作文すらまともに書けない2を小説家に育てるスレ12
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ニート歴数年:
目が覚めると外は薄暗くなっていた。夕方まで寝てしまったらしい。いつもの事だ。
僕は窓を開けタバコに火をつけた。寝起きのだるさにニコチンが拍車をかける。
僕はニートだ。
ニートになる前は暇で羨ましいと思っていたが、実際になってみた現実は恐ろしく辛いものだった。
母には毎日愚痴を言われ、父は自分の事を空気のように扱った。
昼間に外に出ればすれ違う近所の主婦が自分の事を馬鹿にしているような気がし、暗くなってからしか外出はしなくなった。
ふと窓から外を見ると車が駐車場に入ってきた。
紺色のブルーバードだ。父が帰ってきたようだ。
僕は慌てて部屋を出た。台所の水道をひねり水を飲んだ後、トイレに行き小便を済ませた。居間でテレビを見ていた母が何か言っていたが無視し、
冷蔵庫からペットボトルのお茶を取り出し自分の部屋に入り襖を閉めた。
父親とは顔を合わせたくない。今からなら数時間は部屋から出るわけにはいかない。
玄関のドアが開く音が聞こえた。