創元SF短編賞■SF系新人賞総合スレッド Part.10

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738記憶喪失した男
シベリアよりの手紙。
本日はブリザードなり。ただいまアク禁になりシベリアにおります。

「エピクロスの函」 感想
今回一番の力作かなあと思った。エピクロスについて詳しすぎるのがすごい。
エピクロスの知識がまず面白かった。決定論と自由意志も好きな題材だ。
しかし、中盤、おおいに盛り上がったものの、結末への収束にはがっかり感を禁じえない。
エピクロスボックスが量子力学的なからくりをもっているのかいないのか、
よくわからないが、とにかく、真面目に自由意志という神秘を感じさせるもの
ではなかった。そこが残念である。どうせなら、自由意志という神秘へと
嘘ついてでも飛翔してほしかったものである。
そして、最後の主人公の支配に対する野望は本筋を外れた蛇足であろう。
総評して、面白いほうかなと思う。