1 :
名無し物書き@推敲中?:
創作です。技術向上の為、どんな厳しい意見も遠慮無く言って欲しいです。
文法や誤字、単語の使い方の誤り等、とにかく気になる部分があれば気軽に突っ込んでみて下さい。
是非お願いします。
2 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 12:53:58
2008年9月20日。僕の人生を大きく変えた日の、前日。
その日の僕は、体中が黒くよどんでいるのを自分で感じていた。頭、胸、腕や足、そして指先までも。 体のあらゆるところが一日中、ひんやりとした感情に包み込まれていた。
その心情を表すような暗い部屋で一人、何を考えるでもなくベッドに腰かけていると次の瞬間唐突な頭痛に襲われ、僕は静かに瞼を閉じた。
1993年9月21日。その日、僕は近所の公園で友人と夕暮れまで遊んでいた。屈託のない澄み切った笑顔を振りまく僕。わずか4歳の時の話だ。服をどろだらけにしながらいつまでも時間を忘れて遊び続ける、そんな平凡で幸せな光景がそこにはあった。
満足がゆくまで遊び尽くしたらシャベルやバケツを握り締め、疲れなどまったく感じさせない駆け足で帰路を駆け抜ける。この時に辺りの民家から漂ってくる夕ご飯の香りなんてのがたまらなく好きだったのを覚えている。
家の前まで着くと、一段上がる度に後からついてくるカン、カン、カン、という音をあたりに響かせながらアパートの階段を駆け上がる。もうここまで来ると家に着いたも同然だ。扉の前まで進み、元気な声と共に家の扉を開ける。
純真無垢なその黒目に飛び込んだのは、変わり果てた母と妹の姿だった。
4 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 12:58:14
「…………」
既に頭痛は止んでいた。ゆっくりと瞼を開き、気だるそうな大人しい目でただ正面を見つめた。部屋のカーテンは閉じていて、テレビも灯りもつけていない空間は本当に真っ暗だった。
左腕の、暗闇でも時針と分針が蛍光色に光る腕時計に目をやった。時計の針は深夜の11時50分頃を示していた。
「あと10分か…」
あと10分。あと10分で、ある者は歓喜の咆哮をあげるだろう。とある人々はまた、絶望の淵に立たされることだろう。僕は後者。それも筆頭だ。何しろ、自分の母と妹を殺した犯人の公訴時効があとたったの10分で成立してしまうのだから。
犯人の逮捕はもうとっくの昔に諦めていた。事件は発生後すぐに迷宮入りし、警察は一応は捜査を続ける形をとり続けたものの、事実上は手を引いていた。
ならば自らの手で報復を…と考えたこともあったが、警察の手に負えない相手の正体を自分1人で探し出すことなど不可能に等しく、ただただ自分の無力さを痛感させられるだけであった。
犯人が憎かった。まだ確かな思い出すら残せないうちに母と妹の命を奪った相手に対する憎しみは、僕が成長するにつれて大きさを増していった。両手を大きく開き、ベットに仰向けに倒れ込んだ。
母と妹を失って以来、僕は父との2人暮しを続けてきた。父も相当なショックを受けていたであろうことは間違い無いが、僕を不安にさせまいと僕の前では常に気丈に振る舞ってくれた。僕が物心つくまではそんな事にも気づくこともなかったが、とにかく父には感謝していた。
5 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 12:59:49
その父は普段ならこの時間には家にいるのだが、今日は僕が頼んで1日出回ってもらっていた。時効が成立してしまうこの瞬間は1人で過ごしたかったのだ。
それに、父にも僕と同様の思いはあっただろう。結果的に、父も1人ホテルのような場所で過ごすことになって良かったのかもしれない。この日は、残された僕と父の運命を変える分岐点となる日なのだから。もう一度瞼を閉じ、大きく開いていた両腕を顔の上に置いた。
色々な感情が頭の中をうごめいている。
母と妹の命を奪った犯人はどんな奴で、今この瞬間をどんな気持ちで過ごしているのか……
なぜ母と妹が殺されなければならなかったのか……
父はその時どんな心境だったのか……
生まれてからたったの4年間だったが、そのたった4年間の数少ない母と妹との思い出に浸りながらそんなことを考えていると、自然に涙が耳に伝ってきた。
仰向けになりながら泣くと涙はここを伝うのか、と思った。
時針と分針が重なった。
6 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 15:02:52
時計の針が完全に12時を回ったことを確認し、大きくため息をついた。
Xデイ−X is the day− 第2話「0」
これですべて終わってしまった。僕は結局、自分の母と妹を殺した相手に対し何の反撃も見せることができなかった。
やりようのない悔しさが頭の中を支配した。その悔しさは次第に体全体を埋め尽くし、自然と腕が震えた。
ブルルルルッ
その時僕の携帯が振動した。ここまでタイムリーにメールをよこしてくる奴なんて…と思ったが、とりあえず体を起こした。僕が今こういう状況に立たされていることを知っている人間は、警察や検察、裁判所などの人間を除けば3人しかいない。
父と、近所に住む昔からの親友の拓海と、彼女の花腰 円。メールは花腰からだった。
彼女は少し間の抜けた所もあるがとても優しく、常に僕のことを心配してくれていた。この時のメールもなるべく直接的な単語は避けながらもとにかく僕のことを心配してくれている言葉が並び、僕の心にほんの少しのやすらぎをもたらした。
僕はメールの返事は出さずにそのメールを何回も読み返した。読み返すたびに、少しずつ気持ちが楽になってゆくのを感じた。
5回ほど読み返してから、僕は再びベッドに体を投げた。花腰のおかげで随分と心がやすらいだ気がする。今度何かお礼をしなくちゃな…などと考えていると、今度は家の呼び鈴が鳴り響いた。
「誰だよ…」
7 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 15:12:43
変わらずベッドに横になったまま、玄関の方に背中を向けた。出る気分にはなれなかった。すると、再び呼び鈴が鳴り響いた。
「…………」
重い体を起こし、玄関の方へと進む。
父はもちろん鍵を持っている。拓海か花腰か…いや、それも無いな。なら警察とか検察…などと考えながら覗き穴から外を覗くと、案の定知らない顔だった。
チェーンをかけてから鍵を開け、扉を開く。そこに立っていたのは両手を体の前で結んだ中年の男性だった。
「?」
警察の人かなと思ったが、警察手帳を提示する様子もなかった。不思議に思った僕が「あの」と声を掛けるより少し早く、男性が話し出した。
「初めまして。こんな夜遅くに申し訳ないね…、話があるんだ。中に上がらせてもらってもいいかい?」
僕は一瞬戸惑い、そのまま話す。
「いや、そんなこと急に言われても…」
当然だ。いくらなんでも怪しすぎる。僕は非難の意のようなものを込めた目で相手の顔を見た。しかし、男は諦める様子を見せなかった。
「無礼だということは充分承知しているんだが……どうしても今話したいんだ」
その声からは熱意とおぼしきものすら感じられた。こんな時間に訪ねて来て一体何の話があるというのだろうか。その時の僕は興味も持ち始めていた。
しかし、それでもこんな真夜中に見知らぬ男を家に上げるということは軽々しいことではない。僕は警戒心を解かなかった。
「そんなに時間はかからないと思うからさ。たのむよ」
僕は男の顔や服装、足元などに目をやった。まあ…誠実そうな男だ。男の態度を見ても、敵意は無いように思えた。
「君のお母さんと妹さんのことについてなんだ…」
男は息をのんでそう言ったが、そんなことはわかっている。このタイミングで家を訪れるなんて、それ以外には考えられなかった。しかしその言葉が決め手となり、僕は男を家に上げることにした。
家に入ると僕は男の名刺を受け取った。それを見て、男は岡本信二という名前であり近くの会社に勤めていることを知る。まあ、いずれも真実かどうかはわからないが……。僕たちは居間のテーブルを2人で挟むようにして椅子に座り、岡本が話し出すのを僕は待った。
8 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 15:15:42
「あの…今日はお父さんは?」
「仕事です。まだしばらくは帰ってこないと思います」
「ああ、そっか…」
岡本はそれきり軽くうつむいたまま黙り込んでしまっていた。しばらく沈黙が流れる中、僕はたまたま岡本の額に少しだけ汗がたまっているのを見た。
「?」
なんだ?この男……
僕はこの岡本という男が何者かという事にももちろん興味はあったが、今はそれよりもさっさと立ち去って欲しい気持ちで一杯だった。こいつ、僕が今どんな心境なのか知っているのか?
いや…、それは知っているか。僕は頭の中で自問自答を繰り返した。
相変わらず岡本は黙り込んだままだった。呆れた僕は椅子を立ち上がった。
「麦茶でいいです?」
沈黙を破る意味と、岡本の額にたまっている汗を見かねたのとがあった。しかし、岡本は反応を示さない。僕は岡本を無視して背中にある戸棚から2人分のコップを取り出そうとした。その瞬間
「すまん!!」
突然の怒声にも似た大声と、何かをテーブルに激しくついた音とが同時に響いた。驚いて振り返って見ると、岡本は額をテーブルについていた。ああ、やっぱり警察の人か。僕はそう納得した。
「気にしてないですよ。元々難航を極めた捜査でしたし、あなたにだけ謝られてもしょうがない」
もちろん、事件について気にしていないはずはなく、殺人事件の公訴時効を成立させておいてしょうがないもなかったが、岡本の誠意に免じてここはそう言っておいた。何より、早く1人になりたかったし…
「とりあえず、麦茶飲んだら帰って下さいよ。そろそろ父も帰ってきますし」
さっき父はまだしばらく帰って来ないと言ったかな、と思ったが、まあいいかとすぐに考えるのをやめた。
僕は戸棚からコップを1人分だけ取り出し、今度は岡本の背中にある台所へと進んだ。コップをまな板の上に置き、冷蔵庫から麦茶を取り出す。しかし麦茶をコップに注ぎ出した時、僕は自分の耳を疑った。
「俺が殺したんだ」
麦茶がコップに注がれる音だけが部屋に響く。
9 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 15:16:44
は?
「俺が…15年前、君のお母さんと妹さんを殺した」
頭の中が、かつてない程に混乱した。
「15年前…俺がここで、君のお母さんと妹さんを…」
体中が火照ってゆくのを感じた。体の底から興奮が突き上げてくる。この男が、僕の母と妹を…? 頭が熱い。腕が震える。足が痺れる。
「本当に……申し訳ない」
その言葉を聞いた時、僕の体は一転して驚くほど鎮まった。というより、体中が麻痺したと言う方が近いかもしれない。
申し訳ないだと? ふざけるな……
頭が冷たい。あまりにも冷たすぎる僕の頭は、最早正常には機能していなかった。視界が回る。足が震える。まともに立っていられない。
思わず体勢を崩し、流し場に左手をついた。少しの時間をかけて頭を落ち着かせた。次いでガンガンと痛み出す頭を手でおさえながら顔をあげると、その視線の先には、ちょうど包丁が立てかけられていた。
「…………」
朦朧とする頭でそれを見つめる。手を流し場に置いて体を支えながら、岡本の方に体を向けた。岡本はいまだ額をテーブルにつけている。
「真意は…?お前の話が本当だって、どうやって証明する!?」
自然と声が荒いでゆく。30歳近く年の差があるであろう男を平然とお前呼ばわりした。
「本当に…本当に申し訳ない」
忘れかけていた憎しみが、ふつふつと沸き上がる。
「証明する方法はない。証拠となるものは全て事件後に処理したからね…。だが、本当なんだ」
「…………」
岡本はいまだに額をテーブルにつけていた。僕はもともといた位置から反対側に来ていたので、岡本の頭は僕の方には向いていなかった。無防備な背中が僕の目の前にさらけ出されている。
もはや冷静な思考判断が行えなくなっていた僕の頭は、岡本が僕の母と妹を殺した人間だと信じて疑わなかった。
右手を伸ばし、包丁を強く握り締める。
ゆっくりと左手を流し場から離した。今まで左手が感じ取っていた、ステンレス製の流し場が持つひんやりとした感覚が無くなる。
10 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 15:17:15
「申し訳ない……本当に……」
男がその言葉を重ねる度に、僕は心の中の憎悪が大きくふくらんでゆくのを感じていた。いつまでも体を起こそうとしない岡本の姿を眺め、その背中に憎しみを込める。しばらく岡本はピクリともすることは無かったが、次の瞬間、その体を起こそうとした。
再び体が熱くなった。何かが背中を押すように僕は一歩で男の元へと近づいた。
僕は力の限り右腕を振り下ろした。生々しい音と共に、ナイフが深く突き刺さる。
「ぐあっ……!!」
男が悲鳴を上げる。僕が更に力を入れて押し付けると、耐え切れずにテーブルに突っ伏した。
「がっ!!」
じんわりとテーブルクロスが赤く染まってゆくのを見ると、男の命がどんどんと薄くなっていくのを感じた。
しかし、しぶとい。男は完全に絶命してしまう様子は見せず、それどころか右手を後ろに回して包丁を掴もうとしてきた。
その一瞬僕は焦った。しかし冷静に包丁を引き抜き、もう一度それを高く掲げた。男の聞くに堪えないうめき声を全て断ち切るように、僕はもう一度、力の限り包丁を振り下ろした。完全に息の根を止めてしまうつもりで。
僕は体中の力が抜けたようにその場に座り込んだ。目の前には、完全に力尽きた母と妹の仇の姿があった。
「はっ…はっ…」
改めて自分のやってしまったことを認識し、鼓動が激しくなる。今目の前に倒れている人間は、僕が殺したのだ。僕は途端に恐くなり、体を縮めてうずくまった。
しかしその一方で、母と妹の仇をとったというある種の達成感のようなものもあった。僕はやったんだ……母や妹、父の無念を晴らしたんだ……。そう考えると不思議と恐れは引いていき、冷静に今僕が立たされている状況を客観視することができた。
僕がこんなことをするなんてな……捕まったらどうなるんだ……人生が駄目になってしまうのだろうか……そんなことを考えていると、そもそもこの岡本信二という男がどういう状況にあったのかを思い出した。
「………………」
僕は一度顔を腕にうずめ、少ししてまた顔を上げた。
「15年か……」
この瞬間、気の遠くなる程に長い孤独な戦いが始まった。
11 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 17:47:54
また立てたのかクズ
12 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 18:32:51
軽く読んでみた感想だけどアイデアは良いと思うよ。文章も安定していると思う。
割と読みやすくてすぐに読み終わった。
主人公の思考の移行はなかなか面白いし展開も良かった。
と、このスレは良いことばかり言ってもあまり意味ないようだな。
短所を挙げると冒頭文が弱い。あまりに淡々と物語に入ってるから読者に「もっと読みたい」と思わせるようなものにはなっていない。
主人公の性格もまだここまででは曖昧で読者が感情移入するような魅力的な人物じゃなく、時効が成立したシーンもふーんという感じだった。
もっと個人の性格を上手く表せると良い。
あと、やはり全体的に一本調子すぎるかな
13 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 18:34:05
しね
14 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 18:44:16
>僕は、体中が黒くよどんでいるのを自分で感じていた
こんな嘘臭い文章を読んで、安定しているとは、冗談こくでねーぞ。
いいか?
黒くよどんでいる、のは視覚的なものだ。
それを「感じる」までもってくるにはもう少し言葉が必要だな。
詩かよ?
書き直せ。
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16 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 19:15:02
>>11>>13 待て待て、そんな言い方は良くないぞ
URL貼りっぱじゃないだけでも今までと比べると好感持てる
17 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 19:16:14
失せろニート
18 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 19:18:48
ひでえ言われ様だなあ
19 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 19:26:59
またニートの自己中単発スレか
20 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 19:28:49
自演ではないと神に誓った上で言うが、俺はこれ結構好きだぞ
普通に面白いとは思うが……
もっとうまいものを食え
飢えた奴は段ボールの入った肉まんでもうまいといいやがる
で?どんな話?
3行で頼む
23 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 19:38:01
>>20 それはわかってるんだよ。これ作品の評価自体はどこでもそんな悪くないんだよなあ。むしろちょっと良いかも。
ただ色んなアレが…。まあ本当に粘着の仕業なのかもしれんけど
25 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 19:41:12
>>24 そうやってすぐ自演扱いすんのは止めろ。そういう奴は自演してる奴と同じくらいウザイ
>>25 そうやって自演がバレても固執するのはやめろ。見苦しいし、ウザいぞ。
27 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 19:47:59
なんか、なんかあともう少しな印象
30 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 20:55:27
俺は公式でリアルタイムに読んでるけど、今結構良い展開だよ
公式?
なんだ
宣伝でスレを立てたのかよ
誰が読みに行くかバカ
>>31 いや、URL晒してるわけじゃないし宣伝じゃないだろ。
別で書いてたとしても、ここには純粋にアドバイスが欲しくて来たんじゃないか?
33 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 21:51:05
マジレスしていいかな? ちょっと辛辣にいくぞ。
突っ込みどころが多すぎて書ききれない。
とりあえず最初のところだけでも添削してみる。それでも長いが覚悟して読んでくれ。
>その日の僕は、体中が黒くよどんでいるのを自分で感じていた。
14と同じ。
>頭、胸、腕や足、そして指先までも。 体のあらゆるところが一日中、ひんやりとした感情に包み込まれていた。
ひんやりとした感情ってなんだよ? 雰囲気だけカッコいい言葉を使おうとするな。
体の「あらゆるところ」って、全体を「ひとつの固まり」としてとらえている言葉じゃないので「包み込まれ」るのは不可能だ。
>ベッドに腰かけていると次の瞬間唐突な頭痛に襲われ、僕は静かに瞼を閉じた。
腰をかけているというのは時間でいうと点ではなく線だ。次の瞬間という言葉は続かない。わかるかな?
もうひとつ。唐突な頭痛に襲われた人間が、「静かに」瞼を閉じるか? むしろ「たまらず」とかだろ。
さらに言うなら、時効になるのはもっと前から(主人公は)わかってるんだから、もっと前から頭痛でいいんじゃないか?
ここで唐突に頭痛ってのは不自然な気がするぞ。
>屈託のない澄み切った笑顔を振りまく僕。
自己描写ってのは不可能だ。屈託のないっていうのは他人の感想だろ?
自分で「屈託のない」って思うのはよっぽど自意識過剰な坊やだぜ。
34 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 21:52:11
つづき。
>服をどろだらけにしながらいつまでも時間を忘れて遊び続ける、そんな平凡で幸せな光景がそこにはあった。
「〜遊び続ける」までは自己描写? それは光景じゃないだろ? 遊び続ける子供。とかなんとかにしろ。
>疲れなどまったく感じさせない駆け足で帰路を駆け抜ける。
感じさせない……って誰に? 自分を客観視しすぎて誰の視点だかわからない。
自分だったら疲れを感じていたのかどうかわかるはずだ。疲れなどまったく感じず、とか。
ついでに駆け足で駆け抜けるというのは重複。×ではないが、上手い言い方ではない。
さらに言うと、帰路は残念ながら駆け抜けられない。
帰路ってのは帰り道を置き換えていう言葉だ。駆け抜けるってのは具体的な行動。
具体的な行動には具体的な道を描写するべきだと思う。
この描写は「ここは帰路です」って言ってるようなもんだ。
35 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/01(金) 21:53:22
>家の前まで着くと、一段上がる度に後からついてくるカン、カン、カン、という音をあたりに響かせながらアパートの階段を駆け上がる。もうここまで来ると家に着いたも同然だ。扉の前まで進み、元気な声と共に家の扉を開ける。
また客観的過ぎ。物語における自分の位置を定めよう。客観なら客観、主観なら主観で通すべきだ。
「アパートの階段を駆け上がる、とカン、カン、カン、という音が後ろからついてくる」
>純真無垢なその黒目に飛び込んだのは、変わり果てた母と妹の姿だった。
これは唐突すぎるだろ。ドアぐらい開けろ。
純真無垢ってのも自己描写なのでアウト。
以上。真面目に書いているのは伝わってくるので
文章から悪い印象は受けないが、あまりにも稚拙だ。
一皮剥けるにはかなりの努力が必要だと思う。
書くときに、自分の立ち位置と、言葉の定義をもうちょっと意識してみよう。
少なくとも主観か客観かぐらいは統一するんだ。
頑張れ。
あー、なんか、痛い作者か?
文章ははっきり言って下手だ。
アイディアは、まぁ、悪いとは言わんが凡百から抜けるところまで言ってないな。
37 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/02(土) 08:25:40
>>12>>14>>33-35 貴重なアドバイスありがとうございます!!
>>12 読者に魅力を感じさせられていないという事ですね。
この先の展開では主人公を初め各個の性格をきちんと描写していきたいと思います。
>>14 なるほど…。すいません、言葉の意味を充分に捉えていませんでした。訂正します。
>>33-35 一つ一つのご意見が本当に自分の未熟さを浮き彫りにしてくれました。
まだまだ本気で頑張らなくてはならないなと今一度思わせてくれました。
主観と客観に関するご意見ですが、過去の描写を客観的に眺めていると考えて客観的に描写するのは不可ですか?
38 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/02(土) 13:55:17
>37
主観と客観に関するご意見ですが、過去の描写を客観的に眺めていると考えて客観的に描写するのは不可ですか?
もちろん可能だが、主観と混ざらないように気をつけないといけない。
主観的に書いているということは、読者の感情移入度も高いということだ。
読者の立場で考えてみよう。
せっかく感情移入しているのに、いきなり客観的に描写されたら、何だか突き放されたみたいに感じるだろう?
もし、どうしても両方を混ぜたいなら、なだらかに違和感のないように移行しないといけない。
でも、それは中級者以上になってから。初心者のうちはどちらかに統一した方が練習になるよ。
39 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/02(土) 14:16:20
続き。それでも、やはり自己描写は避けた方がいい。
自分の事を外から見る事はできないのだから、全てが不確かになってしまうだろう?
不確かな事を断定されると、読む上で違和感を感じる人も出てくる。
そこをあえて書くというのは、リスクを伴う。それ以上のメリットがなければ書かない方が無難。
〜だと思う。とかついていればそれは意見なので、少々言い切っても
「ああ、そう思ってるのね」で済む。
断定と意見は違うという事を意識しよう。
40 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/02(土) 14:24:35
補足。わかりやすいかと思って主観と客観に分けて説明したんだけど、
本当はもっと色んな事を意識しないといけない。
まずは時間。いつの時点でどの場面を見て書いているのか。
少なくともリアルタイムなのか、回想なのかははっきりさせる。
そして誰の立場で書いているのか。作者としてか、主人公としてか、他の登場人物としてか。
で、そいつはどこから見ているのか。内側から目を通して見ているのか、それとも離れて見ているのか。
最低でもこれぐらいは統一させておかないと、読者が混乱するので、しっかり意識しよう。
41 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/02(土) 14:49:21
最後に。君は文章をカッコよく書こうと思っていないか?
わざわざ客観的に書きたいのはそのせいだと思うんだがどうだろう?ひとつ大切な事を言っておく。
文章を書く時に大切なのは「いかにカッコいい表現をするか」ではない。
「いかに適切な表現をするか」なんだよ。その上でカッコ良ければさらによし。
君の文章はカッコ良くしようとして、全く適切でない表現ばかりになっている。
辛辣なようだが、見る人が見れば、本当に穴だらけなんだ。
俺は最初の段落しか添削しなかったが、ほとんど全ての文が添削対象だったろう?
今のところだが、君には文才がないと言わざるを得ない。
君は素直で真面目なので、上達の余地はいくらでもある。
いま一度、言葉というものと真剣に向き合ってみるべきだ。
イメージは悪くないよ。ようはそれを適切に言葉にできるかって事だ。
頑張れ。
42 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/02(土) 14:55:46
読み返してみたらドアはちゃんと開けてたな。余計な言いがかりをつけてすまない。
だが唐突だと思ったのは本当だ。開ける前に「あれ? 鍵がかかってないぞ」とか
なんだか不審に思うところを入れても良かったかもしれない。
その前の階段で男とすれ違うとか。そうすれば思い出せるだろう?
「ああ、あの時すれ違ったのは、確かにこいつだった!」とね。
マジレスすると、かなり面白い。ただ文章読みにくい。
すまんが作者空気読め
2ちゃんで無意味にほめると逆効果
ちゃねらーが2ちゃんに何を求めてやってきてると思う?
宣伝はいらんよ
面白いならどこが面白いか書いてみろ
みなを説得してみろ
話はそれからだ
>>45 話として面白いのはガチ。まだまだ未熟だが。
晒しスレの作品よりはずっと上。
47 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/02(土) 17:34:22
そうか
おk
反対意見が入っても文句をいうなよ
話はつまらないよ
まじで
読んだら時間を損するよ
面白いという奴はあほ
本人乙だな
ハイご苦労さん
>>47 いや、ちょっと待て。
俺も普通に同意するよ
49 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/02(土) 18:16:05
クズはクズ
もし、作家が人間的にクズでも内容自体は良い作品があればそれは良作と呼ぶ
クズが書いたという良作があるなら教えてもらおうか
52 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/02(土) 21:03:28
ねーよ。クズが書くのはクズだけだクズ
53 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/02(土) 21:09:57
でも俺はほんとこの作品は好きなんだが
54 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/02(土) 21:17:50
それはクズだからだろクズ
作品の発表は創作文芸板から生まれのサイトに投稿するのが基本です。
どちらも個人の善意により運営されているサイトですので、
それを踏まえて、雰囲気や空気を掴んで利用しましょう。
ただ、うんと短いもの(数行〜十数行)は投稿しないので、
どこか適当なスレッドに書きましょう。
分からないことは、質問スレで質問してみましょう。
56 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/02(土) 21:24:01
KOFUJITA作品は物語の内容自体は面白いのかもしれんが文章の稚拙さがどうにも足を引っ張るなあ。
性別は別にして、現役高校生というのは本当なのかもしれん
●新しくスレッドを立てるとき
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新スレを立てるときは、本当に必要性(需要と供給)があるのか
自治スレ、または雑談スレで相談するよう心がけましょう。
58 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/04(月) 00:32:08
>>56 お〜なるほど。
そう考えると現役女子高生という肩書きにも信憑性がるように思える
59 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/07(木) 19:23:43
>>38 なるほど。もっと読者の視点に立ち、読者の心境から見て文章を推敲するようにします。
>>40 とにかく色々な描写が欠けているようですね。上記と重なりますが、もっと読者の方が作品にスムーズに入っていける様な、分かり易い描写と構成を心掛けます。
>>41 確かに、文章を書く中でそういう要素はあったかもしれません。作品の内容が内容なので、文章から雰囲気を出せるようにと考えて書いていました。
ですが今はまだそういうレベルにすら達していなく、とにかく内容そのものに重きを置くべきなようですね。
そういった意識の根本から改善して頑張っていきます。
>>38-42 本当に、私にとって為になる中身の濃い添削ありがとうございます。
しっかりと自分のものとして吸収出来るよう執筆を重ねます。
これからも、もし気が向けば気軽に突っ込んで頂けると嬉しいです。
60 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/07(木) 20:59:27
>>59 君はとても素直だな。きっとモノになるよ。
その姿勢は何をするにしても大切だし、
きっと途中でつまずいても、そういう人間は強いよ。
文章から受ける印象が若いから、勝手に俺より若いと決めつけて
さんざん上から目線で言ってしまったが、許してくれ。
陰ながら応援してるよ。頑張れ。
61 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/07(木) 21:32:21
確かにこんだけ態度が良いと応援したくなるな
62 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/08(金) 23:16:30
2008年9月21日。この日から、僕の長く孤独な戦いが始まる。
僕はこの勝負に負けることは絶対に許されない。何が何でも勝つ。勝つしかない。自分自身にそう言い聞かせながら死体の処理を始めた。何しろ父が帰ってくる前に処理を済まさなければならない。時間は無かった。
まず死体を浴室に運ぶことから始めた。血が零れないよう肉塊をブルーシートに包み、ゆっくりと静かに運んだ。この時、岡本が割と小柄の男であったのは有難かった。僕一人でも割と楽に運ぶことができた。
一先ず死体を浴室に運ぶと、居間に戻り現場の処理をすることにした。お湯が沸いていないことから今日父は風呂には入らないだろうから、兎に角居間の処理を優先したのだ。シャワーぐらいは浴びるつもりなのかもしれないが、どちらにしろ居間の処理の方が急務だった。
居間に戻り血痕の残り具合を確認する。おおよそ血痕は男が座っていた椅子と、うつ伏せになったテーブルに付着していたことが分かった。
椅子の血痕は椅子そのものを処理してしまえば問題ないし、テーブルにはテーブルクロスがかけられていたため、それを処理することで解決できた。
椅子を処理するということは、一見大事のようでそうでもない。昔から使い続けていた木製の椅子は元々ガタがきていた。それが今日壊れたから外に出しておいた、とでも言ってアパートの裏にでも置いておけば、次の収集日に出してしまうことができた。
自然に生活していて椅子を壊すというのは多少無理があるが、何か硬い物を思い切りぶつけてしまったと言い訳をしようと決めた。綺麗な理由に拘っている余裕は無かった。
テーブルクロスはとりあえず血痕だけ洗い流しておき、後日ホームセンターなどでたまたま良いものを見つけたと言って新しいものを買ってくれば、その時にこのテーブルクロスは捨ててしまうことができると考えた。
問題は、フローリングの床に飛び散っていた数滴の血痕だった。これは、拭き取ることはできるが万が一ルミノール反応を調べられでもしたらひとたまりもない。警察がここを調べる理由など絶対に出てこないと自分に言い聞かせたが、やはり不安は拭い切れなかった。
しかし時計は既に12時半を回っていた。もたもたなどしていられない上に優秀な代案も無かったので、とりあえずは布で拭き取るだけに止まった。
63 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/08(金) 23:17:40
布で床の血痕を拭き取ると、今度はテーブルクロスの血痕を洗い流した。テーブルクロスの材質もあり、これはすぐに済んだ。
それが終わると今度は椅子を外に運び出す。アパートの裏で椅子を高々と掲げ、そのまま思い切り振り下ろした。椅子は背もたれが完全に折れ、とりあえず廃棄するにふさわしいだけの状態にはなった。
これなら、他の人間に見られてもまあ不審では無いだろう。父にはこれを見る機会は与えないつもりだし、とりあえず椅子の処理も完成したと言えた。
そして、それと同時に僕の心に黒い感情が浮かび上がる。
次は、風呂場のモノを処理しなければならない……そう考えると、どうしようもなく気分が悪くなった。しかし、それは僕が自分でやらなければならない。バラバラにするのか…燃やすのか…溶かすのか…。自分で考え、行動しなければならなかった。
ブルルルルッ
その時ポケットの携帯が振動した。父からの電話だった。
「もしもし?」
「ああ、社。もうそろそろ帰ろうと思っているんだが、お風呂は沸いているか?」
「えっ、沸いてないけど…入るの?」
血の気が引いていくのを感じた。
「ああ。父さんも今日は疲れてな。帰ってゆっくり浸かりたいんだ。まだ沸いてないならすまないが沸かしておいてもらえるか?」
「ああ……わかった。沸かしとく」
そう言うと父は「頼んだぞ」と言って電話を切った。
その瞬間握り締めていた木片をその場に放り投げた。駐車場から階段、階段から部屋までを力の限りを振り絞って駆け抜ける。
64 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/08(金) 23:19:02
勢い良く家の扉を開き玄関に上がる。二歩三歩と進んだ所で靴を脱いでいない事に気付き、右足を思い切り後ろに蹴り出す。靴は勢い良く脱げ、そのまま音を立てドアに直撃した。左足も同じ事を繰り返す。
風呂場の扉を開くとそこにはビニールシートに包まれた死体が転がっていた。
緊張で頭は興奮状態にあったが、戸惑っている場合ではない。死体を包んだビニールシートの頭と足を縛り、血が零れないように抱えその場から運び出した。
最早靴など履いている暇は無い。裸足で部屋を飛び出し駐車場へと向かうと、そこには5台の車が並んでいた。その一番奥に停めてあるのが僕の車だった。大学へ入学した時、父が買ってくれたものだ。
急いで車の鍵を開けトランクを開き、死体をその中へと静かに積んだ。静かにトランクを閉め、そこに両手をつく。
「はあっ……………」
漫画や小説でしか見た事の無い様な大きな溜息をついた。人間は心から安心した時、本当にこんな溜息をつくものだったのか。漫画や小説の表現が大袈裟で無かった事を知る。
………これから15年。果たして僕は逃げ切ることができるのか……。ここまで何か落ち度はなかったか、そんなことを考えながらその場を後にする。
アパートの階段を上がろうとすると、後ろから光が当たった。
「社。ただいま」
それは父の車のヘッドライトの灯りだった。
父の顔を見て、僕は息をのんだ。何しろ、これから十数年も真実を隠し続けなければならない相手なのだから。今の僕にとっては、父すらも敵であると言えた。
僕は気を引き締め直し、新たに胸に決意を秘めた。
「ああ。おかえり」
作品の発表は創作文芸板から生まれのサイトに投稿するのが基本です。
どちらも個人の善意により運営されているサイトですので、
それを踏まえて、雰囲気や空気を掴んで利用しましょう。
ただ、うんと短いもの(数行〜十数行)は投稿しないので、
どこか適当なスレッドに書きましょう。
分からないことは、質問スレで質問してみましょう。
66 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/09(土) 13:29:58
俺この作品前から知ってるからわかんだけど、
>>62-64の文章かなり改善されてるよ。
勿論それでもまだまだ改善点はあるっぽいけど、ちゃんとここで言われた事を意識して書き直してるみたいだ。
このスレ立てた理由がただのアクセス稼ぎとかじゃなくて良かった。本当に自らの向上の為なんだな。
これから応援するわ
67 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/09(土) 18:28:38
68 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/10(日) 01:20:50
この作品面白いわ。
もちろん
>>67の事じゃねーぞ。なんだこれ
69 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/20(水) 00:20:29
70 :
名無し物書き@推敲中?:
被 害 者 は 忘 れ な い
おまえが負け惜しみで踊る間は忘れない