102 :
名無し物書き@推敲中?:2009/03/06(金) 06:30:27
>>101 お前が本当に物書きを目指しているのなら、
小説でその思いの丈をぶつけるべき。
104 :
名無し物書き@推敲中?:2009/03/06(金) 09:05:42
今日もドトール(またはスタバ)で長時間席占領wwwwW
変な大人がこっち見て困ってるんだ顔してる。うめぇぇええwwwwww
105 :
名無し物書き@推敲中?:2009/03/06(金) 14:33:33
電車、音楽、夕暮れ
車内に殺伐した空気が蔓延する。その場にいるだけで頬にかすり傷がついてしまうような。
私は一人の男をマウントポジションで殴り続けている。見るだけで胸糞の悪くなるような容姿だ。
耳にピアス、鼻にピアス。髪は茶髪で数本はピンク色で染まっており、肌は冬だというのに
眩しい小麦色に日焼けしている。意味不明な英字と外人女のプリントされたシャツに所々裂けたジーンズ、おまけに金銀キラキラ輝くアクセサリーをジャラジャラとつけている。
かたや私はただのしがないサラリーマンだ。黒のスーツに黒渕メガネ、黒のカバンの典型的な会社員のビジュアルだ。さらにひ弱で気弱でけんかのけの字も知らないような男が、
なんでいかにも不良で勝ち目のなさそうな男を殴っているのか。
ことの発端は私が静かに会社の企画書に目を通しているときのことだった。途中の駅でこの男が乗車してきた。
やたらでかいヘッドフォンでガンガンうるさい雑音を発しながら、私の隣にどっかりと座った。
誰か続き書いて(ぉぃ
107 :
◆F99w/LWDGM :2009/03/07(土) 01:08:10
108 :
◆F99w/LWDGM :2009/03/07(土) 01:25:30
>>107はミス
>>106 私は取引先から直帰する途中だった。夕日の差し込むローカル線に揺られながら活字を追っていた私がうとうとしかけた時にその男は現れた。
私は目が覚めると共に言いようの無い不快感をその男から感じた。他の乗客が私しかいないとはいえ、ここまで大音量の音漏れは如何なものだろうか。
ストレスが溜りに溜まっていた私はカバンを握り締め立ち上がった。
「おい小僧。うるせぇんだよ、音楽。」
敵意を丸出しにして睨み付ける私に、その男は殺意剥き出しの口調で吠える。
「ンだとこらテメェ!ナメてんじゃねぇぞ!」
私は両手で握り締めた鞄を男にフルスイングする。ゴスっと鈍い音がして男が倒れ伏す。どうやら軽い脳震盪を起こしたようだ。
ここには二人しかいない。ぶつけてしまおう、日頃のストレスを。
私は男にまたがりマウントポジションを取り、気が済むまで殴り続けることにした。
109 :
名無し物書き@推敲中?:2009/03/07(土) 01:55:59
珈琲、花畑、視力検査
◆F99w/LWDGM
嫌いじゃない
111 :
名無し物書き@推敲中?:2009/03/08(日) 02:43:18
期待してあげてみるか……
112 :
名無し物書き@推敲中?:2009/03/10(火) 01:56:08
こんなスレがあったのか
113 :
名無し物書き@推敲中?:2009/03/10(火) 03:20:33
大正、猟奇殺人、鼠
細い目を擦りながら男は館の扉に手を掛けた。もうおよそひと月前になるだろうか。彼の記憶にまだ新しい、その凄絶な事件が起きたのは。
−
その日、男はいつものように朝食を採っていた。彼と彼の妻が暮らすこの館は、人里離れた山のさらに奥にひっそりと在る。外見こそ文明開化の影響を受けた洋館だが、住んでいる本人達は和に包まれた生活を営んでいる。
ふと、男の目に包丁が写った。その奥では妻が洗い物をしている。
男は特殊な趣味の持ち主である。大切なものほど、自分の手で壊したくなる。愛する妻も、愛しているからこそ、この手で切り裂いてみたくなった。
男は新聞を置き、変わりに包丁を手に取る。理由なんて無い。強いて言えば、愛していたからだ。
−
男は土足のままかつての自宅に立ち入る。妻を愛したのち、彼はこの地を去った。二人だけの館を愛する妻の墓標に捧げた。
キッチンに入ると例えようのない腐臭が鼻をついた。彼女が男を呼んでいる。
彼女は黒く変色して、肉片を鼠に貪られている。
その表情は疑問と悲哀と驚愕を孕み、そのまま凍り付いていた。
辛うじて原型を留めてるその肢体を、彼は優しく抱き締めた。
114 :
名無し物書き@推敲中?:2009/03/10(火) 08:57:30
インポテンツ リフォーム ゴンドラ
115 :
名無し物書き@推敲中?:2009/03/12(木) 22:21:51
勃起あげ
116 :
名無し物書き@推敲中?:2009/03/15(日) 00:42:18
題材難しいだろ(笑)
期待AGE
117 :
名無し物書き@推敲中?:2009/03/15(日) 01:15:36
ゴンドラが雪山を登って行く、
窓から見える美しい銀世界を横目に男はため息をついた。
リフォーム会社を経営する父に頼まれて得意先に伺った時のことを思い出したのだ。
その金持ちの若奥様はファンだから会いたいなんて最初話していたらしいが、
結局女なんて皆求めるものは一緒だ
その若奥様の嘲笑が、未だに男の頭にこびりついて離れないのだ。
「こんなに若くて格好良いのに起たないだなんて……」
記憶の中の主婦の声がゴンドラ内に響く。
こっちだってババアはお断りだ。
リハビリのつもりで挑んだんだ……。
男はまだ二十代だというのに、ある日突然ED。
インポテンツになってしまっていた。困ったものだ。
その時、ふと男は向かいに座る女子大生と目があった。
すぐに女子大生は顔を赤らめて窓の外を見た。
良い体つきをしているが……どうだろう、試してみるか。
男は彼女と関係を持つことに決めた。
男の名前は水嶋ヒロ。
神に弄ばれた男。
118 :
名無し物書き@推敲中?:2009/03/15(日) 03:44:15
赤飯 青色一号 タンポポ
119 :
名無し物書き@推敲中?:2009/03/18(水) 02:20:16
あげ
120 :
名無し物書き@推敲中?:2009/03/20(金) 00:14:36
◆F99w/LWDGM
どこに行った
書いてくれ
ほら書けよ
カード、抽選、湯たんぽ
121 :
名無し物書き@推敲中?:2009/03/21(土) 13:42:13
あげ
122 :
◆F99w/LWDGM :2009/03/30(月) 22:21:43
カード、抽選、湯たんぽ
ポイントカードの小さなマスが全て埋まり、その抽選で当てた賞品を脇に抱えて私は歩き出す。
しかし、やられた。これは完全にハズレだ。
この梅雨明け、間もなく初夏も過ぎ去ろうという真夏の入り口に、湯たんぽとは。
お得意の私に処分品が当たってしまったためか、私に賞品を手渡した薬局店員の笑顔も苦々しく歪んでしまった。
冗談にもならない。こんなもの、視界に入るだけで蒸し暑くなる。しかし、だからといって捨てるわけにもいくまい。
123 :
◆F99w/LWDGM :2009/03/30(月) 22:22:40
頭と湯たんぽを抱えていると、途端に寒気がした。
汗をかきすぎたか。頭をよぎったが、それは棄却せざるをえない。
“寒い”のだ。私の肌が訴える。これは紛れもない。寒い。
私は辺りを見渡す。青々と繁っていた草木は散り、寒々しく無骨な幹を残すのみだ。
冬が来てしまった。
なんだこれは。夢だろうか。白昼夢というやつを私は見ているのだろうか。それともあまりの暑さに脳が狂ったか。
何にせよ、以上な事態だ。
戸惑う私の意識の中に老人の姿と声が入り込む。
「あんたァ、その湯たんぽをわしに譲ってくれんか……」
ホームレス?
私はそう思い、少し腰を引いた。
老人の格好はボロボロで茶色のコートと股引、その中に無地のシャツを着ている。それらは汗のにおいを発している。
私は素直に渡した。自分でも驚くほどに、だ。
なぜそうしたかは分からない。強いて言うならば、これは白昼夢だからだろう。
老人は私にクリスマスカードをわたして去っていった。そのカードの中にはこう記されている。
「MerryChristmas,By.Santa Claus」
あの老人は……。
立ち尽くす私を不意に熱風が襲った。
暑い。今度は、暑い。
夏に戻ってきたのだ。
一体何が起きている。こんなの、ありえない。
そう、ありえないんだ。これは白昼夢だ。
抱えていた湯たんぽはいつの間にか無くなっていた。ポイントカードのポイントはまだた溜まっていない状態だったが、その裏にはクリスマスカードが微かに覗いていた。
124 :
◆F99w/LWDGM :2009/03/30(月) 22:23:20
感想くりゃれ
125 :
名無し物書き@推敲中?:2009/03/31(火) 12:04:42
126 :
名無し物書き@推敲中?:2009/03/31(火) 18:31:45
非常に素晴らしい作品です
飽きの来ないトートロジーに加えてメタファが効いていますね
読後感も良く、今後に期待の逸材です
128 :
えれぽん:2009/04/03(金) 21:52:51
赤飯 青色一号 タンポポ
「ねえ、そのジュ−ス身体に悪いよ〜」
俺が飲んでるジュ−スに女がケチつけてきた。
バイト先で知り合った女で、半年前からつきあってる。
見かけはそんなに悪く無いが、かなり頭が軽い。予想通り、口説いたら簡単にやれた。
それ以来彼女気取りだが、こっちも丁度フリ−なので、ズルズルと続いてる。
「ただのスポ−ツドリンクじゃん」
「色よ、色」
「?」全体に青みがかってはいるが、透明な液体だ。
「なんかね−青色一号とかゆうので色つけてんだって。そんでね、ガンになるらしいよ〜」
嫌なこと言う奴だな・・・まあ悪気無しで言ってるんだろうが・・・
「あたしなんてね、健康に気を使って、タンポポ茶とか持ち歩いてんだよ〜」
持ち歩くな。なんだよタンポポ茶って。大体、いくらメンソ−ルでも、煙草吸ってるおまえのが絶対発ガン率高いわ。
「・・・おまえ、ホントにオメデタイ奴だなぁ・・・」
俺は突っ込む気力も無く、イヤミを言った。すると、女が真っ赤な顔ではしゃぎだした。
「え〜何で分かったの〜(はあと)」
何か勘違いしてんな、こいつ。
「さっき、お医者さんに言われたばっかりなのに〜」
医者????
「とりあえず、さっき、コンビニで赤飯買って来たの〜(はあと)」
待て。何だこの展開は。
「あ、あんたの実家にも連絡しといたから。初孫なんだって。喜んでたよ〜」
孫?孫てお前孫てお前・・・まさか、あれか?オメデタてあのオメデタか?
「あとね、うちのお父さんが取りあえず来い!今すぐ来い!て。で、呼びに来たの〜」
そんなもん携帯で、大体何で俺が一番最後、いや待てやっぱりあのオメデタで合ってるのか?
「どしたの〜顔青いよ?青色一号?たんぽぽ茶飲む?お腹すいてんなら赤飯食べる?」
誰か・・・助けてください・・・
許可
他人を害するな。分かればいい
130 :
名無し物書き@推敲中?:2009/04/13(月) 10:51:48
灰、毒ガス、光
高速道路、マラソン、熊
呼吸が激しくなる。それを沈める。さっきから何度繰り返したか。僕は緊張の渦の中で必死にもがいている。
ピストルが叫び、心臓が撃ち抜かれたかのように跳ね上がる。目を見開いて力強く地面を蹴ると、汗が吹き出た。これから僕の人生において最も過酷になるであろうマラソンに挑むのだ。高速道路沿いを1日かけて走り倒すという長距離かつ孤独な戦いになる。
それなりにマラソン経験は積んできたつもりだ。これからのマラソン人生の為にもギブアップするわけにはいかなかった。
20分ほど走ったところであろうか、僕は事故に巻き込まれた。目の前にトラックが横転したのだ。驚いて僕も横転してしまった。壁に激突してそのトラックの積み荷はバラバラになった。いや、バラバラになり始めた。
積み荷は動物だったのである。
どういう理由で動物を運んでいたのかは知らない。何故こんなことになってしまったのかは僕が聞きたい。なんで目の前に熊がいるんだ!
熊はうろうろしながら状況を確認しているようだ。どうやら空腹らしい。殺気立った雰囲気で何かを探すかのように辺りをキョロキョロし、やっとその何かを探し当てたようだ。
獲物、つまり僕だ。
野太い咆哮を上げ、僕に突進してきた。
鋭い五本の鎌が僕を切り裂くより速く、大きな轟音が響いた。すると熊は力を失い、制御出来なくなった腕が僕を叩きつけた。
そこで僕は意識を失う。
目が覚めると白いテントが見えた。軽い脳震盪を起こしたらしく、30分ほど意識がなかったらしい。
熊は射殺された。麻酔弾がこめかみを撃ち抜いてしまったらしい。
僕はマラソンを棄権した。棄権せざるを得なかった。足がすくんでしまっているからだ。ドクターストップも出た。
しかし熊を恨む気にはなれない。足はすくんだが恐怖ではない。
誰も悪くない。後に残されたのは被害者のみだった。
>>130 灰、毒ガス、光
「ああっ、もう我慢できない・・・うう、出すよ、出ちゃうよ」
びゅっ、と熱いマグマが先端から迸った。光が弾ける。
「駄目だ、行くっ!」
後から後から流れるままに、どろどろと表面を伝う。
「ううう、止まらない。こんな大量に溜まってたんだ」
奥深くから溢れるたび、どくどくとと震えが走る。
言いようのない安らぎ、そして気怠さが体と心を包み込む。
「・・・子供が出来たかもしれないな」
なんとなく、そう思った。
地面が揺れ、どおんと低く地鳴りがした。
「噴火だ!」
飛び散る細かな灰と、有毒ガスで息も出来ない。
溶岩流が山肌を流れて下り、噴石がはじけ飛んで道をふさぐ。
人々は悲鳴を上げて逃げまどった。
噴火が静まった後、人々が目にしたものは、
元の山の隣に現れた、小さく盛り上がった小山の姿だった。
>>109 珈琲、花畑、視力検査
山頂に出ると、下界がくっきりと見えた。山岳写真で有名な絶景ポイントだった。
僕は岡田さんの手を引いて、咲き乱れる花畑の中ほどへと進んでいった。
「ここからの眺めが一番なんだ」
岡田さんが頷いた。まだ息が荒い。慣れない山登りで、膝ががくがくしているのだ。
でも、彼女は一言も文句を言わない。いつものように笑顔を絶やさずに歩いていた。
「ほら、ここでお茶を飲んで一休みしよう」
持参したポットから、熱い珈琲をカップに注ぐ。
彼女に手渡すと、僕も横に並んで二人で腰を下ろした。
白い花が一面に咲く緑の丘の向こうに、真っ青な空と白い雲、岩肌の先には遙かに緑の下界が広がっている。
「きれいだわ。わたしなんかと来たんじゃ、もったいなかったかもね」
岡田さんがはあ、とため息をついた。紅潮した頬がすぐ横にある。
岡田さんは苦労人だった。
見た目も地味だし、要領も良くないから、裏方に回ることも多かった。
『女史』と呼ばれて、ある意味敬遠されていた彼女が気になり始めたのは、いつ頃からだったのか。
「ここには岡田さんと一緒に来たかったんだ」
僕が体調を壊し、第一線から外され、周りの人間が次々に離れていったとき、
変わらずに接してくれたのは岡田さんだけだった。
暖かな笑顔と気遣いに、僕はどれだけ慰められただろう。
「好きな人と一緒に、この景色を眺めたかったんだ」
心臓がばくばくした。のどが乾く。僕は珈琲を一気に飲み干した。
「この景色の中で、岡田さんが一番綺麗に見える。良かったらずっと一緒に――」
握りしめたカップにそっと手が重なった。柔らかな声が耳元をくすぐる。
「珈琲に酔っちゃった? 私が綺麗なんて、視力検査したほうがいいわ」
目尻を指で拭い、恥ずかしそうにうつむいた岡田さんを見て、なにより美しいと僕は思った。
>>52 流れ星 蛍 空きビル
すい、と細い光が草むらをよぎった。幼い子供は立ち止まり、母親を見上げた。
「蛍よ。ほら、あっちにも」
繋いだ手をあげて、母は子供に方向を示した。
夕闇の中、淡い光の点滅が流れては消える。
「触ったらダメよ、蛍は死んだ人の魂が帰ってきたものなのだから」
草の葉に手を伸ばす子供を止め、母親はほほえんだ。
「眺めるだけにしましょうね」
蛍の夫婦が空を見上げた。
流星雨が夜空を明るく照らしている。うっとりと妻が言った。
「きれいね」
「ああ、あれは死んだ人間の魂なんだってさ」
夫がちかちかと腹を光らせながら答えた。
「願いが叶うんだそうだ。なにか願ってみようか」
人類が突然いなくなったのは、核戦争ではなく、致死ウイルスのせいだった。
突然変異なのか、人為的なものなのか――今となってはどうでもいいことだった。
人が消えても、地球はそう、なにも困ることはない。
闇の中、猫の目がらんらんと輝く。
空きビルの群れが月明かりに黒く浮かび上がった。
その背後を、ナイアガラのような流星雨が、ただ静かに降り注ぐのだった。
お題 「うらない でんわ かぜ」
136 :
えれぽん:2009/05/31(日) 17:29:12
お題 「うらない でんわ かぜ」
「犯人はこの中にいます!」
俺の一言に、部屋の中は静まり返った。
俺と警察官以外に、4人の男女がいる。いずれも今回の殺人事件の容疑者だ。
「被害者が亡くなる直前にPCに打ち込んでいた暗号・・・」
俺は紙に書き写したそれをみんなに提示した。
うらない
でんわ
かぜ
この暗号は、ここにいる誰もが知っていたが、誰も意味を解読出来なかったのだ。
「まさか・・・その暗号に犯人が?」
占い師の太木数子が尋ねる。インチキ占いを商売とする金に汚い女で、被害者から多額の借金があった。
「そんな・・・それは、隠し財産の場所では・・・」
携帯電話ショップを営む村正義がうめく。彼は被害者の甥にあたり、遺産の唯一の相続人だ。
「なぜ、そんな事が分かりますの?」
風水師の直江由美が挑戦的な口調で問う。太木と似たような商売で、太木が元愛人なのに対し、彼女は現愛人だった。
「・・・・・・」
被害者の秘書であった岩瀬一郎だけが無言だった。被害者の遺体の第一発見者である。
「まず、注目して頂きたいのは、全ての文字がひらがなで入力されていることです」
俺は容疑者達を見回した。「なぜ、変換しなかったのでしょう?」
俺は、改めて暗号の書かれた紙を掲げて見せる。
「実は被害者のPCの履歴から、ネットの某巨大掲示板の住人であった事が分かりました」
みんな意外そうな顔をする。
「その掲示板でよくあるイタズラで・・・縦読みというものがあります」
俺の与えたヒントで、彼らにも理解出来たようだった。
一人の人物の顔が真っ青になり、他の三人と俺達は犯人を確信した。警察官達が素早く周囲を囲う。
「犯人はお前だ!」
137 :
えれぽん:2009/05/31(日) 17:32:43
次のお題「蝋人形」「焼きソバ」「犬」です。
138 :
文学青年 ◆F99w/LWDGM :2009/06/07(日) 02:11:05
tesu
139 :
文学青年 ◆F99w/LWDGM :2009/06/07(日) 03:12:00
おk
「蝋人形」「焼きソバ」「犬」
俺は今、空腹と戦っている。それと、究極の選択を迫られてもいる。
俺には愛犬がいる。ミニチュアダックスのメスで、やっと一歳になったばかりだ。名前はマルといって、呼びかけると尻尾を振って走ってくる。
今、俺の眼の前にはその愛犬マルの死体と焼きソバが置かれている。これは……どういう状況なのだ。
「腹が減っているのだろう?遠慮せずに食えよ……どちらかを、な。右にはお前の可愛い愛犬が、左には食べたら蝋人形になる焼きソバが。
どちらを食っても構わない。だが食わないことにはお前は一生ここから出られない。
……あ、もし右を選ぶというならばその肉を食えるように美味しく調理してやるよ!はははっ!」
暗闇から女の声が聞こえた。とても激しく、狂喜じみた声だ。そしてそれは少し震えているようにも聞こえる。
「お前は誰だ!何故こんなことをする!?ふざけるなよ!」
「ふざけてなどいないよ。私はお前に恨みはない。その犬が憎いのだよ。私の大好きなお前を虜にし、独り占めしたその犬が。
お前がその邪魔者を食って始末すれば私の気は治まる。それが嫌なら左の焼きソバを食って一生私の物になるがいい。」
「お前……まさか……。」
「そうだよ。お前がその犬に浮気して、布切れのように捨てた女だよ!私は本当にお前が好きだった。いや、今でも苦しいほど好きだ。だからこそ、好きだからこそお前が憎くもあるのだ。だから……さぁ選べ!」
なんということだ。俺は……そんなつもりは……。
女の叫びは罵声へと変わり、最終的にはもうほとんど聞き取れない奇声に成り果てていた。よく見るとその顔はやつれ、眼の下に大きなクマを作っている。どうやら極限まで思い詰めた末の狂行であるようだ。
「さぁああああああああああああああ選べよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおああああああああああああああああああああ」
そのままどれくらいの時間が過ぎたのか分からない。マルの肉が腐食を始めた頃、俺は立ち上がり焼きソバの前に置いてあったフォークを逆手に握りしめた。
それを、既に発狂して自我と理性が崩壊した女に力強く、静かに振り下ろした。
「悪いな。これが、答えだ。」
140 :
文学青年 ◆F99w/LWDGM :2009/06/07(日) 03:36:17
ライター、幻想、ソーセージ
141 :
えれぽん:2009/06/12(金) 22:35:23
二日前に食べたソ−セ−ジ。それが最後の食事だった。
いくら山登りとは言え、日帰りの予定だったから食料なんて少ししか持参しなかった。
それが、ガケから転がり落ちて、もう4日だ。両足を骨折している上にガケから張り出した岩棚の上なので、身動きも出来ない。
悪い事は重なるもので、携帯も落としてしまっていた。
今の季節なら凍死の心配は無い。だが、飲料水も尽き、体力も限界だ。
「夜が明けるまで生きてるかなぁ・・・」
俺は心細くなり、ポケットからライタ−を出した。
カチッ。火が点いた。だからと言って、何が変わる訳でも無いのだが。
「マッチ売りの少女だったら、食いもんの幻想が浮かんでくるんだけどなぁ」
あれはあれでいい死に方かもしれない。今の俺よりは・・・
俺はライタ−の火をじっと見つめたが、やはり何も幻想は浮かばない。
「役立たずが・・・」
俺はライタ−をガケ下に放り投げ、それから目を閉じた。どうせなら、眠ったまま楽に死ぬ方が良い。
もう二度と目覚めない予感があったが、俺は構わず眠りについた。
「おい、今、何か光らなかったか?」
「ああ。例の遭難者かもしれん。もう一度光れば場所が分かるんだが・・・」
「・・・光らんな。やむを得ん。明るくなったらあの辺を捜索してみよう」
142 :
えれぽん:2009/06/12(金) 22:38:46
次のお題
「バッテリ−」 「連続殺人」「らくだ」
143 :
名無し物書き@推敲中?:2009/06/22(月) 22:00:55
・・・携帯のバッテリーが切れてたのでМさんは充電しょうと立ち上がった
ふと、居間の置時計を見て3時をさしているのに気づき、新聞に手をやった
「あ、今日は「ラクダ、旅情連続殺人事件」を放送する日じゃねぇか」
いそいでテレビに向かったが、そこを妻が静止する。
「ちょっと、お父さん。裏庭の伐採、今日こそ済ましてくださいね。」
「あ、わかったよ、あとでやるから・・」
Мさんはとりあえずリモコンをテーブルの上に置いて出て行った。
お題「バンパイヤ、おんな、お城」
144 :
文学青年 ◆F99w/LWDGM :2009/06/23(火) 14:17:02
145 :
文学青年 ◆F99w/LWDGM :2009/06/23(火) 14:18:35
>>143 すみません、最後まで読む前に書いてしまった
お題「バンパイヤ、おんな、お城」
スコットランド北部高地、枯れて平たい底を晒す湖
湖畔ではなくなった湖畔にあるのは、でっかい石造りの廃墟
英国の軍事産業企業が、現代科学を用いて吸血鬼の再生実験を行っている
アホのような噂に釣られてきたのは、アホのような記事で食ってる、タブロイド記者の俺
「古城ってのはな、適度なスペースに堅牢な構造、良好な立地、隠し物には具合がいいんだぜ」
俺を案内したのは、RAF(英国空軍)の佐官を自称する男、街中で飛行服を着ている奇人
「何よりこの城は、観光客が誰も来ねぇ!」
俺から千ユーロ近い案内料をむしり取ったパイロット崩れは、そう言って笑った
ここは城だったのか
元より城は戦時の要塞、無骨で簡素なものと聞いたが、俺には小麦の倉庫にしか見えない
城の内部はいくらかマシで、スチールのドアを何枚か通り過ぎた城の内部は、現代的な機器が揃ってる
「"アイツ"は俺のオンナさ、人間の女なんてアイツに比べれば豚だ、童貞だってアイツにくれてやった」
城の最深部、軍隊のカマボコ兵舎をそのまま埋め込んだようなスペース、吸血鬼はそこに居るという
「いいのかよ、そんなオンナをトウキョウ・スポーツの記事に載せちゃっても」
「適度なリークは予算維持に必要なんだ、お前だって自分の女がグラビアを飾るのは嬉しいもんだろ?」
国家の機密を守る重厚なスチールのドア、団地のドアに指紋認証キーを足しただけのドアを開けると
目の前には、蛍光灯で照らされた広大なスペース、元空軍の男が部屋の中心を指した
「どうだ見てくれ、俺の愛おしいオンナ、大空を駆ける吸血鬼、英国の威信をかけた再生計画だぜ」
目の前で巨大な姿を晒し、その肌を銀色に輝かせている吸血鬼を、俺は呆然と眺めていた
デ・ハビランド バンパイア…第二次大戦中に英国で開発されたジェット戦闘機
その配備は大戦には間に合わず、主に戦後の防空任務を担ったという
結局、軍事マニア向けの退役機アップデート計画は、中面の海外発珍事件として扱われた
お題
「お茶」「ラジオ」「旅行」
ペットボトル1本のお茶を買う、そんな瞬間に生まれる出会いもある。
「あの……」
自販機からゴトッと言う音が響くのと同時に、俺に背後から声がかけられた。振り向くと、麦わら帽子をかぶった、長い黒髪の美女が俺を見つめていた。
当ても、目的地もない18切符での旅行先のことだ。俺はタバコ屋の店の前の自販機に150円を投入し、目当てのペットボトルのお茶を買おうとしていた。タバコ屋の店の中からはラジオの競馬の声が響く。
「あの……」
美女の声に、過去を追想していた俺は我にかえる。
「ずっと、貴方を見ていたんです」
美女は突然、そんなことを言った。顔を心なしか赤らめて、うつむき気味に。
「さっき、駅で見かけて気付いたんです……ずっと、言おうと思っていました」
旅先の恋の予感。そんなものを感じていた俺に彼女は告げた。
「ズボンのチャック、開いていますよ」
<了>
次のお題「目薬」「きゅうり」「マーカーペン」
148 :
名無し物書き@推敲中?:2009/11/22(日) 12:42:42
今日は海外出張に出ていたアノ人が帰ってくる。
3年ぶりの帰国、私は胡瓜(きゅうり)を糠床から取り出しクスリとニヤけた。
久しぶりの和食、アノ人は喜んでくれるかな?
事前にマーカーペンでチェックしておいたメニューを横目に、トトトンと包丁とまな板でリズムを刻む。
それはいつもよりも軽やかで、高らかな音。
「う…うん?ちょっと頑張りすぎたかな…」
夢中になりすぎて瞬きすることを忘れていたのだろう、コンタクトがカピカピになってきている。
私は潤いを与えるべく、目薬を数滴垂らした。
その液体は冷えており、非常に心地良い。
「ただいまー…やっぱり我が家がイチバンだな!」
…アノ人の声だ、帰って来たんだ!!足は自然に彼の方向へ向かう。
拭い忘れた目薬がつつっと流れる。
「おかえりなさい、あなた」
「え…そんな泣くなんて、大げさだなぁ。
今回は海外出張で離れていたけれども、僕とキミはずっと一緒に居るって誓ったじゃないか」
その言葉を聞くと、私の瞼から涙が湧き上がりコーティングしていた目薬と混ざる。
それは大きな雫となり顔の側面を伝って床へぱたりと落ちた。
★おしまい
お題
「包丁」「パソコン」「ハガキ」
「包丁」「パソコン」「ハガキ」
歳末に来てパソコンが壊れた。
「ハガキの印刷もあるしな……」
旦那は、今まで部品の故障は自分で直していた。それももう
頃合いという感じである。
ふたりで週末に入っていた電器店のチラシを検討する。
様々なメーカーから出ている。目移りがする。
「これは店に行ってみないとわからんな」
「うん。そうよね」
「パパー!」息子が居間に入ってきた。なにやら興奮している様子。
「パパー、クリスマスね!あのねー!」
「何?」
「ゲーム欲しいんだ。学校でみんなやってるやつ!」
「みんなか?」「みんなじゃ、買えんな」
息子は旦那の胡坐を椅子にして、しばらく「んー」と、しばらくしかめっ面
して考えた。
「……みんな、じゃ無くて、えー、僕かな?」「僕が欲しいゲーム……」
息子はうかがうように旦那の顔を見上げる。
「そうか。なら考えんでもない」旦那が笑う。息子も「えへへ」と笑う。
私は包丁で野菜を切りながら、
さて、私にもサンタさん来ないのかしら?うちのサンタさん頑固だからな。
何をお願いしようかしら、と、「うふふ」と笑った。
次のお題「落花生」「星空」「キャンドル」
【三題ばなし】累積お題【A】「電子」
赤道に近い国だが標高が高い、夜半を過ぎると肌寒くなってきた。
熱い珈琲を淹れて飲もうと台所に向かった。
見るとティファールの湯沸かし器は保温状態のままだ。
保温された湯で淹れる珈琲は不味いのだが、
大して味に五月蠅くない私はそのまま湯をカップに注ぎ、インスタント珈琲を淹れた。
カップを持ってベランダに移動する。珈琲を一口啜り
「なんだ?こりゃ?」となる。不味いなどというレベルではない。
台所に戻り湯沸かしを確認して己の物忘れの酷さに苦笑する。
日中に車を駆って山道を移動中、村人から貰った落花生を茹でようと
無精にも湯沸かし器に入れたままだったのだ。湯の底に殻つきの落花生が沈んでいた。
流し台で熱く湿った落花生を残った湯ごと手近にあった籠にあけ、どうしたものかと考える。
お湯を沸かし直して珈琲を淹れ直そうと決めた時、この国では珍しくない停電となった。
ポケットから携帯電話を出し、ディスプレイの光を頼りに引き出しからキャンドルとマッチを取り出す。
珈琲は諦めて、冷蔵庫から缶ビールを取り出した。
まだ温かく湿った落花生の入った籠とテーブルソルト、それに火の灯ったキャンドルを持って
ベランダに移動する。
「昔・・・・シンガポールでは熱くて湿った落花生を肴にビールを飲んだな・・・。」
独りごとを呟きながら、落花生の殻を剥いて塩をかける。
その温かさを含めて不思議な食感だが、意外と悪くない。缶ビールのプルトップを開けて
冷たい中身を喉に流し込む。
「うめェ・・・・。しかし寒みィ・・・。」
部屋に戻り上着を羽織る。昼間脱ぎ捨てた服の側に、貰った落花生が入ったビニール袋を見つけた。
「・・・・新鮮だと生でもいけるんだよなぁ・・・。」
誰もいない室内で誰に話しかけるでもない無駄な言葉が口から出る。
袋から数個取り出してベランダに戻ると風に煽られたのかキャンドルが消えていた。
そのかわりに、停電のおかげで周囲数十Kmに亘って邪魔な人工の灯火のない、満天の星空があった。
「まあ、悪くないね。」
生の落花生の殻を剥いて青臭い豆を口にしながら、また無意味に独りごちた。
orz
他の板から流れて来て、勝手に書きこみながら、次のお題忘れたました。
ゴメンナサイ。身近にある
「デジタルカメラ」「文庫本」「胃腸薬」で。