を切り裂く様に響き続けている。
数年前までこの町では、この『度胸試し』を行って、初めて一人前の男として認められてきた。けれども、それは昔の話。
ボクが今、この橋から川へ飛び込んだところで、誰からも褒めてなんてもらえない。
けれど、ボクは賞賛の言葉が欲しい訳ではない。ひとつの区切りとして『度胸試し』を行いたいだけだ。
雲の影が、ゆっくりと川を横切るように通り過ぎてゆく。夏の香りを含んだ風が、ふわりと一瞬ボクの側を通り過ぎる。
「おーい。薫、本当にやるのかよ」
幼なじみで親友の純也がやってきた。水面を覗いていたボクは、ちらりと純也を見て頷いた。
少し遅れて智彦が来た。
「お前なんかにできるわけないだろ? 情けない所を見届けてやるよ」
相変わらず癇に障るやつだ。こいつにボクが飛び降りるところを見せつけてやりたかった。
川を見つめていたボクは、振り返って二人に顔を向けた。
「二人にはボクの『度胸試し』を見届けて欲しい。それから、この儀式の後にボクは変わってしまうと思うけれど、今のボクをずっと覚えていて欲しい」
ボクは橋の手すりに立ち、大きく深呼吸をした。そして……斜め上を見つめると、青空に向かって勢い良く飛び込んだ。
身体が一瞬、空中で静止した。視界は空で一杯になった。
その後、遠くに見えていた川の流れが、ぐんぐんとボクに向かって近づいてきた。
川を泳いで岸に到着したボクは、大きな岩の上で一息ついていた。
「よくやったな。見届けたよ」
純也はいつもの優しそうな笑顔で、ボクにタオルを渡してくれた。
「本当にやるとは思わなかったよ。がんばったな」
智彦もボクを認めてくれたようだ。
ボクは嬉しくなって、来てくれた二人に感謝をしながら、そっと自分の胸に手を当てた。最近少し膨らみかけてきた胸に。
そして、沈黙のまま目を伏せた。
男とか、女とか、そんな事は全く気にせずに野山を駆け回っていた子供時代は、もう二度と戻らない。けれども、これで思い残す事は何もない。
今日を境に髪を伸ばそうと思った。自分のことも『わたし』と呼ぼうと。……クラスの、他の女子と同じ様に。
ボクは顔を上げた。そして、二人の友人に笑顔を見せた。
変われる気がする。ボクはやりとげたのだから。朝に飛び込んで。
例えボクが変わってしまったとしても、水浸しのまま笑っている少年の様な姿のボクは、二人の友人の記憶の中に。……いつまでも。
終了です
俺、好きだよ
>>912 主人公の少女が検分役の小僧二人に笑顔を見せた時、彼等がどう言う反応をしたか。
其れも書くとどうでしょうか?
ビーチクのポッチに気付いてアタフタしているとか。 すまん、一言余計か。
文法的な誤りはないけれど、小説の文体としては未完成と感じた。
まず、全体的に説明が多すぎると思う。描写をしているのかもしれないが、説明になってしまっている。
とくに冒頭五行の風景描写(説明)は、必要なんだろうか?
「ボクは橋の上から川の流れを見つめていた。遠くの林から蝉時雨が届き、すみきった爽やかな風はぼくの頬を撫でて通り過ぎて行った」
くらいでいいんじゃなかろうか。
わざわざ「町役場の背後にある鬱蒼とした木々」などと説明する意味が感じられない。
僭越ながら、自分なら
>>912の冒頭五行はこんなふうに書くと思う。
「橋の上から川の流れを見つめていた。遠くの林からは蝉時雨が響き、澄み切ったさわやかな風が頬を撫でて通り過ぎて行った。
水面に映るボク自身の頼りなげな影を見つめながら、ボクは一学期最後の日に担任が言った言葉を思い出していた。」
こんくらいでも充分伝わるんじゃないかなあ、と、個人的には思います。
あと
>>913以降に関しては「……」の使い方がよくないと感じました。あまり効果が出てないと思います。
体現止めの多用も、稚拙なポエムのようにみえてもったいない。
文法的にはまことに整っておられるので、もう少し噛み砕いた表現をしたらいいのかなと思いました。
>>912-914 > ……残念ながら。
> ……斜め上を見つめると、青空に向かって勢い良く飛び込んだ。
> ……クラスの、他の女子と同じ様に。
> ……いつまでも。
確かに多用し過ぎだな。
異質な文体は、ここぞと言う時に使用しないとかっちょ悪い。
>>912 > 水面に影が映っている。ボクの影だ。ボクは橋の上から川の流れを見つめていた。
段落の意味も把握できてないな。
上の文を例に分析すると、
> <近景>。<認識>。<遠景>。
ズームからロングにドリーしてるのに、
段落を変えないのは剰り巧い文章じゃない。
>>912-914 まず冒頭四行。ナルシシズム的な独りよがりを若干感じた。
センチメンタルと独りよがりは紙一重なもので、プロの作家さんが情緒的な地の文を
書いたとしても、緻密な計算とバランス感覚を土台にしたうえでそうしているわけだ。
ポエムは知らんけど。
「書きたいことを書く」のは正解ではあるんだけど、何事もお膳立てが必要という話ですな。
また『見下ろすだけでも勇気がいる』高さなのに、主人公は『水面の影』を冷静に観察し、
『爽やかな風』を楽しんでさえいる。
怖いのか、余裕綽々なのか、恐怖を押し隠して強がっているのか、冒頭からは伝わってこない。
>「最後に君たちにひとつだけ〜覚えておく様に」
説明口調すぎる。これに限らず台詞全てが説明くさい。
「あの川ぁ危険ながで、飛んじゃーいかんちや」(なんとなく方言。なぜ使ったしww)
程度に留めて、地の文で「短く」説明してもよかった。
>脅かしているつもり〜ひとつの区切りとして『度胸試し』を行いたいだけだ。
これも説明的な上に長くてだれる。主人公の独白が心情表現ではなく説明として機能してしまっている。
また、『ボクには通用しない。ボクには……残念ながら』の部分は伏線を意識させすぎて、
逆にしつこい印象を受ける。素直に『ボクには通用しない』で〆ても良かった。
>雲の影が、ゆっくりと川を横切るように通り過ぎてゆく。
>夏の香りを含んだ風が、ふわりと一瞬ボクの側を通り過ぎる。
ボクが雲を完全に通り過ぎるまで眺めるはずがないし、
『夏の香り〜』もボクの感覚的反応が無視されている。
つまり、三人称の文になってしまっている。
「一人称は視野を狭く、三人称は逆に広く」を心がけると起こりにくい。
>幼なじみで親友の純也がやってきた。
説明ではなく表現を。
また純也と主人公の関係が作品上重要でないなら、ばっさり削るべき。
921 :
その2:2012/01/09(月) 14:22:41.95
>身体が一瞬、空中で静止した。視界は空で一杯になった。
>その後、遠くに見えていた川の流れが、ぐんぐんとボクに向かって近づいてきた。
視点の不一致。視界が『空で一杯になった』はずなのに、遠くに見えて『いた』川。
>「よくやったな。見届けたよ」
>「本当にやるとは思わなかったよ。がんばったな」
作者に都合の良すぎる台詞かも。少年が話しているのだから、
負け惜しみのひとつも言ってもおかしくない。
そうしないのが展開的に自然なのだとすると、
少年たちが大人びた態度をとった理由と本音を匂わせる描写がほしい。
>純也はいつもの優しそうな笑顔で、ボクにタオルを渡してくれた。
以前までの文の何処を探しても、読者は『いつもの』純也の笑顔を知りえない。
>ボクは嬉しくなって、来てくれた二人に感謝をしながら、そっと自分の胸に手を当てた。
なぜ自分の胸に手を当てたのか、伏線があってもよかった。
>>916と同様に、説明でなく描写で魅せる工夫がほしい。
また作品における重点がどこにあるのか、俺にはわからなかった。
例えば、ボクの心中における「少年の部分、女の部分」の葛藤を描き、『度胸試し』をその
清算として、少年の心に別れを告げる内容ならば、二者の相克に重点を置く。
女へと成長しようとする過程で「少年たちとの友情もまた変化するのではないか」と危惧
していた主人公が、『度胸試し』を一つの区切りとして、変化を受け入れる内容なら
ボクと少年たちとの関係が重点になる。
つまり、主人公の内奥に向かうのか、主人公と他者との関係へ向かうのか、
作品の志向性が俺にはつかめなかった。
テーマは複合的なほうが物語の厚みが出るんだけど、それを読み解くのは読者の仕事であって、
サラリと読まれても作品の「幹」を理解できるようにするのが作者の仕事だと思う。
>>914 最後の一行、
> 例えボクが変わってしまったとしても、水浸しのまま笑っている少年の様な姿のボクは、二人の友人の記憶の中に。……いつまでも。
これはタイトル、若しくは編集が文庫本のカバーに付ける煽り文だろ。
この一行だけ読めば、他の部分読む必要ないじゃん!
って文は作中に書いたらいかんのだよ、基本的に。
読んだ人間が、時間を無駄にしたような気分になるからな。
> 変われる気がする。ボクはやりとげたのだから。朝に飛び込んで。
ここでカットアウトした方が、読後感は1億万倍いい。
923 :
名無し物書き@推敲中?:2012/01/09(月) 20:17:44.96
>>912〜
>水面に影が映っている。ボクの影だ。ボクは橋の上から川の流れを見つめていた。
>町役場の背後にある鬱蒼とした木々からは、蝉の声が絶える事なく聞こえて来る。
>頬を撫でる風は、早朝の涼しさを未だ残している。澄み切った爽やかな風だ。
>ボクがいる橋から水面までは、ちょっと恐怖を感じるくらいの高さがある。見下ろすだけでも勇気がいる程度の高さ。
全体的な作品の雰囲気は悪くないと思いました。
すでに、色々指摘されているので、気になった部分の一つを書きます。
上の冒頭部分ですが、ここが丁寧でないため、勿体ないなと思います。
水面や川の流れ、蝉の鳴き声、爽やかな風と。出てはいるのですが、どれも箇条書きに感じるのです。
どちらが、あなたにしっくりとはまるかわかりませんが、
一つは、もっと描写(においとか、川のせせらぎ等々)を増やして、かつ、ボクの揺れる感情(はたまた決意なのか)を絡ませてみる。
(いってしまえば、詩的に修飾するです)
か、
もう一つは、逆に川だけに描写を絞り、(川以外は先生の話のあとにまとめるなどして)
ボクの感情も川に対するものだけで固める。もしくは感情は暗喩にしてしまうか、
それとも川の説明(川幅、深さがどれくらいとか、子供の頃はよく遊んだとか)に変えてしまうか。です。
(そのへんは悩みどころですが)
なんかこう、作品の素材がいいだけに、化けるとおもしろくなりそうだなと思いました。
924 :
912:2012/01/10(火) 01:03:54.50
参考になります。表現するというのは難しいものです。
925 :
名無し物書き@推敲中?:2012/01/11(水) 23:00:27.64
ここって、最初の書き出しだけ見てもらうってのありなの?
20行程度だけ。
今なら読解力0のドカタの俺が一瞬でアホみたいなコメントするよ!
927 :
925だけどまあ書いてみる:2012/01/11(水) 23:04:01.84
「人はどんなときに死ぬと思う?」
瑠璃子がそうたずねたので、僕は少し考え込んだ。
「ウサギみたいなものじゃないか」
「寂しくて死ぬってこと?」
僕はそれが都市伝説のようなものだと知っていたけれど、黙ってうなずいた。
「じゃあね。もし、十羽のウサギがいて、その中の九羽には声をかけても、残りの一羽を無視し続けたらそのウサギは、普通よりも早く死ぬかな」
瑠璃子のたわいのない問いかけに、僕は適当にあいづちをうとうとした。でもふと考えて、こんな風に答えた。
「いや、それだけのウサギがいれば、お互いに話しかけあってさびしくないんじゃないかな」
得心したように瑠璃子がうなずく。そしてさも大発見をしたかのように大仰に言った。
「じゃあね、じゃあね。九羽同士だけが話をして、後の一羽に声をかけなければどうなるかな」
「いじめってやつ?」
「どうかな。仲間はずれ?ちょっと違うかも」
「疎外って言葉もあるよね」
どうでもいい話だ、と思って僕は見当はずれなことを言った。
でも瑠璃子にはしっくりきたようだった。
「じゃあ、人は疎外されたときに、さびしくて死ぬのね」
それからしばらくして瑠璃子は死に、僕は殺人犯として追われることになった。
928 :
名無し物書き@推敲中?:2012/01/11(水) 23:05:08.22
メセタおっぱいはいらない
929 :
925:2012/01/11(水) 23:09:34.91
ちなみにそのあとは、ミステリ展開。
瑠璃子の妹に依頼された暇人(腐れニート)が、今更なハードボイルドな展開で、失踪した男の行方を探す話。
タイトルは「十羽のウサギ」
927だけで判断
女こわい! 因縁つけて死んでいったのか
女は死をある程度覚悟していて、このやり取りをもって最期の儀式としたのか
文章全体の読みやすさ 良
会話の意味的繋がり 良
会話の自然さ 可
ネタの新鮮さ 可
この後人物のキャラクター性がちゃんと描かれていくなら、長く読んでいける文章
ドカタ
931 :
925:2012/01/11(水) 23:25:51.97
ありがとうございます。
投稿先はメフィスト・・・じゃないよなぁ。
どっかの文学賞にすっかな。
933 :
名無し物書き@推敲中?:2012/01/11(水) 23:29:44.00
西暦なんかも、本当は「千九百九十七年」と書いた方がいいんですけど、最近の小説は平気で「一九九七年」と書いています。へたをすると「一九九○年」なんて表記もあって。これで「せんきゅうひゃくきゅうじゅうねん」と読んでしまう自分も情けないんですが....
934 :
925:2012/01/11(水) 23:37:59.37
>>932 村上春樹は一通りはまった時期がありますね。
もう10年も前ですが。
小説よりも、「遠い太鼓」が好きでした。
なんで僕は都市伝説のようなものだって知ってるのに、
瑠璃子のシリアスな問いの答えに「ウサギ」だなんて言うんだ。おかしいだろ。
「人はどんなときに死ぬと思う?」
「寂しいと死ぬんじゃないか」
「ウサギみたいに?」
僕はそれが都市伝説のようなものだと知っていたけれど、黙ってうなずいた。
せめて、こういう会話じゃないと、成り立たないだろ。
>>927 会話文が主体なので批評が難しいが試みる。
全体的に雰囲気はいいが、
主人公の性格を表現したい、という気持ちが出過ぎてるのか、ちょくちょく文章に矛盾が生じていると感じた。
>>935の言うように、都市伝説と知ってるのに「ウサギじゃないか?」と言うのはおかしい。
また、最後の
「どうでもいい話だ、と思って僕は見当はずれなことを言った。」
というのもよく分からない。「疎外」ということばを提示することは、ぜんぜん見当はずれじゃないからだ。
→「そんなのどうでもいい話だ。そう思ってぼくは適当に答えたのだが、瑠璃子にはなんだかそれがしっくりきたようだった。」
とかでいいんじゃないかしらんと思いました。
それから、地の文に対してはこなれてないという印象を受けてしまう。たとえば7行目、
「瑠璃子のたわいのない問いかけに、僕は適当にあいづちをうとうとした。でもふと考えて、こんな風に答えた。」
これは、ふたりの行動を時系列にまとめただけで、まるでシナリオのト書きのようにみえてしまった。
→「瑠璃子のたわいのない問いかけに僕は適当にあいづちをうとうとしたが、ふと考えて答えた。」
くらいでいいんじゃないだろうか。
同じように、
「得心したように瑠璃子がうなずく。そしてさも大発見をしたかのように大仰に言った。 」
→「得心したように瑠璃子はひとしきりうなずき、次いで目を輝かせて言った。」
まあ、例だけど。「そしてさも大発見をしたかのように大仰に言った。」では、説明的に過ぎると感じる。
あと欲を言えば、主人公のキャラクターが紋切り型かな、と思う。
上にも出てた村上春樹や、先行するライトノベルの「何事にも興味がない主人公」というパターンを踏襲しすぎてるかなあ、と。
でも全体的な雰囲気はいいと思います。文章も平易で読みやすいですし。