163 :
ふみあ:
その後、自分のノートPCをネットに繋いで聖リリカル女学院をググッてみると、一応ホ
ームページがあるが、確かに多田の言ったとうり入学試験は大学以外一切行っていないよ
うだった。その代り寄付金、否学校側の説明によれば慈善支援金、なるものの応募フォー
ムがあり、見てみると、
「うわっ! 一口ン千万を10口以上って。なにそれ?」
普通に億超えてるやないか。いや、最低が5億円なら下手したら10憶超える場合も当然あ
るのだろう。慈善と言うレベルじゃないだろ、これ。
しかもこの支援金の他に正規の授業料や諸経費もしっかりと取っている。額面はだいた
い前の学校と同じくらいのようだ。前の学校 私立高市中学高等学校は基本的に授業料以外
で寄付を取ることはなかった。しかし前年に中学、高校の校舎を新築し、通信環境も一新
したが、僕の知る限り黒字経営だった。
つまり大規模でないとはいえ、普通の学校が健全な経営が行えるくらいの授業料を取り
ながらさらに何百億もぼったくっているのである。こんな学校の理事長をしていた曾祖母
は果たして人格者だったのか? 今まで抱いていた曾祖母のイメージが崩れていく音を聞き
ながら、PCの電源を切って、床に就いたのだった。
164 :
ふみあ:2009/06/03(水) 02:37:38
正直眠いが、寝れる気がしない。そのうち眠たくもなくなったので少し早いかとも思っ
たが起床することにする。
とりあえず洗顔をして、歯磨きをし、髭をそる。電動剃刀の音が気になったが、完全防
音ということなので、よほどのことがない限り外に漏れることもなかろう、ついでに手や
足の無駄毛も剃っておく、電動剃刀なんて何に使うのと訊かれたら「無駄毛処理」と答え
るためにね。ついでに眼鏡も洗っておく。
そのままパジャマを脱ぎ棄て制服に着替える。パット入りのブラとショーツとロングの
ウィッグは昨晩から寝込み対策のためにずっとつけていたので、そのままパンストを履き
制服を着ようとした。
しかしなんだこの制服は、どうやって着るんだ? なんていうかギャルゲーでお嬢様学校っ
て言ったらたいていこんな感じの制服だよね、と思えるような代物なのである。困った、
ただでさえ女ものの服は構造が分かりづらいのにこれじゃあ。
僕は制服を手に取ったまま困惑していた。
第一章 完
第一章はこれにて終了。只今第二章を鋭意制作中。できたらうpしようと思う。