163 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/12(日) 06:24:32
>>144-150 バイオレンスの巨匠・大藪春彦『青春は屍を超えて』(角川文庫)より
(1)「暗い春」(2)「拳銃のわかれ」(3)「自爆」
『試験に追われ、古ぼけたレコードのくり返しのような先公の講義を聞かされる学校生活。社会に出
ても、初めから富める者、貧しい者の差が歴然としており、面白味のない決りきった人生。──だが、
俺の人生だけは、これで終らせてなるものか。身体を鍛え、いつしか命を賭けて、俺の全エネルギー
を社会にぶつけてみせる……!
若者たちは、あたかも暗闇で獲物を狙う豹のように、そのチャンス到来に目を光らせていた。そして今……!
出口のない青春の中で暴発する、若者の美学と、ニヒリズムのエネルギーを描き上げた傑作集。』
それと、人間サイズのハチに小鳥サイズの脳味噌しか入ってない
>>154は可哀相。
こんな奴をちり紙交換に出してもポケットティッシュ三つ分。高橋は二つ分。
>>163 理由を言わずに人を非難するお前の方は、頭蓋骨の中に梅干しのタネが一つ転がっているだけだ。
自分の頭を振って見ろ、カラコロと梅干しのタネが転がる音がするからwwwwwwwwww
165 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/12(日) 10:17:19
>>163 大藪が資料を丸写ししたようなものを、プロの文章として晒すなよ。
>>149などは、息子が物体の世界に入りこんでいく時間と
母親と男が愛欲の世界にのめりこんでいく時間とが
表裏一体、渾然一体となっていると、俺は感じる。
>>148 >雅也はその金を受け取った。もう俺は子供ではない。
>俺を追いだしたあと、倉持が母とどんなことをするかぐらいは分っているが、
>苦しい生活から抜けださしてくれたのは倉持だから、
>さからうわけにはいかなかった。
ここの部分は、コピペ間違いなのか?と思うんだけど、
もしかして、もしかしたらの自由間接話法なのか?内的独白なのか?
いずれにしても、無邪気な幼稚園児のように、
「ママと仲の良いおじちゃんがおこずかいくれて
外で遊んできていいって言ってくれたよ〜♪ うわあ〜い♪」などという心境ではないのは明らか。
十七歳という多感な年頃、母親と男が寝室で何をしているか分かっている。
その行為の最中には息子である自分が母親にとって邪魔であることも。
「玄関から出ていこうとすると、母の寝室のなかから、凄まじい接吻の音が聞こえた。」
は、若者にとって、けして心地よく感じられるものではないだろう。
ちゅばちゅばという音に「じゃまだから早くお行きよシッシッ」と
追い立てられているような気分じゃないのか。
そして、若者は気をまぎらわそうと、メカの世界に深く没頭するのだ。
この作品の全体はどういう話か知らないが、
とりあえず、上のコピペを読んだ限りで、俺はそう解釈した。
167 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/12(日) 14:48:10
自由間接話法に決まってるだろ
168 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/12(日) 14:52:06
世の中、両親だけじゃなくて、パトロンという存在も、恩を笠に着る人種だもんな
立場上さからえない
169 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/13(月) 12:33:45
>>166 >
>>148 >>雅也はその金を受け取った。もう俺は子供ではない。
>>俺を追いだしたあと、倉持が母とどんなことをするかぐらいは分っているが、
>>苦しい生活から抜けださしてくれたのは倉持だから、
>>さからうわけにはいかなかった。
>
>ここの部分は、コピペ間違いなのか?と思うんだけど、
いや、原文通りだ。
170 :
166:2006/11/13(月) 13:36:08
はいよ。そうか、原文通りか……。
いや、自由間接話法だと、文体がもっと台詞っぽくならないかなと思ってね。
もう俺は子供ではない。
俺を追いだしたあと、倉持が母さんと何をするかぐらい分かってる。
でも、俺と母さんが苦しい生活から抜け出せたのは倉持のお陰なんだから、
逆らうわけにはいかない。
それかあれかな、推理小説(なのかね?)で、雅也が犯人だったとして
逮捕された後で刑事に向って過去を語っている、という設定なのかな。
>164
ちょっとちょっとそこの奥さん!!梅干しの種をバカにしちゃあいけねえよ!
172 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/13(月) 14:14:57
>>170 >はいよ。そうか、原文通りか……。
>いや、自由間接話法だと、文体がもっと台詞っぽくならないかなと思ってね。
おそらく、売れっ子作家には2ちゃんで管を巻くような時間がないんだろう。
推敲に時間がかけられない。
そして、
もう俺は子供ではない。
俺を追いだしたあと、倉持が母さんと何をするかぐらい分かってる。
でも、俺と母さんが苦しい生活から抜け出せたのは倉持のお陰なんだから、
逆らうわけにはいかない。
なによりもそのテンポの悪さは《大藪春彦》であるわけがない。
キャブをいじったL20型から木炭エンジンに積み替えるようなものだ。
これだから高橋は・・・
173 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/13(月) 20:15:19
まあ、プロの文章スレで、大藪なんかを晒した奴も馬鹿といえば馬鹿だけどな。
174 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/13(月) 20:58:07
「プロ」ときて「芥川賞」と返す奴もバカだろう? タコ助。
じゃあ誰がプロなら許されるのか教えてくれよ、>174
176 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/13(月) 21:41:26
>>175 >じゃあ誰がプロなら許されるのか教えてくれよ、
マン汁臭いこと云うな、タコ助。
林真理子読んで寝ろ。
タコ助ってなんかカワユスw 気に入ったよ〜
『タコ助の平成大冒険』で一本いかがでしょうか?先生
ストーリー:タコ助は広くて深い海の底で生まれ育ちました。
でも、ある時、昼寝の最中に足を一本取られてしまいました。
犯人を追いかけると陸地に逃げていきました。
タコ助の旅が始まります。陸地に上がるとそこは大阪でした。
タコ助はタコ焼き屋さんで働きながら、客から情報を仕入れます。(続く)
うはっオバサンなんだかタコ焼き食べたくなっちゃったわ〜
178 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/13(月) 22:11:47
大藪(笑)
179 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/14(火) 19:12:59
>>175 >じゃあ誰がプロなら許されるのか教えてくれよ
ノブタのやつ。
180 :
177:2006/11/14(火) 19:18:02
取りあえず晩飯代りのタコ焼き上手かったよ♪ ごっつぁんです
181 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/14(火) 21:04:59
しかしなんだな、このスレの存在意義は、文章自体は大したことはなくてもプロとして
評価されることはできるというところにあるね。勇気づけられるよ。
182 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/14(火) 21:21:06
おまいに批評眼がないだけじゃね?
スッゲーやせ我慢w
184 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/14(火) 21:27:23
>>178 >大藪(笑)
でもアンタはすぐに大藪だと直感できた。
その断片を晒しただけで判っちゃうんだ。
これはスゴイ事だと思わないか?
185 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/14(火) 21:28:13
おまいの妄想がすごいんじゃね?
186 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/14(火) 21:30:27
「大藪の前に大藪なく、大藪の後に大藪なし」
孤高のローン・ウルフ、大藪春彦。
ある意味、誰だかわかんねぇ「直木三十五賞」より「大藪春彦賞」のほうが栄誉だぞ。
187 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/14(火) 21:42:44
つうか、直木賞は大勢の日本人が知っているけど、大藪賞を知るものは極めて少ない。
大藪春彦も忘れ去られつつあるし。
188 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/14(火) 21:47:52
>>187 >直木賞は大勢の日本人が知っている
どうして識る事になったのだ?
189 :
↑:2006/11/14(火) 21:55:42
池沼?
190 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/14(火) 21:59:41
>>188 >どうして識る事になったのだ?
関係筋が金をかけてプロモーションに徹底したからだ。
清張、大藪といえば戦後の二大巨星なのに清張は残って大藪は忘れられるというのは寂しい話だね。
バイオレンス系はその後、多くのバリエーションが派生したせいかも知れないな。
平井とか夢枕とか多かれ少なかれ大藪の流れを受け継いでいるんだけど、
SFとかファンタジーというジャンルに分類されて、大藪の亜流と呼ばれることもあまりないし。
そのてんミステリは先にやったもん勝ちな部分があるから清張は残ったのかも知れない。
エポックメーキングな作家というてんでは両者の大きさは同等だと思うよ。
まあ、ミステリにいく前に清張は芥川賞とってるから大作家としての素地は充分あったんだろうが。
平井は大藪の影響を受けているらしいが、作品のカッコヨサは大藪を越えている。
俺は、平井のような作品を書きたいと思っているが、とても無理だろうな。
ウィキペディアの情報なんだけど、
大藪作品の愛読者の一人が三○由○夫だって〜
太く短く叫びたいことを書き尽くして果てたタイプ?
武者小路実篤の対極というか・・・
194 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/14(火) 22:23:49
だから、
俺にチャンスをよこせといっとるんだっ、ブタ一郎!
そのあとでオマエに引導を渡してやる。
俺の体には「クリムゾン・レッド」の血が流れている。
ブタ一郎さん落ち着いて!
>>191 そうじゃない。どれだけ人間を描いたかの違いが大きい。
大藪の作品は、目的達成の「手段」を描くことに重点が置かれ、動機を通じての人間描写が浅い。
だから、大人が読むのに耐えるものではなかったということだろう。
197 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/14(火) 22:42:03
>>194 >ブタ一郎!
テメェ、群像に拾われた日の事を忘れンじゃねぇーゾ、コノ野郎。
なにが「柴崎友香」だ、笑わせんなって。
夜道と背中に気を付けろ。
>>196 いや、当時でそういう人間を描いたということは或る意味冒険だし凄いことだと思いますよ。
199 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/14(火) 22:46:45
>>196 >人間描写が浅い。
>だから、大人が読むのに耐えるものではなかったということだろう。
果たしてそうか?
俺が思うに、(男子の)青春は砕け散るものなんだよ。
だから大藪は時代を超えて若い男子に愛されるんだ。
そうでないなら、それはプロモーションが足りないからだ。
少し前に「宝石」をパラ読みしたら『バカ女』ってタイトルの作品が掲載されていた。
その感覚は俺に通じるものがある、が、、、
光文社さん、貴社にいま何が欠けているか、賢明な判断を期待する。
200 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/14(火) 22:47:28
>>199 >光文社さん、貴社にいま何が欠けているか、賢明な判断を期待する。
最後は泣き言になってて、、ププッ
201 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/14(火) 22:49:37
娘より若い女を騙して審査員してるような奴に否定されることほど屈辱はない。
>娘より若い女を騙して審査員してるような奴に否定されることほど屈辱はない。
いや、審査員のいい加減さなんて大なり小なりそんなものでしょう?
例えば、清張だって審査委員長までやって選考作に目を通さないなんてザラで、
お祝いの挨拶の前に編集や他の選考委員から情報を仕入れて挨拶してたなんて有名な話ですよ。
203 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/14(火) 22:56:07
204 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/14(火) 23:03:18
205 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/14(火) 23:05:17
>>194 >「クリムゾン・レッド」
文庫本の背表紙のカラーだ。
角川文庫で大藪を知った者(世代)に説明は不要だろう。
光文社はそうした細かな点に無頓着すぎる。
206 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/15(水) 12:36:43
207 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/15(水) 22:31:04
>206
俺はたまりかねて夕方の定時後に抜け出し、上等兵の様子を見に行った。
ホテルの部屋の中で、彼はすっかり病人の色をしていた。毎朝毎晩、俺は
上等兵の様子を確認しに寄っていたのだが、いつも彼は
「私は大丈夫です。ゴホッ、ゴフッ・・・、軍曹殿は気にせずに出勤してください」
と言って、俺が病院に連れて行くのを拒んだ。病院へ行く事になれば俺も欠勤
しなければならないと気遣ってくれているのだ。そう、彼は自分の会社ではその
まま欠勤処理されていたのだ。
職場を抜け出して食料と医薬品を調達してホテルに向かうと、上等兵は本当に
虫の息に見えた。バスルームには明らかに吐血したのを隠した跡があった。
「ぐ、軍曹殿。私の事は構わないで下さい。貴方の評価まで傷ついてしまう」
「何を言っているんだ!一緒に群馬に戻ろう」俺はやせ細った上等兵の肩を
抱きしめた。骨と皮じゃないか。
俺の中で何かが切れた。
最近の娯楽小説だとこれぐらいばっさりと簡単にしたほうが良いのだろう
そう、ほんとはかわいい顔しておとなしくしているべきだったのかもしれない。かわいい顔と
言っても、男のおれじゃ限度があるけれど。おれはここポッツ郡の保安官。年二千ドル近い
報酬が得られる上に、余禄の収入もある。おまけに裁判所の建物の階上にただで住居を
提供されていて、申し分ない住み心地だ。バスルームまであって、おかげで町の大方の
住人のように、たらいで体を洗ったり、外の便所まで用を足しに行かずにすむ。おれにとって、
ここはこの世の天国だってことは、わかってもらえるだろう。おれが手に入れたものだ。
そして、そのまま自分のものにしていられそうだった。ポッツ郡の保安官の地位に留まっ
ているぎり、つまり、どうしても関わり合いにならずにはいられなくて、しかも大事になりそうも
ないとき以外は、なんにでも目をつぶって、人を逮捕したりしないでいればだ。
それでも、おれには心配ごとがあった。心配ごとが多すぎて、病気になりそうだ。
たとえば、ポークショップ五、六切れに、目玉焼きを二、三個、グレイヴィーをかけて
粗挽きトウモロコシを添えた温かいビスケット一皿という献立をまえにしても、おれは食えなかった。
全部は食えない。気になっていることについて考えはじめると、まだ食い物が残っているのに
テーブルを離れてしまうのだった。
夜も眠れない。ほとんど一睡もできないと言っていいだろう。今夜はぐっすり眠れそうだぞと
思ってベッドに入っても、だめなんだ。うとうとしはじめるまでに、二十分も三十分もかかる有様。
それでいて、たったの八時間か九時間で目がさめてしまう。すっかり目がさめてしまうんだ。
ぼろぼろに疲れ切っているのに、もう眠りに戻ることができない。
というわけで、その晩も眠れずにベッドの上でいつまでも寝返りをうっていて、いらいらして
どうしようもなくなったと思ってくれ。おれは自分に言った。「ニック、ニック・コーリー。
おまえは心配ごとで頭がおかしくなってるんだ。急いで何か考えるんだ。結論を出せ。
さもないと後悔するぞ、ニック・コーリー」
それで、おれは考えに考えた。とことん考えた。そして、とうとう結論を出した。
おれの結論は、おれにはどうしたらいいか皆目見当がつかない、というものだった。
ほしゅっ
test