頼んだ覚えのない物が届いた。旦那のものかと思って代金引換でお金を払ったというのに旦那も覚えがないという。
とりあえずもう返品がきかないし、中だけ見て使えないものなら捨ててしまおうと思い、二人でその郵便物を開けてみることにした。
――白い壺が出てくる。骨壷を連想させ不吉だったが、旦那は躊躇なくその骨壷を開け、そしてひっくり返す。中身は出てこない。二人で顔を見合わせる。
「壺だけ?」
「まさか」
旦那は、壺の中身を窺った。その瞬間、骨壷はどんと絨毯の上に落ちた。
彼が消えたのだ。
慌てて骨壷の中を見ようと思ったが何とか思いとどまった。……覗くと私も消えてしまう。
なんだこの壺は。
彼が消えた。私はどうすればいいんだろう。壊すわけにはいかないし。旦那の会社からは、電話が掛ってくるだろうし、きっと旦那を殺したと思われるに違いない。
なんで、一体何の目的でこんなものを。
確かに喧嘩したときに旦那なんていなくなればいいとか、何で結婚したんだろうとか、思ったことはあった。でも私は本心ではそんなことを望んでいた訳では断じてない。
いっそ私も壺に消されてしまおう。
そう思った私は、覚悟を決めて壷を覗き込んだ。一度取り込まれたら、二度と戻ってこられないであろう壷の中を……。
すると、そこには
http://tanpen.jp/と書かれていた。