1 :
オメガ石松:2005/08/12(金) 17:48:03
俺の股間にあるやつか
3 :
オメガ石松&ふしはら:2005/08/12(金) 17:54:28
人々が楽しげな顔をしていきかうニューヨークの57THストリート。街路にはオープンカフェの白いテーブル、白い椅子が並べられ、
恋人たちが微笑みあい、軽くブレークファーストを摂っていた。
4 :
オメガ石松&ふしはら ◆SF36Mndinc :2005/08/12(金) 17:59:53
そこへ、筋骨隆々としたチャックが顔を出した。彼はフレンドリーな性格で、誰に対しても心をオープンに解き放っているナイス・ガイだ。
脇に刷りたての朝刊を挟み、ボビーの肩をポンと叩いて、
「おい、ボビー。今日の朝刊はもう読んだかい?」
ボビーはコーヒーにサンドウィッチをつけて、口の中に放り込むと、しばらくもぐもぐさせていたが、
「いいや、まだだよ」それから、怪訝そうな顔をチャックに向けると、「どうしたっていうんだい? ヤンキースにいいピッチャーでもはいったのか?」そう訊ねる。
5 :
オメガ石松&ふしはら ◆SF36Mndinc :2005/08/12(金) 18:13:08
「違うんだよ、いいかい、心を落ち着かせてよく聞いてほしいんだ」チャックのいつにない真剣なまなざしに、
ボビーは食おうとしていたサンドウィッチを皿におき、熱心に耳を傾けることにした。
「正体不明の惑星が地球に接近してるらしいんだ、どうもこのままじゃ地球と衝突してしまうらしい」そう翳った表情で言う。
ボビーは、コーヒーを一口のみ、歩道を歩く若いレディを見やりながら、
「なんだそんなことか、そんなニュースはよくあるだろ。いつも騒ぎ立てるだけで、地球になんか接近したためしはないじゃないか」と馬鹿馬鹿しい思いで感想を言う。
だがチャックの興奮は収まらず、「いや、今回はどうもヤバイらしいぜ、天文学者も……」
「いつだって、天文学者やNASAが騒ぎ立ててるんだろ。あいつら予算が付かなくなるのが不安だからそうやって興味を持たそうとしてんだよ」とチャックは口を挟むと、立ち上がり、
「もう、仕事に行く時間だ」時計で時刻を確認すると、チャックを振り返ってみながら、二、三歩、歩き去り、片手をあげ、「じゃあな」
チャックも、「ああ」と返事をし、椅子に腰掛けると、またむさぼるように新聞記事を読みふけりだした。
6 :
オメガ石松&ふしはら ◆SF36Mndinc :2005/08/12(金) 18:26:44
新聞の内容はこうだ。一面に大きな文字で、
『謎の凶星、アメリカ本土へ接近中!』とセンセーショナルな報道がされており、
スミソニアン宇宙物理学センターの調査チームによる報告記事へと続いている。
『この凶星は彗星というよりも生物に近いというデータが出ています。この結果には我々も驚きを隠せませんでした。
ですがこれは紛れもない事実であると私たちは結論付けました。通常の彗星には見られない元素から構成されていることと、
惑星の軌道からそれ、まるで自らの意思を持っているかのように複雑な円運動をしながら合衆国に近づいていること、これらからだけでも、
この迫りくる巨大なものが生命体であるということがお分かりになると思われます』
7 :
オメガ石松:2005/08/12(金) 18:42:21
「いったいどういうことだ……」チャックは新聞に向けていた顔を上げ、何事もないように飲食している人々を呆然として眺めた。
「もしこの記事が本当だとしたら俺たちはのんびりとしてられないんじゃないか、だけどボビーのいうように嘘であってくれれば、ほんとうはそれが一番いいんだが……」
ニューヨークの街に太陽の眩しい光が降り注ぎ、さわやかな風が吹きわたっていた。
8 :
オメガ石松&ふしはら ◆SF36Mndinc :2005/08/12(金) 19:04:54
だが、それから数日とたたないうちに、ニューヨークの街は震撼させられていた。
"我は人々の心を残忍凶悪にせしめ、互いに憎みあう心を植えつけるものなり。
いまの合衆国のように、金を得ることにあくせくし、仲間を蹴落とし這い上がろうとする自己中心的で、
他者への同情心にかけ、慢心にみちた者どもの心を支配することなど容易であろう。幾人かは我の妖気から逃れるものもいるであろうが、
そのように善良な彼らは、悪心に満ちた者どもの恰好の獲物になるだけであろう”
すでに宇宙望遠鏡においてとらえられた凶星は、不気味な顔と四肢をもつ得体の知れない生命体の姿に変わりつつあり、連日放送される、
テレビ・ニュースなどにより、人々はパニックをおこしはじめていた。
9 :
オメガ石松&ふしはら:2005/08/12(金) 19:13:12
「あのやろー気にくわねーなー。ぶっ殺してやるか」
「そうだ、どうせ死ぬならとことん好きなことをやってやろうぜ」
「俺、あの女むかしっから好きだったんだよ、部屋に閉じ込めて鎖でつないでさ、毎日チンポぶち込んでやる」若者たちの間でそのような会話が交わされるようになり、
街は暴力やレイプ、殺人、強盗、などの凶悪犯罪が次々と起こりだした。
10 :
オメガ石松&ふしはら ◆SF36Mndinc :2005/08/12(金) 19:27:56
「チャック……、私、怖いわ……」キャサリンはチャックの逞しい腕に手を絡め、体を押し付け、
上目遣いで荒れ果てたストリートを盗み見る。つい先日まで繁盛していたレストランも窓ガラスが割られ、看板は地上に落下していて、店内ではテーブルがひっくりかえり、放火され、煤でその壁面を真っ黒くさせている。
入り口近くには、革ジャンを着た若者たち数人がたむろしており、リーダー格らしいスキンヘッドの男はうんこ座りして、レストランの屋根に取り付けられていた、トックブランシェをかぶる擬人化された豚がぺろりと
舌を出している看板につばを吐きつけて、チャックたちをじろり見ていた。
「ケッ、女連れで出歩いてやがるぜ、あの兄ちゃん」
チャックは彼らを鋭い眼光で睨みつけると、やさしさのこもった声音でキャサリンに、
「あいつらなんかたいしたことないさ、僕がついてるんだぜ。安心しなよ」とささやき、キャサリンの顔を覗き込み、微笑んだ。
11 :
オメガ石松:2005/08/12(金) 20:04:27
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13 :
オメガ石松 ◆74hDQPAw6E :2005/08/13(土) 14:55:04
三人の王子、金正日の息子、キム・ジョンナム、そして日本の皇太子、そしてブッシュ元大統領の息子、ジョージが激しい対立を見せていた。
なぜか? それぞれ国民の期待を一心に受けていた彼らは、水面下で世界の帝王ならんとする欲望にかられ、互いに罵り合う声明を電波に乗せては、
パワーゲームにあくせくしていた。
14 :
オメガ石松 ◆1M80Vj6LLY :2005/08/13(土) 15:02:08
『kingは一人だけでいい』それが彼らに共通した思いだった。
15 :
オメガ石松&ふしはら:2005/08/13(土) 15:40:07
というわけで、誰がなんと言おうが三人の王子は対立していたのだ。それは異文化、異人種間の埋められない溝のようなものであったのだろう。
相互理解には至らないこれらの国の人々であったが、しかし、愛を誓い合った夫婦でさえ性格の不一致で離婚する昨今、それは致し方ないことなのかも知れない。
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17 :
オメガ石松 ◆SF36Mndinc :
その頃、凶星は『マンコ舐めたいな』というふしだらな邪気を発しながら刻一刻と合衆国に近づきつつあった。