1 :
名無し物書き@推敲中?:
好きな作品アンケートではないありません
好悪の別を超えて「この結末はすごい」「このトリックはすごい」
と感激や恐怖でうち震えた部分をできるだけ具体的に書き示して紹介し合うスレです
ネタバレも歓迎です
夏目漱石、三四郎の構成。
無駄がなさすぎ。
3 :
サワヤマ ◆M590ctbPns :2009/08/23(日) 20:09:16
稀にみる良スレ
4 :
名無し物書き@推敲中?:2009/08/23(日) 21:40:25
夏目漱石の「我輩は猫である」
プロットや筋などなくても名作は成り立つという見本。
5 :
名無し物書き@推敲中?:2009/08/23(日) 21:43:44
鏡花の作品構成
全く無駄が無い
説明できんが能の序・破・急を取り入れてるらしい
6 :
名無し物書き@推敲中?:2009/08/23(日) 21:45:41
なにも語ってないな
このバカ
構成構成、脚本じゃあるまいし、おまえら馬鹿か?
8 :
名無し物書き@推敲中?:2009/08/24(月) 01:37:39
やっぱ小説は作家で選ぶんじゃなくて内容だよな
ハズレだったらハズレだったでそれは仕方ない
それも勉強になる
9 :
名無し物書き@推敲中?:2009/08/24(月) 01:38:38
3流作家が局所的に神展開を作れたりするからな
細部まで読み込むのも吉
村上春樹の小説は支持されているがあの特有のバッドエンドは支持されてるの?
ハルヒの最後の二行だな
12 :
サワヤマ ◆M590ctbPns :2009/08/24(月) 13:05:57
非常に月並みだが、時計じかけのオレンジの語り部、アレックスの独特で饒舌なスラング混じりの一人称は凄いよな。
あれひとつだけでとんでもない武器だ。
13 :
名無し物書き@推敲中?:2009/08/24(月) 13:41:31
「飼育」の水浴びのシーン
極度のネタバレあり。
時間もの必読SF
「時の門」絶版
十五分後の自分と五分後の自分が喧嘩しているところ。
因果の輪ができるところ。
「しばし天の祝宿を遠ざかり」絶版
時間ループする二億年間の中に自由時間が毎日一時間あるところ。
「聖なる狂気」絶版
逆行する時間では、文字が逆に書かれる所。
「永遠の終わり」絶版
時間管理局のお姉さんとハッピーエンドな恋愛で終わるところ。
「イシャーの武器店」絶版
時間振り子で、五分後に存在する武器店が攻撃を受けないこと。
時間振り子の重石となった主人公が過去にとび、銀河となるところ。
生命体SF必読
「巣」絶版
文明否定論を受け入れ、知性の存在しない生命体を描いたところ。
「ソラリス」
海がひとつの生命体という発想。
ゆえに、単細胞生物という海の外界との交渉の仕方が独特である発想。
「ジャックポット」絶版
完全な知性はすべて同一のものになるため、あえて不完全で個性をもとうという思想。
生命工学SF必読
「人間培養中」絶版
他者に培養される人類は、ビーカーから細胞があふれだすように反撃するべきであるという思想。
「スキャナーに生きがいはない」
血液の流れを自分の意思で動かすサイボーグ描写。
最後、生身に戻るサイボーグのハッピーエンド。やはり、生身こそ恋しい。
「ヒューストン、ヒューストン、聞こえるか?」絶版
女のクローンをつくるだけで、男はいなくても人類を存続できるという発想。
「クローム襲撃」絶版
脳とコンピュータを神経で接続するという発想。
その結果、訪れる異常認識の連想。
「邪眼」絶版
脳の一部を培養してできた人の人格所有権が脳の本体にあるという発想。
ロボットもの必読SF
「変種第二号」絶版
障害兵、老人、子供、女性、という社会弱者になりかわって攻めてくるアンドロイドの容赦なさ。
宇宙戦争もの必読SF
「エンダーのゲーム」
ルールの範囲内でさまざまな有効な作戦を考える主人公の発想。
訓練が実戦だったという敵を殺してしまった主人公のだまされた悲しさ。
「ALL YOU NEED IS KILL」
過去を改変できる宇宙人との戦争に起きる時間ループの発想。
四次元もの必読SF
「四次元方程式」絶版
二次元の平面でつくられた輪が三次元の立体をしめつけれるように、
三次元の我々も四次元生物と戦えるという発想。
宇宙活劇必読SF
「恐怖の宇宙帝王」
スペースオペラの王道。
「ファウンデーション」
人類の動きは総体としては予測可能だという理論がある中で、
負けるはずの市長が誰でも良いという理由から勝つところ。
「タイタンの妖女」
記憶を消す装置に対抗するためにはメモを残せばいいという発想。
人類の目的なんてちっぽけなものだというむなしさ。
「我らなりに、テラよ、奉じるはきみだけ」
地球が壊れたあとの人類がオリンピックを開催して、宇宙人に人気なところ。
未来描写必読SF
「カミロイ人の初等教育」
誰もがどんな仕事でもできる平等な社会を描いたところ。
そのために必要な教育の凄さ。
科学者賛美SF必読
「天の向こう側」
真空に飛びこんで帰ってくるところ。
「太陽からの風」
科学的計算に任せて太陽風ヨットをとばして、操縦者が降りるところ。
「不屈の蛙」絶版
議論に負けた科学者がすぐ次の探求にかかるところ。
奇想SF必読
「果てしなき流れよ、我を誘え」絶版
未来に生き返ることの衝撃。
過去の人類すべてを蘇らせたのが未来にやってきた宇宙人の調査なところ。
「時間衝突」
現在、が二つあるところ。
「猫のゆりかご」
39度で凍る氷の起点、アイスナインという発想。
「順列都市」
不確定性原理が正しいなら、閉じた時間の中でばらばらに再生しても良いという発想。
「総門谷」
思い通りに世界を動かせる超能力者は、虚無の見ていた夢だったこと。
「非Aの世界」ネタバレ解説。
脳に従属脳をつけた人物が死んだ。と思ったら、生きていた。
そして、自分の死体を発見してしまう。
その真相は、死んだあとの自分はクローンだったというもの。
最後に出会うミスターXは、クローンの親型。
おれはこういう作品群を超える作品を読みたい。
もっと上の発想を目指して、SFを書いてほしい。
惑星工学SFでは、
アニメ「風の谷のナウシカ」が圧倒的に面白いので、
わざわざ拙作を紹介したのは、失敗であった。
反省し、おわびいたします。
生命工学SF
「逆行の夏」
男と女を自由に変われる性転換手術の発達した未来での性経験。
も加えておく。
記憶喪失さん、乙。
私が攷へてゐた事は、既にやり盡くされてゐた樣だな。故に、寢るか。
すごいな。
自分も相当SF好きだと思っていたが、
半分くらい知らないのがある。
未読のやつ、読んでみます。ありがとう。
絶版が多くてつらいところだけど。
26 :
名無し物書き@推敲中?:2009/08/24(月) 18:24:52
いい大人がミステリーだのSFだのファンタジーだのよむなよ馬鹿
(;^_^) <
>>26はアホか。
大人にしか、理解できない空想があるのさ。
春樹も竜も結局はSFを書くのだよ。
なぜなら、思考の最先端がSFにあるからだ。
28 :
名無し物書き@推敲中?:2009/08/24(月) 18:39:46
S すごい!
F ファック
29 :
名無し物書き@推敲中?:2009/08/24(月) 18:56:49
思考の最先端はいつだって哲学だよ
>>29 じゃあ、現代最先端の哲学って何よ。
生命倫理か?
環境政策か?
かつての、SFじゃん。
31 :
名無し物書き@推敲中?:2009/08/24(月) 19:07:02
スラデックだよ
(;^_^) <うへえ、読んでない。
>>31 マイナーなSFを出して、勝った気か?
こっちは有名どころしか出してないよ。
33 :
名無し物書き@推敲中?:2009/08/24(月) 19:42:57
VIP
有名じゃないの?俺でさえしってるくらいだし
ミステリのほうがおもしろいけど
35 :
名無し物書き@推敲中?:2009/08/25(火) 02:35:43
>>12 同意。あれは映画の力もあるが原作の斬新さもすごい。
36 :
名無し物書き@推敲中?:2009/08/27(木) 18:10:21
ミステリ好きには馬鹿にされそうだけど
ハリーポッターの伏線回収はすごいと思う
普通は魔法でなんでもOKってなりそうなのに
37 :
名無し物書き@推敲中?:2009/08/28(金) 14:50:28
伏線なんてのはこどもむけエンタメだけにしてください
38 :
名無し物書き@推敲中?:2009/08/28(金) 19:22:16
月並みですがやはりこれ。
「指先から煙草が落ちたのは、月曜の夕方だった。」
(向田邦子「かわうそ」、短編集『思い出トランプ』より)
1行目からこれ、ってやはりすごい。
39 :
名無し物書き@推敲中?:2009/08/28(金) 22:11:19
何が凄いの?
40 :
名無し物書き@推敲中?:2009/08/29(土) 01:56:56
電話がかかってきたのはスパゲティをなんちゃらと何が違うのか
41 :
名無し物書き@推敲中?:2009/08/29(土) 11:22:40
ドラマで、手からタバコが落ちるのをやると、
今じゃほとんどコントにしか見えないけどね。
小説の読者は2、30年遅れてる気がするよ。
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43 :
名無し物書き@推敲中?:2009/09/07(月) 20:57:04
良スレage
44 :
名無し物書き@推敲中?:2009/09/07(月) 22:49:40
清水義範の初期の短編。ストーリーやカタルシスなんかなくても小説はなりたついい見本。
竹取の翁といふものありけり
通り名もってる爺さんすげえ
46 :
名無し物書き@推敲中?:2009/09/07(月) 23:18:36
俺は、チャンドラーの「長いお別れ」の最初と最後。有名過ぎるかな。
ギムレットの場面が名場面過ぎるけど、あの構成はまさに神だと思う。
何回か読むと、あの終わり方にはこの始まり方しかないような気がするぐらい
美しく無駄が無く、映画にたとえると、ワンショットで作品のすべてを暗示するようなカメラ回しなのに
これからなにが起こるかまったく予想させない。
全く本筋の殺人事件と関係ないショットで緊張感のかけらもないのに、
終わってみれば、あの出だしに意味があると膝を打つ感覚。
男の友情という見えないものを友情という言葉を使わず見事に核心を突いた名作。
模倣者をたくさん生み出したのにいまだに超えるもののいない名作の出だしとエンディングだと思います。
47 :
46:2009/09/07(月) 23:30:01
あと、これも有名過ぎるけど 老人と海 の出だしと最後。
すごいと思うよりもはや教科書って感じ。
贅肉のない肉体美のような、自然そのものの美しさを感じさせる文章。
潤沢な描写が女性美とすれば、まさしく男性美
最初と最後がきれいに輪になって閉じるような小説早く書きたいな。
>>38 向田邦子は脚本もすごいよね。ト書きがうつくしささえ感じる。
48 :
名無し物書き@推敲中?:2009/09/08(火) 00:25:02
ありきたり。
49 :
名無し物書き@推敲中?:2009/09/11(金) 21:28:47
「小野さん、真面目だよ。いいかね。人間は年に一度位真面目にならなくっちゃ
ならない場合がある。上皮ばかりで生きていちゃ、相手にする張合がない。又
相手にされても詰るまい。僕は君を相手にする積で来たんだよ。好いかね、分ったかい」
誰が何と言おうが「虞美人草」は良い。ありきたりなどと吐かす奴は詩ね。
50 :
名無し物書き@推敲中?:2009/09/12(土) 01:14:43
ってか何で妙にかたっくるしい文章ばっか並べるんだ?
そんなの喜ぶのは俺達みたいなワナビか一部の文学好きだけだろ
51 :
名無し物書き@推敲中?:2009/09/12(土) 01:16:00
と、思ったんだけど良くみたら普通にあった
まんこ
漱石の「夢十夜」
これを明治時代に書いていることに身震いした
53 :
サワヤマ ◆M590ctbPns :2009/09/12(土) 02:47:08
佐藤亜紀のミノタウロス。
ロシアの田舎地主の野蛮な少年を主人公にしたノワールぽい大河文学。
「単純な世界は美しい――
単純な力が単純に行使されること――それが何の制約もなしに行われること。
こんなに単純な、こんなに簡単な、こんなに自然なことが、何だって今まで起こらずに来たのだろう。
誰だって銃さえあれば誰かの頭をぶち抜けるのに、徒党を組めば別の徒党をぶちのめし、血祭りに上げることが出来るのに、
これほど自然で単純で簡単なことが、何故起こらずに来たのだろう」。
馬鹿な主人公の台詞なんだが、読んだとき身震いした。
>>53 馬鹿な主人公の台詞なのに単純な世界とか単純な力とかおかしくね?
自然とか単純とか簡単とかというのは、
人工、複雑、困難みたいな対になる概念を知らないと思い浮かばないんじゃないか。
対概念が分かってる段階で馬鹿じゃないんじゃないの。
55 :
名無し物書き@推敲中?:2009/09/12(土) 14:14:15
佐藤アキなんか読んでる時点でどうしようもないかと
>>54 読み方にも依るが主人公は野蛮で馬鹿だな。
ミノタウロスの逸話に準えてあるだけあって。
是非読んでみてくだせえ。
57 :
名無し物書き@推敲中?:2009/09/13(日) 12:20:26
僕は見たあの限りなく透明に近いブルーを」村上龍
蝉がちきしょうとないている」長渕剛
人間は考える葦である」パスカル
考えている私は宇宙よりも大きい」三田誠広
注ここで云う私はパスカル
たとえ貧血で倒れともうとも前のめりに」青木さとみ
私は生きるこのニューヨーク.スラム街で」有吉佐和子「非色」
なんか池田大作や大川髢@とかが好きなんじゃね?
59 :
名無し物書き@推敲中?:2009/09/13(日) 14:15:20
おまえよーーーパラドックスに陥ってるんじゃね?
私は嘘つきだ「クレタ人のパラドックス」
くだらん近代宗教よりも文学は私の数狂倍超えている」熊嶋晋一
60 :
名無し物書き@推敲中?:2009/09/13(日) 15:53:10
赤塚不二夫のマンガだけど(心のボス三人組)
61 :
記憶喪失した男:2009/12/14(月) 14:25:18 BE:553956252-2BP(0)
(;^_^) <あげるぜ。
世界SF短編全集の編集には、おれも参加したいな。
62 :
名無し物書き@推敲中?:2009/12/14(月) 17:26:03
小説のここがすごい、ところ
なんだろう。えっと、えっと、ああああああった!!!
なまぽでも小説のようなものが書ける!!!!!!
63 :
記憶喪失した男:2010/02/14(日) 19:37:46
あげ
64 :
名無し物書き@推敲中?:2010/02/20(土) 13:31:48
村上龍「愛と幻想のファシズム」
「俺の口調とは裏腹に、記者会見はなごやかな雰囲気で終わった。俺が退場する時に
拍手する者もいた。安心したのだろう。俺が失業者や浮浪者の味方であるかのような
発言をしたので、安心したのだ。それはゼロの指示だった。失業者や浮浪者はたった
今全部死んだ方がいいに決まっている。」
65 :
名無し物書き@推敲中?:2010/02/21(日) 18:47:22
66 :
名無し物書き@推敲中?:2010/03/05(金) 15:07:24
「片腕」
最初から最後まで。
志賀直哉「小僧の神様」のラスト。
思わずムムムと唸ってしまった。
福井晴敏の、「川の深さは」とか
69 :
記憶喪失した男:2010/05/03(月) 19:40:38 BE:443165524-2BP(50)
あげ
70 :
名無し物書き@推敲中?:
SFだけど、デイビッド・ブリンの知性化シリーズは名作、たぶんバロウズの火星シリーズみたくSFの古典になるね
あの世界観ていうか、背景設定で大風呂敷の広げっぷりっていったら見事の一語に尽きる
それを最後にはどうにかマトメるんだから、大した技量だわ