もし僕が天使なら見えないスリングショットに
花束を込め彼女に向けて放つだろう。
彼女は大学のカフェテリア、午後の日差しが
美しいテーブルに血を流して倒れるに違いない。
学友達が取り囲む。何が起こったのかと。
彼女はどうしたのかと。
その時、僕はそっとそばにより彼女に刺さった
棘を抜けば彼女は目を覚ますに違いない。
「あなたは誰?」
いいや、僕は首を振る。
こんなのフェアじゃない共感が得られることじゃない。
そして見えないスリングショットを空に捨て
いつか彼女に相応しい男になって彼女の前に現れるよう努力する。
そう青春の時だ。
「白雪姫」「知らんがな」「新聞社」