>>206 創作作品であると言い切れないのと同様に、創作作品ではないと言い切ることもできない。
そのわずかな疑惑の残存が創作怪談と違うところ。
そして、大きな誤解としては、実話怪談は「疑惑を晴らす必要」がない、ということ。
幽霊の実在を証明するのが実話怪談の目的ではないからだ。そのあたりに誤解はある。
また、怪談文芸論の視点に立つと、「体験談を持ち込む人」の扱いはどうなるのか?
著者に示唆を与えた人、という扱いか?そうだとすると、実話を元にした創作怪談は、
厳密にはその著者のオリジナルとは言えないのではないか?(体験者が原案者)
実話怪談は、体験者の存在を尊重するが、そのことによって「著者のオリジナルではない」
ことが、実話怪談の地位を低くしているのではないか。