939 :
名無し物書き@推敲中?:
「絶品じゃないか」隆は紀夫の尻穴を舐めながらそう呟いた。
「もっと広げてやろうか?それとも俺の舌を深くまでねじ込んでやろうか?」
「好きにすればいいさ」紀夫はため息を口の端から漏らしながら、囁く。
「そうさせてもらおうか」隆は尻穴に息を吹きかけ、思い出したように紀夫のペニスを左手でしごく。
紀夫のペニスは激しく蠕動し、ウミヘビを思わせる彼の長大な先端から真珠の色に近い液体が涙のように輝く。
たび重なる紀夫のうめき声が部屋に反響して、淫らだがどこか寂しげな二人を照らすライトの鼓動のように思えた。
「いつまでそんなことをやるつもりなんだ?」俺は待ちきれずに口をはさんだ。
「お前が俺らに混ざる覚悟ができるまでだ」悪意と嘲笑のこもった隆の皮肉が俺の気分をめいらせた。
壁にかかった青い珊瑚のポスターとマホガニー製の椅子を俺は交互に眺め、いまの状況を冷静に考える。
「お前のかあちゃんを俺が突き刺したときも、お前はそんな顔をしてたっけな、なんて」
「隆・・・」
俺は怒りよりももっと純粋な思いを、たとえるなら絶望を感じていた。
時計の針が無情にも十二時を示した。引き返すには遅すぎる時間だった。
合図。
「わかったよ。今日は徹底的にやろう。お前の希望でもあるんだし」俺は二人に見せつけるためにゆっくりとズボンのホックをはずし、
立ち上がりかけたペニスを取り出した。
「やる気十分だな」隆が微笑む。
「おいで」紀夫が切なげに言った。
このまま俺は部屋を出ることだってできた。だが、俺は。
もう何も考えたくない。
俺は指を鍵型に曲げて隆の口に入れ、隆の舌とほっぺたの内側を愛撫した。すべてを捨て去ることはいまに始まったわけじゃない。
彼女の顔が脳裏に浮かび、その顔はなぜか俺を責めているようで、決して戻れない一線があるとすればそれはいまこの瞬間だろう。
隆が俺の指をしゃぶりだした。その強烈な締めつけは確かに癖になりそうだった。
こうやってアイツを虜にしたのか?次は俺の番ってわけか。俺は床にあったコンポのリモコンを取って再生のボタンを押す。
ビートルズの音楽が流れ出すと紀夫は恍惚と微笑み、俺の顔を見て口を開け声を出さずに「来て」と・・・