1 :
名無し物書き@推敲中?:
あなたが読みたいと物語をリクエストしてください。
きっと誰かがリクエストに応じてくれます。
・学問的題材、歴史上やマンガのキャラを主人公になどといった
専門の知識が必要なものは不可です。
・適当にテーマを書き込んでもリクエストには応じにくいです。
あなたは本当にそれが読みたいのかと小1時間問い詰めます。
・出来上がった物語が不満な場合はどんどんその旨書き込んで
ください。互いの質疑応答がスレを盛り上げます。
2 :
名無し物書き@推敲中?:2006/04/29(土) 17:58:22
\ ∧∧ ミ _ ドスッ . /
..\ ( ,,)┌―─┴┴─――┐ . . /
∧∧ \ / つ.もうだめぽ . .│ /
/⌒ヽ) \ 〜′ /´.└―─┬┬─――┘. /
i三 ∪ \ ∪ ∪ .││ _ε3 ./ λ...... λ...... λ......
○三 | \ ゛゛'゛'゛ ./
(/~∪ \ ∧∧∧∧∧. / λ...... λ..... λ......
三三 もう \ . < >
三 だめぽ \< .だ .> もう
三三 三 . < 予 .め .> だめぽ
――――――――――――< 感 .す >――――――――――――
< !!!! れ >
<. の >
∨∨∨∨∨
-― ̄ ̄ ` ―-- _
, ´ ......... . . , ~  ̄" ー _
_/...........::::::::::::::::: : : :/ ,r:::::::::::.:::::::::.:: :::.........` 、
, ´ : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ /:::::::::::::: : ,ヘ ::::::::::::::::::::::: : ヽ
,/:::;;;;;;;| : ::::::::::::::::::::::::::::::/ /::::::::::::::::::: ● ::::::::::::::::: : : :,/
と,-‐ ´ ̄: ::::::::::::::::::::::::::::::/ /:::::::::::r(:::::::::`'::::::::::::::::::::::く
(´__ : : :;;:::::::::::::::::::::::::::/ /:::::::::::`(::::::::: ,ヘ:::::::::::::::::::::: ヽ
 ̄ ̄`ヾ_::::::::::::::::::::::し ::::::::::::::::::::::: :●::::::::::::::::::::::: : : :_>
,_ \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: `' __:::::::::-‐ ´
(__  ̄~" __ , --‐一~ ̄
もうだめぽ…
3 :
名無し物書き@推敲中?:2006/04/29(土) 21:24:08
じゃあ、リクエストするよ。
ハッピーエンドの小説を読ませてください。
ホラーでも青春ものでもなんでも良いです。
満足のいくハッピーエンドの小説なんて
滅多にお目にかかれないので、常に読みたいです。
でもインターネッツに出回っている様なさわやかポエム系の
小説は大嫌いなのです。
書ける方いらっしゃいましたらお願いします。
4 :
名無し物書き@推敲中?:2006/04/30(日) 00:28:39
もうかつての僕じゃない。村八分などという臆病者の
悪戯心に惑わされている場合じゃない。
さあ手をつなごう。
一緒に歩こう。
僕らは仲間だ。町の伝統を守る誇り高き戦士なんだ。
隣町なんか屁のかっぱ。出合い頭に粉砕してやろう。
祭りだ、わっしょい。
御輿を担げ、天高く。
そこの君、大事なものを忘れてる。僕らの心、法被をさ。
5 :
名無し物書き@推敲中?:2006/04/30(日) 02:17:23
怪物に人が食べられる話を
スプラッタ全開で
6 :
名無し物書き@推敲中?:2006/04/30(日) 03:21:39
クリトリスをはじめて触る話書いて欲しいんだけど
経験談でもいいよ
7 :
名無し物書き@推敲中?:2006/04/30(日) 04:00:26
ひどく臭う。眼が惨状を見つめて、それが血生ぐさく臭うのだった。
こぶし大の彼が声高に笑うと、今度は膝小僧が血しぶきをあげて
花開いた。裂けて柔らかくなった私の肉を彼はクチャクチャと食らい、
そうやって私の足はだんだんと短くなっていく。
もう眠ってしまいたいのに、私が無くなっていく臭いが、
どうしても眼を閉じさせてくれないのだ。
内臓が破れる時は一体どんな臭いがするのだ。
>>6 マジレスすると18禁小説はここでは書けないので
せめて初めて胸を触る話か、
どうしてもクリトリスというなら対象を異生物にしたファンタジー
設定なら考えてみる。
あ、そうなの?
危うく書きはじめるとこだった
>>5 序盤はこうな感じで?
雨はもう1週間止むことなく降り続いている。
いくら梅雨だと言ってもそれは少し異様で人々の心に不安の
影を落していた。
いや、それはあくまでも副次的な要因に過ぎない。
真に人々が不安を抱いているのはこの街で増加の一途をたどっている
行方不明者の数だ。
人口10万人のこの街で今月に入っての行方不明者の数は
すでに200人を越していた。
借金に追われているわけでも、いじめにあっているわけでもない
いわゆる普通の人々がある日突然消息を断つ。
最初なんらかの犯罪組織が動いているのではないかと噂され
たが、いくらなんでも数が多すぎる。
警察はこの異常な事態に県警を挙げて捜査に当たっているが、
未だに事件の解明につながる手がかりはなにひとつつかめて
いない。
しかし、振り返るとそれは未だ前兆にすぎなかった。
この日を境に人々に安眠の時はなくなり、ただ逃げ惑うだけしか
ない脆弱な存在に身を落してしまうのである。
それは街の東の方から始まった。
雨音。
堀原麻衣は1人で暮らすアパートの一室で
惰眠を貪っていた。
彼女は大学の2回生。19歳で先行は民俗考古学。
完成したレポートを机の上に放り出し、30時間ぶりの睡眠を
堪能しているところだった。
その楽しみを奪ったのは玄関先のチャイムの音だった
11 :
名無し物書き@推敲中?:2006/04/30(日) 05:00:55
小学生の女の子と女子大生の百合小説。
ただし小学生の方が強気でクール、みたいな。
12 :
名無し物書き@推敲中?:2006/04/30(日) 10:10:54
>>7 こぶし大の彼の正体についての描写希望
>>10 続きお願いします。
13 :
名無し物書き@推敲中?:2006/04/30(日) 10:59:36
>>7 オレはもっと食われる側の恐怖を描いたものの方が好み。
14 :
名無し物書き@推敲中?:2006/04/30(日) 12:45:49
リクエスト 無間地獄に落ちたサムライ
15 :
名無し物書き@推敲中?:2006/04/30(日) 14:07:51
小学6年にもなっておねしょをしてしまった少女の心理小説を
書いてくれる人いる?
>>9 エロ小説じゃなくて文学的表現ならOKじゃね?
17 :
名無し物書き@推敲中?:2006/04/30(日) 14:57:49
そこでROMってるあんたは何が読みたいの?
18 :
名無し物書き@推敲中?:2006/04/30(日) 17:25:22
18禁小説でもOKだよ
兄と妹が心中する奴。
20 :
名無し物書き@推敲中?:2006/04/30(日) 19:10:02
無論。
じゃあ
>>15を書いてみる
つまらなかったらゴメン
トイレがしたい、と強烈に思った。
ちっこが出そうだ。ほんとにヤバイ、出そう。トイレがしたい。
どうしよう、出ちゃう、出ちゃうよ。ちっこが出ちゃう。
同じ言葉が、頭をぐるぐる回る。
ちっこ、トイレ、出ちゃう、やばい、出ちゃう、どうしよう。
私は股にぐっと力を入れながら、壁に手をついて、暗くて狭い廊下を歩き始めた。
一歩一歩、踏みしめるように、ゆっくりと。
突然、あと数10mのところに、小さな灯りが見えた。
「あった・・・」
安堵の溜息と共に、思わず呟いてしまった。
あそこがトイレだ。やった。これで漏れずにすむ。
無意識に股に当てていた手を、更にぎゅっと押し当てて、私はじりじりと灯りの方へと向かう。
段々とドアが見えてきた。灯りは四角い窓から漏れているようだ。
その淡いオレンジの光を目を細めて見つめながら、トイレのドアノブに手を触れた。
かちゃり、と軽い音がして、ドアが開く。
目の前には真っ白な洋式便器があり、私は何も考えずにそのフタをあけて、腰掛けた。
しゃあっと勢いよく、黄色い液体がとびだしていく。
その様をぼうっと見つめながら、ああよかったと、私は安心した。
しかし次の瞬間、じっとりとした感触が股を襲う。
まさか。
そう思ったのとほぼ同時に、私はぱっちりと目を開いた。
ぼんやりとした暗闇と、股を覆うじっとりとした感触だけが、理解できた。
「今何時」
誰にともなく呟いてみる。
時計は勉強机に置いてあるんだった、そう思って立ち上がった。
そしたら、頭が急にさっぱりして、気付いてしまった。
股どころか、パジャマのズボンも、パンツも、太腿も、ぐじょぐじょに濡れている事に。
そう、そうだ、私はおねしょしたんだ・・・。
夢の中で、現実のトイレだと思って、小便をしてしまったんだ。
かあっと頬が熱くなるのが判った。
私、私、小6なのに。13歳なのに。あと数ヶ月で中学生なのに。
よりによっておねしょ。有り得ない。恥ずかしい。
そのまましゃがみこみたくなるけど、そうはいかない。
私はどれくらい惨状が大きいのか把握して、どう対処するか決定しなくちゃならないんだから。
布団を大きくめくって、シーツをまさぐってみる。大丈夫、濡れてないみたい。
となると問題はパジャマだ、パンツだ。
これくらいなら、お風呂場でこっそり洗っておけば問題ないはず。
改めて濡れている事を認識すると、とにかく気持ち悪かった。その感触が、事実が。
なかったことにできたらいいのに。
何やってるんだろう、私。
「ああ」
やだなあ、と思った。
私、きったないなあ、と。
お風呂場のドアは、開こうとするとかなり軋む。
そのことをすっかり忘れていた私は、ギギギイッと大きな音がした時、本当に飛び上がりそうになった。
心臓がばっくばっくいってる。痛いくらいだ。
「今ので寿命、3日縮んだかも」
自分を落ち着かせるために、わざと茶化して言ってみた。
大丈夫、大丈夫。
そーっとやればバレっこない。バレたって、大丈夫。
でも、もし本当にバレたら・・・。
寝室で寝ているパパとママの顔が浮かぶ。
鼻がつんと痛くなって、泣きそうになってしまった。
嫌われる事はないと思うけど、でも、すごく情けないし恥ずかしい。
小6にもなって、おねしょするなんて。
絶対2人とも、失望する。そんなの見たくない。
また鼻がつんとして、ちょっぴり涙が出た。
ぐじょぐじょになったパンツとズボンを脱ぐと、かなりすっきりした。
手に持った2つの「汚点」を、私はじいっと見つめる。
パパやママが起きてきてもバレにくくする為に、お風呂場の電気は消してある。
ので、いまいち色や物は識別できないけど、その代わり臭いを感じざるを得なかった。
おしっこの臭い・・・。
なんか、微妙な臭い。おしっこの臭いとしかいいようのない、臭い。
そっとパンツを鼻に近付けてみる。
「くっせえ」
わざと乱暴に言って、2つの布を放り投げた。
何やってるんだろう、私は。
おねしょして、おしっこでぐじょぐじょに濡れたパンツの臭いをかいで。
頭おかしいのかも。変態かも。
嫌な考えを振り払おうと思って、放り投げたパンツとズボンを、水をためた洗面器の中で洗い始めた。
洗ってる間中、ずうっと思ってた。
恥ずかしい子だ、情けない子だ。
しかも変態だ。頭おかしいんだ。おしっこの臭いかぐなんて。
でも、と私は思う。
心の隅っこで、ふわふわしてる、浮かれたキブンがある。
これ、なんなんだろう。
本当に恥ずかしいし、情けないと思ってるのに。
まるで楽しいみたいだ。
じゃぶんじゃぶん、と水が音を立てる。
布が水を含んで、ぶよぶよしている。
じゃぶんじゃぶんじゃぶん。
そろそろいいだろう、と思って、水から出したパンツとズボンを、私はぎゅうっと絞った。
思いっきり。ほとんど憎しみを込めて。
なかったことにしてしまおう。こんなの。
そうだ、なかったことにしてしまおう。
憎しみの中に、ぽつりと思いつきが浮かぶ。
決心しながら、私は洗面器に溜まった水を流した。
お風呂場から出るドアの前で立ち止まって、ふとパンツに顔を埋めてみる。
5秒くらいで離して、私はドアの外に出た。
今までのは、全部、夢。
恥ずかしかったのも情けないのも。パンツもズボンもおねしょも。
私は必ず忘れる。
小6のある夜におねしょしたことなんて、必ず忘れる。
だから、夢と一緒だ。忘れるんだから、夢でいいんだ。
入って来た時より静かな音をたてて、お風呂場のドアは閉まった。
少女の手には、水気を含んでぐったりしたパンツが、握られていた。
ある夜のお話。
26 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/01(月) 00:56:25
>>22-25 GJ
次第に変化していく女の子の心理がよく描けていると思います。
しかし、このスレの趣旨的にあえてこちらの要求を申しますと
こういう場合の定番的なキャラだけでなくもっと意表をついた
キャラを主人公にしたものも読んでみたいです。
あと13歳なら中学生のはずと一応ツッコミを。
27 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/01(月) 01:29:41
クリトリスをはじめて触る話をお願いします!
経験談でもok!
28 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/01(月) 02:53:47
礼儀であり義務であることは知っていたんだ。
だけど僕にはわからなかった。
暗がりの中で羞恥に熱る赤い薔薇は僕の凝視を拒絶した。
だから僕は手探りに頼るしかなかったわけだが
そうするには知識の欠如が致命的だった。
いや…違うな、下調は万全だったんだ。ただ、手に触れた
感触が、弾力が、あまりに現実的だったために僕は萎縮して
頭が真っ白になってしまったんだ。
焦りを悟られないためにも手を休めるわけにはいかない。
僕は手の平で全てを包み込むようにした。そうしながら
少しずつ感情を込める場所をずらしていった。
たどり着けば何らかの反応があると期待しながら。
しかし淡い吐息は変わらず淡いままだった。
僕が夢想した、天を突くような鳴き声はいつまで
経っても聞こえてはこなかった。
僕は諦めて、暗闇に潜った。そうしてやがて果てた。
僕は確かに触れたはずだった。だけど僕にはわからなかった。
次の機会には羞恥の鎖をほどくところから始めよう。
そして構わず視覚で認識してしまおう。
そんなことを考えながら、僕は柔らかな温もりを腕に抱いた。
お茶を濁すことだけにこだわってみました
誰かちゃんと書いてあげて
29 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/01(月) 11:16:50
少女がクリトリスを始めて触る話です
よろしくお願いします!!
30 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/01(月) 14:02:37
>>19 序盤を書いてみました。
感想お願いします。
1
「それにしてもなんですな」
「なんです?」
「本日は天候にも恵まれまして」
「どこがやねん。思いっきり吹雪いとるがな」
「吹雪いとるからええんやないですか」
「吹雪いとるんのの一体、どこがええねん」
「こんな日はよう出るという話でっせ」
「出るってなにがやねん」
「決まってますやないか。雪女ですがな」
「雪女ってお前・・・」
「ええ女やってもっぱらの評判でっせ」
そこで台詞がぴたりと止まる。
あたしの足もぴたりと止まる。
がっくりと肩を落す。
む、むなしい・・・虚しすぎるよ、ひとり漫才。
お前は漫才のネタを考えに雪山まで来たんかい!と
自分で自分にツッコミを入れる。
ぶるんぶるんと大きく首を横に振る。
一般人、それも未成年の可愛い女の子(自画自賛)がわざわざ
吹雪きの雪山に足を踏み入れる理由なんてひとつしかない。
もちろん死に場所を求めてやってきたのだ。
かと言って女の子がひとり、人生に絶望して寂しい死を選択、
なんて思わないでいただきたい。
31 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/01(月) 14:04:03
傍らにかっこいい男の子をたずさえ、大自然にいだかれながら
眠るように死んでいく。
これは心中ですのだ。
あたし、学校では社交的な女で通っている。それにこうみえても
成績はトップクラスで本命の高校だって合格間違いなしと先生も
太鼓判を押してくれていた。
おまけに器量よしときたもんだからコクられた経験も一度や
二度じゃない。
人生に絶望なんてしていない。
だけどあたしは恋をした。
世界一かっこいい男の子に。
実のお兄ちゃんに。
お兄ちゃんもあたしを好きだという。
妹としてではなく、女として。
だったら死ぬしかないじゃない。
秘めたる恋を押し隠しながら老いていくぐらいなら好きな人と
一緒に安らかな死を迎えた方がよっぽで幸せな人生だと言える。
32 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/01(月) 14:05:23
お父さん、お母さんごめんなさい。
友子に宏美に早苗もごめん。
だけどこれがあたしの選んだ道。
今のあたしにこれ以外の選択肢は考えられない。
後悔なんかしていない。
けれど問題がひとつ発生した。
その大好きな・・・
世界一かっこいいお兄ちゃんと・・・
吹雪の雪山で・・・
(なんと!)
はぐれてしまったのだ・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
最悪だ。
あたしかれこれ5時間もお兄ちゃんの姿を求めて雪山の中を
さまよってます。
体は冷え切って足の感覚がありません。
もしかしてお兄ちゃん、すでにどっかで野垂れ死んでいるかも。
そう思うと涙が出てきた。
「それにしてもなんですな」
「なんですか?」
「今日は絶好の心中日和で」
もうええちゅうねん!
あたしは自分で自分にツッコミを入れる。
33 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/01(月) 14:06:56
2
あれは5月の晴れた日のことだった。
大学からの帰宅途中、ぼくは駅で鉢合わせた妹と自宅へと
続く道を歩いていた。
怖いほど澄み切った青空の下の街は不思議な静寂に包まれて
なんだか怖いぐらいに清冽な空気に満ちていたのを覚えている。
「ねえ、お兄ちゃん。一緒に死のうか」
会話の途中、あまりにもあっからかんとそう言ったのでぼくは
目をしばたいて妹の顔を見た。
彼女は日曜日の買物の相談をするような気軽さで言葉を続ける。
「だって死ぬしかないじゃない。あたしはお兄ちゃんのことが好き。
お兄ちゃんもあたしのことが好き。だけど世間は兄妹での交際
なんて認めてくれないし、ましてや結婚なんて・・・。あたし忍ぶ
恋なんて絶対に耐えれないと思うの」
確かにそれはそうかもしれない。妹は陽光の下を駆け回るのが
似合う少女だ。
インモラルな所業をひた隠しながら月日を重ねる陰影は少なか
らず彼女の魅力を削っていくだろう。
けれどそれは妹がこれからもずっとぼくを愛し続けるという前提を
元にした話だ。
彼女もやがて恋に恋する年頃を卒業し、ぼくとは違った他の男を
愛するようになるかもしれない。
34 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/01(月) 14:07:54
そのことを口にすると妹はムキになって反論する、
「なにおっしゃいますやら、お兄ちゃん。お兄ちゃんはあたしを
みくびってるですよ?たとえ赤色巨星に地球が飲み込まれる
日がやってこようともあたしのお兄ちゃんに対する愛は永遠に
不滅です!」
興奮すると言葉使いが怪しくなるのは妹の愉快な癖だ。
しかし、まあとぼくは思う。
心中と言うのも悪くないかもしれない。
それもまた妹には似つかわしくないものではあるけれど
それが終焉であるというのならばそれはそれで意外性が
あって面白いかもしれない。
だからぼくは、悪くないないかもねと言った。
すると妹は心からうれしそうな笑顔を作ってぼくの腕にしがみ
ついてきた。
それからぼくらは時々、理想の心中とは何かを議論し、少しづつ
死に対して準備を進めていった。
35 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/02(火) 15:05:23
なんかリクエストしてくんろ
36 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/02(火) 20:34:52
少女がクリトリスを初めて触る話お願いします
もうええちゅうねん。↑
38 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/03(水) 10:32:14
他にリクエストはございませんか?
就活をしている最中に中学のときに好きだった女の子と再会した主人公
道を変えた主人公に対して
その女の子は今でも中学のときの夢をひたむきに追いつづけていた…
というシュチエーションでで書いてみていただけえませんか?
40 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/03(水) 13:52:33
>>39 がんばって1週間以内に書いてみます。
他に早くかける人がいたらその間、お願いしませう。
しんじられないけど。
良スレなんここ?
42 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/03(水) 22:25:02
いや、依頼をスルーしてる時点で駄スレ決定
43 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/04(木) 01:41:08
リクエスト回答状況
ハッピーエンドの小説
>>4 怪物に人が食べられる話を
スプラッタ全開で
>>7 >>10 クリトリスをはじめて触る話書いて欲しいんだけど
経験談でもいいよ
>>28 小学生の女の子と女子大生の百合小説。
ただし小学生の方が強気でクール、みたいな。
>>なし
無間地獄に落ちたサムライ
>>なし
44 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/04(木) 01:41:47
小学6年にもなっておねしょをしてしまった少女の心理小説を
書いてくれる人いる?
>>22-25 兄と妹が心中する奴
>>30-34 少女がクリトリスを始めて触る話
>>なし
就活をしている最中に中学のときに好きだった女の子と再会した主人公
道を変えた主人公に対して
その女の子は今でも中学のときの夢をひたむきに追いつづけていた…
というシュチエーションでで書いてみていただけえませんか?
>>なし(一週間以内に作成予定?)
45 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/04(木) 14:12:20
みんなぜひ読んでみたいジャンルってないの。
ミステリーで
ファンタジーで
ホラーで
時代劇で
恋愛小説で
官能系で
ここに来ている人がどんな物語に興味があるのかが知りたい。
商業作品ではなかなか扱っていないこだわりのフェチなら
なお良し。
世界中がゾンビに覆い尽くされる話をリクエスト。
小学生の女の子と女子大生の百合小説書いたけど、
だいぶ官能的になった上に小学生クールじゃねいや。
でも、載せてみる俺。
私が小学生だった頃、近所に女子大生が住んでいた。
年を重ねて体の弱った両親の為に、わざわざ何時間かかけて大学に通う
とても良くできたお嬢さんだったそうだけれど、子供の私にはどうでも良くて。
ただ、近所に「きれいなお姉さん」が住んでいるという現実があった。
そう、お姉さんはきれいだった。髪は染めてなくて真っ黒で、腰の辺りまで伸ばしてさらさらのストレートだった。
目はぱっちりの二重で、まつげがつんと上を向いていて、唇なんてピンク色で、お人形さんみたいだった。
この辺りで女の子っていったら私とそのお姉さんと、
あとは5月に生まれたばかりの赤ん坊しかいなくって、だから私はそのお姉さんが大好きだった。
変な意味じゃないよ。変な意味じゃない。お姉さんみたいに大好きだったって意味なの。
お姉さんも、私のことを妹の様にかわいがってくれたもの。よく遊んでくれたのを覚えてる。
でも、今私はお姉さんと会っていない。
あの頃よりも少し大人になって、あの頃の私よりよっぽど話だって何だって合うだろうに、お姉さんと会っていない。
私がお姉さんと遊ぶときは、「美容師さんごっこ」を必ずしていた。
お姉さんの髪は真っ黒で腰の辺りまで伸ばしてさらさらのストレートだったから。
一方私ときたら親から強制的にショートカットにさせられて、髪を伸ばしたことがなかった。
だからこつこつ集めたかわいらしい髪飾りとか、髪ゴムは全部お姉さんの為に使うのだ。
私はお姉さんの髪を丁寧に櫛ですいてあげる。それから、
まずポニーテール、
次にふたつ結び、
そこからみつ編みにして、
ほどいて「なみなみ」にしてあげる。
みつ編みにすると、ゆるやかなウェーブのあとが残るの。それを私は「なみなみ」って呼んで、
「お姉さんのなみなみきれいよ、似合う」って何度も言った。お姉さんはにこにこ笑ってた。
あの日も同じ様に美容師さんごっこをして、気に入りの漫画の付録やら、
クラスメイトとトレードし合った愛らしいメモ帳の切れ端なんかを見せ付けて、
お姉さんが淹れてくれたお茶とケーキを食べながら、その前の日にテレビで見たアニメ映画の話をした。
ほら、魔女が一人暮らしするあの有名な映画。うん、そう、黒猫が可愛いの。
あの映画って、魔女が恋をして飛べなくなるでしょう?そこから恋の話になってしまった。
『ゆーちゃんは、好きな男の子はいるの?』
「そんなのいないよ。男子なんて嫌い。お姉ちゃんこそ、彼氏とかいないの?」
『お姉ちゃん、もてないから』
「うそだぁ。お姉ちゃん、美人じゃん!じゃあ、好きな人は?教えてよねえねえ」
『い、いないのよ。本当にいないの。』
小学生の女の子の恋愛観は、大人の女性よりよっぽど性に直結している。中学生よりも、高校生よりも。
でもやっぱり小学生だから、性の知識の大半はゆれる水の下にある様に不透明で、それがまた魅力的で。
私はその頃図書室で「アンネの日記」を読んだから、男の子の下半身にとても興味があった。
(それも、当時好きだった男の子の下半身!つまり私はお姉さんにうそをついたわけだ)
あと、男の子の体温や、抱き合ったときの体の感触。それだけじゃない。女の子の下半身にもとても興味があった。
アンネの文章を参考にしながら、自分の下半身を鏡に映して観察したりもしたけれど、良く見えなかったの。
だから良く見たかったって意味なの。変な意味じゃないよ。変な意味じゃない。
そういった性的なことを考えていると、子供ながらにどきどきして、そのどきどきは恋にとても似ていた。
そういった性的なことばっかり考えていたせいか、お姉さんと恋の話をしているうちにとてもどきどきしてきた。
それは、お姉さんに性的ないたずらをしてしまおうというたくらみの鼓動。
女子大生にそんなセクハラまがいなことをやっちまおうだなんて、今考えると本当にとんでもない。
とんでもない小学生だ。
「ねえ、お姉ちゃんって、自分のあそこ見たことある?」
こう切り出したことだけは覚えている。その後、どう言いくるめたのか知らないけれど、
私は見事お姉さんの下半身を見ることに成功したのだ。
畳敷きの平凡な茶の間の、明るい蛍光灯の下で、大人の女性の下半身をなめる様に見た。
とても明るかったはずなのに、大人の女性の下半身はぬらぬらぐちゃぐちゃしていて、わけがわからない。
(実のところ、大人になった私のそれも、見ていてわけがわからない)
「なにこれ、私のとぜんぜん違う!ほら!」
私は自分の下半身を見せながら、お姉さんのはなんだか汚い、毛がぼうぼうで変だなどと失礼なことを散々言って、
終いには「病気ではないのか」と病院に行くことまですすめた。(どこでそんな知識を仕入れたんだか)
その間お姉さんは、ずっと黙っていた。目を丸くして、呼吸もいつもより荒かった。
それは興奮ではなくて、動揺だったのだと今では理解できる。
本当に、とんでもない小学生だった。お姉さんにやったいたずらはそれだけではなかったのだから。
お尻を服の上からなでたり、抱きついたり、キスしたり胸を揉もうとしたり(さすがにそれは阻止された)。
特にお姉さんに抱きつくのが好きで、「美容師さんごっこの後、抱きつく」のがお決まりのパターンになった。
やわらかくて、ふんわりしてて、良い匂いがする上に、あたたかいのだ。大好きだった。
変な意味じゃないよ。変な意味じゃない。抱きついてる間だけは、性に対する邪な気持ちは消えうせてた。
お姉さんの家から外に出ると、いつも日が沈みかけていて、その気だるげなオレンジ色の風景が
子供心にアンネの屋根裏部屋を思い起こさせた。いつしかあの明るい茶の間は、戦時下の隠れ家の様に暗い場所となっていた。
いつまで続くのだろうと思っていたある日、お姉さんは就職して家を出た。
それっきり。
私は大学生になって、恋人ができて、下半身どころかもっと性的なこともすませて、それでもあの頃の思い出が忘れられない。
お姉さんの黒い髪。白いカットソー。ふわふわのスカート。すっと伸びた足。小さめの胸。
きれいな鎖骨。大きな瞳。長いまつげ。ピンクの唇。その唇が、笑うときれいな三日月になる。
真っ白で、ふわふわで、全部が憧れで、大好きだった。
今なら理解できる。私はそれら全部を、手に入れてしまいたかったんだ。
これは変な意味かも。うん、変な意味だよ。
52 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/07(日) 11:08:46
>>48-51 thanks
確かにリクエストしたコンセプトと若干違うけれど
これはこれでナイスな出来だと思います。
53 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/08(月) 02:12:15
実在した巨大古代生物同士の死闘なんてどう?
>>39 まだ前半部しか出来ていませんが一応UPします。
希望のものと路線が違っていたら言ってください。
書き直しますので。
1
降りしきる雨。窓際に立つ男。
男はじっと窓の外を見つめている。
濡れる雨の情景
男の背後。ベッドの上に誰かがシートにくるまって眠っている。
もぞもぞと動くシート
少女がひょこりと顔を覗かせる。
眠そうに少女が目をこする。
少女「おはよう、あっちゃん」
男は返事をしない。
少女はしばらく男の背中を見つめている。
少女「雨降りは嫌いなの?」
少女、体を起こす。
裸体が露になる。
男「少なくとも好きじゃない」
男がぼそりと言う。
男はぼんやりと少女の小さな乳房を見つめている。
少女「あたしは好き」
少女、男に向かって微笑みかける。
2
そこでぼくは目を覚ました。
仰向けになったままほとんどぼうぜんといった態で天井を
見上げている。
ユカリの乳房の白さが目に焼き付いて離れない。
見たことなどないのにそれはやけにリアルな情景だった。
夢の内容は明かだ。
それは中学時代にぼくが撮った映画がそのものだ。
もちろん実際の撮影で彼女がヌードになったわけではない。
夢の中のシーンは当時、ぼくが頭の中で描いていた理想の
シーン。
具体的に言えば破棄された脚本の第一稿だ。
「必然性があれば脱ぐのも辞さず」
と冗談を言っていた彼女ではあるが、本気で脱いでくれと言える
わけもなく(第一そんなものは上映できない)、この場面の撮影は
パジャマ姿で行われた。
文化祭で上映され、絶賛と言うわけではないがそこそこ好評だった
と思う。
下級生の間で密かにユカリのファンクラブが結成されたという噂を
耳にした時はしてやったりの気分だった。
ぼくがこの自主制作映画を撮った第1の目的は彼女の魅力をフィルム
の中に閉じ込めることにあったのだから。
それにしてもなぜいまさらあんな夢を?
それもまた、明かな問題だった。
ぼくは昨日、ゆかりと6年ぶりの邂逅を果たした。
3
少女「こういう日は、なんとなく不気味で静けさの中にひとり身を置いて
いると背中がぞくぞくしたりして。だから好きなの」
男「変な奴だな」
無感動な口調で男が言う。
少女は複雑な笑みを浮かべ、意味ありげに目を伏せる。
少女「ねえ、幽霊って本当にいると思う?」
男「オレは目に見えないものは信じない主義だ」
ぼそりと言う。
少女「私は見たの」
そう言いながら少女は再びシーツの中にもぐりこむ。
少女「聞きたい?私が幽霊を見た話」
少女はシーツから顔だけ出して男に尋ねる。
窓の外はどしゃ降りの雨。
4
駅のホームは熱気と湿気をたっぷりと含んだ空気に包まれ、
灼熱地獄の様相を示していた。
慣れないネクタイが首を圧迫し、息苦しさを増大させる。
息を吐き出すだけでどっと汗が噴き出してきそうだ。
電車の到着を待つ人々もその暑さにすっくり活力を奪われ、
何かの抜け殻のようにぼんやりとその場に立ち尽くしている。
まるで亡者の集団だ。
こんなシーンをどこかで見たことがある。
ぼくは暑さから気を逸らそうと自分の中のデジャブを追いかけて
いく。
群集、駅のホーム、生気のない眼、うだるような暑さ、腐臭。
そうだ、『エンドレスワールド』だ。
全人類がゾンビになった世界で辛うじて理性を保っている人々の
孤独を描いた映画。
わずかに残された記憶によって朝になると地下鉄に集まって出勤
しようとするゾンビたちがシュールだった。
目前に広がる光景はそのシーンとだぶって見える。
ぼくは理性を残した孤独なゾンビで、本能に突き動かされている
生ける屍の中に自分の仲間を探している。
そんな逃避的な思考でなんとか暑さを忘れようと報われぬ努力の
その途中、ふいにひとりの女性と目があった。
隣りの列に並んでいる20代前半の女性。
タンクトップとホットパンツというラフな格好はスーツで完全装備した
ぼくにとっては羨ましい限りだった。
濃い化粧は明らかに水商売のそれだ。
普段であれば興味をひくタイプの女性ではなかった。
だが、彼女と視線を重ねた瞬間、ぼくは彼女に不思議な魅力を
感じ、しばしその場に立ち尽くすことになった。
小柄だがすらりと均整がとれた体。
充分に発育した胸が薄い布地を突き上げ、はちきれんばかりだ。
つややな唇は深紅に染まり、素顔を隠すほどに塗られたファン
デーションは彼女を作りものの人形のような印象に仕立てて
いる。
しかし、何よりもぼくが魅入られてしまったのはその目だ。
マスカラと派手なアイシャドウで完全武装したそれは男を
食い尽くそうとする妖しげな光に満ちていた。
名匠によって作り上げられた人形が魂を宿し、男を誘惑する。
そんなシチュエーションがぼくの頭の中に浮かぶ。
人間の女である証を得るために男の愛を求める人形。
男たちは破滅し、人形も業火によってその身を焼かれ灰と
化す。
イタリア映画の傑作『木製の檻』より。
女はけだるい微笑をこちら向かって浮かべ、ぼくはようやく
我に返る。
慌てて視点を逸らした時、電車の到着を知らせるアナウンスが
聞こえてきた。
5
どしゃ降りの雨。
静寂に包まれた部屋の中。
絵本を読んでいる幼い少女。
彼女以外、家の中に人の姿はない。
雨音に混じってチャイムの音。
少女、絵本から顔を上げる。
再びチャイムの音。
少女は立ち上がりリビングを出て玄関の前で立ち止まる。
三度チャイムの音。
6
ご他聞にもれず電車の中のクーラーはいささか効きすぎで
汗に濡れた体を急速冷凍していく。
はっきり言って心臓に悪い。
しかし、それでも灼熱地獄よりは遥かにマシだ。
ぼくは右腕に吊るしていた背広を着ると空いている席に
腰を落し、息を吐く。
会社説明会に参加するのはこれで何度目になるだろうか。
記憶をまさぐってみてもはっきりした答えは返ってこない。
ただ自分のなすべきことを機械的に繰り返している日々の中で
過去は確実に摩滅している。
すでに内定もいくつか貰ってはいるがそれに対してもたいした感慨は
もてなかった。
未だ就職活動を続けているのはより理想の高みを目指しているわけ
ではなく、単に選択肢を増やしておきたいがためにすぎなかった。
ぼくは高校3年の年に最後の自主映画を撮った。
タイトルは『競いし者たち』。
人生に目標をもたない若者たちが就職活動で内定の数を競い合う姿を
描いたシニカルなコメディだ。
今のぼくは彼らに似ている。
いや、競い合う情熱すらないという点で、ぼくは彼ら以上に厭世主義的だ。
そもそもぼくは世界を厭い、自分の世界を創るために映画を撮り始めた。
そのころのぼくは無愛想ないけすかないガキだったろうと思うが、
その内面は新しいおもちゃを手にしてワクワクする無邪気な幼児そのもだった。
そして表面的には人当たりのいい青年に成長したぼくの内面はかつて
比較にならぬほど空虚だった。
もちろんの日々の喜びやどまどいがないわけではなかったが
それはどこまでも刹那的で水の中の泡のように儚かった。
あの映画はそんな未来のぼくに宛てた墓碑銘だ。
そう、ぼくはそんな生き方を自覚的に選択したのだ。
ふいにぼくの隣りに誰かが座る気配がする。
通勤ラッシュの時間はとうに過ぎ、座席にはかなりの余裕が
あるのに彼女はぼくの体にぴったりと密着してくる。
さきほど目があった水商売風のお姉さんだ。
「ねえ」
彼女はぼくの耳元で囁く。
「さっき、私のこと見てたでしょ?」
不意打ちを食らってぼくは思わず硬直する。
7
ドアの前に白いワンピースを身につけた女が立っている。
黒髪を振り乱し、顔はほとんど見えない。
女はじっとその場に立ち尽くしている。
少女も硬直したまま動かない。
彼女は女がどうやって中に入ったか理解できなかった。
ドアには鍵がかかったままだ。
少女の体が小刻みに震え出す。
8
「なんで私のことを見てたのかな?」
女の子声は思ったよりも幼さを残していた。
「私の何を見ていたの?」
甘い少女のような声が妖艶な色香と入り混じってぼくを動揺させる。
一体、なんなのだ。この状況は?
逆ナンか売春へのお誘いか、美人局か。
ぼくの貧弱なイマジネーションではそのぐらいのことしか思い浮かばない。
「ねえ、何か言いなさいよ」
拗ねたような口調。
何かと言われても言葉に窮するとはこのことだ。
自分が不条理な夢の中に迷い込んだような錯覚を覚えた。
女の手がぼくの太腿に触れ、ゆっくりと撫で始める。
このままその手が股間に近づいてきたらどうしようとぼくは
真剣に悩み始める。
ぼくの深刻そうな顔を見て、女は呆れたように言った。
「女の人は嫌いなの?」
いや、そうではなく・・・
ん?
女の人は嫌いなの?
その言葉がぼくの脳の中で奇妙な化学変化を起こす。
なんだろうこの感覚は。
女の人は嫌いなの?
女の人は嫌いなの?
女の人は嫌いなの?
女の人は嫌いなの?
女の人は嫌いなの?
女の人は嫌いなの?
これはデジャブだ。
『雨降りは嫌いなの?』
ぼくはまじまじと女の顔を見た。
メイクの下に隠されているぼくの中の記憶。
女は不思議そうに首を傾げ、独特の微笑を浮かべた。
「もしかして、ゆかりちゃん?」
「え?」
今度は彼女が凍りつく番だった。
「ほら、比火山中学3年4組、安藤英幸」
女の顔が明かに引き攣ってる。
「・・・・じゃ、そ、そう言うことで」
唐突に立ち上がり、その場から立ち去ろうとする。
ぼくはとっさに彼女の腕を捕まえた。
驚いたように振り返り、ぼくの顔を見て、慌てて目を逸らし、視線を
さ迷わせる。
「えーと、久しぶり。とりあえず事情、説明してくれるかな」
彼女はたっぷり30秒間、硬直を続けていたが、やがて泣きそうな
顔でぼくの隣に座りなおした。
今度は少し、距離をあけて。
9
クローゼットの中で息を潜めている少女。
(はっきりと聞こえる息遣い)
前髪を振り乱した女が家の中を歩き回る。
床にぺたぺた赤い足跡がついていく。
クローゼットの中から外の様子を伺う少女。
恐怖で瞳孔が見開いている。
10
ぼくは3杯目のコーヒーをウエイトレスに注文すると喫茶店の
時計に目をやった。
もうすぐ約束の時間だ。
ゆかりの説明はしどろもどろで要領が得ず、結局ぼくの方から
半ば強引に改めて会う約束をしたのだ。
思いがけない再会に興奮を押さえきれなかったぼくは約束の
時間よりも1時間も早く、約束の場所に着いてしまっていた。
65 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/09(火) 15:04:17
しかし、ゆかりは来るだろうか?
なんだかよく分からないけれど見てはいけないものを見てしまったらしい。
このまますっぽかしてすべてをなかったことにされてしまうことは
充分に考えられる。
そうなると彼女の住所も電話番号も知らないぼくにはなすすべもない。
それならそれでかまわないと思う。
確かに彼女はぼくの初恋の相手と言っても差し障りのない相手であるし、
ぼくの人生に大きな影響を与えた人物ではあるけれども再び旧知を
暖めたとて何がどうなるというものでもない。
そう考えていると、喫茶店のドアが開き、小さな鐘の音が店内に響く。
いらっしゃいというウエイトレスの声。
見知らぬ女がぼくの方へ近づいてくる。
いや、見覚えはある。
桐原ゆかりだ。
だが、しかし。
昨日のイメージとはあまりにも違いすぎる。
66 :
39:2006/05/09(火) 23:55:15
ここまで読んだ感じだと路線通りですよ^ ^)ノ。
後半楽しみにしています。
67 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/11(木) 10:49:41
あんまりリクエストないな。
うんこを目から流すお話で。
>>68 そういうネタはちょっと・・・
本気読みたいのなら書きますが。
70 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/11(木) 12:59:24
じゃあおれはちんこをまんこに入れる話を。
ならEGコンバットの続きを書いてくれ
72 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/11(木) 14:07:22
ならまんこをちんこに入れるのをお願いします
73 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/11(木) 14:29:03
>>66 ありがとうございます。
今度も投下するのは1週間後ぐらいになると思いますので
気長にお待ちください。
「これはヒト細胞から人工的に作った女性外性器だ。どう?まんまオナホールだろ。
生きてる本物のオナホールだ。
血管代わりのチューブを外してもしばらくは生命活動を維持している。
培養液がローション代わりになるだろう。これを今から君のペニスの尿道に挿入する。
尿道耐久実験だね」
そういうと医者は被験者の尿道口をこじ開けにかかった。
拘束された被験者の悲鳴が室内に響いた。
数時間後、グズグズに砕けた女性器の組織は男の尿道、膀胱にいっぱいに詰め込まれ、
前立腺まで犯していた。尿道口は裂けていたが、ペニスは肉片を飲み込んでぱんぱんに膨らんでいた。
75 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/11(木) 16:48:26
>>22-25 これだけは言わせてくれ。
序盤で「ちっこ」とか言ってるのが あ り え な い 。
76 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/11(木) 18:22:05
>>75 ついでにあなたのリクエストも聞いておきたい
( ;‘e‘)<ダンジョンズ&ドラゴンズのような西洋RPGの小説をお願いします
気に入れば続きをリクエストします
リクエスト:異文化コミニュケーション
79 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/11(木) 22:27:37
>>77 >>78 リクエスト承りました。
それでは私の場合、1週間後に出来た所までを投下して意見を伺うという
方向性でいかせていただきます。
渋谷のバカギャル共が男にとっつかまり
ボコボコにされ丸坊主にされ服燃やされて土下座させられるような話を書いてほしい。
>>80 具体的に渋谷を舞台にするのは難しいですが、概ねその路線で
挑戦したいと思います。
しばし、お待ちを。
>>82 sageと他の文字の間にスペース入れないと下がらないよ?
5月15日です。
…だから何だ?5.15事件しか思い当たらないのだが。関係ある?
ついでにリクエストしてみよう。
北方謙三作品に出てくるような漢(←分からんかったら『典型的ハードボイルドな男』で間違いない)
が主人公で、熱い話を読みたい。
長くなると負担っぽいので、ちょろっと状況描写して、死に様だけでもいいです。
結構難しいと思うから、無理だったら無かった事にしてくれ。
…書き手が増えないと絶対長続きしないだろうな、このスレ。
86 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/16(火) 05:04:12
>>85 お気遣いありがとうございます。
檻とか逃れの街目指してがんばってみます。
1週間を目処にお待ちください。
お題:夢を諦めた男と夢を追い続ける女の中学生以来の再会
>>55-
>>65の続きです。
まだ完結していません。
継続
書き直し
追加要素
新たなリクエストなどの
要求がございましたら
レスをお願いします。
ほとんどのノーメイクの顔と黒い髪。
地味な白シャツに年よりくさい紺のスカート。
なんだか田舎の女教師といった感じのいでたちだ。
昨日のお姉さんとはほとんど別人と言ってよい。
手を上げるぼくに気づき近づいてくる彼女は充分に可愛いと言える
顔立ちをしているが、男を引き寄せるオーラというものがまったく
何も感じられない。
ぼくは彼女の顔をもともと知っていたからかろうじて認識できただけで、
そうでなければ昨日と今日の彼女が同一人物だと判断するのはまず
不可能だったであろう。
「あの、ごめんなさい。待ちましたか?」
ゆかりは目の前まで来るとおどおどした口調で言った。
「いや、オレが早く来過ぎただけだから」
「そうですか・・・」
「座ったら?」
「あっ、はい・・・」
「なんだか、強引に誘っちゃってごめんな」
「いえ、そんな」
「でも、ほんと久しぶりだね」
「ええ、そうですね」
「何飲む?」
「えっ?あっ、えーと。それじゃあミルクティのアイスを」
「すいませーん、ミルクティのアイスひとつお願いします」
「・・・・」
「そう言えばさ、蛍子ちゃんは元気?」
「あっ、はい」
「あの子とも例の映画を撮って以来会ってないもんな。今、いくつだっけ?」
「14歳です」
「あのさ・・・」
「はい?」
「なんで敬語なの?」
「えっ、あの・・・」
「昨日とキャラが全然違うんですけど」
「・・・・・・・・・・・・・・」
沈黙が落ちた。
桐原ゆかりというのはこういう女だったろうか?
想いかえしてみる。
いや、かつての彼女は目の前にいる田舎の女教師とも昨日の
水商売のお姉さんとも全く別のキャラクターの持ち主のはずだ。
「もしかして三つ子?」
「え?」
「いや、なんでもない」
ともあれこのままでは話が進まないので展開を変えてみることにする。
「ゆかちゃん、今学生?」
「いえ」
「じゃ、働いているんだ」
「ええ、まあ一応」
「どんな水商売?」
「いえ、その、フリーターです」
「風俗関係の?」
「いえ、だからコンビニの店員とか・・・」
「ふーん」
「・・・・・」
「ゆかちゃんさあ」
「はい?」
「もしかして痴女?」
「違います!」
思わず声を荒げる彼女に集まる周囲の注目。
彼女は顔を赤らめて目を泳がせる。
長い沈黙の後、彼女はようやく口を開く。
「そういう意地悪な所はちっともかわっていないんですね」
「そういう君は変わりすぎだよ。って言うか意味不明?」
「・・・・」
「分かってると思うけどぼくは昨日のあれがなんだったか
ものすごく聞きたい」
「・・・・」
「気になって夜も眠れなかった」
「・・・・」
「納得のいく答えを聞くまで帰さない」
「・・・・・」
「あっ、すいません。コーヒーもう1杯」
「芝居の練習?」
ゆかりがふいにぽつりと口を開いた。
「は?」
「いわゆる役作り?」
「・・・・・」
ぽつりぽつりとこぼれる彼女の言葉をまとめるとゆかりは小さな
劇団に所属していて今度の舞台で演じる娼婦の役作りのために
水商売のお姉さんになりきって街を徘徊していたらしい。
あきれてものが言えなかった。
いや衝撃を受けたという方が正しいだろうか。
うん、彼女の行動に呆れながらも役者めいたことを今でも続けている
事実に衝撃を受けたのだ。
確かに一緒に映画を撮っていたころは彼女は演技と言うものに
のめりこんでいた。
だけど映画作りが終わった後はそのことはいい思い出として過去の
ものにしてしまった風だったし、卒業した後は全く別の道に進んでいる
ものだと思っていた。
いや、思っていたというよりこれはぼくの願望だ。
「じゃあ、今までもああやって男に声をかけてたわけだ」
ゆかりはかすかに首を縦に振った。
ぼくは深くため息をつく。
「それって結構危ないんじゃない。男がその気になったらどうする
つもりだったの?」
「その、人目のある場所を選びましたし、それに声を掛けたのは
大人しそうな人だけだったから・・・」
その大人しそうな男にぼくも含まれる訳だ。
確かに声を掛けられた時はびびって固まってしまったわけだから
反論のしようもない。
「あの時、ぼくだって全然気づかなかった?」
「だって安藤君、全然雰囲気か変わっていたから・・・」
「君ほどじゃないけどね」
「・・・・」
「で?」
「え?」
「その君の劇団の公演っていつから?」
そいうと彼女は絶句して臆病そうな目見た。
「前売り券とかあったら欲しいんだけど」
すがるような眼差しの彼女を見てぼくは複雑な笑みを浮かべていた。
11
男「それで?」
回想が終わり、再び冒頭の部屋の中。
部屋の外から響く雨音。
少女「それでって?」
ベッドの上で寝転がっている少女はシーツの中から顔だけ
出し、小首を傾げる。
男「その幽霊はどうなった」
少女「あたし、緊張のあまりそのまま気を失ってしまって。
気がつくと病院のベッドの上。驚いたことに知らない間に
3日が過ぎてたの」
男「3日?」
少女「3日間、眠り続けたのね。うちの母は買物に帰ったら
娘がいなくなったて大騒ぎ。夜になっても見つからない
んで警察まで呼んだらしいわ。で、見つかったのが
次の日の朝」
少女、ベッドの上で上半身を起こす。
露になった乳房を男に向け、胸を張る。
少女「だから幽霊がその後、どうなったかは全然わかりません」
男「足跡はどうなった?幽霊の赤い足跡」
少女「さあ。でも幽霊の足跡だもの。きっと幽霊と一緒に
消えちゃったんだよ」
男はじっと少女の顔を見る。
とまどい気味の少女の顔。
少女「どうしたの?あたしの話、信じない?」
男「いや、信じるよ」
少女「だったら幽霊の存在も信じるのね」
男「それは信じない」
少女「何よ、それ」
少女、頬をふくらませる。
男「だけど、なんで雨の日が好きなんだ。そんなに怖い目に
あったのに」
少女、かすかに微笑む。
少女「確かに怖いんだけど、なんだか懐かしいような切ない
ような。よく分からないけど、もう一度、あの幽霊に
会いたいって、そして雨の日になると会えるんじゃない
かって、そう思うんだ」
男、少女に背を向け、窓の外を見る。
降り続ける雨。
12
座席数380の小ホールは約半分の席が客で埋められていた。
観客が200人としてチケットが1枚千円だから1回の公演で
得られる収益が20万ということになる。
これが構成員15人の劇団として成功のぶるいなのかどうか
ほくには判断がつかなかった。
だが、色々バイトをやっているというゆかりの発言から
考えても運営は楽なものではないのだろう。
大学生から明かに60を越えている夫婦らしき者まで客の年齢は
多岐にわたっている。
これは幅広い年齢の客層を獲得しているというより無節操に
チケットをばら撒いた結果のように思われた。
ぼくはゆかりにチケットを要求したことを思い出していた。
本当にあの時の彼女は動揺しきっていてもごもごと言葉を
重ねながらなんとかその場を切り抜けようとしていた。
「・・・・チケットは売りきれなんです」
挙句の果てはそんなことを言い出した。
「嘘でしょ?」
ぼくは笑顔で彼女を睨む。
「ごめんなさい、嘘です」
1時間に及ぶ不毛な押し問答の末に、ようやく公演会場と上演日時を
聞き出すことに成功した。
本当は彼女の手からチケットを受け取りたかったのだが、
「当日券がありますから」
と繰り返してそこだけは頑なに譲らなかった。
帰り道に本屋によって情報誌で該当する劇団の名前を調べた時、
その頑なさのわけを知った。
それはある意味、彼女が演技を続けていることを知った時以上の
衝撃だった。
『劇団 六月の雨と怪談』
六月の雨と怪談−ぼくが彼女を主演に撮った映画のタイトルだった。
ちらりとワンシーンだけリクエスト
誰もいないプールでツインテール+スク水の少女が
背泳ぎで黙々と500mほど泳ぎきってプールサイドへあがるまでの描写、
おねがいしまつ
泳ぎきった充実感と疲労感、萌え等々を加味してくれたら最高ー
描写が熱ければ台詞不要でいいかも
難しそうだったら流してください
97 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/16(火) 20:16:07
>>96 具体的なリクエストありがとうございます。
こういうこだわりのあるお題は個人的にうれしいです。
今書いているものが終わってからになりますが、お待ちください。
>>97 リク受け付けしてくださり感謝です。待ちますよー
エロすぎると萌え少女要素が損なわれてしまうので、
ボーダーラインぎりぎりを描写してもらえたらうれしいでつ( ´∀`)
よろしくお願いします
お題;ダンジョンズ&ドラゴンズのような西洋RPG
>>77 サンプルです。
ダンジョンズ&ドラゴンズがどのような物語か今ひとつ
分からないので単にダンジョンとドラゴンが出ている
だけという感じですが・・・。
継続
書き直し
追加要素
新たなリクエスト
などの容貌がございましたら
レスをお願いします。
×容貌
○要望
第66階層
それは異形のものとしか形容できぬものだった。
定型を持たぬ黒。
自律する人食い粘土。
腐蝕の死神。
無軌道な狂気。
悪夢の集大成。
いくら言葉を重ねてみても実際に目の前に立っていなければ
そのおぞましさは実感できない。
薄い半透明の膜に覆われた内部はどす黒い闇が煽動を繰り返している。
闇の底より人間のこぶし大の眼球が次々に浮かび上がり、
深紅の光彩が辺りの風景を映し出す。
数千に及ぶ眼球が体の表面に配置され、近づく男を一斉に
視姦する。
男は2メートルを超える巨漢だったが、怪物と対峙すると巨大熊を
前にした赤子のようだった。
男がさらに近づくと数千の眼球は再び闇の中に身を隠す。
代わりに数万の小さな牙が闇の底より浮かび上がり、
表皮を覆い尽くす。
殺意をこめられた鋭利な刃物の群だ。
だが、男は意に介さず歩を進める。
怪物の体が変形を始める。
男の方に面した部分が幾本もの触手となり、鞭となって襲いかかる。
鋭利な牙が張り巡らされた高速の鞭だ。
だが、男はそのすべてを手にした太刀で斬り落していた。
触手のいくつかは男の体を打ち据えることに成功していたが、
それも彼がまとっている鎧に触れた瞬間、先端が切り裂け、
地に落ちた。
奇妙な鎧だった。
鱗のような金属片を重ね合わせて作られたその鎧には関節部という
ものがない。
金属片がスライドすることによって鎧のあらゆる部位が伸縮可能に
作られていた。
敵が近づくと幾層にも織り重ねられた金属片の表層面が反り立ち、
触れるものすべてを切断する。
そのようなカラクリになっていた。
地面に撒き散らされた怪物の肉片はいつしか女に姿を変えていた。
飛蝗ほどの大きさから中型犬サイズまで、切り落された肉の
量に応じて形成された女たちは真っ黒な裸体をのたうたせながら
意味不明の呪詛を吐き続ける。
自分の体に付着した牙に身を裂き、どす黒い血を噴出させる。
恐怖とも歓喜ともつかぬ叫びを上げる。
男はその女たちを踏み潰しながら怪物の本体へと近づいていく。
「よう」
男は吐く息が届くような距離で立ち止まり、怪物に声を掛ける。
低いが意外に陽気さのこもった声だった。
「ずいぶんと待たせたな」
怪物の全身が震えたように見えた。
次の瞬間、見かけに似合わぬ素早さで後退を始めた。
だが、男の踏み込みはそれよりも早かった。
常人であれば手にすることすら容易でない巨大な刀を軽々と
持ち上げ、ひと呼吸置く間もなく振り下ろす。
怪物の黒い体がぱっくりとふたつに裂けた。
しかし、それは鯨並の巨体を誇る怪物のほんの一部にしかすぎない。
傷ついた部分から粘液が涌き出、早くも再生を開始しようとする。
それに対し、男は間髪入れずに二撃めを放つ。
怪物の体はさらに裂け、その中に身を潜める無数の眼球が露出する。
幾百幾千の瞳孔が一斉に開き、男を見据える。
「見つけたぜ、お嬢さん」
男の顔に獣の笑みが浮かぶ。
眼球たちは悲鳴を上げ、さらに肉体奥深く逃げこもうとする。
男は刀を突き、そのうちのひとつを串刺しにした。
怪物の体がふいにその動きを止める。
体表のあらゆる部分から体液が漏れ始め、肉体は急速に枯れ、
縮まり始める。
眼球たちはその体から溢れ出し、文字通り転がるようにして
洞窟の奥へと逃げていく。
10分も過ぎた時には残ったのは地面の巨大な黒いシミと動物墓場の
ように積み重ねられた白い牙だけだった。
男はその場に佇み、怪物の体液の混じった唾を吐く。
「ここまでたどり着くのに3ヶ月。この階層を攻略するのにさらに3ヶ月。
クイーンを見つけた時にはジジイになってたなんてことにならなきゃ
いいがな」
男はひとり呟く。
無尽宮と呼ばれるこの巨大な洞窟の、地上から数えて66階層に
男はいた。
特殊訓練を受けた軍隊でも40階層が限界だと言われるこの
怪物の巣窟にひとりでここまで辿り着いたことは驚嘆に値
するが、それも限界が近づいているようだった。
最初、あの怪物には全く歯がたたなかった。
命を守るためだけの不毛な戦いが延々と繰り返された。
結局、怪物の命をつかさどるコアが数千の眼球にまぎれて隠されて
いることを見出すまでに2ヶ月。
そのコア24個をすべて破壊するのに1ヶ月の時間を要して
しまった。
下の階層に移動するごとに出現する怪物は強大さを増していく。
このままでは遠からず、敗北を味わうことは目に見えていた。
そしてもちろん敗北は死を意味する。
「仕方ない。しばらくここでバカンスを楽しむとするか」
男は待つことにした。
自分以外にこの階層まで辿り着く者を。
そんな奴と手を組めば、はるか下の階層を攻略することも
可能だろう。
男自身、そのような者の存在はほとんど信じていなかったが、
どちらにしろ休息は必要だ。
この階層にいれば怪物が復活するまでの時間、たっぷりと休息を
とることが出来るだろう。
男は地面に身を横たえ、怪物の死臭に抱かれながら眠りについた。
第12階層
ギガントフィスは鎌首をもたげ、高みより若い兄妹を見下ろしていた。
その目は冷たく無表情だが、ふたりのどちらかを獲物にするか
逡巡しているかにも見えた。
兄は妹をかばうように前に出て、短刀を構えた。
だが、そのようなもので目の前の敵に対抗できるか、はなはだ
心もとない。
体長は約20メートル。
それは第三紀前期に北アフリカで生息していたボアの一種だった。
史上最大の蛇で同時代に存在していた小型の原始象、
モエリテリウムをも捕食していたという。
だが、この時代、この世界に住む彼らにとってそのような事実は
知る良しもない。
兄、キースは敵と対峙し、隙を伺いながらもすでに死を覚悟していた。
ここはふたりが生まれ落ちた場所。
しかし、だからと言ってそこに彼らが生きる場所があるなどと考える
のは願望にしかすぎない。
この大迷宮を支配するのただ、死。それだけだ。
そのことを知った上でのこの道行きはだから心中の旅路なのだ。
ふたりは死に場所を求めていた。
願わくばそもそもの始まり、自分たちが捨てられていたという
34階層まで辿り着きたった。
だが、それれは彼らの力ではおそらく不可能なことだろう。
いや、むしろここまで辿り着けたのが僥倖だと言っていい。
本来ならとっくに化け物に切り裂かれ、骸を晒しているはずの所を
いくつもの偶然に支えられて辛うじて難局を切り抜けてきたのだ。
けれど、それもここまでのようだ。
人間の社会で忌み嫌われ、化け物にとっては脆弱な獲物にすぎず、
それが神が与えたふたりの性であるならば諦めるよりほかない。
最後には蛇に呑まれ、跡形もなく消えてしまうのだと思えば、
むしろ清々とした気分だった。
だが、自分が餌食となれば、ひとり残された妹は死を待つまでの間、
さぞかし心細いに違いない。
そう思うと覚悟はしているものの、簡単に諦めるわけにはいか
なかった。
キースは頬に汗を流し歯を食いしばりながら頭上の敵を
睨みつける。
「兄さん!」
妹、リラが緊張に耐えきれず叫ぶ。
同時にギガントフィスが動いた。
目にも止まらぬ動きにキースは反応することすら出来なかった。
一撃の元、頭を砕かれようとした時、何か巨大な影が近づき、
ギガントフィスを押し倒した。
それは2本足で大地に立つ巨大なトカゲだった。
大蛇の胴に噛みついた顎にはナイフのような鋭い歯が生え
そろい、頭の後ろから尾にかけて禍禍しい棘突起が
伸びている。
その正体はアクロカントサウルスという名の巨大肉食恐竜だったが、
ふたりにとってその姿は伝説のドラゴンそのものだった。
洞窟といっても無尽宮はあきれるほど広大である。
ひとつの階層をとってみても高さは20メートル以上、横幅は
広い所で150メートルにもなる。
そこには岩陰がいくつも存在し、アクロカントサウルスのような
巨大生物でもあっても身を隠す場所には不自由しない。
彼はその岩陰のひとつに身を潜め、ギガントフィスを急襲したのだ。
かくしてキースとリラを放置したまま古代生物同士の戦いが始まった。
噛みつかれたギガントフィスは全身のたうち回り、激しく抵抗する。
アクロカウントサウルスはキガントフィスを咥えたまま2度、3度と
頭を振った。
やがてキガントフィスの尾がアクロカウントサウルの首に絡みつく。
急所を締めつけられたアクロカウントサウルスは反射的にその
牙をギガントフィスから離してしまう。
今度はアクロカウントサウルスがのたうち回る番だった。
暴れ、体に巻き付いた蛇を外そうとするが
筋肉の塊はびくともしない。
引き剥がそうにも退化した前肢はその用をなさなかった。
ギガントフィスは締め付けを続けながらも上半身をもたげ
アクロカウントサウルスの顔面を攻撃し、とどめをさそうとする。
だが、体長こそ倍近くあるものの自重でははるかに劣る
ギガントフィスの攻撃は決め手をかいていた。
三度、攻撃を加えようとした時、アクロカウントサウルスが
歯をむ剥き、ギガントフィスの喉元に噛みついた。
勢いのまま大蛇の上半身は地に叩きつけられる。
そして両者はその動きを停止した。
締めつける尾の力と引き裂こうとする顎の力。
アクロカウントサウルが息絶えるのが先か、ギガントフィスが
力尽きるのが先か。
戦いは膠着状態に陥っていた。
これはまたしても僥倖だ。
キースとリラは互いの手を握り、目を閉じる。
そのまま50秒。
ふたりの前に小さな蒼白い光の玉が発現する。
それは次第に輝きの強さを増し、天井を覆う発光物質によって
かろうじて黄昏並の明るさを保っている洞窟内を真昼の
明るさにする。
ふたりが手をつないで222秒。
キースとリラは同時に目を開ける。
アクロカウントサウルスはギガントフィスの喉を食い破り、勝利の
雄叫びを上げていた。
そこに飛翔する光の玉。
そのあまりの光度の強さにアクロカウントサウルスは視界を奪われる。
次の瞬間、光の玉は恐竜の体内に吸い込まれ、そして弾けた。
アクロカウントサウルスの体が爆散する。
跡形もない。
血と細切れになった肉片が雨となって洞窟内に降り注ぐ。
これが人間達に忌み嫌われた力だ。
怪物と恐れられた業。
だが、ふたり一緒でないと力を発揮できない上、発動まであまりにも
時間がかかりすぎるため実戦ではとうてい使えない代物だった。
ただ単独行動ではなく、軍隊のバックアップがあった場合、それは
強力な武器へと変貌する。
軍はふたりを兵器として利用しようとした。
だから逃げ出した。
もはや地上に兄妹の居場所はなかった。
ふたりは怪物としての最後を故郷に求めた。
キースとリラは降り注ぐ血の雨の中、互いの顔を見て微笑み合う。
せめて安らかな死を。
願わくば自分たちが何者か、知り得た後の死を。
>>78 お題:異文化コミュニケーション
サンプルです。
リクエストが抽象的だったのでこんなんでよかったのかどうか・・・
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世界の終わり、物語のはじまり
少女は天涯孤独の身であった。
なにものにも囚われぬ気楽さを生かし、彼女は旅人となった。
この時代、世界は死者に溢れていた。
俗に言うゾンビである。
それはどこからやってきたのか定かではない。
気がついた時にはすでに世界に蔓延していた。
ゾンビは、単体ではさほど脅威ではない。
動きは遅く、充分な防御策さえ講じていれば簡単に撃退する
ことができる。
だが、恐るべきはほぼ100%と言われるその感染力である。
噛まれれば、人は数時間で生体機能を失い、その数分後には
ゾンビと化す。
いくら撃退が簡単だと言ってもそこらじゅうにゾンビが潜んでいる
状況ではいつ不意打ちをくらうとも限らない。
実際、わずか数体のゾンビの侵入を許したおかげで1週間で
滅んだ街もあるくらいだ。
世界の人口は最初の3年で5分の1にまで減少した。
生き残った人々は世界に点在するそれぞれの街で防御壁を
築き上げ、ゾンビを完全に遮断し、なんとか滅亡を防いだ。
街と街は互いに孤立し、ゾンビを恐れない勇敢な旅人たちが
唯一コミュニケーションの手段となった。
それから150年。
世界は相変わらず、ゾンビに満ち溢れている。
少女はその中を潜り抜け、今日も新たな街を目指して旅を
続けていた。
旅の最中に最も危険なのは眠る時である。
たとえゾンビに襲われないようにと樹上にねぐらを設けたと
しても目を覚ますと集まって来たゾンビの群に囲まれ、
身動きがとれなくなってりすることがあるからだ。
安全な睡眠を確保するための方法はいくつか存在するが
どれも絶対確実というものではない。
少女は時々震えながら夜の荒野で眠りにつく事があったが、
それでも旅をやめようとはしなかった。
世界は広く、新しい街には刺激的な出会いがあった。
時にはあまりに刺激的すぎて少女を驚かせたりするけれど
退屈な日常を過ごすよりも断然素敵な日々だった。
壁
「こんちわー」
少女はそびえ立つ壁に向かって声をかけた。
返事はない。
北風が吹き抜け、少女は身を震わせた。
この街は彼女の生まれ故郷よりもかなり北に位置している。
世界の色々な街を旅してきた彼女だけどこれほど北上したのは
初めてだった。
本来、寒さが苦手な彼女は意識的に北を避ける傾向があった。
今回も秋には南下する予定だったが、ゾンビの大集団との思わぬ
遭遇で足止めをくってしまった。
気がつくと晩秋である。
この地域で冬を越すのはごめんこうむりたかった。
「こんにちわー」
少女は再び声をかける。
数百メートル向こうに酔っ払いのような足取りで歩く人影が見えた。
ゾンビである。
生ける人間、つまり少女の存在を感じっとって近づいてきているのだ。
だが、少女に危機感はほとんどない。
旅の途中で1匹や2匹のゾンビを目撃することなど日常茶飯事で
むしろ退屈なぐらいだ。
恐れるべきは人間社会に紛れこんだ時の感染力の早さであり、
1対1で対峙した時の危険度は毒蛇なんかりはるかに低い。
そんなことよりも今はこの寒さである。
早く中に入れてもらって熱いお茶でもご馳走になりたかった。
防御壁の上から顔を覗かせる人影があった。
60がらみの男だ。
男は何かを確かめるようにじーっと少女を凝視している。
「こんちわ」
少女は精一杯の笑顔で応えた。
私はゾンビじゃありませんよ、というアピールである。
「お嬢さん、旅人かね」
男は北風に負けぬ様に大声を張り上げる。
「はい!グーラルから来ました」
男は目を丸くする。
「そんな遠くから、なんとまあ」
男はちょっと待ってなさいと言って姿を消す。
数分後。
少女の立っている場所から10メートルほど離れた壁の一部が
ぱかりと開いた。
今まで気がつかなかったがそこが隠し扉になっていたのだ。
さっきの男が姿を現した。
男には左腕がなかった。
恐らくゾンビにやられたのだろう。
感染を防ぐ唯一の手段は噛まれた部位をなるべくはやく切除する
ことである。
胴や顔を噛まれた場合はほぼ絶望的だが、手足の場合はそれで
助かる可能性が高い。
とは言っても生存率は30%程度だが。
男は運が良かったというべきだろうか。
「やあ、ここまでの道行きさぞかし寒かったろう」
男は少女を見ると相好を崩した。
「さあさあ、早く中にお入り」
どうやら歓迎されると分かって少女はほっと胸を撫で下ろす。
旅人の存在は外界の情報を知る唯一の手段であるので手厚く
迎えられるのが常だった。
だが、中にはゾンビの存在を極端に恐れ、たとえ人間らしい
ふるまいをする者であっても見知らぬ者は断固立ち入りを
拒否する街もあるのだ。
この寒空の下でまた次の街を探すのは正直ぞっとしない。
中に入る前に少女は背後を振り返った。
ゾンビはまだ遥か向こうにいた。
隔離部屋の一夜
扉の向こうはレンガ造りの小さな部屋になっていた。
頑丈そうな造りでたとえ道具を使っても人間の力では容易には
壊せまい。
多分、隔離部屋だろう。
少女が知っている限りでゾンビに噛まれて発症するまでの最長
記録は10時間である。逆に言えば10時間たって何事もなけれ
ばその人間はキャリアではないと言える。
外からやってきた人間に対してそれを確認するため隔離施設が
どこの街でも設置されている。
それを怠ったために壊滅した街があるからだ。
117 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/18(木) 23:21:05
クレイジートマト
>>80 いいねえ。
どうせならDQN同士のやりあいより
正義感が強いが過激すぎる悪・即・斬みたいな男達が
DQNな馬鹿女を容赦なく・・・って感じがいいな
>>80 お題: バカギャルが男どもに捕まりボコボコにされる
サンプルです。
>>118の意見も加味してみました。
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120 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/19(金) 14:47:24
私は空を見上げていた。
漆黒の夜空だ。
今日は1日晴天だったというのに薄汚れた都会の空には
星ひとつ輝いていない。
遠くで車の行き交う音が聞こえる。
ほんの少し歩を進めればそこは週末で賑わう繁華街だというのに
私の周辺には妙な静寂が纏わりついていた。
3方を高い塀で囲まれている袋小路。
獣の襲われれば逃げ場はない。
助けを呼んでも周囲に人の気配はなく、また喧騒にかき消され
繁華街の雑踏までは届くまい。
私は自分の来た道から背を向け、目の前にあるコンクリートの
壁を見た。
ひび割れ、所々が赤茶けた年老いた壁だ。
その上を名も知れぬ甲虫がよたよたよじ登っている。
私は煙草に火をつけ時が過ぎるのを待った。
15分もそうしてただろうか。
背後から忍び寄る気配がした。
それは足音を殺して近づいてくる。
数種類の香水の臭いが交じり合い、悪趣味な香りが辺りに立ちこめる。
「お・じ・さ・ん!」
ふいに声を掛けられ、私は背後を振りかえった。
3人の少女が私を取り囲むように立っている。
濃いメイクで素顔は分からないがおそらく16,7の年頃だ。
「なにやってんの、こんなところで」
「なんだね、君たちは」
そう言うと娘たちは一瞬、きょとんした顔になり、次の瞬間
ゲラゲラと笑い出した。
「ちょっと、ありえなくね?」
「『なんだね、君たちは』」
ひとりの少女が私の声色を真似る。
「ドラマかつーの」
121 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/19(金) 14:48:20
「何か用かね」
私の言葉に娘たちはふたたび笑い出す。
「マジ、マジ、マジ」
「激シブだよ、このオッサン」
「きっと、すごい方向に勘違いしてるよ、このオヤジ」
ひとしきり笑い終えると少女のひとりが何事もなかったように
済ました顔で私を見た。
意外に目鼻立ちは整っている。きっとメイクを落した方が美しい
だろう。
「おじさん、私たちとーってもお金に困っているの」
少女は両手を重ね、教会で祈りを捧げるポーズを取る。
「家では幼い弟や妹がお腹を空かせて待っているの」
両側の娘たちがクスクスと笑い出す。
「だから援助してほしいの、あたしたちに」
「つまり援助交際の申し出かね」
そのとたん少女の顔色が変わる。
「そんなわけ、ねーだろ!」
凄んで見せるが元が16,7の娘では今ひとつ迫力不足だ。
「誰がキモいオヤジに抱かれたりするかつーの。金だせっつ
てんだよ」
「なんだオヤジ狩りか」
私はつまらなそうに言った。
私の態度に少女が苛立つ。
「オッサン、女だけだと思ってなめてんだろ」
彼女はポシェットからスタンガンを取り出した。
スイッチを入れ、私の目の前で2度3度放電して見せる。
「これ裏物だからリミッターないんだよね。当たったら死んじゃう
かも」
122 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/19(金) 14:49:18
私はただ冷ややか目で蛇行する電流の流れと得意げな少女の
顔を見比べていた。
「ユカ、やっちゃいなよ」
「っていうかこのオヤジ、マジムカツク」
両隣の少女がユカという名の娘をけしかける。
娘は昆虫の羽根を毟り取る子供のような顔をしてスタンガンを
私の腹めがけて突いてきた。
私は左の手刀でそれを叩き落し、右の正拳を少女の顔面に
叩きこんだ。
手加減はした。
一応は。
娘は鼻血を噴き出し、その場に崩れ落ちた。
奇声を上げ、ごろごろとアスファルトの上を転げまわる。
残った2人の少女は蒼ざめ、怯えた顔で私を見た。
「さて・・」
私がそう呟いた時、カツン、カツンとアスファルトを固いもので
叩く音がした。
少女たちの10メートルほど後ろに男が立っていた。
右手に鉄パイプを握っている。
少女たちよりは年上だが、おそらくは未成年だ。
「オッサンよ。女の子を殴っちゃあまずいよなあ」
クールさを装ってはいるがその声はいかにも神経質そうだ。
「慰謝料、高くつくぜ」
123 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/19(金) 14:50:14
「アクトぉ〜」
震えていた少女のひとりが男のぞばに駆け寄った。
男はその少女の頬を平手打ちにする。
乾いた音が闇に響いた。
「ダセえんだよ!自分たちだけでやりたいって言うからまかせたん
だろうが。オレに恥をかかすな!!」
「だって、このオヤジ、空手かなんかやってるよ。反則だって」
少女は頬を押さえ、涙声で訴える。
「カンケイねえんだよ、そんなことは。要は気合よ。
チャラチャラすることしか脳がねえからナメられるんだよ」
男はそう言って唾を吐く。
ゆっくりと私の所に近づいてきた。
以上、サンプル終了
124 :
僕と妹:2006/05/19(金) 16:48:58
ぬらぬらと光る僕の怒張は限界だった。
こんなになった原因は妹にある。
気持ちよさそうな寝息を立ているが、スカートがめくれてパンツが丸出しになっている。
座布団をまくらにして、横向きにお尻をつきだすような形で昼寝をしていたのだ。
うすい布につつまれたお尻は、丸くて、とても柔らかそうだ。
ネットの画面ではおっぱいやま○この画像は見慣れているけど、○学生の生パンと
ナマ尻をみるのは始めてだ。黄色いTシャツから見える白い腕が顔の辺りを覆っている。
チェックのミニスカートから見えるむっちりとしたふともも。足元には白いソックスが見えた。
あられもない姿をみて、僕の股間はアツくなり、記憶に無いくらいの勢いで勃起した。
体中の血液が逆流した感じで、頭の中がくらくらした。勃起したチンコはむず痒いような、
それでいて痛いような感じになっている。とてもズボンの中にしまっておける状態じゃない。
チャックをあけて勃起したチ○コを取り出す。
少しだけ苦しさから解放された。
さっきっちょからは透明な液が滲んでいた。
お尻を丸出しにしている妹の、股間の付け根のあたりで、白いパンツがしわになっている。
食い込んでいる。そこから目を離さないように、僕はチ○コを握り締めた。
とにかく射精したかった。
握った右手を動かし始めたその瞬間だった。
妹が目を覚ました。
125 :
僕と妹:2006/05/19(金) 16:51:54
僕の顔と、握られたチ○コを交互にみくらべ、驚いたような表情を見せたのは一瞬だった。
妹はいつものように意地悪な表情に戻った。昔からそうだった。
「なにやってんだよ! この知恵遅れが!」
「な、なにもやってないよ」
「くだらないことやってると、施設に送り返すぞ!」
妹は立ち上がってそう言った。
施設は嫌だ。竹刀で打たれたり、電気ショックをされたりする。
僕は妹の顔を平手でぶった。生まれてはじめてのことだ。
「てめぇ!」
ぶたれた妹はさらに怒った。僕は怖くなって今度は本気で殴った。そうしたら妹は
壁際まで飛んでいった。何となく気持ちい。妹のくせに昔から僕のことイジメつづけ
ていた罰だ。すっとした。チ○コはさらにギンギンになった。
座り込んでいる妹のそばまでいって、腹のあたりをちょっと蹴ってみた。
ぐう、といって妹は海老のようにうずくまった。生意気な妹に仕返しするチャンスだ。
どんな顔をしているのか見たくなって、髪の毛をつかんで起こした。妹は泣いていた。
涙と鼻水で顔がぐちゃぐちゃだ。こうなると上○彩に似てる顔も形無しだ。
126 :
僕と妹:2006/05/19(金) 16:52:39
「……お願い。もう……ぶたないで」
絶え絶えにそう言うと妹は、勃起したまま僕のチ○コを両手で握った。柔らかくて、
暖かくて、それだけで射精してしまいそうなほどだ。
「してあげるから、ぶたないでね」
妹は僕の怒張を頬張った。ネットでみたフェラチオだ。
淡いピンク色のぷっくりとした唇が亀頭のカリのあたりを前後する。生暖かい舌が裏側を
くすぐる。
。根っこは心地よい強さで握られている。オナニーより全然気持ちいい。妹は目を
閉じたままチ○コを咥え、顔を前後させた。
じゅる、ずぼ、ぬめぬめ。
亀頭が妹の唇で刺激される。
じゅぼ。ずる。じゅぼ。ずる。
リズムはだんだんと加速していく。
うおおおぁぁぁ。
生まれて始めての感触に辛抱たまらなくなって射精した。
尻の穴がドクドクと波打って精子を送り出す。大量に出たので、妹の口から精液が
あふれ出した。
127 :
僕と妹:2006/05/19(金) 16:53:18
射精が終わってもビンビンのままだったので、僕はセックスをしてみたくなった。
今ならできそうな気がした。
ティッシュに精子を吐き出している妹の両足をつかんで転がすと、スルっとパンツを
脱がした。陰毛が少ししかないので、こんもりしたピンク色の裂け目が見えた。
「お願い。口でしてあげるから……」
妹が手を伸ばしてチ○コを咥えようとする。僕は男らしくその手を払って、妹の上に覆いかぶさった。
「お願いだからセックスは堪忍して。初めてなの」。そういって僕の身体をどけようとする。
「お母さんにも言わないから。また口でしてあげるから。ね?」
そういえばおっぱいを見ていなかったことを思い出して、僕は妹のTシャツをめくりあげた。
ノーブラだった。可愛いおっぱいが見えた。手のひらに収まりそうな小ぶりのおっぱいの
先っちょには、褐色の突起があった。
僕はペロとひと舐めして、両方を順番にちゅうちゅうした。
「あ、はぁ。ダメ。やめて」
抵抗する力が弱くなった。チャンスだ。腰の辺りにぐいっと力を入れる。先っぽのあたりが
ぎゅうっとなるような感触がした。
「痛い」
妹の腰のあたりを掴んでおもいっきり腰を突き上げると、みにゅうという感触がして
チ○コがマ○コ飲み込まれていった。
(以上
>>70 ちんこをまんこに入れる話。 サンプル)
>>119 素晴らしいwktk
継続お願いします。
手加減容赦一切無し、二目と見られぬくらい醜くボコボコって感じで。
129 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/20(土) 04:24:35
>>128 了解しました。
先に受けているリクエストを消化してからになりますので
しばらくお待ちください。
130 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/20(土) 09:14:18
リクエスト
悪堕ち、魔物化(人体改造によるモンスター化orモンスターとの融合どちらでもかまいません)のストーリーを読みたいです。
正義の側の女性たちが改造or悪魔化する話はなかなかなくて・・・是非読みたいです。
最後はやっぱりみんな悪側に堕ちて悪の活動(悪魔なら人間を堕落、怪人なら「悪の組織」の活動)を嬉々としてする姿も込みでお願いします。
>>119 これいいねー、スッとする!
歯も全部叩き折られて、鼻も潰されるのがいいな。
痛みのあまり失禁・脱糞、全員揃って丸坊主にされ裸で土下座させられ
そのまま繁華街を
「皆様にご迷惑おかけしまして申し訳ありません!」
「世の中のゴミです!すいませんでした!」
とか叫びながら歩かされ、群衆に輪姦されるとかいいな。
あくまでやられるのはDQN限定で!
過激な正義の味方がみたい。
最近のはみんな手ぬるくてすっきりしないから
132 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/20(土) 12:05:38
>>130 エロパロ板いけ。
「洗脳」で(鍵括弧はいらないけど)検索、携帯なら一通り見てけばある。
>>99 ( ^e^)<ありがとうございます! ダンジョンズ&ドラゴンズというかテーブルトークRPGっぽい古き良き?
RPGっぽい展開であればいいです と言いますか、作者さんの描いてるのが見事マッチしてるので
気になさらなくていいですよ
( ;‘e‘)<面白いので継続をお願い致します 文章の長さも今くらいでお願いします
とりあえず追加要素は現在ありません のんびり待たせてもらいますから執筆速度は無理に早くなくても結構ですよ
>>130 了解しました。
しばらくお待ちください。
>>131 なるべく過激になるよう頑張ります。
>>133 気を使っていただいてありがとうございます。
マイペースを維持しつつも少しでも早く書けるように
頑張る所存です。
136 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/20(土) 13:51:28
>>132行ったけど魔物化・改造系のSSはほとんど無かったのでここにきました。
ほとんど最後の希望なんです・・・
>>ありがとうございます。
のんびりと待たせていただきます。
137 :
132:2006/05/21(日) 01:43:08
>>85 お題:北方謙三作品に出てくるような漢が主人公の熱い話。
以下サンプルです。
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139 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/22(月) 14:01:08
声をかけたのは女の方からだった。
場末のバー。
黄ばんだような照明が店内の装飾をよけい貧相なものに感じさせた。
学生アルバイトのような若いバーテンが黙々とグラスを拭いている。
周囲に全く無関心で天国の入り口でも探しているような目つきで
グラスを見つめていた。
放っておけばこの世の終わりまでグラスを拭き続けていそうだ。
外では激しい雨が降っている。
その雨音に耳を傾けながら私は安物のウィスキーをちびちびと
飲んでいた。
「なんだか不機嫌そうね」
背中から女の声が聞こえた。
振り向いて私は少しばかり衝撃を覚えた。
美しい女だった。
しかもただ、美しいだけではない。
そこに立っているだけで男を虜にするような妖艶さを兼ね備えていた。
「ぶつけ所のない怒りを押さえこんでいるようなそんな顔をしてる」
年の頃は27,8だろうか。
だが、その白い肌は10代のように若々しく、逆に物腰は天寿の
半分以上を通過したような落ち着きを感じさせた。
「よけいなお世話だ、とでも言うべきかな」
苦虫をつぶしたような顔をして言ったつもりだったが、その声は
自分でも意外なほど柔らかなものになっていた。
「ごめんなさい。ちょっと時間をもてあましてたものだから」
要は暇つぶしの相手をしろと言っているわけだが腹は立たなかった。
「お隣いいかしら」
「ああ」
女は止まり木の上に優雅に腰を下ろす。
場末のバーにはいかにも不釣合いな女だった。
いつの間にかグラスを拭く手を止め、呆けた顔で女を見つめていた
バーテンは彼女からリキュールを頼まれると背筋を伸ばし、まるで
別人のように自分の職務に打ち込みはじめた。
140 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/22(月) 14:02:00
「サラリーマンじゃないわよね?雰囲気で分かるわ」
「フリーのライターをやってる。色んな所を飛び回って取材をしてそれを
原稿にまとめて出版社に売り込む。そんな職業だ」
「なんだか大変そうなお仕事ね」
芝居じみた喋り方をする女だった。だが、それが板についていて
少しも不自然でない。
「確かに大変だが、好きでやってる仕事なんでね。それを苦痛に
思ったことはない」
「じゃあ、不機嫌だったのは仕事のせいじゃないのね」
女は口元にかすかな微笑を浮かべて言った。
バーテンがリキュールの入ったグラスをうやうやしく差し出すと
その微笑をたたえたまま、ありがとうと言った。
「実は女にふられた」
「あら、可愛そう」
事実は逆だ。
別れ話を切り出したのは私の方だった。
そもそも別れ話というほどのものでもない。
時が来たからさよならを言っただけ。
少なくとも私にとってはそれだけのことだった。
私は遊びだったし、女もそうだろうと思いこんでいたのだ。
職業柄、いろんな女を見てきた。
取材活動の過程で男と女の愁嘆場に居合せたことも1度や
2度ではない。
遊びの女と本気の女はひと目で分かると自負していた。
だが、彼女は本気だった。
恨み言こそ言わなかったが、私の言葉にひどく傷ついていた。
141 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/22(月) 14:03:21
「女を恨んでいるわけじゃない。彼女の気持ちを何も分かって
いなかった自分に腹を立ててたんだ」
まるで世界の終わりを告げられたような彼女の顔が忘れられない。
愛してはいなかったが、好意を持つに十分な女だった。
「人の気持ちなんて簡単に分かるものじゃないわ。自分の
気持ちですら本当に分かっているかあやしいものよ。
でも、だからこそ面白いんだわ」
私にとってそんな一般論は無意味だった。
無意味ではあるが彼女の口からそれを聞くとなんとなく美しい
響きに聞こえた。
「あんた、名前は?」
「亜紀よ。亜鉛の亜に紀州の紀で亜紀。あなたは?」
私が自分の名前を告げると彼女はクスクスと笑った。
「ずいぶんご大層な名前なのね」
「断っておくがペンネームじゃないぞ。正真照明の本名だ」
私の書いた記事は出版社側の意向がないかぎり、すべて
本名で発表しているが、それが本名だと信じている読者は
誰もいない。
「待って。あなたの名前、どこかで聞いたことがあるわ」
亜紀は小首を傾げ、しばらく視線を漂わせていた。
そうした仕草ひとつとっても独特の色香が感じられる。
さきほどまで別れた女のことで気を病んでいたのにもう
別の女に惹かれている。
そんな自分に私は半ば呆れていた。
「暴走族とホームレスの抗争をコラムにして雑誌に連載していた、
そうでしょ?」
「ああ、そんなものも書いてな」
私はそう言いながら彼女に別の意味で興味を覚えた。
142 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/22(月) 14:04:12
確かにその記事を書いたのは事実だが、連載していた雑誌は
とても女性にすすめられるようなものではない。
俗に言う男性誌の中でも極北に属する類のものだ。
少なくとも彼女がその本を本屋のレジに持っていく姿は想像
できない。
「あれはおもしろかったわ。殺伐とした内容なのに語り口が
なんだかユーモラスで。私好きよ、ああいうの」
「そりゃ、どうも」
亜紀はグラスのリキュールを口に含む。
かすかに彼女の喉が動いた。
官能的な動きだった。
「今は何を取材しているの?」
「いくつか平行してやってるが、もうすぐ形になりそうなのが、暴力団
のやつだな。小さな組が広域暴力団の抗争に巻き込まれて潰れそ
うになっているんだ。決着がついたら記事にするつもりだ」
「そんなのばかり取材してるのね」
呆れたように言ったが、その目は微妙な輝きを帯びていた。
私はその輝きの意味を考えることもなく言葉を返す。
「そうでもない。軟派な記事も結構書いている。現代の若者の
風俗とかカリスマデザイナーへのインタビューとか」
「ねえ、そういうの取材するのって怖くない?」
亜紀は私の言葉を無視して質問をする。
143 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/22(月) 14:07:03
「最初は恐怖を感じたこともあるが、慣れてみるとホームレスも
ヤクザも似たようなものだってことが分かってきた。どんな集団
にもいい奴がいて悪い奴がいる。違うのはスタイルだけだ。その
スタイルさえあらかじめ心得ておけば、部外者でいる限りそう危険
はない」
嘘ではないが多少の省略があった。
確かに部外者でいるかぎり危険は少なかったが、本当に自分の
納得いく記事を書こうと思えば部外者の立場から一歩踏み込む
必要がある。
さすがに命を落としそうになった経験はないが多少の危険は
日常茶飯事だった。
ふいにバーの分厚い扉がゆらりと開いた。
外から男が顔を覗かせる。
スーツを着た男だ。
やせた男で一見、サラリーマン風に見えるが、目だけが異様に
ぎらついていた。
欲望、暴力,焦燥。
制御できない情動がこびりついた目だ。
亜紀は男に向かって手を振った。
「それじゃ、連れが来たから」
彼女はあっさりと立ち上がった。
男はこちらを見ていた。
彼女ではなく、私の方をまっすぐに睨んでいた。
友好的でないことは子供にだって分かる、そんな視線だった。
亜紀は男の態度など全く気付かないかのように私を振りかえった。
「名刺、もらってもいいかしら?」
私は懐から名刺を出し、彼女に渡した。
「ありがとう」
亜紀はうれしそうに笑い、それからゆっくりと男の方に歩いていった。
144 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/22(月) 14:08:02
ふたりはカウンターから一番離れたテーブル席に座った。
恋人同士には見えなかった。
彼女は優雅な物腰で何かを喋り続けていたが、男はぽつりぽつりと
言葉を返しているだけだった。
単に無愛想なだけではない。
何か彼女のご機嫌を伺っているようにみえる。
令嬢と忠実な飼い犬。
そんな印象を受けた。
目をぎらつかせた飼主だけに忠実な狂犬だ。
雨は振り続けている。
だが、私は店を後にすることにした。
以上サンプル終了
おぉー、ありがとうございます。そんな感じでお願いします。
146 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/23(火) 03:54:55
147 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/23(火) 17:02:21
出張パンスケのノヴェル書いてくれ
できれば黒パンの
>>147 出張パンスケって出張ヘルスみたいなものなの?
くぐってもよく分からないもんで。
149 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/26(金) 11:29:45
出張パンスケってなんだろうage
sage?
151 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/30(火) 09:28:40
>>96 お題:誰もいないプールでツインテール+スク水の少女が背泳ぎで
5百メートル泳ぐ描写
以下サンプルです。
継続
書き直し
追加要素
新たなリクエスト
などの要望がございましたら
レスをお願いします。
152 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/30(火) 09:29:44
1
暗い闇。
その中にゆっくりと沈んでいくあたし。
両膝を両手で抱き、しばらく沈降に身を任せる。
水深4メートル。
中学校のプールとしては異例の深さだ。
夏休みの午前1時。
完全な静寂の中で体を丸めていると子宮の中で眠っている
ような安らぎを感じる。
やがて浮力が引力を上回り、あたしは浮上を開始する。
水の中で目を開けると淡い光が水面で揺らめいているのが見える。
近づくにつれてその揺らめきは輝きを増し、あたしはそれに向かって
手を伸ばす。
指は水面を突き破り、虚空を掴む。
かすかな風を感じると同時に視界が開けた。
漆黒に浮かぶ満月。
それが世界を蒼く染めている。
水の底は生者が眠る黄泉の国。
月下の地上は死者のさ迷う現世の地獄。
わけもなくそんな言葉が頭に浮かんだ。
あたしは天に向けた左手を後ろに回し、月を見上げたまま泳ぎ出す。
どこかで梟が鳴いている。
「おーい」
誰かがあたしの名前を呼んだような気がした。
153 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/30(火) 09:30:51
2
夜の校舎に灯る光はなかった。
だが差し込む月明かりが廊下を青白く照らし、歩くには不自由は
感じられない。
それでも真夜中の学校独自の不気味さはいささかもやわらぐことは
なく、長い廊下の向こうには何か潜んでいるようななんとも言えない
気配があった。
杉本俊夫はその気配にびくつきながら目的地目指して歩き続けている。
小さな山の頂を削り取って、その上に建てられた学校は夜になると
異様な静けさに包まれる。
自らの足音が異様に大きく響き、歩く者自身の心臓を震え上がらせる。
ようやく中央の階段までたどりついた。
月の明かりが届かず、影に支配されている空間を懐中電灯を灯し、必要
以上の慎重さで上っていく。
足はすくみ、4階に達するのにたっぷり5分は経過した。
階段の隣は図書室になっている。
震える手で俊夫はドアに手をかける。
鍵はかかっていない。
「とーま」
ほとんど泣きそうな声で待ち合わせの人物を探す。
すぐに窓際の人影に気がついた。
俊夫より頭ひとつ大きな少年だ。
ほっと胸を撫で下ろす。
「とーまひどいよ。こんな所で待ち合わせなんて。ぼくがこういうの
苦手なこと、知ってるでしょう」
だが、窓際の少年は返事をしない。
じっと窓の外を見たまま動かない。
154 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/30(火) 09:32:49
「ねえ、とーまったら」
俊夫は不安にかられ、声を上ずらせる。
手を伸ばし、彼の肩に触れると少年はゆっくりと振り返った。
懐中電灯で照らされた顔は真っ赤な液体で濡れていた。
額がざくりと裂け、そこから血がしたたり落ちている。
口の周りには十数匹の蛆虫が付着している。
その顔が俊夫を見つめて笑顔を作る。
壮絶な笑顔だった。
俊夫はこの世のものとは思えないような悲鳴をあげた。
「どうしたんだい、トシ。そんな大きな声を出したらびっくりするじゃ
ないか」
血まみれの少年はのんびりした声で言った。
「と、と、とーま。顔、顔、その顔!」
「顔?・・・ああ・・・」
少年は左の掌を右の拳でぽんと叩いた。
「いや、すまない」
特殊メイクを剥ぎ取り、用意していたおしぼりでトマトケチャップの
血のりを拭う。
理知的で端正な顔があらわになる。
「君が来る前に心霊写真の捏造をしていたんだがね。どうも
出来がよくない。どうしたものか思い悩んでいたところへ
たまたま窓の外に面白いものをみつけてね。いや、驚かせる
つもりはなかったんだがね。メイクのことはすっかり忘れて
いたよ」
「もう、心臓が止まるかと思ったよ」
俊夫は拗ねた顔で少年を睨む。恋人に甘える少女のような
表情だった。
童顔で女顔の俊夫はそんな表情が実によく似合う。
「いや、本当にすまない」
少年はもう一度謝罪の言葉を口にする。
彼はこの中学の同好会のひとつであるオカルト現象認知科学研究会
の会長で名は影雲冬馬
155 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/30(火) 09:33:48
学力、運動神経、ルックスと三拍子そろった完璧超人だが学内で
は変人として有名である。
俊夫は彼の幼馴染であり、オカ研の数少ない会員のひとりである。
冬馬が変人なら俊夫はおこちゃまで、ふたりとも美形ではあるが、
女子の憧れになるようなタイプではない。
だが、いつも一緒に行動しているふたりには独特の雰囲気があり、
一部マニアックな女性とから妙な人気があった。
ふたりはデキているというのが彼女たちの共通した見解だった。
俊夫はむくれた顔をしていたが、きゅうにはっとして冬馬を見る。
「ねえ、捏造って、捏造ってなに?」
「事実でないことをいかにも事実のように作りあげること。捏とは土を
こねるという意味であり、土をこねて形だけ似せたものを作り上げる
所から・・・」
「そうじゃなくって!」
俊夫は冬馬の言葉を遮る。
「どうしていかさま写真なんて撮ってるの?ダメだよ、そんなの」
「いや、今さらダメだと言われてもね。これまで会誌にさんざん
載せてきたわけだからね」
それを聞いて俊夫はぽかんと口を開ける。
オカ研の主な活動は様々なオカルト現象について研究し、それを
まとめたものを月に一度会誌として発表することにある。
幽霊スポットの紹介、ホラー映画レビュー、オカルト現象に関する
論文などが並ぶ中でもっとも評判になっているのが、毎回掲載
される心霊写真である。いずれも学内で撮られたもので窓に
苦しげな顔をした人が映っていたり、同じ女学生の顔が何枚も
続けて歪んでいたりする写真は大いに評判を呼んでいる。
「もしかして今まで撮った写真の中にもイカサマが混じっているの?」
「混じっているのではなく、全部捏造写真だよ」
俊夫は言葉も出ない。
156 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/30(火) 09:36:44
取材と称して冬馬にいろんな場所にひきずりまわされることが常の
彼であったが、思い返してみれば心霊写真撮影の現場に立ち会った
ことは1度もなかった。
「冷静になって考えてみたまえ。同じ学校で毎月、10枚も20枚も
心霊写真が撮られる。そんなことなどあってたまるものかね」
「ぼくを騙していたの?」
「いや、別段、隠すつもりもなかったのだがね・・・」
冬馬は困ったように頭を掻く。
「君があまりに素直に怖がってくれるのが可愛かったものだから」
「かわいいって言うなあああ」
俊夫は頭をかかえた。
「ああっ、どうしよう・・・こんなことばれたら絶対みんなから吊るし
あげだよ」
「その心配はないだろう」
冬馬は平然とした顔で言う。
「これがイカサマ写真などということはみんな了解していることなの
だよ。知った上で楽しんでいる。言わばプロレスのようなものかな。
それを八百長などと呼ぶのはやぼなことでね」
「えっ、プロレスって八百長なの?」
びっくりしたように俊夫が言った。
「いや、君のそのキャラクターは貴重だよ。おっとその話はまた
後にしよう。ともかく窓の外を見たまえ」
冬馬は背を向け、なにやら興味深そうな視線を窓の外に送る。
俊夫は話しをはぐらかされ,しぶしぶという感じで
冬馬の視線を追う。
157 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/30(火) 09:38:30
窓の下、校舎から30メートルほど離れた所にプルーがある。
中学のプールとしては珍しい縦50メートルの長水路だ。
明かりこそついていないが澄んだ空気の中で輝く月がその
プール上で準備体操をする人の姿をはっきりと照らし出して
いた。
俊夫は目を疑った。
スクール水着を身につけたツインテールの少女。
遠くてはっきりとしないが、かなり小柄に見える。
小学生のような印象さえある。
そんな女の子が真夜中のプールでひとり準備体操をしている。
「我が校の七不思議のひとつ、夜になるとプールの中から
聞こえてくる赤ん坊の声、水子の霊と噂されている現象を
実地調査をしようと我々は集まったわけだが・・・」
「初耳だよ、そんなこと」
「どうもあれは幽霊ではないらしい」
スク水着て、黙々と準備体操をしている幽霊がいたらそれはそれで
怖い。
「まさか泳ぐつもりじゃあ・・・」
「もちろん、それ以外考えられまい」
少女は手を伸ばし、互いの指をからませ、腰を支点に上半身を
大きく回し始めた。
「そんな、危険だよ。あのプール、浅い所でも3メートル以上ある
のに。もし足をつりでもしたら」
水泳の授業での飛びこみ時にプールの底に頭をぶつけ、死亡した
事故が問題になったことがあった。
結局、小中学校のプールは飛び込みの際の安全を保障するだけの
水深が確保されていないとして水泳の授業での飛び込みは禁止する
方向へと落ち着いたのだ。
158 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/30(火) 09:39:27
その数年後に開校したこの私立中学の経営者は、よほど飛びこみに
こだわりあったらしく、それならば飛び込んでも危険のないプールを
つくればよいということでこのような深さのプールが建設された。
そのかわり、泳ぎの苦手なものにとってはこのプールの方がよほど
危険だ。
「だからあれだけ入念に準備運動をしているわけだよ。
もうかれこれ30分以上もああしているのだよ」
少女は立ったまま体を折り曲げ、両手を地面につけようとしている。
だが、手の先は地面のはるか上でふるふると震えているばかりで
床から30センチの地点から先に進もうとはしない。
体はかなり固そうである。
今度は腰に両手を当て、後ろに体を反らそうとする。
しかし、反動をつけ、大きく反らそうとしたため、勢いあまってぺたり
と尻餅をついてしまう。
かなり不安をそそる情景である。
「ふむ。運動神経はあまりよろしくなさそうだな」
冬馬が冷静にコメントする。
その横でおろおろする俊夫。
「止めようよ、危険だよ」
「まあ待ちたまえ。こんな時間にこのような行為に及ぶなど
よほどのわけがあるに違いない。それを危険かもしれないと
いう我々の勝手な推測で妨害してもよいものかどうか」
「勝手な推測じゃないよー、誰がどう見たって危険だよ」
そうこう言っている間に少女はプールのスタート台に立った。
後姿では表情は伺えないがなにやら緊張した雰囲気が漂っている。
そのままたっぷりと1分間、少女は水面を見下ろしたまま固まっていた。
やがて唐突に右手を上にあげると声を張り上げた。
静寂に張詰めた空気の中でそれは四階の窓まで届いた。
「瀬能雪那、500メートル背泳ぎ、いきまーす」
159 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/30(火) 09:40:07
幼さの残った舌足らずな声だった。
同時に水の中に飛び込んだ。
背泳ぎだと宣言しているのに前向きでの飛込みだ。
しかも見事な腹打ちだ。
蛙が潰されたような格好。
目が点になる俊夫。
次の瞬間、ばしゃばしゃともがき始める少女。
うろたえて冬馬を見る俊夫。
だが、俊夫は何かを熟慮しているかのようにアゴに手を当て、
少女の行動を静かに見つめていた。
なんとか体勢を立て直し、背泳ぎを始める少女。
スムーズな泳ぎとは言い難い。
左右の腕の振りがアンバランスなのだろう。
真っ直ぐには進まずに左に大きく逸れている。
このままではプールの側面にぶつかってしまいそうだった。
「500メートルと言えばプールを5往復。だがあれなら3往復で
済みそうだ」
冬馬が真面目な声で言った。
160 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/30(火) 09:41:40
3
スタートはスムーズだった。
水の抵抗はほとんど感じられず、あたしは風に乗って滑走する鳥の
ように真っ直ぐに進んでいく。
月を見上げ、ただその1点を見据えたまま腕を振る。
最初の50メートルはあっと言う間だった。
壁の気配を感じ、あたしはうつぶせになって前回転を始める。
水の中に潜った瞬間、闇の中に小さなふたつの光を見た。
夜を闊歩する小動物の目のような光だった。
あたしは水を飲まないようにかすかに口を動かし、微笑む。
恐怖はなかった。
このような場所に建てられた学校のプールには不思議なことが
色々と起こるものだ。
でなければ意味がない。
気分はむしろ高揚している。
あたしは壁を蹴り、次の50メートルに挑戦する。
残り450メートル。
天上に月に視線を戻し、暗い水の中を進み続ける。
161 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/30(火) 09:44:11
4
「あっ、あぶない!」
俊夫は思わず目をつぶる。
危惧した通り、少女は側面の壁にぶつかった。
まだ50メートルの半分にも達していないのにだ。
頭を直撃し、のたうち回る。
見ている方が痛くなりそうだった。
いや、むしろ痛々しい光景と言った方がよい。
しかし、彼女は泳ぐのやめようとしなかった。
両手で頭を押さえながら、片足で壁を蹴る。
反動の効果はほとんどなかったが、ともかく彼女は再び泳ぎ始める。
だが、50メートルを泳いだと勘違いしたのか彼女が向かっている
のは反対の側面の壁だ。
「ああっ、あれじゃあ、いつまで経ってもゴールできないよ」
「いや、そうとも限るまい。見たまえ、プールの側面から側面へと
進んでいるのが、また左に逸れていっている。このまま行くと
今度はうまくプールの対面まで辿り着きそうだ」
あくまでも冷静な口調で冬馬が言う。
以上、サンプル終了。
>>151 ありがとうございます( ´ヮ`)
500メートル泳ぎきってもらいたいので、ぜひとも継続お願いしまつ
泳ぎきった充実感と疲労感の描写シーンまで読んでみたいです
※追加要素です。可能でしたら導入お願いしまつ↓
・泳ぎが得意な、出来のよいライバル役を1名追加で
・そのライバルは雪那の双子の姉or妹
・ラストは姉妹500メートル背泳ぎ対決で〆
・どっちを勝たせるのかはお任せです
163 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/01(木) 10:51:58
>>162 了解しました。
追加要素を盛り込むことで
話がどう変わるか。
自分でも興味深いです。
それではまたしばらくお待ちくださいませ
164 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/01(木) 13:35:01
>>128 >>131 お題: バカギャルが男どもに捕まりボコボコにされる
>>120-123の続きです。
継続
書き直し
追加要素
新たなリクエスト
などの要望がございましたら
レスをお願いします。
165 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/01(木) 13:37:46
一定の距離を保ち、男が立ち止まる。
蹴りの間合いからは遥か遠く、鉄パイプを当てるには一歩届かず。
そういう距離だ。
高い塀を後ろにした私に逃げ場はない。
男は安易に距離を詰めようとしなかった。
鋭い眼光で油断なく私を睨み付けている。
その鉄パイプは一定の間隔で5百円玉ほどの穴が開けられてあった。
軽量化し、攻撃の速度を上げるためだろう。
知能は低そうだが、喧嘩の駆け引きに関しては長けている男だ。
私はそう判断した。
「 蹴りが得意なんだって、あぁ?」
男は不愉快そうに顔をしかめ、唇を狂犬のように歪めた。
「だったらオレのこれとどっちが速いか勝負してみようじゃあねえか」
鉄パイプを軽く振りながら言った。
挑発をしながらも先に手をだそうとはしない。
彼の思考は明白だった。
蹴ってきた足でもブロックした腕でもそこに鉄パイプをぶちこめば
勝負は決まる。
先に手を出し、懐に潜り込まれれば面倒だ。
そう考えているのだろう。
そこには怯えもなければ油断もない。
それに場慣れもしている。
ひとことで言えば強敵だ。
「これは不利だな」
私はぼそりと言った。
「けっ、今さら泣きを入れても遅いぜ」
男は嘲り笑う。
「まあ命までは取らないから安心しな。骨の2,3本と慰謝料の
5百万。それでかんべんしてやらあ」
「どちらも御免こうむるよ。お前らみたいなバカにやるものは
なにひとつない」
私は静かな口調で言った。
166 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/01(木) 13:39:20
「ああっ!?なめんなよ、おっさん。挑発して誘い出そうってん
だろうが、そうはいかねえ」
「いや、そんなつもりはないさ。なにしろお前と戦うのは私じゃない
からな」
「なんだと?」
男の目がすっと細くなる。
「お前の相手はほら、あそこにいるじゃないか」
私はアゴをしゃくって後ろを見るように促した。
さすがに慌てて振り向くほど男は愚かではなかった。
油断なく私を見ながら2歩、3歩と距離を取り、それからようやく
背後を確かめる。
路地と路地とが交差する辺りにスーツを着た男が立っていた。
若い男だ。
笑顔の似合いそうな爽やかな雰囲気をまとった顔立ち。
典型的な好青年。
だがそれだけに右手に警棒を握っている事実が異様な印象を
与えていた。
「あんだ、てめえは!!」
男が吠えた。
「悪党どもに名乗る名はないが、あえて名乗ろう。
道本敦、23歳。正義の味方だ」
青年は真顔でそう言った。
ふざけた若造だが、いざという時には頼りになる私の相棒だ。
「てめえ」
男が私の方を振り返り、低い声で唸る。
「安心しろ。私を手は出さん。鉄パイプと警棒でのタイマン勝負。
バンディはなしだろ?」
私は塀にもたれかかり、腕組みをした。
実際、敦が本気になれば私の出番などあるまい。
武器を手にした時の実力は私などより数段上だ。
167 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/01(木) 13:40:37
「けっ」
男は唾を吐く。
その余裕が命取りとばかりに唇を歪めて笑う。
敦は無造作に男に向かって歩いていた。
男も間合いを図りながらゆっくりと敦に近づいていく。
距離が縮まるにつれて緊張が高まっていく。
さきほど男に平手打ちをくらった少女がよろよろと走り出した。
緊張に耐えきれず、逃げ出そうとしたのだ。
「悪滅!」
敦はひと息で少女との距離を詰め、そう叫びながら彼女の腹に
警棒を叩き込んだ。
「ぐえ!」
少女は首を絞められたニワトリのような声を洩らし、その場に崩れ
落ちる。
男はその隙を見逃さなかった。
少女が地面に膝をついた時にはすでに間合いに入っていた。
彼に対して横を向いている敦の脇腹に男はフェンシングのような
格好で鉄パイプを突き出した。
相手の間合いの外からの攻撃。
一瞬の虚をついた文句なしの奇襲攻撃だ。
だが、相手が悪かった。
敦は視線を男に移すと警棒をすっと前に出した。
なんでもない動きだった。
しかし、警棒と交錯した鉄パイプは大きく軌道を歪め、
敦の体から逸れていく。
バランスを崩した男が前のめりになる。
隙だらけの肉体が警棒の間合いに差し出された。
敦は警棒を振り下ろし、男の頭頂部に叩きつける。
男が膝から崩れ落ちるのと少女がアスファルトの上に
胃液の混じった大量のパスタをぶちまけたのは
ほとんど同時だった。
168 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/01(木) 13:41:32
それで勝負は終わり。
寒気すらするほどの腕前だ。
こいつが仲間でいてくれてよかったと心の底から思う。
敦は警棒を持った手をぶらりと下に降ろし、あたりの様子を
確認する。
鼻血を流し、息も絶え絶えの少女。
自分の吐いたゲロの中でうずくまるもうひとりの少女。
そして彼の足元でぴくりとも動かない男。
唯一五体満足の3番目の少女は尻餅をつき、小刻みに
震えている。
完全に血の気が引き、顔は蝋人形のように白くなっている。
「おやっさん、ついでにこいつもやっちゃいましょうか?」
敦は私の方を向いてのんびりした口調で言う。
それを聞いた少女がびくりと肩を振るわせる。
「いや、後にしよう。人気がないと言っても人通りが全く
ないわけじゃないからな。続きは場所を変えてからだ」
「それじゃあ、車を回しますね」
そう言って敦は携帯電話を取り出した。
「ああ、弥子ちゃん。予定通り車をお願い。うん、場所の
変更はないから。うんうん。それじゃ、よろしく」
簡潔に用件だけを言って電話を切る。
「3分で着くそうです」
敦の答えに私は静かに頷いた。
169 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/01(木) 13:43:53
「お、おじさん、お願い許して。あたし、オヤジ狩りなんて嫌だって
言ったのにユカとキミカがどうしてもやるって言うから。付き合い
悪いとユカ、機嫌が悪くなるし、キミカの彼はすぐにキレるし、
それでそれで、あたし本当は嫌だったのに・・・・」
少女は涙声で空虚な言葉を吐き続ける。
「このオヤジ、マジムカツクって言ったのは確か君だったね」
私がそう言うと少女の口から言葉が消えた。
すがるような目で私を見、金魚のようにぱくぱくと唇を上下させた。
「なに心配しなくてもちょっとしたドライブを楽しんでもらうだけだ。
その後、ある場所に行っておしゃべりを楽しんで朝になったら家に
帰る。ただそれだけだ。大人しくしてくれればこちらとしても助かるが
な。もし暴れるようだと実力で黙らせないといけない。そうなると」
私は深いため息をついてみせる。
「いや、よそう。年頃の娘を怖がらせるのは私の趣味じゃない」
少女は首筋に氷を当てられたかのように大きく身震いをした。
第2回 了。
170 :
訂正:2006/06/01(木) 13:48:29
>>165 ×蹴りが得意なんだって
○空手が得意なんだって
>>164 イイヨイイヨー!!
気持ちいいね。
調子こいた女を懲らしめる正義の味方最高!
更に過激な続きお願いします。
>>165-169 最高。
円光女や貢がせ女、フェミ女なんかもターゲットに
シリーズ化きぼん
○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○
このレスをみたあなたは・・・3日から7日に
ラッキーなことが起きるでしょう。片思いの人と両思いになったり
成績や順位が上ったりetc...でもこのレスをコピペして別々のスレに
5個貼り付けてください。貼り付けなかったら今あなたが1番起きて
ほしくないことが起きてしまうでしょう。
コピペするかしないかはあなた次第...
○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○
>>172 それいいね。
援交ギャル、男を騙して貢がせまくりのキャバ嬢、バリバリキャリアウーマンのフェミ女…
やってほしいようなクズ女はいくらでもいるな、悲しいことに。
ぜひ正義の味方シリーズ、見たい。
175 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/02(金) 09:33:53
>>171-172 >>174 レスありがとうございます。
とりあえず現行の話を継続しますので、
シリーズ化に関しましては、
次はこういう話を書いてほしいという形で
リクエストしていただければ対応したいと思います。
>>164 同情の余地の一切無いような悪女描写でお願いします。
その方が痛快
177 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/03(土) 11:14:21
リクエスト
ゲッターロボとマジンガーZが共闘する小説を書いて下さい。
>>178 すみません。
版権モノは個人的にパスしたいのですが・・・。
ゲッターロボとマジンガ−Zをアレンジしたオリジナルロボで
いかがでしょうか?
うん
では
ゲッターロボ→ケッターロホ
マジンガーZ→マシンカーZ
と言うのではダメですか?
>>182 それではとりあえずサンプルを書きますので
方向性が違っていれば書き直しという形でいきたいと思います。
しばらくお待ちください。
宜しくお願いします。
なお、参考までに他のロボ例も羅列しておきます。
グレートマジンガー→クレートマシンカー
鋼鉄ジーグ→鋼鉄シーク
ガンダム→ダムガン(カンタムだとクレヨンしんちゃんになるから)
コン・バトラーV→コン・ハトラーA
マクロス→マグロズ
エヴァンゲリオン→エウァンケリオン
勇者ライディーン→勇者ライティーン
勇者王ガオガイガー→勇者王カオカイカー
大空魔竜ガイキング→滞空魔竜カイキンク
濁音抜きに固執しなくてもw
イブ(・)エンジェリオンとかグレイトマシンガーとかでいいんじゃねぇ?剛鉄ジェイクとか。
186 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/07(水) 14:47:50
>>130 お題:正義の側の女性たちが改造or悪魔化する話
以下サンプルです。
継続
書き直し
追加要素
新たなリクエスト
などの要望がございましたら
レスをお願いします。
人気が途絶えた。
生ぬるい空気が頬を撫でる。
燐香の背中に冷たい感触が駆け抜けた。
「リン・・・」
唯は緊張した顔を燐香に向ける。
「ええ、間違いおまへんな。ヘルズブレスフェノミナや。
それもかなりの規模のようやね」
燐香の優しげな瞳が鋭いものに代わる。
つい先ほどまで公園は親子連れの姿で賑わっていた。
他にも犬を連れた老人や暇を持て余した学生など、視界に入る
だけで20人以上の人間が確認できた。
だが、奇怪な声を発して飛ぶ、大鴉に気を取られたほんの数秒の
間にそれらの人間は姿を消していた。
その現象は公園内に留まらない。
隣接する高校から聞こえていたクラブ活動の賑わいも大通りを走る
車の音も今は静寂にとって代わられている。
187 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/07(水) 14:50:30
ヘルズブレスフェノミナ。
現世が異世界と交わる現象。
異世界の名は地獄。
悪魔がこの世に生を受ける瞬間である。
「だけど私、何の予兆も感じなかったよ」
16歳の少女は小首を傾げる。
唯の言葉に燐香も頷く。
「ウチもや。それに人の気配が完全に消えているというのも変や。
少なくともウチの五感が届く範囲には誰もおらへん」
現世と異世界の交錯する際、多くの人間はその交わりから弾き
飛ばされ、現象の外へと強制移動させられるが、数人から時には
数十人の人間がこの世界に取り残される。
それが悪魔が現世定着に必要な贄となる。
半径300メートルの円の中に少なくとも7人以上の生贄。
それがヘルズブレスフェノミナの平均的な規模である。
7人未満の生贄では悪魔は現世定着することは出来ない。
そして燐香の超感覚は半径2キロ以内の生きとし者の気配を
完全に捉えることができる。
その彼女が人の気配を全く探知できないのだ。
ということはこのヘルズブレスフェノミナはとんでもない規模の
大きさだということになる。
一般に規模が大きければ大きいほど誕生する悪魔の力は
強大だとされている。
「だけど今まで半径7百メートル以上のヘルブレスは確認されて
いなんでしょ?」
「あるいは贄なしでヘルブレスが形成されたのか。だとしても
2キロ以上。規格外には違いないようやね。それにもうひとつ。
ウチらはヘルブレスに侵入したわけやない。迷い込んだや。
するとウチら自身が生贄に選ばれたということも考えられるえ」
唯が息を飲む。
「六使徒天女が悪魔の贄に?まさかそんなこと・・・」
188 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/07(水) 15:00:47
「今、それについて議論している間はあらへん。とは言え闇雲に
捜索するには広すぎるわな」
燐香は辺りを見まわして言う。
「そやな、こうしよかこのまま南に突っ切って悪魔に遭遇すれば殲滅、
贄人がいれば保護。何事もなければそのままヘルブレスを
脱出。外から悪魔の移動ポイントをサーチした後に再度再突入。
それでええなかな?」
「わかった」
唯が頷いた。
刹那、ふたりは走り出した。
常人の出せる速度ではない。
それは草原で狩りをする猫科動物の全力疾走に匹敵した。
南北に伸びるアスファルトの道を彼女たちは一心にかける。
わずか3分で4キロ近い距離を走破した。
だが、なにも変化はない。
ただ静寂の街並みが続くばかりだ。
「リン、待ってよ!」
唯はたまらず叫んだ。
ふたりは無人となった駅前広場で立ち止まる。
「いくらなんでも変だよ。これだけ移動しても何の気配もないし、
現世との境界領域も感知できないなんて」
そもそもヘルズブレスフェノミナは悪魔が人を狩るための場で
ある。
そこで悪魔は人を襲い食らう。
見た目は文字通り、人の肉体を口らしき穴から体内に取り入れて
いるように見えるが、実際はその時、人から発する恐怖と絶望の
感情をエネルギーとして還元しているのである。
したがって死体を食らっても意味はない。
より多くの恐怖を取り入れることができるほど悪魔の現世での力は
強大となる。
189 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/07(水) 15:01:35
ただそこで問題となるのが、どういう構造であるかは未だ不明だが、
その空間に閉じ込められるこの出来る人間の数には制限があると
いうことだ。
標準的と言われる半径300メートルのヘルブレスフェノミナでは
10人以上の人間を閉じこめることはできない。
だが、観測史上最大の半径700メートルのヘルブレスフェノミナには
50人以上の人間が閉じ込められたことが分かっている。
閉じ込められることのできる人間の数はヘルブレスフェノミナの
大きさに比例するというのが現在の定説である。
それが半径6キロ以上となると計算上、3,000人以上の人間を
閉じこめることが出来るのである。
そこで誕生する悪魔は想像するだけでも身の毛がよだつ代物だ。
しかし、問題がある。
1123秒。
それが、現世と地獄との狭間にヘルブレスフェノミナと呼ばれる空間を
維持できる時間である。
この時間は空間の大きさにかかわらず常に一定である。
その限られた時間で3,000人の人間全てを襲うことが出来るとは
思えない。
例えば、空間内の人を殲滅するというだけであれば、強大な力を持つ
悪魔なら例えそれが1万人であろうとも可能かもしれない。
だが、食らうという行為でしか悪魔はこの世に生を受けることは
できないのである。
過去最大である700メートル50人という数字はそれが1123秒の
間に食らうことのできる限界値を示しており、実際その時も悪魔が
食いきれなかったために6人の人間が生き残った。
したがってそれ以上大きな空間は全く無意味だ。
第一、この空間には2,000人どころかひとりの人の気配もしない。
「確かに何もかも変どすな。まるでウチらだけを残して世界全体が
ヘルブレスに包まれてしまったようや」
190 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/07(水) 15:02:44
「痛っ!」
ふいに唯が頭を押さえてうめき声を洩らす。
強大な悪意が彼女の頭の中に注ぎ込まれた。
処理できない負の感情が痛みとなって彼女を襲う。
「おいでなすったようやね」
燐香も悪魔の存在を感知し、不敵な笑みを洩らす。
「それにしてもレディをこんなに焦らすとは、どんな大物さんなんやろね」
上空で鴉が鳴いた。
ふたりは、同時に空を見上げる。
だが、そこには青空が広がるばかりで動くものは何もない。
地上の目を移すと駅の構内にいつの間に電車が停まっている。
ドアが開く。
中から人々が現れる。
サラリーマン、OL、親子連れ、杖をついた老人。
少なくとも首から下はそのように見える。
だが、その上にはすべて黒い羽毛に包まれた鴉の頭が載っている。
「そんな、そんな・・・」
唯がうめくように言う。
ひとつのヘルブレスフェノミナに現れるの悪魔は常に1体。
これもまた定説である。
わずかながら2体の悪魔が同時に現れた事例も報告されてはいるが、
その時はいずれも互いが取り入れた恐怖の感情が干渉し合い受肉に
失敗している。
悪魔は人を貪り食らい、その体内を恐怖で満たすと最後に生き残った
人間の恐怖と同調し、その肉体を乗っ取ることによって現世に定着
する。
それが受肉と呼ばれる行為である。
ところが2体の悪魔が現れた時は、生き残ったふたりの人間をそれぞれが
乗っ取ろうとしたのだが、互いの悪魔が発する恐怖が乱れを呼び、受肉の
と同時に自滅した。
それを目撃していた六使徒天女の証言によると人間と同一化した
2体の悪魔は金切り声を上げて狂い死にしたそうである。
191 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/07(水) 15:03:32
しかし、燐香と唯の目の前に現れたのは2体どころではない。
百体を越える悪魔である。
「どうやら最初からウチらが目的やったようやね」
「なに?なんのこと?」
唯がかすれた声で言う。
唇を蒼くして震えている。
「こいつらはなから現世定着なんてする気はないんよ。六使徒天女を
倒すために自滅覚悟で降臨したきたらしいわ」
一度降臨した悪魔は2度と地獄へと戻ることは出来ない。
ヘルブレスフェノミナが消える前に受肉しないと滅んでしまう。
彼らは自分の死と引き換えに彼女たちを倒しにきた特攻部隊だと
燐香は言っているのである。
「この異常に大きなヘルブレスはな、人を閉じこめるためのものやない。
悪魔が多数同時に降臨するために必要な空間やったわけや」
「悪魔が自己犠牲?とても信じられないよ」
「それだけウチらが敵に評価されているということや。光栄の
いたりやね」
ランドセルを背負った鴉頭が燐香の元に駆けより、飛び上がる。
振り上げた右手には肉食獣のような爪が伸びている。
彼女の頭めがけて振り下ろされたそれを燐香は紙一重でかわし、
逆に悪魔の腹部に蹴りを叩き込む。
小さな体が5メートル後ろに吹き飛び、コンクリートの地面に頭を
打ち付けた。
だが、悪魔はなにごともなかったように起き上がる。
燐香の顔をじっと見、鴉のくちばしからおぞましい鳴き声を発した。
「神よ我に力を・・・」
燐香は胸に右手を当て小さく呟いた。
次の瞬間、彼女は白い光に包まれていた。
その光に悪魔たちはひるみ半歩後づさる。
光が消えた後、隣香はオレンジ色の法衣にその身を包んでいた。
神の力を行使する六使徒天女の戦闘形態である。
192 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/07(水) 15:04:36
ちらりと横を見ると唯もすでに変化を終えている。
彼女の法衣の色は薄桃色。
それぞれの能力に応じて法衣の色は様々である。
「それじゃあ、いくえ」
「う、うん」
唯は自信なさげにうなずいた。
無理もないと燐香は思う。
彼女は実戦経験が浅い。
それに前の戦いであやうく命を落としかけているのだ。
このような状況で怯えるなという方が無理だろう。
燐香は唯の手を握った。
「何も心配することあらへん。あんたは自分の身だけ守っとたらええ。
あとはウチがなんとかするから」
唯は燐香の手を握り返す。
「ありがとう」
唯はかすかに口元に笑みを浮かべた。
「大丈夫だよ。あたし戦えるから」
燐香が微笑み返す。
「それはなによりや。けど、ほんまに無理する必要はあらへん。
自分の身を第一にな」
唯がこくりと頷く。
「それじゃあ、改めて・・・」
燐香は周囲を見渡した。
彼女たちはすでに悪魔たちに囲まれている。
「戦闘開始といこか」
燐香が右手を振る。法衣の先から白い布が伸び、それが刃となって
鴉の頭を切り落した。
193 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/07(水) 15:07:06
そのまま彼女は回転する。左からも布が伸び、たちまち10体あまりの
悪魔の頭が切り落されていた。
「どないしましたん?手応えがなさすぎとちゃいますか」
燐香は見下すような目で鴉たちを見た。
悪魔とひとことで言ってもさまざまである。
ここに降臨してきた悪魔たちは彼らの中でも最下級のクラスの
なのだろう。行動パターンが均一で個性というものがない。
知性が感じられないのは受肉前の悪魔に共通する特徴だが、
それでも上級悪魔には独特の威厳が備わっており、目前の
者を威圧する。
彼女の前の群はそれが欠落している。ただ醜悪なだけだ。
鴉の悪魔は動きを止めた彼女を隙を作ったとみなし、襲いかかる。
左右の布が螺旋を描く。
燐香が両腕を交差させると螺旋が弾け、風が舞い上がる。
カマイタチが悪魔を襲い、五体を分断する。
わずか30秒の間に悪魔の群はその3分の1を失っていた。
難敵を前に攻めあぐねる彼らは燐香の攻撃範囲の外に逃れていた
唯にその目標を変えた。
3体の悪魔が唯に襲いかかる。
ひらひらと何かが悪魔の周囲を舞っていた。
桜の花びらである。
それに触れた瞬間、彼らは肌から青い血が噴き出した。
花弁は攻撃目標に触れた瞬間、弾け、爆発する。
何百という花弁が空を舞い、襲い掛かる悪魔たちを爆撃する。
だが、それは燐香が放つ攻撃ほどには破壊力はない。
傷を負いながらも突進してくる悪魔。
唯は懐から取り出した槌矛と呼ばれる武器で悪魔の頭を殴打する。
悪魔は崩れ落ち、アスファルトの上で痙攣を始める。
194 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/07(水) 15:08:28
2体目が突撃する。
唯は左の掌を悪魔の目前にかざす。
閃光が放たれた。
視界を失い、鴉の叫びを上げる悪魔。
それを再び殴打する唯。
だが、3体目の迎撃は間に合わなかった。
爪で肩を切り裂かれ、法衣に血を滲ませる。
思わず傷に手をやった瞬間、悪魔のくちばしが唯の喉元を襲う。
反撃のすべもなく、唯が目を見開いた時、悪魔の首が飛んだ。
「危機一髪やな」
顔を蒼い血に染め、笑みを浮かべる隣香。
唯をかばうようにその前に立つ。
「さて」
燐香は悪魔の一体一体をゆっくりとなでるように見た。
「少しは骨のあるところ見せてもらいましょうか」
燐香は一歩足を前に踏み出した。
以上、サンプル終了
>>165-169 これは気持ちいいね。
五体満足女だけでなく
ゲロ女も鼻血女も連行きぼん
198 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/12(月) 10:50:47
sage
戦闘用巨大女性型ロボ(ビューナスAみたいなの)と女子高生ヒロインが主人公のスーパーロボット戦闘モノが読みたいのですが・・・
よろしくお願いします
200 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/13(火) 11:50:41
>>199 了解しました。
ただし、最近忙しくて執筆の方が遅れていますので
時間の方は少しかかるかもしれませんが・・・。
お題:黄昏と異能と愛と
202 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/16(金) 09:36:47
203 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/16(金) 16:08:27
よいわ
204 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/16(金) 21:13:02
今更だけど、
>>95までの話はあれで完結?
好きだから、もし続編があったら読みたいなぁ
205 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/17(土) 00:33:21
>>204 ありがとうございます。
続きはリクエストがあれば書くようにしてますので
ご希望があれば続けていきますよ。
この所、リクエストがたまりがちなので
もう少しペースを上げて頑張っていきたいと思います。
206 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/17(土) 03:45:26
ブレードランナーのような小説
主人公は女で賞金稼ぎか殺し屋
ポイントは雨が降りしきる超高層都市とネオンの描写
どなたかお願いします
207 :
204:2006/06/17(土) 03:49:11
>>205 うわー本当?ε=(゜∀゜*)
ありがとう。楽しみだー
今一気にリクエスト出されてるから大変でしょうし、いつになってもオケですよ。
作家さんの負担にならないペースでおねがいします〜
208 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/17(土) 11:35:25
209 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/17(土) 11:36:05
>>204 今でも夢を追いかけている元同級生の女の子
>>206 ブレイドランナーのような小説
おお、盛況だw
もし、あまりにもリクエストが増えるようだとお題の融合というのを
考えています。
例えばゲッターロボとマジンガ−Zの共闘している所に現れる
巨大女性型ロボに載った女子高生とか(今出ているリクエスト
に関しては個別に執筆していきますが)
他にも執筆してみたいという方がいらっしゃいましたら
よろしくお願いしますね。
それでは。
ここ、書き手さんとしては練習スレだよな?
だったら初めから「先着五個まで受け付け」みたいに決めといては?
勢いだけで大量に書いても上達しない気がする。
色んなとこ見直したり指摘してもらったりしないと、板書に必死で内容聞いてない授業みたくなるんじゃ?
211 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/17(土) 18:04:09
>>210 まあ全部書かなければいけないという決まりは別になくて
どれを書くかは書き手の自由なんだけどね。
>>211 まあそうだけど、現在の書き手さん、全部受ける気っぽいしw
>>210-212 結果として練習という側面もありますが、
まず最初に、リクエストをすればどんな話でも読める場を
作りたいという気持ちがあったもので。
そのためにはもっと書き手が必要なわけですけど、
そう簡単には増えないことは分かっているので、それまでは
なんとか全員のリクエストに応えていこうと思っています。
ただ、これ以上リクエストが増え続けていくと物理的に
不可能になるのは明らかなので、その場合は上にも
書いたように複数のお題を使ってひとつの話を作るような
書く量を減らす工夫をしていく予定です。
214 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/18(日) 13:58:07
>>133 お題:ダンジョンズ&ドラゴンズのような西洋RPG
>>101-110の続きです。
継続
書き直し
追加要素
新たなリクエスト
などの要望がございましたら
レスをお願いします。
215 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/18(日) 14:01:58
第36階層
ロマンスグレーの男だった。
年は60過ぎぐらいだろうか。
鷲鼻と鋭い目。
固く結ばれた唇。
強い意志を感じさせる威厳に満ちた顔立ちをしている。
その顔がぽっかりと闇の上に浮かんでいる。
いや、そうではない。
男は黒いマントに身を包んでいた。
中に何か詰め物でもしているかのようにマントは中から大きく
膨れ上がっている。
その上から顔だけが出ている。
黒いマントは薄闇に溶けこみ、まるで顔だけが空に浮かんでいる
ように見えた。
顔の高さから判断して男は足元の岩に腰をかけていると思われた。
男は無表情な蝋人形のようだ。
1点を見据え、微動すらしない。
時が過ぎていく。
1分、2分、3分、4分
1時間、2時間、3日、4日、1週間。
しかし、男の表情に変化はなく、辺りの光景も精密に描かれた
絵画のごとくその構図を寸分たがわず維持していた。
埃さえ舞わぬ凍てついた世界。
そのまま1ヶ月が過ぎた。
気配がした。
かすかな空気の震え。
足音。
男の眼球がわずかに動き、近づく人影を捉えた。
216 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/18(日) 14:02:42
若い男だった。
痩身だがひ弱な印象はない。
彫像のように美しい顔が深い知性を湛えている。
頬と右腕、それに両足の数ヶ所に傷を負い、血を滲ませていた。
彼はまっすぐに男の元に近づき、10メートルほど離れた地点で
立ち止まった。
片膝と右の拳を地面につき、顔を伏せた。
「閣下、命に従いただ今参上いたしました」
「カリウスか」
男−ルビュス王国将軍、クルーベンは静かな声で言った。
「遅参いたしましたこと申し開きの言葉もありません」
若者ーカリウスの声もまた淡々としたものだった。
「よい。無謀な作戦であったことはわし自身よく分かっておる。
無尽宮を攻略しようとするならまず詳細な調査を行い、精密な
戦略を練らねば自殺行為だというそなたの進言、もっともであった」
クルーベンは言葉を切り、カリウスを見た。
彼は顔を伏せたまま次の言葉を待っている。
「わしはそなたを斬るつもりだった。いかに正当な主張であろうと
勅命に背き、姿を消すなど許されざることだからだ。だが・・・
今となってはそのような考え自体ひどく虚しいものに思える。
部下たちの悲鳴が耳から離れないのだよ。今まで戦で多くの者の
死に立ち会ってきたが、あれほどまで人の尊厳を踏みにじる死を
見たのは初めての体験だった」
無表情だった顔に感情の色が混じる。
鎮痛と諦観の入り混じった面持ち。
ふと思い出したように彼は尋ねる。
「陛下はご健在か」
217 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/18(日) 14:04:12
「半月前に崩御なされました」
顔を伏したままカリウスはただ簡潔に答えた。
「そうか」
彼の吐く息は重い。
「わかってはいたのだ。あの時、すでに陛下は正気ではなかった。
真に忠臣たらんとすれば自らの命を賭してでも諌言すべきであった。
だが、わしは陛下が狂われた訳も残された天寿があとわずかなこと
も知っておった。その陛下に否とは言えなかった。なんとか陛下の
望みをかなえて差し上げたかったのだ」
抑制の効いた彼の声にわずかに熱がこもる。
「だが、その結果がこのざまだ。3千の部下はすべて怪物の餌と
なり、わしは無尽宮に魅入られ動くこともままならぬ。そなたは
幾人の率いてここまで来たのだ」
「二百でございます、閣下」
「二百か」
クルーベンは嘆息した。
「やはりそなたは天才軍師よ。わずか二百の兵でここまでたどり
着くとはな。そなたが同行していればもしや最深層までたどり
着けたかも知れぬと思うのはわしの欲目であるかの」
「欲目でございましょう。無尽宮はそのような甘いものでは
ございません。私とてここにたどり着くまでに部下のすべてを
失いました。それは閣下と同じでございます。違うのは閣下は
部下を人として考え、私は部下を道具として考えている。ただ、
それだけでございます」
「部下を道具に・・・」
クルーベンは眉をひそめる。目の前の若者の意外な発言に
戸惑っているようにも見える。
218 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/18(日) 14:05:12
「確かに閣下は人に対して厳格な一面がおありですが、同時に
お優しさもお持ちです。しかし、私は兵を戦場における道具としか
考えておりません。いかに効率良く兵を犠牲にするかによって
勝利の道筋を探りあてているのです。今回の探索におきましても
二百の兵を犠牲にするのは最初から織り込みずみでした。目的
以外のすべての事象を手段として割り切っているからこそ最小の
犠牲で目的へと到達できるのでございます」
カリウスの答弁にクルーベンは沈黙でそれに応えた。
「私がこのたびの出征にに反対したのも単に兵の犠牲を憂慮して
のことではございません。その犠牲が全くもってなにものも生み
出さないからでございます。無益な浪費、それは私にとって絶え
難きことなのです」
「本心からそう申しといるのか」
わずかに怒りの込められた声。
「嘘偽りなき、これが私の本意でございます」
カリウスはそれに気付かぬように涼しげな声を返す。
クルーベンは自らの記憶をまさぐり、時折いらだちさえ覚えるほどに
穏健派の軍師と目の前の若者をひとつに重ね合わせようとする。
なんとも収まりの悪い違和感があった。
「まったく人とは分からぬものよ」
つぶやくように言った。
「わしは今日までそなたを人道主義者だと思っておった」
カリウスは苦笑を浮かべる。
「人道主義者の軍師など無能者と同義です。私が人道主義者に
見えたとすれば、それは私の軍略と人道主義的な方向性が
たまたま合致していたに過ぎません」
219 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/18(日) 14:07:44
「ならばそなたはなぜここに来た」
クルーベンは若者に問う。
「ひと月以上も遅参し、よもや、救助増援の類ではあるまい。
二百の兵を犠牲にしてここまでやってきたそなたの目的はなんだ」
「わかりませぬか」
「わかろうはずもあるまい」
「簡単なことでございます。無謀な出征に反対した私がここにいる
ということは無謀が無謀でなくなった故。この無尽宮の攻略の理を
見出した故でございます」
クルーベンの顔にありありと疑念の表情が浮かぶ。
「兵を失い、それで攻略と申すか」
「そうこれは攻略のための損失です」
「理解しがたいな。兵を失えばそこには虚無と恐怖しかのこらぬでは
ないか」
「その恐怖の根源はなんです」
「むろんここに巣食う怪物たちの存在だ」
「それでは、その怪物たちを手なずけることができるとすればどうです」
「まさか」
クルーベンはすでにカリウスへの不審を隠そうともしない。
「そのようなことが出来ようはずもない」
その声には愚民を一蹴するような冷たさがあった。
だがカリウスは意にかえさずに喋りつづける。
「私がその可能性に気付いたのは6年前のことです。
私は閣下とは別の将軍に従い、この無尽宮にいました。
そして24階層で軍は壊滅的な打撃を受けたのです」
「第7次探索隊だな。確か1500の兵が参加し、そなたが唯一の
生き残りだったはずだが」
220 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/18(日) 14:09:23
「はい。その時、私は他の兵たちと運命を共にするはずでした。
手なし蛙の群れに襲われて私は逃げ場を失っていたのです。
当時、まだ少年だった私はただただ恐怖に侵され、正気を
失っておりました。なんとか彼らの気を逸らそうと必死で周りに
転がっていた兵たちの死体を投げ込み、彼らが骸を食らって
いる間に逃げ場を探す。その繰り返しで3日の時を稼ぎました」
クルーベンは目を見開いた。
「仲間を犠牲にして生き延びたと申すか」
「仲間ではなく死体です」
カリウスが静かに訂正する。
「やがて私は気付いたのです。手なし蛙たちがいつしか私を襲うの
をやめ、遠巻きに見守っていることを。彼らの胃袋はまだまだ満ち足りて
いないはずなのにです。その時はそれが何かを考える余裕はございません
でした。けれどなんとか自力で無尽宮を脱出し、幾日かたった時、私は
ふと思ったのです。あれは餌付けではなかったのかと」
「バカな。あり得ないことだ。餌で怪物どもを手なずける研究は昔から
行われているが未だ成功した例はない」
「確かに。しかし、私には確信がありました。そこで私は独自に研究を
始めました。あの時のことを思い出してなるべく忠実に再現させようと
密かに兵の死体を何度も怪物たちの群れに放りこみもいたしました」
終始、淡々と喋り続けていた彼の声に僅かに彩られる禍禍しき色。
「最初は惨憺たる結果でした。なにしろすべては人目を避けてのこと、
怪物たちに餌を与えようとして命を落としかけたことも1度や2度では
ございません。けれど、ごく稀に怪物たちの攻撃性を押さえるのに成功
する場合がありました。私はそれらの事例を詳細に書きとめ、何が彼ら
を従順にさせるか、仮説を積み重ねてまいりました。最初にはっきりした
のは餌は人間でなければならないということ。やがて導き出された結論は
これは餌付けなどではなく儀式であるという事実です」
「儀式?」
221 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/18(日) 14:10:32
「そう儀式です。人の血を生贄にし、ある一定の手順を踏むことで怪物の
行動をコントロールする。術者の業です。この業が怪物たちの意識には
あらかじめ組み込まれていたのです」
「どういうことだ?」
「つまり怪物たちはこの無尽宮で独自に繁殖したわけはなく、何者かの
意図によってこの地に召還され、その者の意志によって制御されている。
そういう仮説が成り立つということです。それが何者かは見当もつきません。
しかし、その術を読み解き、それを使うことは可能なのです」
「そなたがそれを会得したと」
「ええ、6年の歳月が必要でしたが。それにしても実に残念です」
カリウスは一瞬、言葉を切る。
「この出征があとひと月遅ければ、このような甚大な被害をこうむることも
なかったのですが」
「二百の部下の犠牲と引き換えにか」
クルーベンは目の前の若者を睨みつける。
すべては明かだった。彼は怪物たちの生贄のために自らの部下をこの
無尽宮に引き連れたのだ。
「ええ。彼らは最後の仕上げにどうしても必要な贄でした。必要最小限の
犠牲です。尊い犠牲により今では35階層すべての怪物を私の意のままに
動かすことが可能となりました。閣下が無駄に失った三千の命とは意味合い
が違うのです」
クルーベンの体内で急速に怒りが膨れ上がっているように見えた。
だが、それに反してその声は氷のように冷たい。
「わしは実に人を見る目がない。このような悪魔を自分の片腕として頼りにして
いたとは」
「恐れなが閣下、それは欺瞞というものです。あなたは分かっていたはず
です。この出征が決まった時より、兵たちが生きて帰れぬことを。そのこと
に目を瞑り、陛下のおんためという甘言で真実を隠蔽するやりようと私の
とった手段とではどちらが罪深いとお考えですか」
222 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/18(日) 14:11:39
長い沈黙が落ちた。
やがてクルーベンは口を開いた。
「たしかにそなたの言う通りかもしれぬ。だがワシはそなたのやり様を
許すことはできそうにもない。狭量というならそうなのだろう。だが、
ワシはもうここで朽ちるしかない運命。そなたを責めた所でどうしようも
ない。最後にひとつだけ聞かせてくれ。そなたはこれから先、どうする
つもりだ?」
「この下に真実を求め行こうと思います。私はこの無尽宮に潜む力を
巡って国同士が争そうことが不服でありました。もし、この下に言い
伝えられているような素晴らしき力があるのなら私はその力を世界に
開放したいと思います」
クルーベンの顔に説明しがたい表情が浮かぶ。
「人道主義者ではないとそなたは申したな」
「これは人道ではございません。天道に基づくものです。天の下で
人が何かをなそうという時、人は犠牲なくして何者も得ることはできま
せん。私は怪物の軍をもって下層に攻め入るつもりですが、その軍が
尽きた時、より強大な怪物を制御するために再び、生贄を投げ入れる
でしょう。そのことに対し、私は一片の迷いもございません」
カリウスは顔を上げ、真っ直ぐにクルーベンを見た。
「閣下、言葉が過ぎました。ただ私の真意を知っていただきたいが
ためであって閣下を責めるつもりはなかったのです。ご容赦いただ
きたい。私は自分の力にいささか自惚れている所はございますが、
人を惹きつけ、人を治めることに関しては閣下に及ぶところではござ
いません。今の私は閣下を救い出せる力があります。どうか閣下、
ここよりお出になって陛下なき後の国を治めてはくださいませぬか」
223 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/18(日) 14:12:47
クルーベンはまじまじとカリウスを見た。
その顔は呆れているようにも見える。
「本当にワシはそなたというものが分からなくなった。そなたは
悪魔ではなく得体の知れぬモンスターであrようだ。いや、その
言葉だけ受けとっておこう。ワシはもう生きる気力を失って
しまったのだよ。どうかここで静かに眠らせてはくれまいか」
再び、沈黙。
やがてカリウスが口を開く。
「残念です。実に残念です」
重く沈んだ言葉だった。
「それでは私は行きます。往く道は違えど閣下に取り立てて
いただいた恩、忘れはいたしません」
クルーベンは深いため息をつく。
「わしは大いに戸惑っておる。そなたの考え、行ったこと平時に
聞かされたならば即座に斬り捨てていた所だ。いや、今でもそな
たに対する怒りは体に満ちているはずなのに妙に他人事のようだ。
過去のそなたの虚像に対する感傷か。生を捨てた者の惰性か。
いや、もう何も言うまい。最後にわしの手を握ってはくれまいか。
それで別れの挨拶としよう」
「お言葉のままに」
カリウスはクルーベンに近づき、手を伸ばした。
224 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/18(日) 14:14:31
クルーベンのマントの中から何かが覗く。
それは形状こそ人間の腕に酷似していたが腕の先にあるはずの指はなく、
代わりに獣のような歯が生えた口が大きく開いていた。
目に見えぬスピードでそれはカリウスの手に噛みつき、拳をまるまる呑み込んだ。
カリウスが悲鳴を上げる。
クルーベンのマントが開く。
いや、それはマントではない。
コウモリに似た獣の翼だ。
そして露出する牙持つ十数個の触手。
人間の体であるのは首から上だけだった。
その怪物には知能はなかったがクルーベンの脳にある記憶を利用し、
言葉を操っていたのだ。
首と怪物は一本の管で繋がれており、そこから酸素や栄養分など
を送り込み、頭部だけになった将軍を生き長らえさせていた。
攻撃体勢に移った怪物はクルーベンの制御を放棄する。
クルーベンは自意識を取り戻した。
自分の置かれた状況を認識し、絶叫する。
彼の脳の中には無尽宮での惨状が生々しく記憶されており、その
恐怖が波状をかけて彼を襲う。
クルーベンとカリウス。
ふたりの悲鳴が洞窟の中で木霊する。
カリウスの悲鳴が人の者から次第に獣の叫びへと変わる。
白い皮膚を突き破るようにして緑の体毛が露出する。
そこに現れたのは細長い体躯の醜い猿だった。
緑腐猿と呼ばれるこの猿は自分が食った人間の姿と記憶を
取りこみ、人を惑わす。
カリウスは35階層で部下に化けたこの猿に襲われ、すでに
命を落としていた。
225 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/18(日) 14:15:48
彼の姿を模した緑腐猿はその記憶に導かれ、下層へと
降りた。
そこで出会った2匹の怪物は虚構の言葉を交わし、
本能にしたがってその正体を現した。
牙の生えた触手が次々と緑腐猿に食らいつく。
緑色の猿は絶叫しながら口から腐った野菜のような液体を吐いた。
怪物の本体に直撃する。
人間ならば即死する猛毒だが、翼と触手をもつその怪物はいささかも
ダメージを受けた様子はなく一心に緑腐猿の肉体を食い漁る。
やがてふたつの叫びがひとつになった。
緑腐猿は絶命し、5分と経たぬ内にその肉体は怪物の胃袋に
消えた。
その間、クルーベンの首は悲鳴を上げ続けていたが、食事の終わった
怪物は再び、彼の意識を自らの制御化に置き、沈黙を促した。
彼は口と目を閉じ眠りに落ちた。
怪物が翼を閉じるとそれは岩場に腰掛け、マントにくるまって眠って
いる初老の男のように見えた。
第2回了。
>例えばゲッターロボとマジンガ−Zの共闘している所に現れる
>巨大女性型ロボに載った女子高生とか
これいいですね。機体age
>>215 ( ;‘e‘)<キタ━━━━━━━━━━(´Д(○=( ^e^)=○)Д`)━━━━━━━━━━!!!!!!!
ありがとうございます! 今回も面白いですね 継続を希望します
欲を言えば今回のように怪物同士で物語が完結するのではなく、主人公クラスの人物が無尽宮を攻略して行く
過程で世界の背景が分かってくるオードックスな描写の方が好きなんですけど
連載?モノなんで時代背景等を書き込みに使ってしまう回があるとは思いますが、冒険譚的な感じを残した
雰囲気で展開していただくとありがたいです
ではまた執筆に期待してます
このスレ面白いね。職人さん頑張って下さい。
今度読みたいシチュエーション思いついたらリクエストしてみようっと。
女子水泳部の小学生みたいな発育意ゼロの中3の部長が
大きな中1の新入部員の女の子達に子供扱いをうけまくる。
のでお願いします
230 :
名無し物書き@推敲中?:2006/07/02(日) 23:36:11
勧善懲悪もので正義が全部女、悪が男、って言うパターンはちょくちょく見かけるから完全に逆のパターンのストーリーをぜひ
ハングマンみたいなストーリーで正義は全部男、悪は全部女、しかも美女
悪女たちはまったく同情の余地のない極悪人で、ラストは見苦しく命乞いした挙句、懲らしめられる、っていうパターンがいい
逆に正義の男たちはチビ、ハゲ、デブなんてもてない男3人組、って感じで。
表の顔はまったくもてない冴えない男3人組だけど裏の顔は闇の仕置人。
美女3人組とコンパをするけど相手にされないどころかさんざん罵倒されて馬鹿にされて金だけ払わされて。
でも、実はその美女3人組は男たちが追ってた、高校生たちを麻薬漬けにして東南アジアに売り飛ばして大儲けしてる極悪人たち。
大もうけしてる悪女たちのアジトに乗り込み、悪女たちを叩きのめす仕置人たち。
悪女たちは色仕掛けを使って必死の命乞い。「抱かせてあげるから見逃して」なんて。
自分たちの美貌に自信を持っているだけに絶対相手は乗ってくると思ってたかをくくってる。
しかし悪女たちの顔面に鉄拳がめり込む。
翌日悪女たちは駅前の大通りで素っ裸とか恥ずかしい姿で悪事の証拠と一緒に晒し者になってて、笑いものにされた挙句逮捕されてしまう。
こんなストーリーどうでしょう?
よければ執筆してもらえませんでしょうか?
232 :
名無し物書き@推敲中?:2006/07/03(月) 20:12:51
2chだと小説読みにくいな
投稿小説の専用サイトとかないの?
自分用にブログ作ってもいいけどな
>>234 一応、補足。
2ちゃんの小説等のみを抽出して、ブログに貼る。URL公開しなきゃ荒れないから、自分用まとめサイトになるぞ。
私もリクエストしていいですか?
内容は警察の特殊部隊とか激戦地ばかりを渡り歩く傭兵とか、とにかく殺伐とした
ハードボイルドな生活を送っていた主人公が、ふとしたきっかけで(本人の意思に反し)
今までの生き方とは180度方向の違うほのぼのポワポワとした生活を余儀なくされる
という話。コメディ調でどうでしょう。気が向いたらよろしくお願いします。
>>236 あー、昔書いたなーそういうの。
結局まほろまてぃっくのパクリになっちゃったけど。
良スレ
良スレage
241 :
名無し物書き@推敲中?:2006/07/17(月) 21:24:15
>>230のストーリーで僕が書いてもいいですか?
こういうストーリー好きなんで。
>>1さんではないですけど
242 :
名無し物書き@推敲中?:2006/07/18(火) 00:12:37
>>230のストーリーで書くなら、悪女3人組はサラ金のCMに出演してる
安田美○子、夏○純、熊○曜子の3人をイメージしてはどうでしょうか。
高校生たちを麻薬漬けにして東南アジアに売り飛ばす、とあるので
安田美○子:婦警、押収した麻薬の横流し役
夏○純:女教師、悩みを抱える生徒たちの相談に乗るふりをして麻薬漬けにする
熊○曜子:スチュワーデス、東南アジアで作った人脈を生かして実際に女子高生を風俗業者に売り渡す
こんな悪人たちでどうでしょうか
>>165-169の続きとしてやってほしい気も・・・あの要素も加えて。
坊主にして謝らせ、さらし者。
244 :
名無し物書き@推敲中?:2006/07/23(日) 03:21:34
じゃあ書きますか
もてない仕置人3人組の名前は
ハゲ:元 冬樹
デブ:伊集院 光二
ちび:岡村 隆
悪役は
婦警:安田 美沙
教師:夏川 純子
スチュワーデス:平田 曜子
これでいきます
安田より井上の方が・・・w
>>165-169の話もうまく絡めてほしいな。
バカギャル共も麻薬がらみで繋がるから大丈夫か。
巨悪だけでなく、ああいう普通のバカ女もお仕置き継続してほすい
246 :
名無し物書き@推敲中?:2006/07/25(火) 22:16:16
ごめんなさい、私は
>>1さんではないので165-169の話とまとめるのはちょっと・・
やめたほうがいいですかね
好きに書いたらいいんじゃないすか?
>1には「誰かがリクエストに応じてくれます」とあるわけだし。
>>1じゃなくてもリクエストに応じて書きたいものを書いてみればいいと思うよ
女性型ロボモノまだあ?
250 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/06(日) 01:54:34
ふと思いついたネタ
危険人物として冷凍刑に処されていた女戦士が
史上最悪のテロ事件に挑む話
少し未来の世界が舞台
それ何てデモリッションマン?
252 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/06(日) 07:53:30
今朝本当に「カイキンク」って出てたの見た
253 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/06(日) 21:02:58
>>230>>242>>244のストーリー、いよいよ開始
<1>
「ちょっとー、今日のコンパ大外れジャン」
「どうなってんのよー」
コンパの相手を目の前に遠慮なく言い放つ美沙と純子。
「ほんと、チビとハゲとデブなんて、最低!!」
曜子もきつい口調で同意する。
「いや・・・そんな・・・」
「すいません・・・」
頭を下げる元と伊集院。
「謝ればいいってもんじゃないでしょ、ほんと、生きてる価値ないよ!」
「少なくとも二度とコンパには来ないでくれる?」
「相手するほうの身にもなってよね!」
厳しい言葉を投げつける女性陣。
とどめに曜子が岡村の頭の上でジョッキをひっくり返し、頭の上からビールをかけて高笑いする。
「きゃはは、じゃあ私たち帰るから。会計はよろしくねっ」
「ばいばーい」
大笑いしながら帰っていく女性陣。
後に残された男たち3人は深いため息をつくのであった。
254 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/06(日) 21:24:06
<2>
「まったく、今日のコンパもだめでしたねー」
深いため息をつく岡村。
「ほんとだよな、俺たちもたまにはお持ち帰りとかしたいよなー」
「ですよねー」
元と伊集院もため息をつく。
3人は元を所長とする小さな探偵事務所の仲間であり、今日は婦警の安田美沙、
教師の夏川純子、スチュワーデスの平田曜子とのコンパということで意気揚々とでかけたのであったが・・・
255 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/06(日) 21:30:49
<3>
「ま、しかし気を取り直して明日からまた仕事がんばらないといけませんね」
明るい口調になる岡村。年は一番若いが3人のムードメーカーである。
「そうだな・・・最近の連続高校生失踪事件・・早く解決しないとな・・」
まじめな顔になる元。
最近この近辺では現役高校生が連続して失踪し音信普通になるという事件が連続していた。
全員が失踪直前には麻薬中毒のように街をさまよい歩いているところを目撃されているという共通点もあった。
「これは裏があるな・・俺たちの出番かもしれませんよ」
真剣な顔でつぶやく伊集院。
実は3人は表の顔はもてないさえない小さな探偵事務所の探偵だが、裏の顔は陰で悪事を行い人々を苦しめる極悪人たちを
闇で懲らしめ、その悪事を白日の下に晒すという闇の仕置人たちであったのだ。
そして今日の何の収穫もなかったコンパが事件解決に重要な役割を果たすことに3人はまだ気づいていない・・
256 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/09(水) 00:32:18
<4>
美沙「ねー、何だったの、今日のコンパは?マジさいてー」
今も怒りが消えない様子で不満をぶちまける。
純子「まあ、交通事故にでもあったと思ってあきらめようよ」
曜子「そうだよね、私たちお金一銭も払ってるわけじゃないしー」
美沙「それより次のカモはどうなってるのよ?」
純子「まかせといてよ、今は勉強の悩みに付け込んで個別進路相談なんて生じて毎日麻薬漬けにしてるわ。もうすぐよ」
女教師の純子が答える。
純子「それよりそういうわけで麻薬が足りなくなっちゃってるの、早く横流ししてよ、美沙」
美沙「わかったわ、明日にでも渡すわよ」
答える婦警の美沙。
曜子「そうそう、こないだインドネシアの業者に売り渡した男子高校生、過酷な労働から逃げ出そうとして殺されたらしいわよ」
スチュワーデスの曜子が恐ろしいことを口にする。
純子「あの業者使えないわね、若い体なんだから適応なところで臓器を取り出せばもっと大金になるのに!」
美沙「あらー、元はあなたの教え子でしょ?」
純子「やめてよー、ガキどもなんて最近お金にしか見えないわー」
曜子「きゃはは、でもそうよね、次からは、もっと賢くやってくれて金払いのいい業者に売らないと」
美沙「そうよね、ちなみに次のカモは女?」
純子「女よ、女子高生!高く売れるわよー」
曜子「きゃは、最高!女はいいわー、売春婦としての使い道があるから。散々使った挙句ぼろぼろになったら臓器を取り出して売ればいいんだから。おいしいわよねー」
純子「そうね、まかせといて」
美沙「じゃあ明日また、麻薬を持ってくるから」
純子「うん、わかった」
257 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/09(水) 00:43:24
<5>(翌週、元冬樹探偵事務所)
元「どうだ?連続高校生失踪事件、調査は進んでるか?」
二人に問いかける元。
伊集院「それが、実は昨日得た情報によりますと・・・失踪している高校生たちはすべて同一高校生徒たちなんです」
元「何?どういうことだ?」
伊集院「そしてですね・・・共通点として、全員が失踪する前に勉強、恋愛、部活・・・理由はさまざまですが悩みを持ってて、個別進路指導を受けていたとのことなんです」
元「ほう・・・」
伊集院「で・・・その個別指導した教師というのが・・・この女なんです・・」
一枚の写真を見せる伊集院。
岡村「あ・・・」
元「この女・・・」
声を失う二人。そこには先週のコンパで散々馬鹿にされ罵倒された相手が写っていたのだ。
元「確か・・・夏川・・・とかいったかな・・・?」
伊集院「そうです、夏川純子、26歳。高校教師です」
元「そうだったのか・・こいつに対する調査、続ける必要がありそうだな・・・」
伊集院「はい、任せてください!必ずやこの女の本性を暴いて見せます!」
258 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/09(水) 00:54:32
<6>
岡村「実は僕のほうも報告するネタがありましてね」
元「ほう・・・」
岡村「実は最近、所轄の警察署で押収した麻薬が消える、という事件が起こっているらしいんです」
伊集院「ええ、それって大事件じゃん!なんでニュースになってないの?」
岡村「それが、やはり身内の不祥事ということで警察幹部が必死に圧力をかけてるらしいですよ」
元「で、理由はわかってるのか?」
岡村「まあ、何者かが横流ししているかの可能性が高いということです」
伊集院「そうだろうなー」
岡村「とても個人で使用できる量ではないらしいですからね・・・」
元「そうか・・・それも今回の連続高校生失踪事件に関与している可能性が高そうだな・・・」
岡村「ええ、そうなんです。そしておそらくこいつが内部犯じゃないかと僕がにらんでるのがこの女・・・」
一枚の写真を見せる岡村。
元「え・・・」
伊集院「あ・・」
今度は元と伊集院が言葉を失う。
元「なんてこった・・・」
そこにはまた、先週のコンパで出会った女が写っていた。
岡村「安田美沙、28歳。婦警です。」
伊集院「だいぶつながってきたな・・・」
259 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/09(水) 01:13:23
<7>
元「僕のほうからも実は話すことがあるんだ」
岡村「そういえば所長、ここ3日ほど休んでましたよね」
元「ああ、インドネシアに行ってきた」
伊集院「インドネシア?」
元「ああ、そこのある村でいろいろ情報を仕入れてきたのさ。驚いたよ」
岡村「もったいぶらないで教えてくださいよ」
元「実は半年ほど前からその村には日本人高校生が月に1人ほどのペースで連れてこられていたらしい」
伊集院「え・・・?」
元「男子高校生は肉体労働者として、女子高生は売春婦として。そしていずれも体がボロボロになれば生きたまま心臓・腎臓・肝臓を取り出されて殺される・・・」
岡村「ひでぇ・・まさか・・・」
元「ああ、連続で失踪していた高校生たちと一致したよ」
伊集院「そんな・・・・」
元「そして、その人身売買に関与していたのがこの女だ」
岡村「まさか・・・」
元「ああ、よく見ろ」
そういって一枚の写真を取り出す。
伊集院「なんてこった・・・」
岡村「こいつ・・・僕の頭にビールをかけた女・・・!!」
元「平田曜子、27歳。スチュワーデスだ」
伊集院「そういうことか・・・」
260 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/09(水) 01:23:41
<8>
岡村「これですべてがつながりましたね」
元「ああ、からくりはこういうことだな。まずは女教師の夏川純子が個別進路相談と称し
悩みに乗るふりをして、悩みに付け込んで徐々に麻薬中毒にしていく・・・」
伊集院「その麻薬を横流ししているのが婦警の安田美沙というわけか・・・」
元「そして高校生たちが麻薬なしでは生きていられなくなった時点で登場するのが・・・」
岡村「スチュワーデスの平田曜子というわけですね・・・」
元「ああ、やつがフライトで知り合った現地の業者に高校生を売り飛ばしてたというわけだ・・・」
伊集院「信じられねー、自分のかわいい生徒を・・・クズだな・・・」
岡村「そして市民の生活を守る婦警や客に安全を提供するスチュワーデスまでもが犯罪に絡んでいるなんて・・」
伊集院「所長・・・久しぶりに・・・」
岡村「所長・・やりましょう・・!!」
元「そうだな・・・こいつら極悪人にはただ普通に逮捕されるだけでは生ぬるいな・・・
大勢の若い命を私利私欲のためにもてあそんだ挙句、苦しめ、失わせた、その報いを受けてもらわないとな・・」
伊集院「はい!」
岡村「やりましょう!」
元「よし・・じゃあ今kから作戦を練ろう・・・」
261 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/14(月) 00:05:28
続きは?
262 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/14(月) 23:04:26
<9>(平田曜子の別荘)
部屋の中には美沙、曜子、純子の3人の悪党の他に、一人の女子高生が下着姿で縄で縛られて転がされている。
美沙「純子、これが次のカモなの?」
純子「そうよ、ね、藤元さん?」
純子が下着姿の生徒に話しかける。彼女の名前は藤元美貴。現役の高校生で夏川純子のクラスの生徒である。
美貴「いや・・・いや・・・先生・・・助けて・・・助けて・・・」
必死に担任である純子に助けを求める美貴。
事のきっかけは3ヶ月前のことだった。
進路のことで悩み純子の個人面談を受けた。それが始まりだったのだ。
興味本位で初めて麻薬を注射したその日から薬なしでは生きられなくなってしまったのだ。
気づけば3人のおもちゃになってしまっていた。
麻薬を手に入れるための金を稼ぐために売春もさせられた。
すべての金は3人の遊びへと消えていったが。
そしてこれ以上稼ぐ余地がないとわかった瞬間、今度は外国へ売られる羽目になってしまったのだ。
263 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/14(月) 23:22:10
<10>
曜子「あんたはね、今から私のスーツケースの中に入ってもらってインドネシアに行くのよ。」
美沙「そういうこと、もう二度と生きて日本に帰ってこれないと思うから。あーっはっは」
美貴「先生・・・どうしてこんな・・・私売られたくない・・・」
純子「先生?私が?あははー、私はあんたを一度たりとも生徒と思ったことはないわ!金を持ってくる馬鹿なカモにしかね!」
美貴「そんな・・・」
美沙「でも大丈夫なの?人間一人隠して運べるの?」
曜子「ふん、航空会社なんて客の荷物チェックはやっても私たちスチュワーデスの荷物なんてまともに見やしないから。
この薬で半日ほど眠ってもらえば次にこいつが目を覚ますのはインドネシアの風俗店よ。」
曜子は注射器を手に美貴を脅す。
美貴「いや、いや、そんな・・・」
純子「おーっほっほ、まずは売春店から2000万、それに使い物にならなくなった時点で臓器を取り出すからその時点で全部あわせて8000万。
全部あわせて1億円よ!たまらないわねー」
美貴「臓器・・??そんな・・私殺されちゃうの・・・?いや・・・いやーーー」
美沙「黙ってな、カス!さ、曜子、とっととやっちゃって!」
曜子「そうね・・さあ、覚悟はいいかしら?」
美貴「ひぃ・・・」
??「そこまでだ、悪党!!」
264 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/15(火) 00:21:34
<11>
純子「な・・・何者なの・・?」
美沙「ど・・・どこにいるのよ・・・出てらっしゃい!」
突然の声に戸惑い焦る悪党たち。
??「ここだぜ!」
そう言って扉を蹴飛ばして3人の男たちが入ってくる。
もちろん元、伊集院、岡村の3人である。
曜子「あんたたち・・・・あのときのコンパの・・・」
岡村「思い出してくれたかい?あのときは俺の頭にビールをかけてくれてありがとうな」
曜子「くぅ・・・」
美沙「いったいあんたたち、何しに来たのよ?」
伊集院「何しに来た?決まってるだろう」
純子「何なのよ・・・」
元「俺たちは表の顔はハゲ、デブ、チビの冴えない探偵3人組。しかし裏の顔はな、貴様らみたいな外道を始末する闇の仕置人トリオ、というわけさ」
曜子「し・・仕置人・・・?」
岡村「さあ、ゴキブリども、年貢の納め時だぜ!二度と悪事ができないよう、退治してやるから覚悟しな!」
美沙「ふん、探偵ごときが威張ってるんじゃないよ!あたしは警察官よ!どんな罪状をでっちあげてでもあんたたちを逆に逮捕してやるわよ!
それにね、たとえあんたたちを殺したって曜子と純子が証言すれば正当防衛になるわ」
純子「そうよ、だいたいここは曜子のマンションなんだから。むしろ勇敢な女3人組が強盗たちを退治した、ってことになるわね」
曜子「ま、やりすぎて殺しちゃうわけだけどね」
265 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/15(火) 00:45:22
>>253 >ストーリー、いよいよ開始
あんた、なんか楽しそうだな。
266 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/15(火) 00:50:21
>>265 書いててめっちゃ楽しいよ
あんたは楽しんでくれてないの?
267 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/15(火) 00:56:19
>美貴「臓器・・??そんな・・私殺されちゃうの・・・?いや・・・いやーーー」
これは戯曲?
「いやーーー」
「せん」はこれ使いなよ。
「──」
────────────
268 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/15(火) 01:03:56
<12>
伊集院「どうあってもおとなしく観念する気はないみたいだな。まあいまさらおとなしくされても物足りないけどな
ちょっとは痛い目見せてやらんと俺の気もおさまらんしな」
美沙「ふん、私を女だからってなめないほうがいいわ。警察官はね、空手とか柔道とか格闘技の訓練を受けてるのよ
そして私は空手3段なの。ハゲ親父やデブ、チビなんか男だろうと瞬殺よ」
元「まったく往生際の悪い・・・」
美沙「お黙り、死ねーーー」
そう叫びながら美沙が元に飛び掛る。
・・・勝負は一瞬であった。
元の上段蹴りが美沙の顎に直撃する。
美沙「うぎゃぁーーーー」
醜い悲鳴を上げながら吹っ飛び、壁に激突する美沙。
その後、力なくズルッと壁にもたれかかるように座り込み、鼻からは鼻水、口元からは大量のよだれを垂れ流しながら白目をむき失神するのであった。
先ほどまでの高飛車な婦警の姿からは想像もできないが、両脚をだらしなく左右に開き、ワインレッドのショーツが丸見えになったかと思うと、
ショーツは陰部のあたりからシミを作り出し、あっという間にそのシミは拡大し、やがてショーツで吸収できなくなった尿は美沙の座り込んでいる周囲の床へとあふれ出るのであった。
『壁にもたれて座り込み、鼻水とよだれを大量に垂れ流しながら白目をむいて失神するのであった。』
270 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/15(火) 01:13:52
<13>
元「悪いな、俺空手5段なんだわ」
純子「そんな・・・」
3人の中でも一番こういうことに関しては得意なはずの美沙の無様な姿を見て
残された2人の悪党からは明らかに動揺が見てとれる。
岡村「次はてめーの番だぜ。ビールをかけられた借りはたっぷりとお返ししないとなあ」
曜子「ひぃ・・・」
岡村から名指しをされた曜子はうめき声をあげたかと思うと突然扉のほうに走って逃げていく。
しかし走り出した途端、伊集院が出した足に引っかかり曜子は前のめりに転倒してしまう。
曜子「あひぃー・・」
声にならない悲鳴を上げそのまま恥も外聞もなく四つんばいで扉のほうに逃げていこうとする曜子。
しかし岡村は当然あっさりと追いつく。
四つんばいで逃げようとする曜子の腰のあたりに右足を乗せ岡村は曜子を押さえつける。
曜子「ひっ・・」
曜子はまたしても短い悲鳴を上げ、よつんばいのまま岡村の顔を見上げるのが精一杯であった。
「あひぃー・・」
空手の強さとかって単純に段位じゃないんだが…まあいいか。
男だしね。
筆者さん頑張って、酷い目にあわせちゃってください。
273 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/21(月) 22:35:47
<14>
曜子「ひぃ、お願い、お願い、許して・・・」
岡村を見上げながら必死に懇願する曜子。
岡村「今までお前達に苦しめられた人たちの苦しみはこんなもんじゃないぞ!」
そんな曜子の腰に右足を乗せながら冷たく言い放つ。
曜子「もう二度と悪事はしません、約束しますからーー」
曜子の懇願を無視し、岡村はポケットからプラスチックの容器を取り出し、フタを外すと
岡村を見上げる曜子の顔の上でその容器をひっくり返す。
曜子「ひっ・・・ひいっ・・・」
目の前が真っ暗になる曜子。
プラスチックの容器の中身は墨汁だったのだ。
あっという間に曜子の顔面は真っ黒に汚れていく。
手で自分の汚れた顔をぬぐって曜子も自分の顔にかけられた液体が墨汁であることに気づく。
曜子「ひぃーー、そんなーーー」
醜い悲鳴を上げた曜子の突き出された尻を岡村が思いっきり前方に蹴飛ばす。
曜子「うぎゃっ!」
蹴られた勢いで前方にあった木製の扉に思いっきり頭をぶつける曜子。
曜子はそのまま衝撃で意識を失ってしまい、無様にも四つんばいの状態から、墨で真っ黒の顔を床にくっつけ、
蹴られた尻を思いっきり宙に向けて突き出した無様な格好で気を失ってしまっている。
スカートはめくりあがってしまい、黒のTバックを履いた尻がむき出しになってしまっている。
尻を思いっきり突き出しているためTバックの生地は食い込み、肛門自体は隠れているものの
肛門のシワや肛門、陰唇周囲の陰毛は生地からはみ出て晒されてしまうのであった。
274 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/21(月) 22:54:56
<15>
いよいよ残されたのは悪徳教師の夏川純子ただ一人である。
3人の仕置人に囲まれへなへなと座り込む純子。
伊集院はそんな純子を一瞥すると、下着姿で縛られて転がされている美貴のもとに歩み寄り美貴の縄を解いてやる。
伊集院「どうだい?大丈夫かい?」
美貴「は・・はい・・ありがとうございます・・・」
伊集院「服は?服はどうしたの?」
美貴「服は・・・全部先生たちにびりびりに引き裂かれて・・・・」
それを聞くと伊集院は部屋を見渡し、バスタオルを見つけるとそれを美貴に渡してやる。
伊集院「もうしばらくの辛抱だから。これで我慢してくれる?」
美貴は黙ってうなずき、バスタオルを体に巻きつける。
それを見て伊集院は立ち上がり、へたり込んでいる純子を見下ろす。
伊集院「覚悟は出来てるだろうな・・・」
275 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/21(月) 23:58:56
<16>
純子「許して・・・許して・・お願い、この通り・・・」
土下座して床に頭をこすりつけて命乞いをする純子。
元「往生際が悪いぞ。いまさら何を言ってるんだ!」
純子「何でもします、何でもしますからーー」
伊集院「で、この子は下着姿なのになんでお前みたいな悪党が着飾ってるんだ?」
純子「は・・?」
伊集院「お前達がこの子の服を引き裂いたならお前の服をこの子に着せてあげるべきじゃないか、って言ってるんだ!」
純子「そ・・・そんな・・・・」
岡村「誰のせいでこの子がこんな下着姿にされてると思ってるんだ!それとも強制的にぶん殴って素っ裸にひん剥いてやろうか?」
元「あそこでパンツ丸出しで失禁してる安田美沙やTバックから肛門や陰毛を見せてる平田曜子より醜い姿で見世物になりたいのか?」
純子「ひぃ、そ・・それだけは・・それだけは勘弁してーー」
伊集院「じゃあとっとと脱いであの子に着せてやるんだ!」
純子「は・・はい・・・」
276 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/22(火) 00:39:12
<17>
もはや逃れようがないと観念した純子がうなだれながら水色のブラウスのボタンを外し脱ぎ始める。
脱ぐや否や、伊集院がブラウスを引ったくり、美貴に渡す。
無言で受け取り4人に背中を向け、バスタオルを外してブラウスを着る美貴。
一方純子の方は茶色のハーフカップのブラジャーが丸出しになってしまう。
ブラジャーからは比較的巨乳である乳房がこぼれんばかりである。
元「とっとと下も脱ぐんだ」
純子に恥ずかしがる間も与えず命令する。
純子「くっ・・・」
ここで逆らっては何をされるかわからない。
ホックに手をかけ、白のスカートを脱ぐ純子。
ブラジャーとおそろいの茶色のショーツが丸出しになってしまう。
伊集院は純子が脱いだスカートを奪い取り、美貴に手渡してやる。
美貴と入れ替わりに下着姿になってしまった純子は3人の仕置人に懇願するように話しかける。
純子「こ・・・これで許してくれるんでしょうね!」
277 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/22(火) 00:52:55
<18>
岡村「さあな、許すかどうかは俺達が決めることじゃないんでな」
純子「ど・・・どういうこと・・・?」
元「お前を許すかどうか決めるのはお前達に殺されかけたこの子が決めるんだ」
そういうと元は美貴の手を引っ張りしゃがみこむ純子の前に立たせる。
純子「ふ・・・藤本さんが・・・」
美貴「私が・・・?」
伊集院「そう、君はこの女達に麻薬漬けにさせられた挙句売春奴隷として外国に売られかけ
挙句の果てに臓器を手に入れるため殺されかけたんだ」
岡村「すべてこいつらの私利私欲のためにね」
純子「ひっ・・」
元「だから、こいつらをこれくらいで許してやっていいかどうかは君が決めていいんだよ」
美貴「私が・・・決める・・・」
それを聞いて美貴にしがみつくように懇願する純子。
純子「藤本さん、助けて・・・お願い・・・私はあなたの先生よ、本当に殺そうとするわけがないじゃない・・・」
それまでは迷っていたが純子の勝手な言い分を聞いた瞬間美貴の怒りに火がついた。
美貴「先生、さっき私たち生徒はお金にしか見えない、って言ってたわよね」
純子「ひぃ、それはうそ、嘘よー」
美貴「先生のこと信じてたのに・・・許せない・・・」
純子は美貴の前にはいつくばり、土下座で命乞いをする。
純子「ひっ、藤本さん・・藤本様、この通り、この通りです、もう二度と悪事はしませんからお許しをーー」
しかし美貴は土下座する純子の頭を右足で踏みつけながら宣言する。
美貴「私あんたのこと絶対に許せない!もっと重い仕置を受けてもらうわ!」
純子「ひぃ、そんなーーー」
278 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/22(火) 01:07:53
<19>
それを聞いた仕置人たちは満足そうにうなずく。
岡村は扉のほうに歩いていって扉の外に立てかけてある一本の木製のバットを持ってきて美貴に手渡す。
岡村「この女の仕置をするのは君だ。これでこいつを気が済むまでぶちのめしてやるんだ。」
美貴「うん、わかった!」
さっきまでの表情が嘘のように明るく元気に答える美貴。
純子「そんな・・・そんな・・・・助けてーーー」
一方の純子は土下座姿のまま頭を両手で抱えてその分茶色のショーツで包まれた尻を突き出す惨めな姿で許しを乞う。
美貴「今まであんたに殺された友達の恨み、全部晴らしてあげる!」
そういうと美貴は純子の背中に木製バットを振り下ろす。
純子「うぎゃーーーーー」
近所中に響き渡らんばかりの大声を上げて飛び上がる純子。
純子「た・・助け・・・」
四つんばいで逃げようとするもそんなことが許されるわけがない。
次いで、野球選手であるかのようにスイングした美貴のバットが逃げようとする純子の尻に命中する。
純子「ぎゃあぁーーー」
痛みのあまり失禁してしまいあっという間にショーツを濡らしてしまう純子。
純子「ひぃ・・ひぃ・・・」
美貴「止めよ!最後はこのバットをあんたの頭に振り下ろしてあげる!」
四つんばいの純子の正面に立ちバットを振りかぶる美貴。
279 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/22(火) 01:09:05
<20>
純子「う・・嘘でしょ・・・そんな・死んじゃう・・・」
美貴「あんたが今まで何人殺したかよーく考えなさい!観念した?」
純子「ひぃぃ・・・」
声にならない悲鳴を上げる純子。逃げようとするが恐怖で体が全く動かない。
美貴「覚悟!!」
純子「いやーーー」
思いっきりバットを振り下ろす美貴。
しかしバットは純子の頭には命中せず、恐怖に震える純子の鼻先で動きを止めるのであった。
鼻の先にあるバットを見ながら固まってしまう純子。やがて恐る恐る顔を上げる純子に美貴が言い放つ。
美貴「あんたみたいなゴキブリを殺して嫌な思いしたくないから。命だけは助けてあげるわ。」
それを聞いて緊張の糸が解けたのか純子はうなり声をあげながら気を失い、床に突っ伏してしまうのであった。
断末魔の叫びがわりに「ぷぅーーー」という間抜けな放屁音を部屋中に響かせ、仕置人たちの失笑を買いながら・・・
280 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/27(日) 20:25:11
とりあえず第一部完、かな
これからさらに探偵事務所での仕置→晒し、というパターンになるけど
まああまり反響なさそうなんでこれくらいでやめておこうか
えええええええええええ
wktkしてたのにここで終わりかよ・・・
消化不良だよこれじゃあ・・・
283 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/29(火) 20:03:31
なんだ、全く反響ないから迷惑なのかと思ったよ
そういうことなら続行します
284 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/29(火) 21:25:20
<21>(仕置人たちのアジトである探偵事務所の地下室にて)
無様に気絶させられてしまった悪女3人組。
3人はほぼ同時に目を覚ます。
目を覚ますと3人は全く知らない場所で仕置人たちの手により哀れな姿で縛りあげられてしまっていた。
3人とも、全裸にされた状態で、天井から宙吊りにされてしまっている。
両手首を背中の後ろで縛り上げられ、胸と腰に巻かれた縄で天井から吊るされているため
宙吊りの状態でも四つんばいで尻を突き出してしまっているような間抜けな姿である。
しかも両手を縛られているため全く抵抗することが出来ない。
その状態で、3人とも自慢の顔は墨で黒塗りにされ、背中、尻、太もも、胸、腹、腕、いたるところに
油性マジックで「人殺し」「極悪人」「金の亡者」「害虫」「メス豚」などと恥ずかしい落書きがされているのである。
それだけではない。
3匹の悪党の突き出された尻の穴には、それぞれ3−4本の菊の花が刺されており、「人間生け花」の姿にされ
生き恥をさらしているのであった。
285 :
名無し物書き@推敲中?:2006/08/29(火) 22:11:16
<22>
元「やあ、お目覚めかな、悪人諸君」
地下室の扉が開き3人の仕置人たちが入ってくる。
曜子「ひぃ・・あんたたち・・・ここはいったいどこなのよ・・・」
岡村「ここ?ここは俺達探偵事務所の地下室。ま、いわゆる俺達仕置人トリオのアジト、ってやつだ」
美沙「そんなことより何で私達がこんな姿させられてるのよ・・・お願い、下ろしてよーー」
純子「そうよ、こんな素っ裸で全身に落書きされて吊るされて・・・おまけにお尻の穴に花まで入れられて・・・
人権侵害よ、ひどすぎるわ・・・」
伊集院「人権侵害?殺人者共が何言ってやがんだ!ふざけんじゃねーぞ!」
そう言いながら伊集院は純子の頬に平手打ちを食らわす。
純子「うぎゃぁ!!」
純子は悲鳴をあげるが両手を縛られているため顔をガードすることも頬をさすることもできない。
美沙「ど・・・どうすれば助けてもらえるのよーー」
元「自分達は私利私欲のために大勢の若者を殺しておいて。勝手な言い分だな」
曜子「くっ・・・お願い・・・どうしたら許してもらえるか教えてよー」
岡村「そうだな。じゃあまずは全員交互にこのビデオカメラに向かって自分の悪事を白状してもらおうか。」
286 :
名無し物書き@推敲中?:2006/09/08(金) 20:30:26
age
287 :
名無し物書き@推敲中?:2006/09/10(日) 21:44:10
<23>
美沙「白状って・・・私は何も知らないわ・・・・」
曜子「そうよ・・濡れ衣よ・・・」
元「やれやれ、いまだに観念してないんだな」
伊集院「もういいですよ、元さん。帰りましょう」
元「そうだな、もう帰るとするか。」
純子「ちょ・・・帰るって・・私達は・・?このまま・・・?」
岡村「当たり前だろ、白状しないんだから。まあ運がよければ餓死する前に誰か来るんじゃない?」
伊集院「まあ誰か来たら来たで全裸人間生け花姿を見られるんだけどな。」
元「まあいいだろう、こいつらもそれを望んでるんだし。俺達はもう帰ろう」
岡村「はい、そうしますか。じゃあ元気でね」
そう言いながら本当にドアから出て行こうとする3人。
美沙「ま・・・待って・・・待ってよ、全部話すから帰らないでーー」
機甲創世記モスピーダで
エロ抜き恋愛小説お願いしますm(__)m
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保守
292 :
名無し物書き@推敲中?:2006/11/19(日) 19:41:51
テーマ 男装美少女、中世ヨーロッパ、騎士、ファンタジー、恋愛
293 :
3: