第3章−46話 (
>>95)/78
拓哉「・・・となると、結局、どれも、竹島が韓国領だと言えるものは、無しか・・・」
H氏「韓国の歴史家は、どうしても韓国の領土としての主張を有利に持って行きたい。そこ
で、日本側の根拠も疑うべきだと考え、日本史料の中で史実とつじつまの合わない箇所
を徹底的に調べ出しました。」
拓哉「へ? 朝鮮史が違っているのに、日本史を調べて立場を有利に持っていこうとする
って、どういう思考の持ち主なんだ?」
慎吾「キタキタキタ――――ッ!! 日本の歴史書攻撃―――っ !!!」
恭子「でも・・・日本の史料は、日本の歴史家が、既に検証済みなんですよね。」
中尾「ああ、そうだな。」
拓哉「しかも日本の歴史書には、発音が音韻体系で書かれてる漢字や、会意によってつくら
た日本独自の漢字もある。韓国歴史家は、そんな史料をちゃんと読めるのか? まったく
漢文でさえちゃんと読み取れないヤツが、何を言ってんだか。ホントに図々しいよな。」
剛「拓哉って、意外と物知り・・・」
慎吾「あ、拓哉は、国文学部卒なんだ。しかも理系にも負けないほどのデジタル知識がある。
更に機械いじり大好きと来て、もうマルチ。」
恭子「国文学って、私と一緒。」
H氏「文献ではさすがに日本歴史家にかないませんでしたが、韓国が特に目を付けたのは、
日本の歴史地図なのです。そして狙われたのが、長久保赤水、林子平、伊能忠敬などの
作製した日本地図です。しかし、その中の、地理的位置が不確かで、北海道や諸島の形
や大きさが全く違う地図を引っ張り出して指摘した所で、それが、日本側の不利になる事
はありませんでした。また、当時の地図作製の依頼者の意図が地図に現れた、史料とし
ても意味をなさない物も、日本側は却下しました。また、当時から日本では、松島という名
の島が、宮城県の仙台湾、鳥取県の浦富海岸、熊本県の天草など、全国に点在しており、
その確認から出発する的外れな韓国の指摘に、日本歴史家はまったく相手にしていない
が現状です。」
第3章−47話 (
>>96)/79
H氏「的外れな韓国の指摘に、日本歴史家はまったく相手にしていないが現状です。」
中尾「もう、ひたすらこの繰り返しなんだ。時間が経てばまた、韓国の史料は正しく、日本側
が怪しい、と主張してくる。」
H氏「きっと、韓国の歴史家、そして政府は、もう、意固地になっているのでしょう・・・
心ある韓国の歴史家は、日本の主張が正しいことを認めているのですが、韓国の歴史
調査の学会では決してそれを認めようとしません。なぜそうなるか、理解に苦しみます。
そして、そういう風潮に耐えられなくなった私は・・・とうとう韓国人として、やってならな
いことをやってしまった・・・・」
拓哉「? なんですか、そのやっていけない事って?」
中尾「・・・いや、それはもういい。H氏、あなたの勇気は、日本人だけではなく、世界中の
識者が褒め称えています。自分を責めないで下さい。そして誇りを持ってください。」
拓哉・慎吾・恭子・剛「???」
若者4人は、何について話しているのか分からなかった。しかし、それがH氏の素性の核心の
話題であることは、直感的に理解した。しかし、中尾は、その話題からそらそうと、あえて別の
質問をした。
中尾「一つ疑問なのは、この竹島の日本古来の島だという主張に対して、韓国人はなぜ、
あれほどまでに加熱した反応となってしてしまうのか。それが分からない。」
H氏「今、韓国の扇動家は冷静さを失っています。最近は、日本の発っするもののどんな事
でも、むりやり過去の歴史に結びつけ、徹底的に、韓国の国民を煽り立てます。しかしそ
のやり方があまりに過激な為、国民の中には「火病」をおこす者も出てきて、問題となって
います。ナショナリズムは、スポーツなどでは一体感が味わえ、心地のいいものですが、
民族の自尊と結び付けられて煽られると、苦痛となります。そしてその苦痛は、相手国の
政治に向けられ、結局、相手国の国民感情をいたずらに傷つける結果となり、大きな外交
問題に発展してしまいます。」
中尾「まあ、そう考えると、韓国の国民も大変だな。」
剛「でも、ファビョンってなに?」
つづく
第3章−48話 (>> 97)/80
剛「でも、ファビョンってなに?」
H氏「ファビョンとは、火の病 と書きます。この火病は、世界の中でも朝鮮にしか見られな
い特有の精神疾患病で、1996年、アメリカの精神科協会は、文化欠陥症候群の1つと
してこの病を公認しました。これは、強い怒りを抑えすぎる事よって起こるストレス性の
障害で、症候としては、呼吸困難、動悸、パニック、全身の疼痛、不眠、疲労、切迫した
死への恐怖、不快感情、消化不良、食欲不振、心窩部に塊がある感覚などが挙げられ、
ひどい場合には死に至る場合もあります。」
拓哉「うわ、そんなになるまで、煽られているのか・・・」
H氏「韓国人は、日本人の理解できない、様々な困難があるのです。韓国人の民族意識に
は、常に北朝鮮とつながっています。一つの民族が二つ以上の国家にまたがって分布
することは、世界的にはありふれた事例なのですが、韓国人にとっては、本来ひとつに
統一されるべき国家が仮に分かれているだけという、分断されてしまった、という屈辱
的意識が常に存在しているのです。」
慎吾「確かに日本人には、その想いは分からないな。」
第3章−49話 (
>>99)/81
慎吾「確かに日本人には、その想いは分からないな。」
剛「でも、韓国では古い世代が少なくなって、その意識も薄らいできていそう。」
拓哉「いやいや、今の韓国の統一を望む活動は、若者もかなりいる。きっと古い世代が次の
世代に願いを託しているんだろうな。そして若い人もしっかりそれを引き継いでいる。」
H氏「・・・実は、韓国の若者は、その統一に対する見解も二分しているのです。民族意識に
ついて北朝鮮では、朝鮮民族という呼称をよく使いますが、韓国では、朝鮮 という言葉
を国名で使われなくなった事もあり、どの世代でも、朝鮮という呼び名は、既に昔の呼称、
という意識を持つようになりました。更に近年、韓国の中心世代では、自分たちが「朝鮮
民族」と呼ばれることを嫌がる傾向も見られ、自分たちを朝鮮民族とは別の 「韓民族」
としての意識を持つようになっています。そしてその傾向は、若年化するほどに強まり、
将来への統一への希望も下がりつつあるのが現状なのです。」
剛「え? 朝鮮人なのに、朝鮮って呼ばれるの嫌がっているの?? 何でだろう・・・」
中尾「あのな、だから、日本人のお前がいくら考えても分かるワケないだろうって言っている
だろう。」
剛「まあ、それは、そうだけど・・・・」
拓哉「あ、俺、剛の言いたいこと分かるぜ。例えば、大和って言われたら、逆に誇りに感じる
もんな。」
H氏「確かに日本人はそうですね。しかし韓国の若者は、朝鮮という言葉の響きを、なぜか、
他国からの蔑称と感じるのでしょう。朝鮮から発した誇りある文化はたくさんある。そう
いう事をしっかり理解すれば、このような間違った嫌悪感はなくなるはずなのですが・・・」
第3章−50話 (
>>100)/82
H氏「しっかり理解すれば、このような間違った嫌悪感はなくなるはずなのですが・・・」
拓哉「なんか、人の目、気にしすぎているんじゃないかな。例えば倭人の「倭」という言葉
は中国では「小さい」「遙か遠い辺境な地」「柔順でよく従う性格」という意味で使ってい
る蔑称なんだろうけど、また李氏朝鮮でも、「倭奴」といって日本人を忌み嫌う言葉だっ
たけど、そんなこと、日本人の若者って、だから何? って感じだよね。むしろ、豪族や
ハニワ をイメージして、親しみやすい響きとしてとらえている。つまり受け取り方次第
で、変わってくるんではないのかな。」
恭子「言われてみれば、確かにそうね。」
剛「え? 倭ってそんな意味だったの、ちょっとショック・・・・」
慎吾「お前なあ・・・」
H氏「確かに、日本の若者の、そんな所が羨ましいです。きっと、欧米にも肩を並べられる
ほどの、自信や誇りに満ちているのでしょう。韓国の若者も、そうであって欲しいのです
が・・・」
中尾「日本人でも、偏屈になってるヤツは一杯いるがな。しかし韓国の若者もあなたのよう
な方がきっといる。そして、彼らが日韓のわだかまりを取り除いてくれる、光 となってく
れるはずです。」
中尾「そして、彼らが日韓のわだかまりを取り除いてくれる 光 となってくれるはずです。」
H氏「私も、日本にも意識の高い若者がいると信じています。もちろん、あなた方もですよ。
そして、竹島問題についても、日韓の若者同士が、今の膠着した険悪のムードから全く
違った視点で日韓の関係を見直し、二国間の交流に大きく貢献していってくれる事を望ん
でいます。」
恭子「二国間の交流・・・、あの戦争で考えると、アメリカは日本の敵国だったのに、今はしっ
かり、良きパートナーとして、お互い認め合っていますよね。韓国でも、そのような関係
が可能だと思うのですが・・・」
第3章−51話 (
>>101)/83
恭子「韓国でも、そのような関係が可能だと思うのですが・・・」
H氏「相手国と親しくなれるかどうかは、その時の国のリーダーの方針によって、大きく異なり
ます。そして韓国は、初代大統領である、李承晩が就任した時に、すべてが始まりました。
まず、彼の手がけた政策は「反共」でありました。彼の夢は、「北進統一」の名の下、資本
主義国家による朝鮮半島の「武力統一」でした。彼の反共主義は、北朝鮮と共産主義を同
情的に論じることがタブー視され、政敵を「親共産主義的」、「北のスパイ」として、次々と摘
発・処分していきます。その反共政策の結果、分断体制が固定され、李承晩の権力基盤は
強固となりましたが、政権党である自由党の不正腐敗、企業との癒着、アメリカの援助に依
存した経済体質なとの問題が噴出します。その結果、1960年4月、大統領選挙の不正に
憤慨した学生や市民を中心とする糾弾運動が起こり、自国にいる事ができずついにハワイ
に亡命する事となりました。韓国では、これらの糾弾運動を「四月革命」と呼んでいます。」
慎吾「なんか、やっている事むちゃくちゃだ。これでは韓国の国民に嫌われても当然だね。」
H氏「確かに、「朴正煕」の“漢江の奇跡”と呼ばれる経済発展の実績と比べると、権威主義に
固執し、市民の抑圧や経済の停滞をもたらした張本人であった彼は、韓国での評価はよく
ありません。しかし、最近、日韓の緊張が高まるにつれ、「建国の父」 として再評価される
機運が、高まりつつあります。」
剛「?日韓の緊張で、なぜ再評価?」
慎吾「そりゃ〜、こいつが、強い韓国の象徴だからなんじゃないのかな。」
H氏「確かにそうとも考えられますが、実は、李承晩は、反日主義者としても有名なんです。」
慎吾「げっ、反日主義者かよ・・・・」
第3章−52話 (
>>102)/84
慎吾「げっ、反日主義者かよ・・・・」
H氏「李承晩は、戦後の経済復興でアメリカに頭が上がらず、その姿勢は国内の暴君ぶりとは
異なり、国民の不満もそこにありました。そこで彼は、国内に多くの親日派がいることを知り
ながらも、反日という思想を、権威主義政権の基盤を固めるための、自己正統化の論理とし
て利用していきました。」
慎吾「自分が本源である事を誇示するための反日かよ。」
剛「えっ、でも、親日の人たちはどうなったの。」
中尾「弾圧されたのさ。」
慎吾「弾圧って・・・こいつ権威主義者というより、独裁者だな。」
H氏「それは、容赦ない反日政策でした。その親日派の徹底処分や、また日本文化流入の禁止
などが行われ、その反日が当時の政策としてふさわしかったのか甚だ疑問ですが、彼の願
いがかなった事は、現在の韓国を見れば分かると思います。」
拓哉「最近の韓国の反日騒動は、この政策の成果なのか・・・・」
H氏「ところが・・・実は、李承晩は、朝鮮が日本統治下にあった時期の殆どを海外で過ごしてい
たため、日本や日本人の事をよく理解していなかったのです。 つまり、反日感情も、とても
抽象的で、日本や日本人について、おどろおどろしいイメージをもっていました。つまりイメ
ージによってつくり上げた悪意をもって、政策に織り込んでいったのです。」
慎吾「なんだ、そりゃ〜・・・」
中尾「つくられた、悪の日本人像か・・・」
拓哉「ちょっと待て、こんなめちゃくちゃな大統領のつくった反日なら、韓国の国民も、いずれ
正しい日本人観を持つようになって、態度を改めるはずだ。」
H氏「いいえ、当時、できあがってしまった「反日によって自尊を保つ」といった構造が、現在に
至るまでに、確実に根付いてしまったのです。」
慎吾「そんな、自尊心ってあるかよ、なぜそうなるんだ、韓国の国民。」
第3章−53話 (
>>103)/85
慎吾「そんな、自尊心ってあるかよ、なぜそうなるんだ、韓国の国民。」
中尾「・・・自尊の手段が反日となると、ちょっとヤバイな・・・」
H氏「・・・そう考えると、今の韓国での反日の風潮は、李大統領の再評価というより、植えつけられ
たものの再確認によって共感を得ている、と言えるのです。」
剛「李大統領って、これから英雄になってしまうのかな・・・」
H氏「・・・しかし、李政権は、やってはいけないことをしてしまった・・・なぜ、国のリーダーが、日本
の漁民に対してあんな恐ろしい事件を起してしまったのか・・・・」
中尾「・・・・」
館長「・・・わ、私は、絶対に、韓国を許しません! ね、そうでしょう、中川のお婆さん。」
中尾「あ、いや、お婆さんのいる前で、この話題は止めておこう・・・」
老婆「・・・・・」
慎吾、拓也、恭子、剛は、この会話の中に、張り詰めた空気を感じ、言葉が出なくなってしまった。
一行の会話は途切れ、長い沈黙が訪れた。
館長「あ・・・わ、私、つい、過ぎました事を・・・話題を変えましょう。」
老婆「いいえ、せっかく若い方がいらっしゃる。どうぞ、話してくだされ。あらあら、お茶が冷めて
しまった。新しいのに代えてきましょう。」
そういうと、老婆は、家の奥へ入っていった。
拓哉「恐ろしい事件とは、韓国が竹島で行った、蛮行の事ですよね。」
中尾「・・・ああ、そうだ。李承晩は、反日政策を、日本の領海と領土に向けたんだ。」
恭子「反日政策を日本の領海と領土に向けた・・・。あの〜 日本の領海と領土とは、李承晩ライン
と竹島の韓国編入のことですよね・・・」
中尾「ああ、そうだ。」
恭子「・・・ あ、と言うことは、李承晩はこれらを正当は理論でやったのではなく、単なる反日感情
でやってしまった事になる・・・」
第3章−54話 (
>>104)/86
恭子「・・・ あ、と言うことは、李承晩はこれらを正当は理論でやったのではなく、単なる反日感情
でやってしまった事になる・・・」
H氏「・・・よく気が付かれました。まったくその通りなのです。彼は、数ある反日政策の一つとして、
これらを行なっていったのです。この時李大統領は、実にすばやく、これを実現させていきま
す。まず、1952年、一方的に海洋主権宣言を行い、朝鮮半島周辺の最大二百マイルの水域
内に「李承晩ライン」なるものを引き、その内側に存在するすべての天然資源や水産物を、我
が国の所有物であると主張しました。この時彼は、詭弁を使いました。この「李承晩ライン」は、
日韓の平和維持を目的としてものだと言ったのです。そして、その名も、「平和線」と改称して
います。」
拓哉「平和線だと?ふざけたヤローだ。」
H氏「そして彼は、この、まったく根拠の無いこのラインを口実に日本漁船を拿捕しはじめ、翌年
の1953年1月12日、このライン内に出漁した日本漁船の徹底拿捕を指示したのです。」
慎吾「こいつの頭の中の国際ルールは、どうなってんだ? しかし、漁船を相手に拿捕なんて、
あり得ないな。警戒告知や、警報だろ、普通は。 まさか人質にとって金を要求するわけで
もないだろうに。」
中尾「いや、その まさか を、やったんだ。」
慎吾「いっ?」
H氏「韓国政府は、その国際法上認められていない李ラインによって、拿捕した漁民を「人質」
として利用したのです。」
拓哉「やってることが、もう逝ってるな・・・」
第3章−55話 (
>>105)/87
拓哉「やってることが、もう逝ってるな・・・」
H氏「そして、日本漁民を人質に取られた日本政府は、彼らを帰してもらうために、在日朝鮮人
の犯罪者を仮釈放して、在留特別許可を与えました。その犯罪在日朝鮮人の数は、472人
にものぼります。さらに韓国政府は、その人質を外交のカードとして使い、日韓基本条約と、
それに付随する日韓漁業協定を、韓国に圧倒的有利な内容で締結さました。 そして、その
日韓基本条約に、竹島は紛争処理事項として処理され、棚上げされたのです。抑留された
被害者は、日韓漁業協定が成立する1965年まで抑留され、韓国に人質として利用され、
その年月、最大13年にも及びます。」
剛「勝手にライン引いて、平和線だと言って、漁民つかまえて人質にして、犯罪者を釈放して、
二国間の条約や協定を有利にして、そして竹島問題が棚上げにされて、人質は13年間拘
束・・・って、これ、マフィア映画でよくある設定だ。」
拓哉「まさしく、マフィア、ヤクザの世界だな。で、外交交渉するほどだから、漁船一隻や二隻
なわけないんですよね。」
H氏「拿捕された船は328隻で・・・」
拓哉「おいおい、マジかよ」
H氏「拘留された人数は、3,929人となります。」
剛「さ、3千9百???」
慎吾「お前ら、よく考えてみ、これは、犯罪だよな。韓国は、犯罪国なのか。」
H氏「うっ・・・・」
拓哉「いや、ちょっと待て、肝心なことが聞きたい。全員、無事で帰ってきたんだろ?まさか
人が死んだってことないよな。」
拓哉がそういった時、重い沈黙が続き、館長は握りこぶしをつくり、震えていた。
拓哉「この沈黙って ・ ・ ・ そうなのか?」
第3章−56話 (
>>106)/88
拓哉「この沈黙って ・ ・ ・ そうなのか?」
中尾「1953年、韓国政府は、李ラインの内側に入った日本の漁船の拿捕を指示した、とは
言ったよな。 その年の2月4日、第一大邦丸事件という悲劇が起きてしまう。済州島付
近で同船の漁労長が韓国側に銃撃され・・・死亡したんだ。」
剛「ひっ、殺してしまったんだ。」
中尾「日本政府は韓国政府に対し、第一大邦丸の事件を公海上で発生した事件として抗議
したが、逆に李承晩大統領は、日本漁船の「李承晩ライン」侵犯を警告であると主張して
きた。」
恭子「ひどすぎる・・・」
すると、館長が、重い口を開けて言った。
「死傷者は、これだけではありません。うっうっう・・・」
慎吾「な・・・ センセイ、この船長だけではないのですか?」
中尾「・・・」
恭子「中尾さん、話してください!」
中尾「ああ、分かったよ。死傷者数は、44名だ。」
その中の一人が中川の婆さんの夫で、また、館長の友人でもあったのだ。
恭子「あ、」 剛「あわわ・・・」 慎吾「いっ 」 拓哉「まじかよ 」
4人はこの時、平和を勝ち取った時代に、しかも国連憲章の誓いに則っている日本と韓国の間
に、想像もつかない惨事が起こっていた事実が存在することを知り、言葉を失ってしまった。
108 :
竹島物語 ◆tea.L0AFl. :2005/04/28(木) 02:40:33
つづく 上げておきますね。
第3章−57話 (
>>107)/89
4人は、言葉を失ってしまった。
すると、老婆が部屋の奥からお茶とおやつを持ってきた。
老婆「あらあら、みなさま、お通夜のように押し黙って、まあ、若いもんも一緒になって、 ほれ、
これは、わたしの手作りぶたまんじゅうじゃよ。うまいけ、これでも食べて元気を出しなされ!」
そこには、普通の肉まんサイズの二倍はある、ふっくらほくほくとした、出来たばかりの手作りまん
があった。
剛「わわっ、おいしそ〜、いただきます。こっちの大きいほうもらおっと、はぐっ、うまっ、うまっ」
慎吾「お前ってなんかすごいな。こんな話を聞いた後なのに・・・でも、そういう所、好きかも。」
拓哉「よし、俺らも食おうぜ。」
恭子「うん 」
4人は、辛い話にもめげることなく、老婆のだした、「ぶたまん」を口いっぱいに、ほおばった。
中尾と館長とH氏は、ガツガツ食べる若者の姿ににあきれながらも、そのたくましいさに笑顔が
こぼれた。しばらくすると、恭子はお茶を飲んで一息つき、立ち上がると、手に付いた「ぶたまん」
の薄皮を、庭の流し場で洗い落とし、戻って大人しくしていたが、不意に中尾に尋ねてきた。
「日本と韓国の抱えている問題は、解決に向かっているのでしょうか。」
皆、その言葉に耳を傾けた。
「いくらなんでも、当時より前進しているじゃないかな。」 剛が答える。
中尾「そうだなあ、確かに両国とも、このままで良いと思っているわけでは、ない。両国の歩み
寄りは、戦後、確実に行われてきた。その第一歩としての日韓予備会談は、朝鮮戦争のさ
なかの1951年10月に行われたんだ。これが、『日韓条約』の始まりだ。 日韓条約 とは、
「日韓基本条約」と、それに付随する「日韓漁業協定」、「賠償請求権問題の解決と経済協力
に関する協定」、「在日韓国人の法的地位および待遇に関する協定」、「文化財および文化
協力に関する協定」などの協定・外交公文の総称をいう。そしてこの本会談が61年5月まで
5回おこなわれた。」
剛「ちゃんと話し合いは、やっていたんだ。」
第3章−58話 (
>>109)/90
剛「ちゃんと話し合いは、やっていたんだ。」
中尾「しかし交渉がすすむにつれて、李承晩ラインをどう扱うか、また日本統治時代の在韓財
産権の処理、日本代表の植民地支配を美化する発言についての抗議、対日賠償請求権、そ
して竹島の帰属問題など、様々な懸案事項が出てきたんだな。」
慎吾「ほとんど、韓国側の言い分を取り上げているみたいだ。」
中尾「当時の日本は、敗戦国としての思いが残っていたので、強く言えなかったのだろう。しか
もこの時の交渉相手は、李承晩だったので、お互いの落とし所が見つからず、なかなか交
渉が先に進まなかった。しかし1961年の四月革命で李政権が倒れ、代わって朴正熙政権
が成立すると、アメリカの圧力もあって交渉は急速に進展し、以後、2回の会談で懸案は解
決に向かった。李承晩ラインについては1965年3月までに廃止することで合意した。対日
賠償請求権については、無償贈与3億ドル、政府借款2億ドルと、3億ドル以上の民間借款
などの供与が確認された。なお、当時の韓国の国家予算は3,5億ドル程度であったから、
この金額がどれだけ莫大だったか、想像つくだろう。」
剛「な〜んだ、日本ってそのお金で、韓国を買うこともできたんだ。」
ガクッ とこける慎吾。「普通はここで、日本の出費の多さに驚くところだろ?」
中尾「剛よ、お前も面白いことを言うヤツだな。あとな、これも知っておいて欲しいことなんだが、
実は、この戦争での日本の行いは、合法的に韓国を併合したのであって、国際法上、韓国
に対して国家賠償をする必要はなかったんだ。そのため「日韓基本条約」本文においても、
賠償については一切触れられていない。この資金は、「日韓基本条約」に付随する「経済協
力協定」によって経済協力金として支払ったんだ。ま、当時の日本が、韓国の要求をすべて
受け入れたのが、問題ともいえるのだがな。また、この時、北朝鮮の問題の統一見解も出さ
れたが合意にはいたらなかった。これらから分かるように、この会談の趣旨は韓国の希望
を、どう、かなえてあげるか、だったんだ。」
第3章−59話 (
>>110)/91
中尾「この会談の趣旨は韓国の希望を、どう、かなえてあげるか、だったんだ。」
拓哉「いつの時代でも、敗戦国というレッテル貼られると、立場弱いよな。」
H氏「それに対し韓国は、この条約で、大きな恩恵を受けるのです。韓国ではこの後の経済的
急成長を『漢江の奇跡』として、朴正煕政権の功績のように言われていますが、その成長に
必要な膨大な資金は、まさに、日本によるODA(政府開発援助)によるものなのです。韓国
の経済成長は、日本が支えてきたのです。」
剛「韓国は、もっと日本に感謝すべきだね。」
中尾「まあな、そして、現代の日本はこれから先、竹島と同様に、漁業水域についも、しっかり
主張しなくてはいけない。」
H氏「李ラインに代わって1965年、日韓漁業協定が結ばれ、その31年後の1996年、日韓首
脳会談で、次の新しい漁業協定では領土問題を切り離して交渉をおこなうことで一応の合意
を得て、経済水域の画定と同時に、新協定の改定の方向で、進めました。」
中尾「だが、この新協定について、朝日新聞は、1998年1月24日(土)の社説に「大道を見失
うな」というタイトルを付け、『新しい漁業協定は、領土(竹島のコト)をも絡んでくる。漁業問題
に終始する日本は、その事に気づくべきだ。韓国の感情を逆なでしてはいないか。金大中氏
はこの協議を、「朝鮮戦争以来の試練」と呼んでいる。韓国の立場を考えよ。』といった、馬鹿
げた指摘を掲載して話を蒸し返し、その結果、韓国は、日本のまっとうな漁業権の主張でさえ
も非難をし出し、この「新・日韓漁業協定」が結ばれるまでに、随分難航したんだ。」
慎吾「嗚呼、またしても朝日、もうダメだ。」と胸をおさえた。
H氏「しかし、なんとか無事に、1999年、新しい「日韓漁業協定」が結ばれました。」
そういうとH氏は、おもむろにバッグからペンと用紙を取り出し、日本地図と韓国地図を描きだし、
説明をし始めた。拓哉、慎吾、恭子、剛は、その図を覗き込む。
H氏「みなさんに、現在の「EEZ」と「日韓暫定漁業水域」を、是非、理解してほしいのです。」
第3章−60話 (
>>111)/92
H氏「みなさんに、現在の「EEZ」と「日韓暫定漁業水域」を、是非、理解してほしいのです。」
そういうとH氏は、日本の周りに「EEZ」の線を描き、次に、竹島の周りを丸で囲み、「日韓暫定漁
業水域」と書き込んだ。
剛「竹島って、日本と韓国のちょうど真ん中あたりなんだね。」
慎吾「日本海って広そうだけど、線を入れて限定してしまうと、意外と狭いのかな。」
すると、恭子がH氏に尋ねた。
恭子「あ、あのー、EZZと言うのは、何でしょうか・・・」
拓哉「俺も分かんね。」 慎吾「あ、ぼくも。」 剛「わわ、ぼくも。」
中尾「ああ、そうか、海で生活する者の常識は、お前らには通用しないか。あのな、まず陸地から
12カイリまでの海を「領海」と言う。それに対して、「EZZ」というのは、陸地から200カイリまで
の海のを指すラインで、「排他的経済水域」もしくは「200カイリ水域」って言うんだ。「領海」に
ついては、名のごとく主権の及ぶ海だから、他の国は許可なく入ることはできない。それに対
して「EZZ」については、主権は及ばないが、つまり他国の船の航行などは自由だが、その中
の地下資源や水産資源などを優先的に利用できる水域のことを言うんだ。」
剛「領海は12カイリで、EZZは排他的経済水域で200カイリか、なるほど。」
恭子「あの、それで、「日韓暫定漁業水域」というのは・・・」
H氏「この「日韓暫定漁業水域」というのは、図に描いたように、竹島の周りの海域の事で、両国の
漁船の共有水域としたのです。」
慎吾「あ、これで、解決が一歩前進したと言えるのですね。」
中尾「いやいや、表向きは両国の漁獲が制限付きで認められているが、韓国軍による頻繁な監視
のせいで、日本漁船が近づけないのが現状なんだ。それに加え、韓国の漁船のマナーは最悪
で、無秩序な操業を繰り返し行いやがる。そしてその結果、ベニズワイガニなどの大事な漁業
資源が枯渇してしまい、深刻な問題となっているんだ。」
第3章−61話 (
>>112)/93
中尾「ベニズワイガニなど大事な漁業資源が枯渇してしまい、深刻な問題となっているんだ。」
拓哉「こんな韓国の漁船に対し、日本側は何も言わないのですか。」
中尾「いいや、日本はちゃんと抗議している。そしてそれはしっかり韓国にも伝わっている。実は
な、漁業資源の管理について、日韓両国政府が近く、協議を行うことが決まっている。5月中
にも開かれる予定なんだ。」
剛「えっ、5月中って・・・ もう始まっちゃう。」
H氏「そうですね。しかし、予定通り行われるか心配です。韓国は、4月25日予定だったこの協議
から、逃げていますから・・・。」
中尾「ま、逃げているというより、時間を稼ぎだ。韓国は自分達の有利になる環境をつくっている。
しかしなぜか韓国は、この協議に向け、北朝鮮と竹島問題について会談しており、その韓国
の領有は正当であるという、一致した見解を出している。」
拓哉「別に、この問題で、北朝鮮を引っ張り出す必要もないだろうに・・・」
慎吾「まあしかし、協議なら、真っ当な形で、お互いの主張をぶつかり合える。がんばれ、
ニッポン!」
海辺からは、心地よい波しぶきの音が聞こえ、潮風が吹いていた。
きっと竹島も、このような自然環境なのだろう。すると拓哉が、大きく背伸びしながら叫んだ。
「あー、竹島、行ってみてーなー」
第3章−62話 (
>>113)/94
「あー、竹島、行ってみてーなー」
拓哉が、大きく背伸びしながら叫んだ。
中尾「ははは、今の状況じゃ、日本人は行きたくてもいけないな。まず、あの軍隊をどうにかしな
いといけない。」
慎吾「あ、やっぱり、日本人がいったら、命がヤバイですよね。」
H氏「いえいえ、それはないでしょう。いくら軍隊といってもそこまでは・・・。もう、戦後の混乱期は
とっくに過ぎていますからね。」
中尾「まあ、いくら、あちらさんが騒いでいるといっても、あの時と比べたら、今の日韓の関係はだ
いぶまともになった方だ。」
確かに現在は、日韓の緊張と言っても、韓国の行いは、抗議デモと焼身自殺であって、日本人へ
の危害や、日本国土への攻撃は見られない。しかし、恭子は、それを否定して言った。
「いいえ、私はそうは思わない。竹島での韓国軍の行いは、とてもずるいし、卑怯で、汚い。」
突然の、恭子のとげとげしい言葉に、一行は驚いた。
慎吾「あ、なんかさ、恭子ちゃん、ここで韓国軍を非難するのって、ちょっと違うかも。」
恭子「えっ、どうしてです?」
慎吾「どうしてって・・・ だってさ、恭子ちゃんは韓国軍って知らないでしょ。この竹島問題は、韓
国政府がやっているのであって、別に軍が悪いわけではない。もしかしたら自衛隊のように
良心的だったりして、なははは。」
恭子「香取さん。あなたの方こそ知らないのに、そんないいイメージ持ってはいけません!」
ムキになる恭子に、中尾が声をかける。
「おいおい、お前、どうしたんだい。」
拓哉「なんか、恭子ちゃんって、まるで竹島に行ったことがあるような言い方してるよ。」
第3章−63話 (
>>114)/95
拓哉「なんか、恭子ちゃんって、まるで竹島に行ったことがあるような言い方してるよ。」
その言葉に、恭子は隠しきれないことを悟り、立ち上がり、みんなの方を向いた。
「わたしと剛は、遭難にあったあと、実は・・・」
まさに、恭子は、あの出来事を話し出そうとしていたのだ。剛は驚き、叫んだ。
剛「わっ 恭子、ちょっと待って、ぼくたち、日韓友好の重要責務を背負っているんだよ、、わっ、
ダメ!!! 」
中尾・A氏・慎吾・拓哉・館長「???」
NO.666「ちっ 」
・ ・ ・ ・ ・
ピー・・・ガーガーガー・・・・
「こちら321、中国珠海でネット主催者が、中国外務省の孔泉報道局長と談合を終え、現在ソープ
嬢の接待を受けています。」 「了解」
すると、怒鳴り声が聞こえてきた。
「何?!日本シマネで、あの女が、トクドの件を話し出しているだと!!ちょっと待て、すぐ司令官と
代わろう。」
司令官「なんだなんだ、騒々しい!ええい、受話器をかせ・・・、おう、666よ。どうした。」
NO.666「あ、実は、・・・と言うことで・・・。司令官、私は至上指令Xを遂行する覚悟は出来ていま
す。7人を殺害した後、精神かく乱剤を飲めば、その後の取調べも軽微、簡単に済むと思われま
すので・・・・」
司令部「ふふふ・・・ハッハッハ・・・」
なぜか、司令官は、うれしそうに笑った。
NO.666「?」
つづく
第3章−64話 (
>>116)/96
NO.666「?」
司令部「やはり軍の、殺さず日本へ帰した判断は間違っっていたようだな。しかし、国防部役員の
クズども、あれだけ接待をしておきながら、小娘一人、口止めできないとは、情けないヤツラ
だ。ぐふふ・・・もう、これで我々はヤツらに協力する義理も必要性もなくなった。今後、我々は、
単独の行動を検討しよう。ぐふふふ・・・・」
NO.666「あ、私目は、どのように実行すれば・・・」
司令部「放っておけ、仮にヤツらが日本で騒ぎ出しても、トクド内での事件調査は、我が国の国防
部が行う事になる。国防部が好き勝手に、事件の真相をでっちあげるだろうよ。」
NO.666「・・・はい分かりました。では、このまま偵察を・・・」
「うむ、では頼んだ。」 といって、司令官は受話器を置いた。
「あ、司令官、大丈夫でしょうか・・・」
司令官「お前は、まだまだ使えないな・・・。おい、一応、NIIのキムにでも、連絡を入れておけ。」
「あ、はい・・・」
一方、隠岐では・・・
中尾「・・・なるほどな。日本の漁師が、韓国の軍隊に殺されたのか・・・」
慎吾「すぐ、警察に、いや、外務省に連絡をしましょう!」
中尾「いや、それは無駄だ。」
拓哉「なぜです?」
中尾「それを、誰が調べる?」
慎吾「それは・・・日本の警察・・・かな・・・」
中尾「どうやって調べる。」
拓哉「それは、日本の警察なり、国会議員が竹島に出向いて、事実確認を・・・」
第3章−65話 (
>>117)/97
拓哉「それは、日本の警察なり、国会議員が竹島に出向いて、事実確認を・・・」
中尾「ふふふ・・・、まだまだ国際の常識を理解していないようだな。お前らな、北朝鮮の拉致
事件の経緯を見ても大体分かるだろう。仮に訴えても、確認するのは、竹島に占拠してい
る韓国軍が行うことになる。しかも既に、この事件は、漁具の暴発として処理されている。
今更騒いだ所で、何も変わることはない。国も相手にしないだろう。マスコミに訴えても、
韓国を気にして、動くことはないだろうな。」
館長「しかし、よくご無事で帰って来られた。それが何よりです。」
拓哉「しかし、2人とも、すごい体験をしていたんだな・・・」
つかの間の沈黙の後、中尾が立ち上がり言った。
「ちょっと、みんなで海岸線を歩こう。結構、気持ちがいいぞ。」
一行は、外に出て、砂浜のある場所に出た。歩き出すと、中尾が話し出した。
「なあ、恭子よ、韓国の歴代の大統領が、なぜ苦労したか、分かるか?」
恭子「あ、いいえ。」
中尾「さっき、李承晩と朴正煕の話をしたが、李は初代から第3代まで11年間、朴は第5代か
ら第9代までの16年間と、二人とも実に長い間、政権を握っていたんだ。」
剛「11年と16年って、長すぎ。」
H氏「ただし、李承晩は四月革命で失脚して、「許政」が大統領権限代行に立ち、その後第4代
の「尹潽善」が就任するのですが、今度は彼がクーデターで退任を余儀なくされ、退任に追
いやった「張都暎」が代行に立って、朴正煕が就任するまでつなげました。」
剛「韓国の政治って、ややこしいんだね。」
中尾「そしてその朴正煕も、人権抑圧を行い、独裁政治をしたんだ。」
恭子「独裁政治って、朴大統領もですか。」
H氏「そうです。そしてその結果、彼は暗殺されてしまいます。」
拓哉「暗殺か・・・」
慎吾「韓国で大統領になるって、命がけだな。」
第3章−66話 (
>>118)/98
慎吾「韓国で大統領になるって、命がけだな。」
中尾「韓国は、「開発独裁」が成功した国なんだ。「開発独裁」とは、経済発展と開発のためには
少々人権抑圧しても独裁政治の方が効率がいい、という考え方だ。そして、朴正煕は、まさ
に、これを行い、日本の資本を受け入れて高度経済成長を実現させた。何度も言うが、これ
が「漢江の奇跡」だ。そして、一躍NIEs(新興工業経済地域)の一翼を担うまでに成長する。
その朴正煕が1979年に暗殺され、次に政権を握ったのは、「粛軍クーデタ」によって軍
の実権を掌握し、国家保衛非常対策常任委員となって、軍政反対をかかげる民主化運動で
ある「光州事件」を武力で鎮圧した、第11・12代大統領の全斗煥である。 そして彼もまた、
人権抑圧しながら経済発展を実現し、貿易収支を黒字化させ韓国を先進国の一員にまで押
し上げたんだ。」
拓哉「人権抑圧で経済発展って・・・ 社会主義の反体制民衆の弾圧とも違うし、なんかすげ〜
国だな。」
H氏「しかし韓国は、そのお陰で先進国に近づき、そして民主化にも近づき、とりあえず目標を
達成して落ち着きました。そしてようやく、過去の政策を検討する作業が始められました。し
かし作業を進めていく中で、国民は 「あの開発独裁は、一体何だったのだろうか。果たして
あれでよかったのだろうか。」と、気付き始めたのです。」
慎吾「そうか、ようやく気付いたのか・・・って、気付くの遅いよ。」
H氏「そうですね。しかし、現在でも韓国国民は、自国政策を自問することに終始し、まだまだ
関係国の国情を気遣う精神までは育っていないようです。そして、その、自国政策の自問
での疑問は、竹島にも向けられました。」
拓哉「まだまだ、韓国は、成熟した国とは、言えないな。」
第3章−67話 (
>>119)/99
拓哉「まだまだ、韓国は、成熟した国とは、言えないな。」
中尾「当時、竹島問題は、日韓交渉妥結を急ぎたい朴正煕にとって、まさにのどにささったトゲ
だったんだ。何とかしたいが、下手に妥協したら自国民から何をされるか分からない。その
時アメリカは、竹島を「日韓共有」にしてはどうか、と提案した。しかし、そんなことは国民に
納得させる事ができないと考えた朴正煕は「いっそのこと竹島を爆破したい」と、アメリカ高
官に言っていたんだ。その結果、李承晩から引き継いだ、日韓基本条約や同時に締結され
た旧日韓漁業協定には、また日韓紛争解決交換公文にも、「竹島」については、まったく触
れられていない。日韓の紛争は、平和的に解決することを約束した 『日韓紛争解決交換公
文』 では、当初「竹島紛争」がある旨を日本側草案に盛り込んでいた。しかし、当時の首相、
佐藤栄作の判断で、これは削除されたんだ。これはどういうことなのか。当時の状況から考
えると、これは佐藤の、朴に対する配慮だったと考えられている。 というわけで、朴正煕と
佐藤栄作の間で、暗黙のうちに竹島問題は「棚上げ」されたんだ。」
剛「竹島問題は、朴さんを苦しめたんだな。しかし、国民を抑圧しながら、国民に気遣うなんて、
なんか、わけ分からない人。」
拓哉「いや、わけが分からないのは、当時の韓国の国民じゃないかな。朴は、実績から考える
と、韓国の発展に貢献した人物だからさ。」
H氏「韓国国民の歴史的評価は、朴正煕と全斗煥に絞られています。全斗煥については、『6・
29民主化宣言』を掲げる盧泰愚に選挙で敗れて政界から身を引いたのですが、その後、
「粛軍クーデタ」を軍反乱罪に、「光州事件」を内乱罪に、そして在任中に不正な政治資金を
受けとった容疑で追起訴されて、それらの一連の事件で処罰されたので、韓国内で全斗煥
は、裁かれた大統領として歴史的評価は定まっています。つまり、評価が分かれているの
は、朴正煕の方なのです。」
第3章−68話 (
>>120)/100
H氏「韓国内で全斗煥は、裁かれた大統領として歴史的評価は定まっています。つまり、評価
が分かれているのは、朴正煕の方なのです。」
剛「え?、全さんは粛軍クーデタや光州事件で政権に就いたんでしょ? それなのに、なんで
政権をやめた後に、それについて、処罰されたの?」
拓哉「つまり、力で奪った政権なんだから、退陣後に、その違法性を問われたのだろう。」
剛「そんなんだったら、すぐに問題視して処罰すればいいのに。日本だったら、任期中でも国民
や国会が、絶対に許さない。」
慎吾「ま、この事件は、日本ではなく、韓国だからな。ところで、全斗煥がどんな人物だったのか
は分かったんだが、朴正煕の方が、よく分かんないな。」
恭子「なぜ、朴正煕は、暗殺されたのですか?」
H氏「朴正煕は、慶尚北道の貧しい農家に生まれました。 しかし、少年のころから成績優秀で、
師範学校に進み、卒業後は数年間、教員生活を送っています。その後「満州国」の軍官学校
を経て日本の陸軍士官学校に入り、日本敗戦時には「満州国」軍の将校でした。1945年に
韓国陸軍に入り、主として情報、作戦を担当しました。」
剛「わっ、この人、日本軍に入っていたんだ。」
H氏「朴正煕は日本軍に携わりながら日本から多くのことを学んでいきました。その時のことを、
『日本の先進化された科学技術と知識と節制に訓練された精神は、眠っていた私の中の韓
民族の魂を奮い立たせた。』と、回想しています。」
恭子「あ・・・ あの旧日本軍が、韓国の大統領に、感銘を与えている・・・なぜ・・・」
中尾「別に珍しいことではない。お前が知らないだけだ。」
つづく
123 :
名無し物書き@推敲中?:2005/05/13(金) 16:03:53
チョンドファンさんは一度オーゴン非理清算で軽〜く罰されてるんだけどね。キムヨンサムさんのときに
昔の話を蒸し返されて国家反逆罪で死刑判決に。(´・ω・`)でもまぁ、たしかいつもの刑の執行停止→国
外追放のおきまりのパターンで落ち着いたと思う。間違ってたらスマン。
愛国保守
┌───┐
│ ● │ 千代田区千代田1-1-1に向かって敬礼
└───┤
│
λλ
/ ゜_゜)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
127 :
誰でも知ってる超有名なマンガ嫌韓流っ!!!:2005/10/30(日) 19:35:19
┐ ∧,∧ <ライブドアまだまだ上がりそう。1000円まで行くかな?
| ( )
 ̄⊂/ ̄ ̄7
∧,∧ アレ?!
┐( ⌒ヽ
│⊂ 、 )
 ̄ =/ ̄ ̄7
┐ ∧,∧ ウソ?!
│( ヽ
 ̄⊂ 、 ) =/ ̄ ̄7
∪^∪ / /
売りっ売りっ売りっ!
┐ ∧,∧=
│( ヽ=
 ̄⊂ 、 ノ⊃= / ̄ ̄7
∪= / /
△
(´・ω・`)
___ (U. U
/ || ̄ ̄|| )ノ
| ||__||
| ̄ ̄\三⊂/ ̄ ̄ ̄/ミ ,'⌒>
| | ( ./ / l、_>
129 :
名無し物書き@推敲中?:2006/01/30(月) 19:17:24
130 :
航空甲参謀源田少佐:2006/01/31(火) 14:20:02
図上演習を行うと韓国軍は皇軍の敵ではないので小説になりにくいのではないかね、
海上保安庁と島根県警でも鎧袖一触であるな。
131 :
親韓人:2006/02/17(金) 16:15:47
え?独島って韓国の領土じゃないの?何で日本の領土なの?以前韓国俳優の
ヨン様がホームページ上で「独島は韓国の領土」って言っていたのを聞いた
ことがある。ヨン様が言っているのだから独島は韓国の領土じゃないの?
日本は戦前の頃、韓国を植民地としたでしょ?その時に韓国領の独島も日本
領としたんじゃないの?
そしたら、韓国の人が「独島は韓国領」というのは当然でしょ?なのにどう
して日本人は「独島(竹島)は日本領」っていうの?
その前に在日米軍の基地を撤去してよ。
132 :
名無し物書き@推敲中?:2006/03/24(金) 15:40:32
竹島は日本の領土です。朝鮮人は全員キチガイだから処刑したほうがいいよね。
133 :
名無し物書き@推敲中?:2006/03/24(金) 15:43:49
竹島からでていけ朝鮮人。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
筑紫23の偏向報道にはもう我慢できない!!!
スポンサー「キリン」に対して抗議の不買運動実施中!!!
日本のためにご協力をお願いします!!
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
135 :
名無し物書き@推敲中?:2006/03/24(金) 15:50:50
朝鮮人は日本のマネをしなさい。日本人は世界で一番優秀だから。
136 :
名無し物書き@推敲中?:2006/03/25(土) 12:38:52
竹島からでていけ朝鮮人。
137 :
名無し物書き@推敲中?:2006/03/25(土) 12:55:46
2ちゃんねらーは小林よしのりやこういう漫画が唯一の情報源なんだーなー。
138 :
名無し物書き@推敲中?:2006/03/25(土) 13:51:50
竹島からでていけ朝鮮人。
139 :
名無し物書き@推敲中?:2006/04/16(日) 11:00:24
武闘行動を控えて、韓国の日本に対する武力占領を
世界の言論で弾劾する戦略が最善だ。
侵略国韓国を徹底的に糾弾せよ!
ノムヒョンに侵略行為を謝罪させよ!
140 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/10(水) 16:09:54
141 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/27(火) 19:49:23
独島は韓国領だね。まちがいない。
でも、竹島は日本領なんだよ。これもまちがいない。
ところで、独島ってどこにあるんだっけ?僕の所の韓国の地図は古くて載ってないんだ。
142 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/27(火) 19:52:53
プロットとしては、防人として独島に住む韓国兵がインターネット掲示板で、美しい日本人
女性と知りあうなんてのはどうだ?
最初は独島はウリナラの領土ニダ、という兵士と、力でねじふせようとする竹島の兵士は
嫌い、という女性とはかみあわないが、休日に対馬旅行に行ったとき、偶然知りあった
二人が、互いにネットで知りあいだときがつきショックをうける。
しかし、互いの愛の力で、どちらのものと決める事のおろかさと海の資源をともに守る
崇高さに目覚めて、二人の故国に帰っていくというストーリー、こりゃウケますよ。
143 :
名無し物書き@推敲中?:2006/06/30(金) 10:29:16
144 :
名無し物書き@推敲中?:2006/07/27(木) 13:02:19
145 :
名無し物書き@推敲中?:
どんなに無い余裕を絞り出しても私は知っているんだ、残飯
おまえが顔真っ赤で書き込んでいることをね
待つだけ待って「終わりか? 残飯」
今晩も楽勝だよ。ぶははは!
バカ残飯(←ATOK標準単語登録済み)