1 :
ユタの歩く道:2005/06/06(月) 12:07:01
「そうだね。そろそろ行こうか」
真っ暗な家の中。一人、旅に出ようとする奴がいる。
黒いサラサラの髪。こげ茶色の帽子をかぶって、手袋をはめた。
長袖長ズボン。防御は完璧。鏡の前で「よし」と一言自分に言った。
「早く!」
小さな部屋の小さな窓の、少し開いた隙間から声が聞こえた。
「うん」
窓を全開に開けて、部屋を飛び出た。
「ばいばい。元気でね」
外に居た愛犬に優しく言った。犬は頭を少し下げて、小屋に入った。
「怖い?」
「ううん。全然」
2 :
編集部からのお知らせ:2005/06/06(月) 12:29:58
作者の事情によりこの作品は打ち切りになりました。
3 :
ユタの歩く道:2005/06/06(月) 12:43:51
わーいわーい
終了。
ユタ州のブライスキャニオン国立公園には、
広大で変化にとんだ地形が広がる。
そのを進むには険しい道を歩かなければならなかった。
6 :
名無し物書き@推敲中?:2005/06/07(火) 17:41:18
スイッチバックのトレイルの道が延々と続く。
上りは大変だ。
7 :
名無し物書き@推敲中?:2005/06/07(火) 17:53:51
見晴らしがいい方に滑ったら一巻の終わりの風景は、
恐いと言うよりスリルがあって楽しいが、
体力は平気じゃない。
8 :
名無し物書き@推敲中?:2005/06/07(火) 18:05:05
崖の隙間の道を歩く。迫力に圧倒される。
崖崩れがあったら一巻の終わりだ。
「ばいばい」が本当になりそうな嫌な予感がする。
9 :
編集部からのお知らせ:2005/06/07(火) 23:47:29
作者急病によりこのスレは打ち切りになりました。
引き返すことは、もう叶わないんだ。
そう思うと、彼女の心を満たしていた不安や畏怖の感情は、形を変えて行く。
手を硬く握り足元を見やると、足が震えて身体中を駆け巡る不思議な気持ちが溢れそうになる。
武者震いとでもいうのだろうか、彼女その端正な顔に不適な笑みを貼り付け、額を伝う汗を手で拭った。
行こう。帰る必要はないんだから。ここが、私の行く道だから。
彼女の意識に「迷い」という文字は、なくなった。
11 :
名無し物書き@推敲中?:2005/06/08(水) 23:35:51
しかしそのとき
「わるい子はいねがぁ!」
背後からのユタ訛りのダミ声に驚いた少女は、思わず足を踏みはずしてしまったのだ。