1 :
名無し物書き@推敲中?:
乱立し杉
おまえもな
真夜中のコインランドリー。外では今にも雪になりそうな雨がしとしとと降っている。
誰かが置いて行った古い週刊誌を膝に広げたまま、俺はゴウンゴウンと音を立てて回転する乾燥機のドラムを見つめていた。
洗濯した衣類は乾燥機の中で、規則正しくいつも同じ順番で回っている。その様子を惚けたように眺めている俺は、さしずめ真夜中のレインマン。
どのくらいそうしていただろうか。
俺がいる奥のスペースからは死角になっている入口の引き戸が、カラカラと静かに開閉する音が聞こえた。
さして気にも止めず回転する衣類を眺めていたが、
4 :
1:2005/11/25(金) 21:58:03
5 :
にゃん太 ◆OY866io8Fw :2005/11/26(土) 00:30:40
題:天使の水
僕はコップを持っていました。中に何も入っていない、空っぽのコップです。
ある日、可愛らしい天使がそのコップに水を注いでくれました。それはとても甘い水でした。
僕はその水を大事にとっておこうと思いました。ところが水は、コップの底からポタポタと垂れました。どうやらコップには小さな穴があいているようでした。
僕は急いで水が垂れる場所をふさぎました。それでも水はわずかな隙間から流れました。
やがてコップが空になると、僕はもう一度水をもらおうと天使を探しました。
けれど、どんなに探しても、天使の姿は見つか天使の姿は見つかりませんでした。
僕はずっと天使が現れるのを待ちました。川の水も飲めませんでしたし、井戸の水も飲めませんでした。天使のくれた水の味は、きっと忘れることができません。
《了》
ご自由にどーぞ☆☆
6 :
にゃん太 ◆OY866io8Fw :2005/11/26(土) 00:36:03
>>5 天使は見つから
の重複は僕のミスです…
普段手書きなもので…
>>3の続き
いくら時間がたっても人の気配がしない。
おかしいと思い、腰を浮かせて振り返り入口の方を覗いてみるとそこには、TPOにまるで似つかわしくない小学校高学年くらいの女の子がしゃがみ込んでいる。
50cm四方はありそうな、濡れてひしゃげた段ボール箱を床に置き覆い被さるようにして抱え込んでいる。
独りだけだった空間に現れたその場所にそぐわない他者の存在に、自分の中に微かな緊張が走る。
なんだって小学生の女の子がこんなとこに?
家出か、家族からの虐待か、はたまた行き倒れ?
8 :
名無し物書き@推敲中?:2005/11/27(日) 15:30:49
>>5 天使を何かにかけているのか。昔の恋人?
すんなり読めたことは読めた。可もなく不可もなく。
>>7 何か説明がくどく感じた。いまいち読みにくい。
まだまだ始まったばっかだしこれからに期待。
9 :
7:2005/11/27(日) 17:41:56
>>8 読んでくれる人いたんだ。サンキュー!
書くの遅いから、スレが即死しなければ続けてみたい。
公募用のなんだけど、初めて書くからちゃんと書けてるか不安なんだ。
10 :
お初です:2005/11/27(日) 22:36:56
罪人
深夜に何回かも忘れる悪夢にうなされ目を覚ました。
額に汗を浮かべ呼吸が荒かった。
また、見たのだ。
あの悪夢を。
悪夢は私を責め苦しめる。
でも、当然の事なのだ。
私は二つの罪を犯した罪人なのだ。
きっと一生忘れることは無いだろう。
この悪夢は──────
初めまして。
続きます。
11 :
にゃん太 ◆OY866io8Fw :2005/11/28(月) 03:55:55
>>8 コメントありがとうございます。実は現在進行形で好きな女性と些細ないざこざで音信不通になった時に書いたものです。
>>10 いい。改行に親切心が滲み出ている。
赤の他人に、どんな悪夢だ? と
思わせるには、このくらいテクニックないとな。
13 :
名無し物書き@推敲中?:2005/11/28(月) 08:04:45
>>10 俺には一行目が意味不明。
「何回かも忘れる」ってところ。
14 :
お初です:2005/11/28(月) 15:49:39
感想ありがとうございます。
>>12 >>13 >>12正直文章には自信無かったんですがお褒めのお言葉貰って嬉しいです。
>>13「何回かも忘れる」すいませんわかりづらかったですね・・・_| ̄|○
ここの部分は同じ悪夢を何回も見ていたのでもう何回この悪夢を見たのか忘れたという意味です。
すいません。わかりづらくて・・・。
15 :
お初です:2005/11/28(月) 15:50:02
では、続き書きます。
中学に上がった頃、親友の亜紀と同じクラスになれ私たちは嬉しかった。
部活も亜紀と一緒のテニス部に入った。
練習はきつかったけど亜紀と一緒だったから私は頑張れた。
それから1年、何事も無く平穏に過ごした。
2年になってまた亜紀と一緒のクラスになり二人で喜んでいた。
2年は修学旅行があり二人で絶対同じ班になろうと約束していた。
班は望み通り亜紀と一緒だった。
そして出会ったのだ。
翔太に。
翔太とは同じ修学旅行の班だった。
1年のときはクラスが違ってたから話したことは無かった。
だけど翔太とは不思議と気が合った。
好きなものや考えが似ていたりした。
次第に私は翔太を好きなっていった。
「私、翔太のこと好きかも。」
亜紀が突然そう言いだした。
1年のとき一目惚れして今でも好きなのだという。
私は亜紀に自分も翔太のことが好きなんて言えるわけがなかった。
アドバイス等、頂けたら嬉しいです。(´・ω・`)
16 :
12:2005/11/28(月) 21:07:02
おれは
>>10の「何回かも忘れる」ってところ、かなり気に入ってるけどな。
故意か天然かわからんが、「常識的な文章」を鼻で笑って、文体を
ブランドにしてしまったほうが、書き手として上等だと思う。勿論、ブランドづくり
が目的ではない。
深夜、悪夢にうなされ目を覚ました。 何回この悪夢を見たのか忘れた。
よりは、いいと思う。
>>15も悪くない。なぜなら、まず、この書き手は、
嘘や背伸びしたこと書いたってどうせばれる、っつうのを知っているから。
17 :
名無し物書き@推敲中?:2005/11/29(火) 00:13:01
>>12 そうか、そういう見方もあるかもな。
確かにちょっとしたインパクトはあると思う。
だが、俺は読み間違いかと思って2〜3回読み直してしまった。
そして意味を理解しようと読むのを停止してしまった。
一行目からこれじゃあ書く側として失敗だと俺は思う。
>>15は可もなく不可もなく。
ただ「〜した。〜だった」という文が続いて読んでて少し飽きた。
ただ、まだ導入の部分だし、これからに期待して読ませていただきます。
18 :
お初です:2005/11/29(火) 17:07:07
>>16>>17感想ありがとうございます。
>>16 最初らへんはあんまり良くないと思ってたので気にいってくれる人が
いてよかったです。
次も気に入ってくれたら嬉しいです。
>>17 人それぞれでやっぱ感じかたは違いますよね。
>>15は主人公の女の人が昔を語っている場面なので「〜した。〜だった」が続いてしまうんです。
違う表現もあると思うのですが未熟な私にはこれが誠意一杯です・・・_| ̄|○
続きは後で書きます。
19 :
名無し物書き@推敲中?:2005/11/29(火) 17:49:01
>>18 体言止め、倒置、省略、台詞を上手く使えば語尾が「〜した」「〜だった」でなくても過去を書けるよ。
例えば
>>部活も亜紀と一緒のテニス部に入った。
>>練習はきつかったけど亜紀と一緒だったから私は頑張れた。
私と亜紀は同じ部活に入った。テニス部。
練習はきつかったけれど私は頑張れた。亜紀と一緒だったから。
こんな感じに。
頑張ってね。続き楽しみにしてるよ。
20 :
16:2005/11/30(水) 00:05:31
>>18誠意一杯、ってわざと? それとも普通に誤字?
この人おれのツボだわ。
続きの、小説の「見せ場」で、魅力的な描写書けるなら、
ちゃんと気合入れて、なんかの新人賞に応募しなさい。
21 :
お水の小説:2005/11/30(水) 18:59:54
『Oops!』
白人と黒人が我が物顔で跋扈する都内某所。
その腕にぶらさがる女はまるで携帯のストラップみたいだ。
しかし少し歩くとそんな風景はハリボテだよといわんばかりの静かな通りがある。
表通りをうらめしげに見つめるようにそのスナックの看板が光る。
"Old Optimists"
何か意味ありげな店名だが、昔オーナーに尋ねると
「英語で『おえっ』ってOopsっていうだろ?そこから無理やりつけた」
と肩透かしな答えが返ってきた。
実は、私はこの名前が気に入っていない。
由来も由来だが、Oldというのがなんだか『昔はよかった』とぼやいてるみたいだから。
そんなこと考えながら、今日もいつもの常連客にOldParrの水割りを作っている。
──────
初めて小説なるもの書いてみようと思いました。
続けていいですか?
自動ドアがウィーンと空く。
中に踏み込むが挨拶も何もない。民間企業で考えられるだろうか。受付はなんだこいつという顔でこちらを睨んでいる。もちろん笑顔など望むべくもない。
考えるだけで憂鬱になる。この空気は一体、なんだ?みんな慌ただしく何かしているようだが空気は静かなままだ。
これが役所なんだろうか。これからここで働くのかと思うと気分が萎える。
「あの、今度、所長に赴任してきました小松健児ですけど」
と、受付にとりあえず声をかける。
「ああ〜、新しい所長さん。お話は聞いています。今、係の者が来ますので」
と、受付はにこりともせず奥に消えていった。
係を待っている間に先日までの記憶がよみがえる。
「そっちはどうだ!?バイタルは?」
「大丈夫です。」
「おい、ちゃんと経時的にチェックしとけよ。外傷患者はいつ急変するかわからんからな。」
「せんせ〜、次の患者さん待ってますぅ〜」
「はい、こちら救急外来です。え?搬送ですか?」
「おーい、こっちの検査結果出たぞ〜。」
毎日がおもちゃ箱をひっくり返したような騒ぎだった。しかし、もう戻ることはないだろう。いや、正確に言うともう戻る場所なんかないのだ。
23 :
名無し物書き@推敲中?:2005/12/02(金) 08:19:58
かつての私の彼女、つまり今の私の妻であるが、妻は大学時代のミスキャンパスであり、誰しもが彼女の美しさだけでは無くその凛とした性格や優しさに惹かれたものだが、どうしたことか
彼女はぞっこん俺に惚れてしまい、子供が生まれ、俺との生活を共にすると共に次第に太り出し、昼間から酒を飲み、カッパエビセンを頬張り、昼ドラを見ては放屁し、
近所の迷惑を顧みず大音量で音楽を流して洗濯をする女に成り下がってしまった
人は彼女の変貌振りを見てて驚き、かつての彼女の美しさや思いやりの深い性格が結局は彼女の虚栄の産物であり、結婚後次第に本性を現したのだなどと考える
しかし事実は違うのだった
彼女の自堕落さや傲慢さは私の妻たらんとした彼女の努力の産物なのだ
私との結婚生活が長い年月をかけて彼女をそのようなモンスターに育ててしまったのだった
「アタシがこんなになったのは甲斐性無しのアンタのせいだからね!」と私を罵りつつ
再来年の同窓会に向けてダイエット食品を買い込む妻に引導を渡し、この悪夢のような生活を終わらせる為に、私は薬局で特別に注文し手に入れたあの薬品をプロテイン入りの流動食に一匙すくって混ぜた‥
25 :
名無し物書き@推敲中?:2005/12/02(金) 19:55:37
音が、聞こえる。
しとしと、と雨が降っている。
周りには、たくさんの人。
雨に濡れているはずなのに、あたたかい。
僕の耳には、金属がぶつかったような、鋭い、
音が、聞こえる。
学校からの帰り、横断歩道を渡っていた。
信号は青だった。
今日はたまたま一人で帰っていて。
誰かがいたなら、こんな事にならなかったかもしれない。
往来には人がいたけど横断歩道を渡るのは僕だけだった。
窮屈な学生服を着て、重たいカバンを持ち、いつもどこかへ行ってしまいたいと考えている、僕。
ある意味、その願いは叶ったのかもしれない。
今日、僕は死にました。
車に、撥ねられました。
すごく痛くて、すごく辛くて、でも涙は出ませんでした。
音が、聞こえる。
金属がぶつかったような、なんとなく物悲しい。そんな音。
―――――選べ。
今度は、声が聞こえる。
重厚で荘厳な、男の人の声。
それを聞くと安心感が湧き出てきます。
理想のお父さんみたいな人がいたなら、きっとこんな声でしょう。
―――――生か、死か。選べ。
26 :
上の続き:2005/12/02(金) 19:56:00
突然そんな事を言われても、困ってしまいます。
そういう重大な問題はもっと時間をかけて選ぶべきです。
―――――時間、とな。
そうです。時間です。
いまどき進路選択でさえ一ヶ月は与えられます。
生き死になんてものはもっともっと時間がかかるに決まっています。
―――――よかろう。では、時間を与えよう。
お前は、生者でも、死者でもない。中間となって悩むといい。
ありがとうございます。
一生懸命、考えます。
―――――フ……、あぁ、がんばるといい。
私も応援している。
それはそれは。
光栄の至りでございますよ。
―――――では、またな。
選択の時にまた出会うであろう。
はい。
また、会いましょう。
そう返事をし、僕の意識は闇へと沈んでいった。
27 :
名無し物書き@推敲中?:2005/12/03(土) 11:58:01
age
28 :
名無し物書き@推敲中?:2005/12/03(土) 12:05:59
>24 スレ違いだが、今のところ面白いな。二つの話は別なのか?
>25.26
それなりに面白いが、もう少し説得力のある描写希望
たとえば、死んだときに
>今日、僕は死にました。
本人も事故で死んだらすぐにわからないだろうし、読者はついていけない。
いきなり死にましたよりは、僕が見た事故の描写を読ませ、事故で(僕が)
死んだと読者の合点が言ったところで、「死んだみたいだ」と僕の意識も
同調させるとか、うまく言えんが、もっとおもしろくなるだろう。
あと、即死だったら痛くも辛くもないと、個人的には感じた。
29 :
名無し物書き@推敲中?:2005/12/03(土) 16:43:03
気がついたら、目の前に空が見えていて。
ふわふわと僕はお空を飛んでいて。
ゆっくりゆっくり落ちました。
横にはちょっとへこんだ車が止まっています。
ぼんやりと、これに撥ねられたんだな、と思いました。
不思議に体は、痛くも苦しくも無くて。
ただ、眠たいだけでした。
あんまり眠たいので、目を閉じると。
今日、僕は死にました。
死の漆黒と静寂の中で、
音が、聞こえる。
>>28 こんな感じか?
30 :
名無し物書き@推敲中?:2005/12/03(土) 16:57:45
>>29 「〜〜て。」とか「〜〜と。」はやめようよ・・・
31 :
名無し物書き@推敲中?:2005/12/03(土) 17:19:01
こんな夜更けに、闇と風の中に馬を走らせるのはだろう。
それは父と子だ。父はおびえる子をひしと抱きかかえている。
父 「息子よ、なぜ顔を隠すのだ」
子 「お父さんには魔王が見えないの。かんむりをかぶって、長い衣を着ている・・・」
父 「あれはどうみても精子だ・・・」
魔王 「本当にありがとうございました。」
子 「お父さん、お父さん!きこえないの。魔王がぼくになにかいうよ。」
父 「落ち着きなさい、どうみても精子だよ。」
魔王 「本当にありがとうございました。」
子 「お父さん、お父さん!見えないの、あの暗いところに魔王の娘が!」
父 「見えるよ。だが、あれはどうみても精子です。」
魔王 「本当にありがとうございました。」
子 「おとうさん、おとうさん!魔王がぼくをつかまえる!魔王がぼくをひどい目にあわせる!」
父親はぎょっとして、馬を全力で走らせた。あえぐ子供を両腕に抱え、やっとの思いで館に着いた・・・
腕に抱えられた子はどうみても精子でした
本当にありがとうございました
32 :
名無し物書き@推敲中?:2005/12/03(土) 17:26:20
>>29 僕の(心象)描写だけで読ませると、
説明っぽくならずなおかつ分かりやすい描写は難しい。
あえて僕の視点のみで書いているのかもしれないが、わかりやすくする
一例は心象風景の前後(この場合は前)に、具体的な描写を足す。
たとえば、29の文章に
a.死ぬ前の(現実の)描写を一行足す。
b.『僕』の死ぬ前の心象を一行足す。
などで読みやすくはなる。
例a.「あぶない!」その声を彼が聞いたとき、すでに車は目前まで迫っていた。
例b.「ぶつかる!」それから衝撃を感じるまで、僕は不思議に長く感じた。
*25の書きたいものがいまいちわからないので、このアドバイスは不要かも
ふわふわした、つかみどころのない『僕』の描写で読ませてゆくというのもアリだと思う。
33 :
名無し物書き@推敲中?:2005/12/03(土) 17:52:57
>>30 うぃ。気をつける。
とりあえず続きでも。
卓が、死んだ。
それを聞いたのは学校のホームルーム。
先生が淡々と、まるで機械のように言っていた。
「悲しいお知らせがあります。
渡辺 卓君が事故で死んでしまいました。」
悲しいなんて、これっぽっちも思っていない。
先生の目に浮かんでいるのは、怠惰と嫌悪。
面倒くさいことをしてくれた。
どうしてあいつはそうなんだ。
そんな、死んだ魚のような濁った目がとても気持ち悪く。
私は教室を飛び出していた。
34 :
名無し物書き@推敲中?:2005/12/03(土) 17:53:34
走る。走る。走る。
目的なんて無く、ただ走る。
どこをどう走ったのかなんて、まるで分からないけど。
私は、卓の家の前に立っていた。
純和風の武家屋敷。
とても大きくて、広くて、びっくりしたことを今でも覚えてる。
でも、今の家は、
黒い服を着た、大人でいっぱいだった。
ハンカチで目尻をぬぐっている人。
気の毒そうな顔で挨拶をしている人。
何も分からず、無邪気に遊んでいる子供。
見覚えのある風景。
自分も何回か行った事のある。
そう、これはお葬式だ。
中へ、入る。
周りがナニカ騒いでいるが、何も聞こえない。
靴を履いたまま、玄関を通る。
右へ曲がり、廊下を走り、突き当りを左へ。
そこは20畳ほどのたたみの部屋で、卓は、よくそこで遊んでいた。
ふすまを開ける。
勢い良く。事実を否定するように。
するとそこには、
にっこりと、いつもの絵画をした卓がいた。
写真の、中に。
35 :
名無し物書き@推敲中?:2005/12/03(土) 17:56:54
>>32 あ、すまん更新してなかった。
まだプロローグ的なものなんであえて一人称のみ、
ってか人物が感じたことだけ書いてた。
本編で活用してみる。
あと俺が書きたいのはほのぼの系。
36 :
名無し物書き@推敲中?:2005/12/03(土) 17:57:53
なんだか話が乱立してきて、どれがどの続きかわかりにくいんだが。
題名か捨てハンつけないか?
>>33-34 なんか小説書いてるつもりが下手なポエムになってる感じ。
読点で言葉を強調させる技法、倒置法、カタカナとかは
要所で使えば確かに効果的なんだけど、使いすぎたら逆に陳腐に見えてしまう。
それと
>>29の通り、なるべく終止形で終わらせたほうがいい。
> 自分も何回か行った事のある。
> そう、これはお葬式だ。
この二行はいらないと思う。
40 :
K.T:2006/01/01(日) 15:53:53
制作途中なんですけど、ちょっと読んでもらえますか?
ある作品のパクリになってしまったんですが。
では次スレから書きますので、よろしくお願いします。
41 :
K.T:2006/01/01(日) 15:54:32
7月3日。外ではうざったいぐらいにセミが鳴いている。うるさくてしょうがない。
「まだ7月3日だぞ。なんで30℃もあるんだよ……。」
今年は例年になく気温が高い。平均気温を2〜3℃は上回っているそうだ。
安アパートに住んでいるオレは、クーラーも無い部屋で寝そべっていた。扇風機はあるので、かろうじて生きている。まあ少し大げさだが、北の地方から上京してきたオレにとって、南の方の高気温はこたえる。
ぼーっと見つめているだけのテレビでは、今年の気温や温暖化について、ちょっとした特集をやっていた。
代わり映えの無い毎日。平和すぎる日常。
オレは何か、変化を求めていた。
42 :
K.T:2006/01/01(日) 15:56:19
「よっ、と。」
そうしているうちに昼になってしまった。いつまでもこうして寝ているわけにはいかない。気だるい体を起こして、着替えを始める。
オレは今フリーターなのだ。つまり職探しをしなければならない。
高校での素行が悪かったオレは、なかなか就職先が決まらなかった。いや、決まらなかったと言うより、オレがやる気無かっただけなんだが。
43 :
K.T:2006/01/01(日) 15:57:39
高校生活が始まり、新しい仲間とつるんでバカをしているうち、あっという間に3年間経っていた。だから就職と言われても実感が湧かず、適当にやっていた。
44 :
K.T:2006/01/01(日) 15:58:31
やっと決まったところもしょう性に合わず、1ヶ月そこらで辞めてしまった。おかげで両親や親類に愚痴られ、上京して職探しでもしろ、なんて言われた。
45 :
K.T:2006/01/01(日) 15:59:10
明らかに期待なんかしていないっつー顔だったが。オレはうざったい両親と離れる機会を逃す筈もなく、すぐにこっちに越して来た。
46 :
K.T:2006/01/01(日) 16:00:38
親からは数ヶ月分生活できる金を貰ったが、毎日遊んで食って寝てっつー生活をしていたおかげで、もうすぐ金が尽きそうだ。だが親に仕送りを頼むなんてことはしたくない。
47 :
K.T:2006/01/01(日) 16:01:39
「誰があんな親に頼みごとするか。あいつらに頭下げるくらいなら飢え死んだ方がマシだ。」
とは言ってみるものの、内心頭を下げてでも金が欲しかった。
だが今までツッパってきただけあって、プライドが許さない。
48 :
K.T:2006/01/01(日) 16:02:37
だから、泣く泣く職探しをしているってワケだ。
まだ死にたくはないから、最近必死で探している。
まあオレの必死ってのはたかが知れているのだが。
49 :
K.T:2006/01/01(日) 16:03:40
「よし、こんなもんか。」
準備を整え、部屋を出る。
「いってきま〜す。」
誰も居ない部屋に挨拶する。
小さい頃からのクセで、外出、帰宅の時はつい挨拶してしまうのだ。
なんで誰も居ないのに言うんだと友達にツッコまれたことも多々ある。
50 :
K.T:2006/01/01(日) 16:04:41
しばらく街を歩く。とりあえず歩く。
これは職探しとは言えないが、形だけでも探しているフリをする。
こんな生活はダメだとは自分でも思っている。だが、働く気が起きない。
「なんかいい仕事ねェかな……。」
やる気のない声で一人つぶや呟く。
その時、横の細い路地から女の子が飛び出してきた。
「きゃっ!」
「うおっ。」
気付いた時にはもうぶつかっていた。オレはよろめき、女の子は尻餅をつく。
(~ヽ
|ヽJ 新年
| (~ヽ あけまして
(~ヽ|ヽJ おめでとうだお
|ヽJ | |.
|./⌒ヽ|
⊂二二ミ( ^ω^)彡⊃ 2006年元旦
リミソミソ彡ミ
. 》====《
ノ>ノ
三 レレ
52 :
K.T:2006/01/01(日) 17:16:35
「いったぁ〜。」
「だ、大丈夫?」
オレは一応手を差し伸べる。
「うん、大丈夫。それより、ちゃんと前向いて歩きなさいよねっ!」
俺の手を無視し立ち上がり、いきなり因縁をつけてくる。
「なっ!?いや、ぶつかってきたのそっちだろ!」
「まあいいや。あたし今急いでるから。ごめんね!」
女の子は謝罪なのかどうかはっきりしない言葉を残し、足早に去っていく。
「なんだよアイツ……。でもちょっと可愛かったかも。」
53 :
K.T:2006/01/01(日) 17:17:41
正直今の女の子は結構好みだった。
髪は肩にかかるかかからないかくらいのショートヘアー、
きりっとした顔立ちだが、どことなく可愛い感じの顔だった。
年齢はオレと同じくらいか、ちょっと下か。
ちょっと性格に問題ありっぽかったが、あいにく生憎オレはツンデレスキーなのだ。
ツンのみってのはちょっと勘弁だが。
「にしてもなんかマンガでありそうな展開だったな。
今度なんかで再開したりして。まあ実際はそんなことはないんだろうが。」
淡い期待を持ちながら、またあてもなく歩き始めた。
54 :
K.T:2006/01/01(日) 17:19:33
しばらく歩くと、小さいナイフショップを見つけた。
オレは前からナイフが好きだった。実際アパートにもナイフが数本飾ってある。
決して実用的ではないデザインのナイフだが、その独特のフォルムに惹かれた。
だが最近、いかにも実用的なサバイバルナイフのような
シンプルなナイフが欲しいと思っていた。
まあ買ったとしてもどうせ飾っておくだけなんだが。
当初の目的である職探しも忘れ、ナイフショップに入っていった。
三十分も店内を周っていただろうか。そろそろ帰るかと思っていると、
一本のナイフが目にとまった。自分がイメージしていたナイフに近いものがあった。
しばらくみと見惚れていたが、ふと気付き値段を見る。1万2800円。
買えない値段ではない。むしろこんなにいいナイフだったら安いんじゃないか。
「すみません、このナイフ下さい。」
55 :
K.T:2006/01/01(日) 17:20:38
「買ってしまった……。ただでさえ金がないのに……。」
就職先を探して金を稼ぐ筈だったのに、逆に大きな出費が出てしまった。
でも後悔はしていない。前から欲しいと思っていたデザインのナイフが購入できたんだ。
これほど嬉しいことはない。
「また明日探せばいいさ。フツーに生活できないほど金がないワケじゃない。」
日は傾きかけている。昼に比べて少しは気温が下がった。
だがまだ暑いのには変わりない。
また明日から暑い中職探ししなければならないと思うと憂鬱になる。
「まあいい。今日は早く帰ってナイフを……ふふっ。」
ニヤニヤしながら街を歩いていく。はたから見れば危ない奴だ。
だが、そんなことは気にせず、オレは家への道を歩いていく。
56 :
K.T:2006/01/01(日) 17:21:58
「ただいま〜。」
家に着いて、早速買ってきたナイフを取り出した。
「お〜、かっこい〜。」
ナイフを握り、色々な角度から眺めてみる。
「やべ〜、マジで買ってよかったな、これ。」
立ち上がってナイフを振り回してみる。微かにナイフの刃が風を切る音がする。
「こんなこと外でやってたらソッコーで捕まるな。」
しばらく遊んでいたオレは、夜になってもあまり下がらない気温の高さと、
動き回った体の熱とでなにもやる気が起きなかった。
57 :
K.T:2006/01/01(日) 17:53:49
「ん、あれ?寝てたのか?」
オレはいつの間にか寝ていたらしい。
片手にはさっきまで遊んでいたナイフが握られている。
「うわ、これ持ったままで寝てたのかよ。よく怪我しなかったな。」
テーブルにナイフを置き、体を起こす。体がだるい。
「あ〜だりい。窓でも開けっか。」
窓を開けると、少し風が吹いていた。微かな風が心地いい。
「ふ〜、少し散歩でもするかな。」
と立ち上がったところで、テーブルに置かれたナイフが目に付いた。
「……ちょっとくらい、大丈夫だろ……。」
ナイフをスリーブに入れ、スリーブを腰に付ける。
上着で隠れて外からは見えない。
「うわ〜、付けちゃったよ。マジでこれで外行くのか……。やべ、緊張する。」
オレは前から、ナイフを持って深夜の街を徘徊する、っつーシチュエーションに憧れていた。
実際、そんなことをする機会がなかったし、
あったとしても捕まるのが嫌だったからやろうと思わなかった。
でもこの時はちょっと歩くだけのつもりだったから、軽い気持ちでナイフを持っていこうと思った。
58 :
K.T:2006/01/01(日) 17:55:12
「よし、行くぞ。」
オレはドアを開けて、外に出た。時計は、23時54分を指していた。
街を歩いている人はほとんど居なかった。今見えるだけで一人、二人か。
そりゃそうだ。もう夜中なんだから、こんな時間に出歩く奴は少ない。
「もうちょいぶらぶらしてっか……。」
昼はあんなに賑やかな街も、夜になるとシンと静まり返る。
当然のことだが、オレには新鮮に感じられた。
10分ほど歩いた頃、ふと昼の出来事を思い出した。
路地から出てきてオレとぶつかった女の子のことだ。
「にしてもあの子可愛かったよな〜。どっかでまた会えねェかなァ……。」
古いラブコメみたいだったなと思い、苦笑する。
ふと、結構遠くまで歩いてきていることに気付く。
「あれ、いつの間にかこんなに歩いてたのか。
あ、あの女の子とぶつかったのって、もうちょい行ったとこだよな。」
すぐ近くまで来ていることに気付き、そこまで行ってみることにした。
59 :
K.T:2006/01/01(日) 17:56:40
「この辺だったよな。あ、ここの路地だ。
……あの子、こんなとこで何してたんだろ。」
あまり人の通らないような路地だ。そんなとこに女の子が行く理由。
興味が湧き、路地に入っていった。少し進むと行き止まりだった。
少し入り組んでいて、奥のほうは通りからは見えない。
「こんな風に行き止まりになってる路地裏ってホントにあるんだな。
マンガとかだけかと思ってたよ。にしてもあの子はここで何してたんだ?
……ただ迷ってただけだったりして。」
女の子がここから出てきた理由はわからなかったが、
もうこれ以上ここに居ても仕方ないので帰ろうと思い振り返ると、
視界の端でなにか見つけた。地面に何かある。
近付いてみると、水溜りのようだった。
だが、おかしい。色が黒い。いや、赤黒い。
「こ、これ、……血か……?」
そこにあったのは、直径50cmほどの血溜まりだった。
60 :
K.T:2006/01/01(日) 17:57:39
何故、こんなところに血溜まりが。これは……
ふと、滴る大量の鮮血のイメージが脳裏をよぎった。
「ふ、ぐうぅぅっ……う、あっ……」
同時に、突き刺すような鋭い痛みが胸に走った。
「ぐ、あぁっ……が……ぁぁあっ……っぁああ……はぁ、っ、く、はぁぁっ……」
胸が熱い。息ができない。ダメだ、このままじゃ。
とにかく、ここを離れなければ。
走る。この場から逃げるように走る。だが、胸が痛くてまともに走れない。
苦しい。だけど逃げなければ。この場所から。この痛みから。
「く、はぁっ……なん、で……こんな……ぐ、ぁ……う、血を……血を見た……だけで……っく……」
路地がとてつもなく長く感じる。来る時は1分もかからなかったのに、
もう何十分も走っているような錯覚に襲われる。
やっと通りに出た。もう走れない。ブッ倒れそうだ。
61 :
K.T:2006/01/01(日) 17:58:39
その時、人が一人、目の前を通り過ぎた。
やった、これで助かる。まずはあの人に声をかけないと。
殺せ
まずはあの人を追いかける。そして一言。助けてくださいと言うだけだ。
殺せ
……さっきから頭の中に響いてくるこの声はなんだ?まあいい、今はそれどころじゃない。
殺せ
とにかくあの人を追いかけて、追いかけてそれから……。
殺せ!
62 :
K.T:2006/01/01(日) 18:40:41
気が付いたら、目の前に男の人が倒れていた。
うつぶせに倒れているのでよくはわからないが、首から血を流しているようだ。
「な、し、死んでる……?」
オレの手には、昼に買ったナイフが握られている。
そのナイフは、血糊がべったりと付いている。
オレの腕にも血が付いている。返り血だろう。
「オ、オレが殺したのか……?な、なんで……。」
しばらくは状況が理解できず呆然と立ち尽くしていたが、やがて吐き気がしてくる。
63 :
K.T:2006/01/01(日) 18:42:06
「うっ……ぐ、ぁあぁあっ……はぁっ、はぁぁっ……う、ぁあぁぁぁあ……っ……」
吐いた。胃の中のもの全て吐いた。だが、それでも足りず、まだ逆流してくる。
おかげで胃か食道にでも傷がついたのだろう、血が混じっている。
喉が痛い。気付けば、いつの間にか胸の痛みがなくなっている。
あの時の感覚はなんだったんだ。頭の中で誰かが言っていた。『殺せ』と。
何故だ。なんで殺さなきゃならない。助けてもらうつもりだったんだ。
なのに、なんで……。
「ワケわかんねェよ!!なんで殺さなきゃなんねェんだよ!!」
痛む喉で叫んだ。だけど叫んだところで何が変わるワケでもない。
でも、ホントの理由をオレは知っている。
あの『殺せ』って声はオレの声だ。殺したのはオレの意思だ。
しょうがなかったんだ。殺さなきゃなんなかったんだ。だって、殺したかったんだから。
「は、ははっ、ワケわかんねェよ。」
64 :
K.T:2006/01/01(日) 18:48:38
はい、ここまでです。
つまらなかったとは思いますが、読んでくれた方、ありがとうございましたm(_ _)m
一応ストーリーとしては10日間くらいのつもりですが、これは初日の話です。
途中で出てきた女の子はこれから出すつもりなので、ここでは読み流してください。
感想、アドバイスなどいただけたら嬉しいです。
いつか完成したらどっかに書き込みたいと思うので、そのときはよろしくお願いします。
まあオレの性格上、全部書けるかもわかりませんし、
書き終えてもいつになるかわからないので、そのときは忘れてください。
では、よろしくお願いしますm(_ _)m
65 :
名無し物書き@推敲中?:2006/01/05(木) 13:46:41
ここは人がこないからな。
面白く読んだよ。いい意味で素人っぽさが好感がもてました。
ただ、場面転換はもうすこし丁寧に書いたほうがいいと感じた。
>気が付いたら、目の前に男の人が倒れていた。
>うつぶせに倒れているのでよくはわからないが、首から血を流しているようだ。
たとえばここ、もう少し、丁寧に行こう。
●気がついた時、頬に硬いものがあたっていた。いや、冷たいアスファルトに突っ伏して倒れていたようだ。
気だるさを覚えながら体を起こすと、目の前に男が倒れていた。うつぶせになっているのではっきりとはわからないが、どうやら首から血を流しているようだ。
★参考になるかわからんが、レスがいっぱい欲しいなら下記がおすすめ。
厳しいコメントは覚悟したほうがいいが、レスがつかないよりはずっといい。
ttp://gooo.net/~eel/blink.html
仰ぐ以上埋まる絵を教えて。
帰り急に詳しい検査これから早速支払い少し正常たまに小さい疲れ。
適当に時々悩む。
日曜日、抜け出し猫残して花火。必要な不安。閉館報告までミス。無理して迷惑。
もう少し役立つ友情らしい理論。類似レポート。
露天風呂判りましたら外出。
業績軍資金、現在合計暫定。実は随時、絶対増設。
だからぢゃぁ強く出来なくて同時にバタフライ。部長、勉強妨害。
パスワードぴったり。プライバシーぺたぺたポケット。
67 :
K.T:2006/01/05(木) 21:32:39
>>65 レスありがとうございますm(_ _)m
ちょっとパソコンがイカレててアクセスできませんでした。
まさか面白いと言ってもらえるとは思っていませんでした。
素人も素人。これが初めて書いた小説なので、面白いと言ってもらえてホントに嬉しかったです。
場面転換を丁寧に、ですね。
確かに、読み直すと変ですね。昔から作文とか、文章を書くのは苦手だったので……。
参考にさせていただきます。
これからもっともっと頑張って、この小説を完成させようと思います。
いつになるかわからないですけど、頑張ろうと思います。
本当にありがとうございましたm(_ _)m
68 :
K.T:2006/01/05(木) 21:36:20
>>65 リンクのことお礼言うの忘れてました。
最近ヒマがないので、すぐにはムリですが、少し修正したら書き込もうと思います。
ありがとうございました。
69 :
名無し物書き@推敲中?:2006/01/05(木) 22:56:58
HRが終わり、生徒達が各々教室を飛び出していった。
校庭に遊びに行こうとする者、用事があると足早に教室を去っていく者。
その雑踏の中で、横井悠介は椅子に座ってボーッとしていた。
転入してきてまだ二日。まだクラスに馴染んでおらず、
クラスメートとの会話もごく僅かだった。
家の近所に知り合いもおらず、何もすることがなかった。
しかし悠介がボーッとしている理由はそれだけでもなく、
春の暖かい陽気のためでもなかった。
その理由とはいま自分の隣でカバンに教科書を詰めている少女。
「石野彩加」の存在だった。
70 :
名無し物書き@推敲中?:2006/01/05(木) 22:57:55
転入してきた初日、教室に入った自分の顔をたくさんの目玉が捉えた。
担任の水木敦先生が自分の名前を黒板に書き
「えー、3年生になった今日からこの学校の一員となった横井悠介君です。」
と言った。
教室中の目が自分を嘗め回すように見ている。
悠介はその雰囲気に耐えられなくなり自分から
「横井悠介です。よろしくおねがいします。」と言った。
そんなこんなで紹介が終わり、席を決める時になって転入して
初めての分岐点に立たされた。
今教室には二つの空いている席があった。
1つの席は隣にお世辞にも可愛いとはいえない子の隣。
もう1つは教室の前から見ても目立っていた可愛い子の隣。
悠介は可愛い子の隣になりたいと思った。
そして水木先生が言った
71 :
名無し物書き@推敲中?:2006/01/05(木) 22:58:29
「じゃあ、横井君は石野さんの隣で」
悠介は最初、「石野さん」というのがどっちの子のことか
わからなかったが、クラスの雰囲気から感じ取ったった。
「石野さん」とは可愛い子のほうだった。
悠介は幾分緊張しながら教壇の横から生徒の机が並ぶ領域へと
足を踏み入れた。悠介が座る席は教室に並べられた
机の真ん中辺りにあり、もう1つの候補であった場所より
先生の目に付きやすかったのが原因だったらしい。
が、彼はそんな事知る由も無く、クラス中の視線を感じながら
歩いていった。
72 :
名無し物書き@推敲中?:2006/01/05(木) 22:59:05
そして心の中で希望していた席に座った。
座る瞬間、「横井さんが」自分の顔を見上げた。
目が合った時、悠介は不思議とドキドキしてしまった。
それぐらい、彼女は可愛かった。
(「前の小学校にはこんな可愛い子いなかったなぁ、
そんな子といきなり隣になれるなんてラッキー!」)
悠介は心の中でそう思っていた。
席に着いていきなり、彼女が小声で話しかけてきた。
「私、石野。よろしくね。」
悠介は驚いて「あぁ・・・、ヨロシク」としか言えなかった。
ここから横井悠介という少年の中学校生活最後の1年が始まった。
>>K・T氏
とりあえず月姫を思い起こした。ナイフ好き、血に染まる路地、夜の散歩、
10日間の話ってことも、殺す意志がなくても本能(てか家系の血だな)がそうしたということも。
もし参考にした作品がそうであるのなら、
正直カスタマイズが出来きってないようなので、少しシチュエーションを変えてみる事をお勧めする。
求職中というのは自己投影の表れか?まあいずれにしても、文体がサウンドノベルから抜け切っていないというか・・・
もし別の作品を参考にされたのであれば、ただのエロゲオタと思って流して欲しい。頑張ってください。
通りがかりの中年に引き留められた。新聞記者だが仕事は楽しいかと
聞きやがる。楽しいわけ無いだろバカ野郎フリーターだぞフリーター
30超えて楽しくてやってられるか見てわかれバカめ。おまえら年収
いくらだよ130万でどうやって生きていくか教えてやろうか130万と
いうラインが微妙なんだこれを超えると課税されちまうからな、この
微妙なラインが判るかおまえに。だが出てきた言葉は「はい」「はい」
薄ら笑い、満足そうな記者の顔にえへへと薄ら笑いバカは俺だぜ
お利口さんは俺だぜ勝ち組に精神凌辱されてほほえむ根っからの奴隷だぜ。
畜生なんでこんな気持ちであの短調でくだらない吹きだまりのバイトに
行かなきゃなんねぇんだよ泣きたいよおまえ責任取れよと思うが
心の叫びは瞳の奥の炎にすらならない
75 :
K.T:2006/01/06(金) 00:33:20
>>73 レスどうもです。
>>40で書いているある作品っていうのは、ご明察どおり月姫です。
TYPE-MOONが大好きで、それに影響されてこんな小説を書きたいと思いました。
カスタマイズが出来きってないってのは自分でも思いました。
でもこれ以上のシチュエーションが思いつかなくて……orz
求職中ってのはただの思い付きです。
自分は今年高卒で就職先決まってますので。
でも少し自分もかぶせました。
ナイフ好きとか北に住んでいて、南に上京とか……ツンデレ好きとか……。
なんとか修正できればと思っているんですが、どうなることやら……。
とにかく、応援の言葉、ありがとうございましたm(_ _)m
頑張って完成させたいと思います。
76 :
名無し物書き@推敲中?:2006/01/08(日) 14:34:14
期待age
保守
78 :
名無し物書き@推敲中?:2006/02/05(日) 12:37:33
保守
79 :
魔界皇帝:2006/02/05(日) 15:00:28
3行で終わる小説は思い切りがよくて、よし!
>>82 OK。
個人的にこういう日常から非日常へという物語は結構好きなので期待できる。
自分もそういうのを書いてたりしてるが、その導入部分が中々うまく
いかないもんでな。
細かい感想は物語がもう少し進んでからにする。
85 :
111:2006/02/05(日) 18:44:33
自作小説の一部
タイトル「CoIn」
第6章「殺人者を殺害」
灰皿には、無造作にタバコがたまり、部屋はよごれ、
書類や棚などはあたりに倒れていたり散らばっていたりした。
そして、この無駄に広い部屋で二つの生命体は動いていた。
「オマエは裏にかかわりすぎた。」
名前も知らない相手は意地悪そうに口を尖らせて言った。
そして、おもむろにポケットから取り出した「何か」をこっちに向けてきた。
「俺を殺したらアンタは終わりだぞ。」
翔は額から流れる汗を無視して、拳銃の銃口から必死に逃れようと
顔を動かした。
「それは3分前にも聞いた。悪かったな。俺は消されるかも知れねーが、
そのときは心中ってことだな。」
相手は覚悟を決めたような声を出した。
マジかよ。死んじまう。
「・・・・・グッバイ♪」
変に明るい声を出して、それと同時に拳銃の引き金は引かれた。
バァァン・・・!!!
妙に遅く感じられたその弾の動きは急に加速し、自分の額を打ち抜いた。
後頭部に違和感を感じ、次の瞬間、トザッと床に崩れ落ちた。
目の中はすでに血まみれだった。悪魔のような銃声が
デジャウのように繰り返し聞こえ、さらにもう一発
バァンという悪魔の音を聞き、一瞬の激痛のあと、意識はぶっ飛んだ。
翔のポケットから血といっしょにでてきたコインは裏を向いていた−
<続く>
86 :
名無し物書き@推敲中?:2006/02/05(日) 18:45:10
自作小説の一部
タイトル「CoIn」
第6章「殺人者を殺害」
灰皿には、無造作にタバコがたまり、部屋はよごれ、
書類や棚などはあたりに倒れていたり散らばっていたりした。
そして、この無駄に広い部屋で二つの生命体は動いていた。
「オマエは裏にかかわりすぎた。」
名前も知らない相手は意地悪そうに口を尖らせて言った。
そして、おもむろにポケットから取り出した「何か」をこっちに向けてきた。
「俺を殺したらアンタは終わりだぞ。」
翔は額から流れる汗を無視して、拳銃の銃口から必死に逃れようと
顔を動かした。
「それは3分前にも聞いた。悪かったな。俺は消されるかも知れねーが、
そのときは心中ってことだな。」
相手は覚悟を決めたような声を出した。
マジかよ。死んじまう。
「・・・・・グッバイ♪」
変に明るい声を出して、それと同時に拳銃の引き金は引かれた。
バァァン・・・!!!
妙に遅く感じられたその弾の動きは急に加速し、自分の額を打ち抜いた。
後頭部に違和感を感じ、次の瞬間、トザッと床に崩れ落ちた。
目の中はすでに血まみれだった。悪魔のような銃声が
デジャウのように繰り返し聞こえ、さらにもう一発
バァンという悪魔の音を聞き、一瞬の激痛のあと、意識はぶっ飛んだ。
翔のポケットから血といっしょにでてきたコインは裏を向いていた−
<続く>
87 :
名無し物書き@推敲中?:2006/02/05(日) 18:47:24
連続すみません
裏社会の容赦なき戦いと、頂点を目指し戦うものと
表社会を侵してまでも全てを奪おうとする悪の中の悪との
戦いを描いたものです。
そのせいか人がバンバン死にます。一章目でも死んでるし・・・・
世に出るやつはサッと出てくる。
サッと出てこられない奴は所詮その程度の駄目作家。
選考で何度か残っても最終選考を通過できない奴は永遠に通過できずに消えて
いく。
通過できる奴は必ず一回で通過して世に出る。
一度でも落ちた奴は作家になることなど諦めて一生平凡に生きていきな。
90 :
名無し物書き@推敲中?:2006/03/21(火) 04:14:41
>>88 オレは25回目でようやく佳作に潜り込んだが
その後で芥川賞と直木賞を2回ずつゲットした。
みんなもあきらめるなよ!
91 :
テツハヤナリ:2006/03/21(火) 17:32:31
街灯の下に蛾の死骸が堆く、ひらひら降り注ぐ雪に被せられて、積もっている。
夜空を見上げれば、全天星図が曇ったガラス瓶に閉じ込められたかのように、あらゆる煌きは影の中にある。
俺はグレーのコートを羽織り、凛と鳴る冷たさの傍らをゆっくりと歩いていた。一歩踏み出すごとにブーツは僅かな雪解けの水に浸り、かすかな音を立てる。かじかんだ指先を凍てつく風が触り、
「逃げ切れない。お前は逃げ切れない」
と、告げている。耳元を飛ぶ虫の羽音に思わずかぶりを振る。
俺はこうべを垂れ、物憂げに明日を思った。死んでも逃げ切れないのなら、一体どこへいけば許されるのか。
景色は俺に似て無口で、歌わない。だが、それを誰がどうして咎められようか。
やがてくる春の予感は未だない。それがほんの少し、俺の気分を晴らした。俺は春が嫌いだ。時の歯車が回り出すのが、何かが始まるのが、やり切れぬほど嫌いだ。
歩き続ける。つらなる建物の影に沿って、囚われたように延々と、歩き続ける。あらかじめ定められた家路、だがしかし、当てもない旅のように虚しい。俺は、確かにその時、放浪者だった。
心の内に広がる果てのない闇の中を、迷い疲れ、ただうつろに流離う、放浪者だ。
墨絵のような街並み、静かに移りゆき、しかし永遠に、明るい色は塗られない。白と黒だけの悲しみ……。
溜め息を殺しながら、誰もいない道を歩いていく。
精神病院で処方された抗鬱剤が、そういえば切れていたな、とふと思った。
翌朝。目覚まし時計から流れてくる小鳥の囀り声に導かれて、俺は瞳を開けた。
霞む視界が徐々にはっきり定まっていく。網膜が天井の縞模様を朧げに捉える。スノーホワイトとオリーブグリーンの縞模様だ。
ベッドから這い出して、机の上の写真立てを手に取った。半年前に亡くなった祖父の遺影だ。いつも、毎朝起きるたびに、こうして追憶混じりに眺めている。
祖父はよく、俺を森に連れていってくれた。静寂に包まれた森だった。それはどんな時も、木漏れ日の差し込む午後なのだ。
思い出に耽るのも束の間で、そろそろ仕事に出かけなければならない。俺は洗面所にいって鏡を覗く。映し出されたその顔には、幾重にも
どうでしょうか?冒頭部です
92 :
それでも罪人は死体と踊る:2006/03/22(水) 16:50:27
舞台はここと少し時空がずれた世界…
3人に1人が何らかの特殊能力を持つ世界
(それ以外は大してこの世界と変わりはないが)
「はぁ〜・・・何やってるんだろうなぁ…俺」
男はそう呟くとポケットから携帯電話を取り出し
横で倒れている男達を横目で見ながら119番を押した
それから間もなくして救急車が来た。
救急車から降りてきた隊員は3人
おそらくもう一人運転席にいるのだろう。
降りてきた隊員の一人が俺の身分と事の経緯を聞いてきた
正直・・・俺は今焦っている
事の経緯はこうだ
昨日、会社でリストラに合い、飲み屋で飲んだ
3件くらい回り、そこの店で寝てしまった
そして、今日の早朝に会計を済まし、店から出て少し歩いた後、
チンピラ4人組に出くわした。しかも全員能力者。
能力者は皆、手の甲に紋があるから一目両全だ。
しかも『金をよこせ』と脅してきた。チンピラの王道パターンだ。
ツイていないにも程があるな。と呟きながら、俺は動きやすいように
着ていたコートを脱いだ。
ちょ・・・死んできます
93 :
名無し物書き@推敲中?:2006/03/22(水) 19:28:06
>>91 上手いと思います、読んでないけど
>>92 タイトルがね、なんか似たようなのいっぱいあるしガキっぽい
96 :
BLADE:2006/04/02(日) 20:12:58
下手な奴多いなw
俺の足元にも及ばない
諦めろ!へたれども!
97 :
ェマ:2006/04/03(月) 17:30:54
小説書いたんですが・・・ちょっとエグいです(;´・ω・`A ``アセアセ
ちょっと載せますね
98 :
ェマ:2006/04/03(月) 17:36:06
(・・・・ピピピピピピピ)
布団から手を伸ばし時計のスイッチを押す_______
今日も朝がきた。
眠たい目をこすりながらパソコンのスイッチをONにする
これが僕の唯一の時間。マウスを手際よく動かす
そう僕は正真正銘の世間から呼ばれる「ヲタク」だ___
お気に入りのページには「2ちゃんねる」
一般人に例えると「行き付けのお店」みたいな感じだろうか・・・
僕にとったら大切な空間
完璧に僕は2ちゃんねる用語だって覚えた
英語を覚えるより簡単だし、とにかく2ちゃんねるを愛してる
そんな僕はもう1人の自分・・・
急いで朝食を食べて学校へ向かう
「あとちょっとで遅刻だ・・・ヤバィ。」
平日は嫌いだ。パソコンは一日中できないし人と喋らなくちゃいけないし
ガラガラッ
99 :
ェマ:2006/04/03(月) 17:37:39
「・・・・」
冷たい目が僕を指す____
自分の席に座るとすぐに目に入る「死ね」と書かれたラクガキ
机の中には腐ったパン
今日は食べた後のガムもオマケだ。
「うゎー!!!! ヒ・サ・ンだね。藤松君(笑)」
こいつは僕をとことん苛める村井。通称デビルマン
このオマケのガムは彼の噛んだ物だろう
「・・・何・・・?」
「はぁ?何?今日も机の中には皆からのプレゼントがいっぱいじゃないかw」
「・・・・全部・・・君のだろ・・・?」
「てめぇ、そんなナメた口の聞き方して良いと思ってんのかよ?!」
「いけぇ!!デビルマン!!」
デビルマンの手下の歓声が響く____
目の前で僕の携帯をいじる村井・・・
「か・・・返せ!!」
「おい、お前等!しっかり抑えとけよw」
僕の腕をしっかり押さえる手下達
「み・・・みるなぁぁぁぁ!!」
「何?これ??うわーキツ・・・アニメ物の待ちうけバッカリじゃん」
「返せよ!!」
ゴッッッ
100 :
ェマ:2006/04/03(月) 17:38:21
そのとたん、僕のお腹に激痛が走った
「静かにしろよ・・・ヲタク君」
「っつ・・・」
「何これ?可愛いねぇー二次元の世界の女の子達(笑)」
「俺が全部、この子達の処女を奪ってあげるよ・・・」
「・・・何・・・何する気だよ!!」
「もちろん、全部削除だよ(笑)」
「や・・・やめてくれ!!!!」
「1件削除〜♪2件削除〜♪3件削除〜♪」
大切な画像を消されていく____
見てる事しかできない自分にすごく腹が立った
「はい、全部削除しました〜♪」
「・・・・」
「ほぅら、返してあげるよ?君の大切な携帯・・・」
村井は口に携帯を無理やり押し込んだ
「ぅぐっ・・・」
「あーあ・・・女の子達みーんな消えちゃったねぇー」
携帯を吐き出し涙をこらえながら僕は席についた___
つづく
101 :
ェマ:2006/04/03(月) 17:39:58
103 :
名無し物書き@推敲中?:2006/04/03(月) 21:38:34
104 :
絢:2006/04/04(火) 00:36:56
聲が聞こえた。
それはひどく懐かしく、優しい音。
まるで春の日差しのように自分を包み込み、そしてスゥーと身体へと染込んで来る。
うっすらと瞼を開けば、そこに佇み自分を優しく覗き込むその女(ひと)
嗚呼、そんな筈等ありはしないのに・・・。
その女(ひと)はもうこの世(ここ)には存在しないのに。
自分は一体何を期待しているのだろうか・・。
そう、喩えこれが桜の見せる夢、幻だとしても、今だけは消えないで欲しいと藁にをもしがみ付く思いで、
そっと指先をその女(ひと)へと伸ばす。
ザーーー
正に後少しで触れると、言うその刻、風に散らされた紅い桜が自分の視界を遮った。
と、同時に消えて行くあの女(ひと)
後には無残にも自分の足元にその灯火を奪われた桜の屍骸が散らばっていただけだった。
それはきっと狂い咲いた花の饗宴。
早春が招いたまやかし。
そして、饗宴は何時しか終焉を迎える。
題名:泡沫の饗宴(ゆめ)
中途半端ですいません;こんな感じの小説を書いたの久々でして・・・。
かなり変かもですが感想下さると、嬉しいです。(批評もお待ちしてます)
105 :
名無し物書き@推敲中?:2006/04/27(木) 20:55:16
106 :
名無し物書き@推敲中?:2006/04/27(木) 20:57:23
空は暗く、あたりは霞んだように見づらくて、僕は目を凝らしていた。
足元には、花弁のように広がった、真っ赤な水たまり。
その中には、壊れ、奇妙な角度で曲がった人間が一人、落ちている。
「ああ、そうか」
僕は、一人で納得する。
確かにこいつは憎まれていて、僕はそれを知っていた。
そして僕は、こいつを憎んでいたあの子を、知っている。
だから、そう、まんまとはめられたのだ。あの子に。
人通りの少ないこんな裏通りで、バットを持って死体を眺めている僕は、傍から見れば殺人犯以外の何者でもない。
返り血がないのが、唯一の救いと言えるだろうか?
でも……賢いあの子のことだ。このバットにはたっぷりと、この死体の血が塗りつけられているだろう。
そしてもちろん、今までこれを握っていた僕の指紋は、残された時間では拭き取れないほど着いているだろう。
「たまんないなぁ。僕が、捕まっちまう」
空を見上げて、僕はあの子に少しだけ愚痴った。
でも、それでも僕は、あの子を助けるって決めてたわけで。
あの子が、人殺しなんて、そんなバカな事を犯してしまうようになっても、僕はあの子が好きなわけで。
「どうせなら、」
もう少しまともなやり方をしてくれれば、処分も簡単だったのに。
撲殺なんて、色々飛び散って片付けられないじゃないか。
せめて死体を処分できれば、事件の発覚が防げた。時間稼ぎくらいには、なったんだけどな。
でもさ、ほら。あの子の助けくらいはしてやれる。
あの子が昔、いたずらした時みたいに、僕が犯人になってやるから。
サイレンが聞こえて、僕はバットを振り上げた。
どなり声が煩い。警察が物騒なものを構えてるのも、見てとれた。
しかし今の僕には、それこそ歓迎。
だって、もうこいつは死んでいるんだから。
僕の役目は、終わっている。
かまわず僕はバットを、ふ
109 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/05(金) 07:59:46
110 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/06(土) 01:11:45
「いずれやるさ」と彼はそこで声を切った。言いようのない雰囲気だけを残して彼は立ちあがった。
焚き火の炎は燃えつづけている。火の精霊たちはパチパチと星空に手を叩いた。彼は「いってくるよ」
と言葉を残し、闇の中に消えた。焚き火に一人残された私は、たった今一つの物語が終わりを告げ、ま
た一つの物語が始まったのだと悟った。
あげ
112 :
5/9:2006/05/10(水) 20:21:17
太陽が照り付けている
商店街の通りを行き来する人の行列
人々はみな一様にふくろを身に着けている。
体から垂れる汗を集めるためだ。
子をひく若い女性などは、首元に安っぽいビニールぶくろをくくりつけ
あごから垂れる汗をためている。
汗がこの街の通貨なのだ。
113 :
5/9:2006/05/10(水) 20:25:35
通りを更に進むと、顔だけが赤ん坊のような人や
手が極端に長い人など、奇形の人々が目立つ。
ふとなにか熱気を感じ、近づいてみると
人だかりの中に、火のついたドラム缶が立ててあった。
お坊さんのような人が 行列を無視して、一人火に当たっている。
巨大なビニールぶくろで全身をおおっていた。
114 :
5/9:2006/05/10(水) 20:33:23
行列に参加せずに、アーケードのついた店や家の中、
日陰に座り込んでいる人もいる。20歳前後の女性が
元気な顔で何か叫んでいるが、聞き取れなかった。
この商店街も何日か前までは通過は円だったし
こんなに混んでいなかった。奇形も大通りを歩いてなかった。
何か力のある人間に、この商店街の一角だけ、ほかの街と
切り離されてしまったのだ。
事実、この商店街は太陽が照りつける間、誰も街の外に出ることは出来ない。
そして通貨が汗なのも、この商店街だけなのだ。
115 :
5/9:2006/05/10(水) 20:42:36
さっき叫んでいた女性は、数日前からの新しいこの街の権力者に
抗議していたようだ。ふくろを身につけていない、
アーケードの中に座る人はみな若く、口々に何か言っていたが、
多分組織されたデモ隊か何かだろうと思う。
暑い。太陽は目の中で白熱し、顔を上げることさえ困難だ。
いつの間にか街の日は落ち、夜になった。
僕は薄暗い屋敷の中に立っている。
床が氷のように冷えていて心地いい。
その内、下腹部から圧迫とむずがゆいような刺激がやってきた。
僕は玄関先に立つとおしっこを始めた。
していると足先が冷えてきた。なかなか止まらない。
おしっこは玄関を流れ、いろいろな物にぶつかっては
せきとめられ、そのつど玄関を溢れそうになった。
止まる気配すら感じられず、ただひたすら放尿していた時
人がだんだん集まってきた。
116 :
5/9:2006/05/10(水) 20:50:39
他の街から来た車が、この家の前で停まっている、というのだ。
小便もいつの間にか止まり、僕は急いで玄関先に出た。
そこにはたしかに、車が停まっていた。その内の高級車と
思われる白い一台の片輪に、玄関からあふれ出た僕の小便が
ふれていたが、あたりはまったくの闇と、
遠くに見える都市のネオンのみで、水にしか見えなかったので
気にしなかった。
高級車から、白いタキシードを着た長身の男が出てきた。
アゴがでていて、茶色に髪を染めていた。
人の軒先に勝手に車を停めた事のお詫びなどと、この屋敷に
住む大人の人と話をしていた。
都市部の街に車で連れて行ってくれる、ということだそうだった。
117 :
5/9:2006/05/10(水) 20:59:13
夜になればこの街からも出ることは出来るので、商店街の端
から伸びる橋を渡ってとなり街に出る所だった。
となり街は橋の終わりから少し塀が続いていて、そこに
英語で何か落書きされていた。落書きはその一つだけだった。
となりに座っていた僕の父親が笑いながら言った。
「休みの日なんかは、このとなり街に来るんだ。本屋がたくさんあって、楽しいんだ。」
実際この街は本屋がたくさんあるような気配だった。
歩道橋が細い路地に入り組んでいて、そんな気がしたのだ。
僕達は本屋に入った。白いタキシードの男が本を買ってくれる
というのだ。弟と一緒にマンガコーナーに行き、本を選んだ
うすた京介の書いたギャグマンガをさがした。
118 :
5/9:2006/05/10(水) 21:09:38
やっとのことでギャグマンガの棚を見つけたが、
うすた京介は題字ばかり担当していて
本当に書いたマンガは一つだけしかなかった。
それも、新人の短編集にその中の一遍として載っていただけで、
棚も遠かったし、買うのを止めた。弟と弟の選んだ漫画と一緒に
レジに行った。弟はレジのおばさんに、やっぱりいいです、などと
モゴモゴ言っていたが、僕が貰えるものはありがたく貰っておけ、と
いつもは言いそうにないことを言ったら、大人達が笑った。
僕はタキシードの男の顔色を伺って、なにか言ったが、
それが失敗したらしく、男はちらちらとこちらを見ながら、
SPと一緒にどっかに行ってしまった。
船の甲板のようなところで、手すりに手をかけてよりかかっている。
同い年ぐらいの男に声をかける。その男はいつの間にか
自分より高いところにいて、同じような体勢で手すりに
寄りかかっていたのだ。外国の海軍の服装をしている。
僕が昔その男から女をうばったらしいということだった。
そうすると、女が現れた。話をしていて気付いたのだが
男は僕の先輩のようだった。(今先輩なのか昔先輩だったのかは、はっきりしない)
その先輩の傍に、派手なのが一人、僕のところにも一人。
どうやら各自今遊んでいる女性がやってきたようだ。
先輩が、お前は昔からパクるのがうまい、とかそんなような意味
のことを言った。女達が笑った。昔先輩から女をうばったから
そのことを言ってるんだな、と思った。先輩も何かよくわからない
笑ったような表情をしていた。
先輩の女は赤いドレスを身にまとっていた。
僕の傍にいる女は、白のワンピースに金髪のショートが似合っていた。
次の瞬間には僕は不思議な服装をした女と戦っていた。
僕はパンチ主体で、女のほうはキックを主に使った。
そのうち、その女との戦いはストップがかかり、今度は太った男
と戦うことになった。
ぐらぐらと揺れる吊り橋の上で、必死にブヨブヨの腹を殴った。
殴った時、手ごたえはたしかにあるのだが、それは男の弾力で、
じっさいにはあまり効いてないように感じる。
猛ラッシュをかける。やはり効いているようには見えないが
こちらも疲れないので、殴り続ける。
太った男の背後には男の母親がいて、その母親は必死に応援していた。後ろから、声がした。
「でも太郎のパンチには全然憎しみとか怒りがこもってないよね」
太郎とは僕のことだが、言われるとそんな気がして、
爽快な気分で殴り続けることができた。
つり橋の上では、不思議な服装をしたその女と戦えるとばかり
思っていたので、少し落胆していたのだった。
宇宙人のような服を着た女はとても可愛くて、自分の好みだった。
実は戦っていたときから惚れていたのだった。だからもっと戦いたかったのに
今、Tシャツに半ズボンでマザコンの、太った眼鏡をしている
オタクと戦うハメになっているのを思い出して、悲しくなった。
ひたすら両手をオタクの汗をおびたシャツに叩きつけた。
急に体中がしめつけられる感覚におそわれた。
後ろから女に抱きしめられたのだ。「これからは死ぬまで一緒だよ。」
と耳元でささやかれた。自分は好きな女に抱きしめられ、しかも
愛されていると思ったので、これまでにないくらいに深く安心した。
123 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/10(水) 21:59:23
せっかく書いたのでageます。
124 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/11(木) 06:57:08
個人的な妄想とでもいうべきもので、人に読ませるようなものではないな。
スルーカワイソスage