いいやつだなあ。
どうせ自演で自己擁護してるだけだろ。
なんでそんなこというの?
落選作投下します。
よろしくお願いいたします。
タイトル「海の時」
また、海の時がやって来た。
しゃぷしゃぷと軽やかに泡立つ波音の底で、目覚まし時計がくぐもったベルを鳴らす。上体を起こすと、塩辛い大波が打ち寄せる。耳の奥いっぱいに『海』が詰まっているのだ。
最初に海の音を聞いたときには、ひどく混乱した。頭を振っても耳をふさいでも消えない、正体不明の波音に怯えながら、インターネットで似た症状を検索して、病院に駆け込んだ。
「キシ……なショウガ……ありま……ストレ……る……」
医師の言葉は波音が邪魔してよく聞き取れなかったが、言っていることは判った。『心因性突発難聴』。検索でたどりついたのと同じ結論だ。
『安静が一番です』
よく聞き取れないとみて、医師はメモ帳にペンを滑らせた。
『一週間分の薬を出します。なくなったらまたいらしてください』
しかし、病院に行ったのは結局その一度きりだった。五日後の朝には嘘のように治まってしまったからだ。
波音のない世界は、驚くほど静かだった。たった四日の間に、私の体はすっかり幻の海に馴染んでいた。
翌月も同じ症状が出たときには、もう驚かなかった。奇妙なことだが、甘い懐かしさすら覚えた。
(つづく)
私は一人で絵を描いて暮らしている。訪ねてくる知人もいないので、生活に支障はない。絶え間なく寄せる波は心地よいBGMになった。
『海の時』が月の周期とぴったり重なっていることに気付いたのは、四度目のときだった。
ざっぶーんとひときわ派手に砕ける波音を楽しみながら、夜風を求めて窓を開けると、うるんだ夏闇にまんまるの月が浮いていた。
ふいに予感が走り、手帳を開いた。
先月も十三夜から始まって、十六夜で終っている。その前も、その前も。
「子宮の声だったんだわ」私は呆然と呟いた。
幻の海は、十一歳から二十五歳で手術を受けるまで、二十九日周期で訪れていた月のものと全く同じリズムでやってきた。
子宮に腫瘍ができたときには、若いのに、とずいぶん同情されたが、私は大して哀しまなかった。
ただ、もう女じゃなくなったんだな、としんと思っただけだった。
続けて婚約者が去ったときにも、涙は一粒も出なかった。
女じゃない女を妻にしたがる男が、一体どこにいるだろう。
子宮を失って一年。生々しく滴る赤い経血は、打ち寄せる波に変わって戻ってきた。幻の海は、私の中で熱く息づき、まだ見ぬ、いつか見たかもしれない夢を連れてくる。
設定を考えただけで終わってるような気がする。
子宮が無くなったことを強調しているような気がするが、実際子宮のくだりは全く必要ないと思う
オトし方が悪いかな
特にダメ出しするところもないけど、特に誉めるべき点もないというか。
あと不条理を条理で落とされると違和感が残るというか。
悪くはないけどダメな作品だね。
でも、頑張って出してればそのうち入選できそうな気配はある。
これで落ちるのかとちょっとびっくり
逆になんで自分のが残ってるのかわからなくなったよ
ところで、子宮がなくなるとセクースできなくなっちゃうの?
それで男が逃げちゃったの?
子供が出来ないだけならむしろメリット多くね?
調べてみたら、子宮全摘後もほとんどの場合性交可。
パートナーと協力して少しずつならしていけば、
子宮摘出の際に切除して短くなった膣も、徐々に元に戻るのだそうだ。
ということは、主人公の女性は子供が産めないこと以外にも
何らかの問題があって婚約者に逃げられたのかもね。
子供を生めない女性を妻にする男性はいくらでもいるだろうし。
>>936 描写はちょっとクドイけど、アイデアも展開も悪くないです。
ですが「自己言及のパラドクス」避けきれてない点が致命的だと思います。
ようするに主人公が間抜けにみえる。私も驚きや新鮮さなどは感じませんでした。
そういう意味でも残念なのが、秘密が明かされる前に主人公の症状に対する緊張を解いて
しまってる点。(おそらくこれが伏線だったのでしょうが)
あと(女性はどうかわかりませんが)結論がかなり唐突に感じるので、もう少し分かりやすい伏線を
張るか、ミスリードするなどして読者の想像の余地を設けておくと、よかったかもしれません。
例えば、冒頭で主人公が成人女性であることを明示、症状がはじまった時期やきっかけを
多少なりとも本人が自覚する(婚約者と別れたせいだとか)など。
あと関係ないけど、もしかして「うんぢさん」のひと? なんとなく似てる気がしたもんで。
>>936-937 この文字数に納めるにはテーマが大きすぎて、充分表現できていないように思う。
女としてのアイデンティティの問題や、子どもを産めない女を捨てた婚約者のことは
入れないで、失くしたものへの郷愁のようなものだけにした方が、よかったのでは
ないだろうか。
今日は第一回きらら文学賞受賞者黒野伸一さん原作の(きらら受賞作じゃないけど)ドラマ
「長生き競争!」があるよ。
タイムリーな情報さんくす
もっと枚数増やしてエピソードをきっちり描いたほうがいいな
梗概だろ、これ
みなさまご感想をありがとうございます。
お返事が遅れてすみません。
>>938 自分ではとても「イケてる設定」を思いついたつもりだったのですが(笑)、
たしかに、アイデアだけで終わっていて、物語になっていなかった気がします……
>>939 うう、私的には、そこが一番書きたいポイントだったのですが。。。
ラストがまったく活きていなかったみたいですね。
筆力のなさを痛感しました。ありがとうございます。
>>940 自分でも「書きたいラスト」を強引に作ってしまった気がします。
全体に「気配」を散りばめられたら良かったのでしょうね。
うーん、むずかしい。ありがとうございます。
>>941-942 とても勇気づけられました!! ありがとうございますっ!! がんばります。
>>943-944 いえ、セックスはできます。ただ、ホルモンバランスが崩れます。
>>944さんのご指摘どおり、主人公には他の理由があって、婚約者に逃げられています(笑)。
子宮の件は、その引き金に過ぎなかった、というつもりだったのですが、
……こんなことを後で説明してるようじゃ、まったくダメですな。。。
>>945 ていねいなご感想をありがとうございます。
「冒頭で主人公が成人女性であることを明示」
……そうでした。まったくその通りですね。
書き手である私が成人女性なので、当たり前に通じるつもりで書いてしまいました。
残念ながら、私は「うんぢさん」のかたではありません。
あの、ご記憶かどうかわかりませんが、実は「ツマベニ」と「雨の旅」を書いた者です。
いつもお世話になっております。
いまだ、一度も最終にすら残れていません。。。(涙)
>>946 「自分がわかっていることは、読者もわかってくれるはず」
という思い込みが、私の最大の欠点であることに今日気がつきました。
客観的に読む目をもっともっと養いたいと思います。
>>949 いずれ50枚程度の短編にしてみたいと思っています。
ありがとうございました。
952 :
945:2008/12/27(土) 01:51:12
>>951 おや、ツマベニさんでしたか。これは失礼。
にしても相変わらず物語が濃いですね。応援してます。
ところで、さらに検証してみました。的外れかもしれませんがどうでしょう。
今回のは伏線についてかなり考えさせられました。以下、感想です。
もしかしたら、この作品は焦点がずれているのかもしれません。
この作品の最大の謎は「なぜ耳鳴りが起きたのか」であり、
その答えが「子宮摘出」なのではないでしょうか。
ですので、本来ならそれまでの思索や伏線などは「子宮摘出」に対して
用意されなければならないはずなのですが、
ところが実際には焦点が「耳鳴りの正体は何か」にすり替わっており、
その答えは「毎月の生理現象」となっていて、さらに用意された伏線も
「子宮摘出」ではなく「毎月の生理現象」に対して働くようになっています。
そして「子宮摘出」に対する伏線やヒントはほぼゼロです。これでは読者は
どんなに頭をひねっても答えに到達することはできません。
つまり、この作品は、本来は伏線でしかない「耳鳴り」に焦点をあててしまい、
そのなぞ解きしかしてないのです。しかも、この時点で合点がいくのは主人公と
作者だけで、読者にはなぜ「耳鳴りと生理が結びつくのか」わけがわかりません。
(なぞ解きが終った後に単なる後説として「子宮摘出」のくだりが追加されてます)
さらに、現象が解明されたあとも、この症状や主人公の心理的変化に関する記述
がありません。つまり、この謎は解明されても、なんら物語に影響してないのです。
これが読者が唐突に感じるだけで、なんの感慨も驚きも感じられなかった
原因ではないでしょうか。
例えば、耳鳴りと主人公の心理を関連づけてしまい、子宮摘出後に原因不明の耳鳴りに
悩まされていたが、その正体に気付くことによって症状が改善する、もしくは、なにか
心理的な要因で症状に変化が現れて正体に気付く、などとするとよかったのかもしれません。
953 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/27(土) 12:46:13
↑このひとすごいです
というか、みんなすごいです。
なんだ、このミステリー。このオールキャスト。
発言レベルさりげなく高かったりするし、
そしてこのリンクはなんだと叫びたい。笑
間抜けなのは私だけ、、、?(ここだいたひかる風に)
この発言自体が謎だよ、という突っ込みはさておき、
色々考えさせられる掲示板。
自分ごとのように胸えぐられるわ 笑
>>952 たびたびありがとうございます。
>焦点がずれている
なるほど、そうかもしれません。
私の頭の中の設定では、「幻の海=女性性の絶叫」でした。
以下、余計なことですが、この作品に込めたテーマを少し書きます。
主人公は、子宮を失った時点で、「私の女としての人生は終わってしまった」と絶望しています。
「どうしても子供が欲しかったから」というわけではなくて、
「子供を産む機能をなくした=生き物の雌として奇形になってしまった」と。
もう、二度と恋はできない。私は女として、二度と男に愛されることはない。
そういう、途方もない絶望の中で一年を過ごしています。
婚約者が去ったのは、「器質的に子供を産めなくなったから」ではなく、
実は「そういう彼女の思い込みと、勝手な絶望ぶりにうんざりしたから」なのですが、
主人公はそのことに気づいていません。
でも、脳みそ的には諦めたつもりでも、彼女の身体は諦めていなかった。
子宮がなくなっても、丸みを帯びた身体や、膣はある。
当然、性欲もあります。彼女の身体は、もう一度女として抱かれたがっています。
それが、「幻の海」の正体でした。
「幻の海」は、「私を抱いて!!」という絶叫だったんです。
彼女が波音に感じた「甘い懐かしさ」の正体は、「エクスタシーの喜び」のつもりだったのですが、
ここはもっとわかりやすく官能的に書くべきでした。
このアイデアは自分的には非常に気に入っているので、
キチンと伝えきれるように、枚数を増やして書き込んでみようと思います。
とても参考になりました。
自分のノートに書くべきことを、つらつら書いてしまってすみません。。。
おれは舞台裏が好きだからこういうことを書いてくれるのはありがたい
参考になる
海が母なる海で甘い懐かしさが子宮回帰かとおもたよ
957 :
945:2008/12/28(日) 01:58:56
>>954 なるほど、扱うモチーフ「幻の海(幻肢痛)」に愛着があって、かなり
特殊な粗筋というか心情を想定しているようですね。
普通、そうした症状は恋愛の妨げになると思うのですが、この場合は逆ですからね。
となると、語り手は医者、対象はその患者という設定がいいかも知れません。
ようするに、とある患者の症例レポートという形式を利用します。
これならば特殊なケースにも説得力を持たせられますし、医者が男で患者の
女性に恋心を抱いている、などとすれば、その先の展開も期待できそうです。
945さんは文章もうまいし独特のセンスもある。素直に書いてるのも好感もてる。
でも、深く社会や他人と関わった経験がすくないじゃないかな。
たぶん親兄弟とも。閉じられた世界だよね。頭の中だけで想像しているような。
他人の共感は呼びにくいと思う。あなた自身の人生経験をもっと正直に書くべき。
もしかしたら現実逃避して書いてる?(間違っていたらごめんなさい。失礼だよね)
よほど上手く出来てなければ借り物の悲しみや喜びには感動できない。
日記でもいいから、自分の血を流して、かさぶたをはがして書いたらいいよ。
945さんが自分の殻を打ち破って新しい世界へ踏み出す日に期待してます。
958は954さんへの間違いでした。すみません。
それはどうかな。
人間、劣悪な条件で労働を強いられている人ほど仕事に生き甲斐を見いだし、
恵まれた条件でだらだら仕事してる人ほど仕事に不平不満を言うものだよ。
生真面目なバイトくんがいる一方で、自堕落な公務員が多く存在するのと同じだね。
954さんはそうした人間の環境適応力、一種の防衛本能のようなものに焦点を
あてようとしてるのだと思う。それが幸か不幸かは読者に委ねればいいのでは?
>>958 憶測に基づく、上から目線の批評は無神経ではありませんか?
下から目線の批評なんてあるのか?
963 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/28(日) 18:04:38
ツマベニさん、描写の仕方が好きです。
こういうネタを柔らかく転がそうとする筆の意図みたいなのが。
性的なことを扱っていることもあって、
余計に性のフィルターを越えて感覚をそのまま伝えるのが、ムズイので
やっぱりストーリー勝負になるんでしょうね〜!
>>962 文章の冒頭部分を無視しないでください。
965 :
945:2008/12/28(日) 22:07:32
あの、あくまで技術的な話をしているのであって、物語の設定自体に問題がどうとかの
話とはぜんぜん違いますよ。設定は十分練られてるし、材料も揃ってると思います。
ただ単に主人公の一人称形式はやめて、視点も第三者からのものに変更したほうがテーマに
焦点をあてやすいだろうという話です。医者視点を勧めたのも、作中に病院が登場してたから
であって、もし恋人が登場していたなら恋人からの視点を勧めたでしょう。
それと、特殊なケースと書いたのは、主人公が症状を拒んだり消し去ったりせず、
逆に受け入れることによって自らの糧とする、その姿勢に対してです。
こうした事は、それ自体で十分ミステリアスで魅力的なテーマですので、特別な工夫など
せずに、第三者視点から普通に語るだけでも作品になりえると思います。
実際、この主人公は医者に通うのを中止してるわけですから、これを医者からの視点でみれば、
患者が完治せぬまま病院に来なくなるわけですから、「なぜ来なくなったのか」という
謎が発生しており、すでにこの時点で読者を惹き付ける第一の牽引力が生じてます。
さらに、この医者が患者に電話したり、家を探しはじめたり……。
舞台は十分整っているのではないでしょうか。
作者の方がご自分でも書かれているように、この話は1000文字では無理だと思います。
1000文字で書くなら、隠されている真実が、もっと読み手が容易に想像できるようなものでないと。
それとちょっと矛盾を感じた点ですが、小説の中では病気が発覚した時に、
「私は大して哀しまなかった」
と書かれているのに、作者さんの解説では、主人公は、
「「私の女としての人生は終わってしまった」と絶望しています。」
と書かれています。
病気が発覚した時には哀しみも絶望感もなく、術後、絶望感が押し寄せたということでしょうか。
それとも、”哀しくなかった”は主人公の強がりだったのでしょうか。
または、哀しみと絶望感は別物と捉えればいいのでしょうか。
私は子供を産むつもりにしろ産まないつもりにしろ、
女性にとって子宮摘出は、少なくとも”哀しいこと”ではあると思います。
それが婚約者がいる若い女性であるなら、尚更だと思うのです。
婚約者の方が、「子供が産めない女とは結婚しない」と言って離れていったのなら、
辻褄が合うのですが・・・。
長々と失礼しました。
哀しみが大きすぎると、心が麻痺したようになって、何も感じなくなることはあるかもよ。
>>964 批評なんて憶測にしかなりえないのは当たり前だろ
何言ってんの?
言語の有用性を信頼しすぎなのか、何も考えてないのか
読むってことは解体して組み直すことでしかないんだぞ
憶測という言葉に対する理解が、ぼくとは違っているようですね。
>>967 なるほど。
最初はショックすぎて、リアルな感覚で捉えられなかったけれど、
だんだんと現実として受け止められるようになって、絶望感が押し寄せた、
という解釈だったら、わかります。
その批評熱を入選作にも向けてほしいもんだ
レスが遅れて申し訳ありません。
みなさま、ありがとうございます。
年末恒例のアクセス規制に巻き込まれてしまいました(泣)。
これは代行のかたにお願いをして、書き込みをしています。
規制が解けたら(年明けだろう、と噂されているようですが。。。)
あらためてお返事いたします。
取り急ぎ、失礼いたしました。ツマベニでした。
みなさま、よいお年を。
どうやら誤規制(?)だったようで、もう解除されました(笑)。
>>958 「世間知らず」はよく言われます(恥)。
主人公の設定は、確かに頭の中で考え出したもので、私の経験ではありません。
しかし、私はけして「借り物の感情」を書いたつもりはありません。
主人公の絶望は、「子宮の損失」という出来事がなくても、
女性ならば誰もが経験しうるものだと思います。
(もちろん、それを「絶望」と感じるかどうかは個人によりますが)
たとえば、失恋もそのひとつです。
好きな人に、「女として」愛してもらえなかった。
あるいは、ライバルに対して、「彼女には、『女として』何一つ敵わない」といった感情。
容姿や生まれ育ちのコンプレックス、という場合もあります。
「自分は『女として』愛されるに足りうる存在なのか?」という不安定な感情は、
おそらく多くの女性が抱えているものであり、私にとっても他人事ではありません。
私は、小説は「作られた物語」に乗せて、書き手の「真実」を語るものだ、と思います。
「借り物の悲しみや喜びには感動できない」という一文には、心から共感します。
>>963 ありがとうございます。厚みのあるストーリーを作るのは、本当に難しいですね。。。
>>965 書き直した短編のほうには、医師との関わりをもう少し深く書き込むつもりです。
ただ、医師は男性ではなく、「子供を産んだばかりの女医」という設定です(笑)。
主人公は、女医のふくよかな身体や、すきとおった肌のやわらかさ、
甘くたちのぼるミルクの香り、ちょっとした仕草などから、それを敏感に嗅ぎ取ります。
そこで、子宮摘出のエピソードを書き込もうと考えています。
>>966 「哀しみ」と「絶望」は、まったく別物だと、私は考えています。
「哀しみ」は感情であり、「絶望」は状況だと、私は思います。
もちろん、「哀しみ」から「絶望」が生まれることはありますし、
「絶望」の中で、「哀しい」という感情が生まれることもあると思いますが、
ここで私が書き表したかったことは、「哀しみ」という過程すらも経ない、
すとん、とひといきに底まで落ちてしまったような、「絶望」です。
私は「哀しみ」は、溝のようなものではないか、と考えています。
溝の深さや幅は、状況によってさまざまですが、飛び越えたい、という意思が強くあれば、
乗り越えることのできるものではないか、と思っています。
もちろん、断崖絶壁のような哀しみもありますし、
他の人から見れば、ほんの小さな窪みに過ぎなくても、
うっかりつまづいたまま、起き上がれない場合もあります。
それでも、時間が流れればなんとかなる感情ではないか、と思うのです。
対して、「喪失」や「絶望」は、どのような光にも薄められることのない、深い闇だと思います。
ひとたび生まれてしまった闇は、一生その人の心の中に住み着くのではないか、と。
私はそのような「闇」を書いてみたい、と思いました。
まったく成功していませんが……(笑)。
966です。
”哀しみ”という過程も経ない”絶望”、そういう状態は有り得ると、想像できます。
私なら、
「哀しみすら感じることなく、一気に絶望の闇の中に漂っていた」
と、この文章は陳腐ですが、こんなふうにストレートに表現してしまうかもしれません。
”哀しみ”を哀しいという言葉を使わない、”絶望”を絶望という言葉を使わない表現方法は
難しいかもしれませんが、うまくいけばとても魅力的だと思います。
空気感を描くだけで、登場人物の心が伝わってくるような。
ご丁寧なレス、ありがとうございました。
977 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/31(水) 01:02:28
あくまでも女、に偏った考え方ですが、
哀しみ、とか絶望、の匂いをかいだ時点でそれを受け入れる心積もりがある。
そんなしたたかさが女には確かにあります。(ですよねえ?)
絶望、だとしても、
そこから這い上がることができる気配を既に感じている、的な。
なので、哀しまない、と言い切っても、おかしくない。
わたしは、女性のしたたかさを表したものと捉えました。
(勝手に熱い)
どう解釈されてもいいような箇所ならいいけど、
きちんと絶望を表したいのなら、もっと分かりやすく書いたほうがいい気する
“女”じゃなくて“個人”の話をかけよ。
その先にしかジェンダーなんて描けないんだよ。
あけましておめでとう
みんな、あけましておめでとう。今年もよろしく。
>>978 どんだけわかりやすく言葉を工夫してみたところで、
わからない人にはわからない、というタイプの話のような気がするけどね。
前のほうに「子宮をなくしても、子供ができないってだけなら、むしろメリット多くない?」
という意見があったけど、そういうタイプの人には、
この話は根本的に理解できないだろうな、と思う。
>>979 「個人」の物語を書いていった結果、「ジェンダー」の問題に突き当たった、
というのが正しいと思うのだが。
「個人」なくして、「ジェンダー」はない、というのは正論だけど、
「ジェンダー」なしに、「個人」を語るのは無理だろう。
誰だって生まれつきどちらかの性別を持っていて、それを乗り越えることはできないんだから。
982 :
【大吉】 【1086円】 株価【41】 :
大吉ならみんな最終選考に残る