あなたの小説、小5が批評します

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34eng ◆gKCGnbBUZc
じゃあ、ネタ振りにこれの文章批評、どぞー。一応、小説のつもりです。

342:◆VGMdSbKWD6 :2006/08/18(金) 01:16:54 [sage]
「ひざ袷せ」
 早起きの庭先に朝顔から吊上がる入道雲をみた。本日は父の三回忌である。親類縁者と顔つきあわせて、愛想よくせねばなるまい。人の世に倣い、また、世に報いねばだ。
 皆と寺参りに行く。昼飯が出た。精進料理だ。米粒を、たった一粒の米粒をありがたがる。そんな説教があった。別段感動はない。
 夜半、地域の会合に呼ばれる。田畑に虫のするそうだ。木の梢にはさぞかし必死と掴まる虫が居るであろう。ささやかな命も我らが為、さやかな命も我らが為、終える。許せ。坩堝の類いも生きている。
 「御霊を袷祀せよ」老翁がいきり吠える。そう、吠えたのだ。気まずい。わたしはひととき髪を梳くふりをしてそれから暫く身じろきすらできなくなった。
 離れ孤島のなかにあっては、民は肩身がせまい。あるのは大量に荷揚げされるニシンばかり。荷箱ばかり。哀れな銀背をみせている。無性に蹴りたくなる。
 夏も盛りで、海のうえには典型的な入道雲の形が出ている。平和だ。雲を巻きあげる上昇気流に乗ってどこか遠くへ吹きとびたい。そんな気分にさせる島での午後。平和だ。