自作小説を書いて見るスレ

このエントリーをはてなブックマークに追加
187ふみあ
まさか僕が男だとわかって君付しているわけではないのだろう。
「なるほど、確かにそうかもしれないね。」
微かに笑いながら春日さんはそういった。
「ただ、『先輩』という言葉も、できれば使わない方が無難だね。」
「こちらでは下級生は上級生のことを何て呼んでるんですか。」
「お姉さま、だ。」
ああ、やっぱり。
 そうこう言っているうちにウエイトレスが僕の分の朝食を運んできた。
「フレンチのお嬢様は?」
「あ、僕です。」
「どうぞ。」
「ありがとう。」
188ふみあ:2009/06/17(水) 05:03:01
4席あるうち3席にすでに和食のトレーが置いてあるのだからわざわざ訪ねる必要もなさそうだが、一応聞いておくことがこの店のマニュアルなのだろう。とにかく遅れを取り戻すために急いでかき込むことにする。
 「クーちゃん?」
「何? 葵お姉ちゃん。」
「頬っぺた何かついてる。」
といって、持っていたおしぼりを頬に押し付けてくる。よく見ると3人とも食べ終わり、またはもう食べ終わろうとしているところだった。急がねば。

2-4終わり、2-5に続きます。