1 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/05(金) 19:33:33
文章書いてくれない、昔の夏を思い出させるような
2 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/05(金) 19:36:08
夏が嫌いになったのは、いつからだろう。
外を歩けば汗が噴き出し、ワイシャツがじっとりと背中の肌にへばりつく。嫌な気分だ。風は生暖かく、
日差しは僕を責め続ける。汗をかけ。汚れろ。
昔は好きな季節を問われると、必ず夏と答えていた。団地に囲まれた公園で走り回った少年は、
夏が来るたびにうずうずしていた。
夕飯の時間になっても太陽はまだそこに居残っている。団地に降り注ぐ明るすぎる光で、
いつもは灰色だった団地が真っ白に見えて、ところどころに入っていたヒビはキャンパスを走る抽象画だ。
いつもはうすぼんやりとした風景の輪郭がはっきりとして、急に世界が現実になったような錯覚が心地良い。
公園の真中の水道をスプリンクラーにして見えた虹は、小さな少年と大きすぎる世界をつなぐ掛け橋だ。
僕は夏が大好きだった。
でも、今は、違う。
それは大人になったせいなのか。故郷に戻って団地を眺めても、壁は灰色のままで、壁一面のヒビはもう、
トナカイの角にも天使の翼にも見えない。世界はいつもと変わらず、生ぬるく僕のことを包んでいた。
思うんだ・・・。俺、死ぬ前に小学生の頃を
一日でいいから、またやってみたい
わいわい授業受けて、体育で外で遊んで、学校終わったら夕方までまた遊んだ
空き地に夕焼け、金木犀の香りの中家に帰ると、家族が「おかえり〜」と迎えてくれて
TV見ながら談笑して、お母さんが晩御飯作ってくれる(ホントありがたいよな)
お風呂に入って上がったらみんな映画に夢中になってて、子供なのにさもわかってるように見入ってみたり
でも、全部見終える前に眠くなって、お部屋に戻って布団に入る
みんなのいる部屋の光が名残惜しいけど、そのうち意識がなくなって…
そして死にたい
わかるな
戻りたい