自作小説を書いて見るスレ

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234ふみあ
>>227
>>薫
 点呼が終わったあと、鈴木先生がいきなりこんなことを提案した。
「それでは、ここで初めてお友達になる人もいることですから、順番に自己紹介をしましょう。それぞれ自分の出席番号と名前、後は趣味とか得意科目とかをみんなに紹介してください。では、先生からいきますね。」
といって、黒板に大きく鈴木 命と書くと、
「私は鈴木 命。イノチと書いてミコトです。今日から1年間1年5組、つまり皆さんの担任として1年間一緒に頑張ることになりました。担当は現代国語です。趣味は読書と映画鑑賞です。
皆さんこれから1年間一緒に5組を盛り上げていきましょう。では、相田さんからお願いします。」

 うわー、自己紹介か、苦手なんだよなー。下手すると僕が男だとばれる可能性もなくはないわけで、あまりしたくはない。しかし、僕は3番目である。後の人を考えれば、下手な質問攻めにも逢わないだろう。天城さんも自己紹介を終えて、すぐに僕の番が回って来た。
「出席番号3番、綾小路 薫です。得意科目は生物と歴史と数学と現国、趣味は音楽を聴くことと読書、あと車が大好きでよく変わっているね、と言われます。家庭の事情でこの春からこちらに入学することになりました。不束者ですが、皆さんよろしくお願いします。」
 一言も嘘をつくことなく、かといって正体を晒すこともなく簡潔に自己紹介をすることができた自分に呆れつつも感心しながら、周囲からの軽い拍手を受けながら僕は席に着いた。

3-2終了。3-3に続きます。