流れを遮るようだが、
>>1の@について。
俺の作品で通用しているのはオリジナルの言語。用いるのは表音文字。
本当は表意文字にするつもりだったが、
文字の意味と発音を同時に訳出する技法が思いつかなかったため、表音文字に変更。
俺の作品は、もともと異世界の言語で書かれていたものを俺が日本語に翻訳したという体裁で公表しているから、
実在の外来語を用いようとも、意訳ということにすれば全て解決する。
だから、ミスリルは「ミスリル」だし、チェスは「チェス」だし、パイナップルは「パイナップル」だ。
流石に魔法の呪文が「ファイヤーボール」だったり、登場人物の本名が「ザ・レジェンド」だったりはしない。
「ウィンチェスター」や「ブラッディ・マリー」という銘柄も存在しない。
もっとも、「マスタード」や「レオタード」は存在するので難しいところ。
厳密には別物だが、語り部によって地球上で最も近い物質の名称に意訳されていると理解してもらえれば嬉しいと思う。
意外と迷うのは、日本ではあまり知られていない語彙を普通名詞として用いる場合。
失敗すると、その用語は作者の創作なのか、実在の言葉なのか読者が混乱しかねない。
例えば、ある人物の「これはシーシャという煙草です」という台詞を読んだだけでは、
シーシャという架空の銘柄なのか、シーシャという煙草が実在するのか、知識のない読者は判断できない。
神経質な読者だと、作り込みが甘いと言ってそこで読むのを止めてしまうかもしれない。
個人的には、いずれにせよ言葉の意味を説明することになるのなら、
実在の難語を出すよりも、はじめから架空の言語の音訳を提示して、これを貫き通した方が賢明かと考えている。
ちなみに、さきほどのシーシャというのは実在の嗜好品で、砂漠の国々では紙の煙草に代わって愛飲されている。
また、シーシャには水煙草という訳語も存在するので、
外来語は絶対に使わないと決めている著者であっても、現実に「シーシャ」という言葉で苦労することはないはず。
本当に困るのは、訳語の存在しない外国の言葉を出さざるを得ない場合である。