文學界新人賞に応募 第37章

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172名無し物書き@推敲中?
またふたたび街は午後6時です

街灯がいつせいにオレンジエエドを温めた

若い従妹たちよ

いかに辛い思ひをあなた達はするか

あなたの靴の白さが白鳥なら街は硝子のスクリインだつた



しかし骰子を僕は振らう

自転車が走る

自転車がパンクする

不安な最初の接吻が僕らの未来を占ふなら

ポストがパイプをくわへるだらう

けれども街のボオトマンたち

そんなに透明な街のなかのそんなに静かな森の秘密を誰がしるか

ポイント型の爪が僕らの愛に傷をつけるかもしれないので

僕は今でもありふれた平凡な夢を愛してゐる