作家になって千里子と結婚

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【智依子】僕の彼女である智依子の体は虫に犯されている。寄生したのはASMAという米粒大の小さな虫で智依子の内臓を食い荒らす。
医師はASMAを取り除こうとして、智依子の体を切開しまくるが、ASMAは体の中を自由に移動して逃げ捲くる。 そして繁殖する。
すでに智依子の体には数十個のASMAが這い回って、医師は手術を繰り返し、智依子の体はぼろぼろだ。 僕は病院に行く途中、
変な奴らに絡まれて喧嘩をしてしまう。そいつらを殺してしまう。彼らのねぐらには女の子がいた。僕は警察に捕まえられた。
だが殺した奴らが凶悪な犯罪者であったことがわかり、逆に褒められる。 保護された女の子は救急車の人たちを殺して逃げる。
彼女が親玉だったのだ。僕の夢の中に女の子が現れる。その後、智依子のASMAが蛍のように光るようになった。

【柿緒】僕の彼女だった柿緒は骨肉腫に苦しんだ挙句に死んだ。僕は小説家で新作を発表した。死んだ彼女には弟がいて、
弟は僕の新作が彼女の死を弄んでいると怒りに来る。

【佐々木妙子】僕は夢の修理屋に夢の中で出会った。夢というのは多くの場合、辻褄の合わない断片であるが世界中の人
たちが見ている夢の内容をつなぎ合わせると、実は一つの物語になっているのだ。
夢荒らしによって女の子が一人消えてしまった。僕の愛するあったこともないその女の子を修理屋とともに探しに行く。
夢の世界で蛇が現れたので懲らしめにいくと、現実の世界ではその蛇が学校に侵入した不審者で、教室の生徒達を刃物で切りつけた。
僕は消えた女の子を見つけられなかったが、その女の子は現実の世界で監禁されて殺されていた。
【柿緒U】僕の家に死んだ柿緒から誕生日祝いの手紙が届いた。彼女は生前に業者に頼んで、
死後も彼氏の僕のところに誕生日祝いの手紙を100年間送り続けるように仕組んでおいたのだ。それは永久の愛を誓った証だろうか。

【ニオモ】神との戦いが行われている。アダムである僕は、イヴであるニオモを操って神と戦う。
僕はすでに六人のイブを戦いで殺してきた。ニオモで七人目である。ニオモは彼女の肋骨を僕に渡す。
僕は肋骨を握ってニオモを操縦する。仲間のアダムはイヴが死ぬと自殺してしまった。アダムとイヴが恋愛関係に陥ることは危険だ。
ニオモがコンビ解消を僕に持ちかける。だがそれは死んだニオモに化けた神だった。僕は新しいミ気というイヴと八人目のコンビを組んだ。

【柿緒V】僕の新作小説にまた死んだ彼女の弟がクレームを付けに来た。僕は弟を怒鳴り返すが、あとで反省する。
僕が小説を書くのは、起こりえなかったことや起こるはずだったことを描きたいからで、それは柿緒が死んだことと結びつく。
柿緒は骨肉腫が進展して、片腕と片足を切断していたとき、僕は病院に泊り込み常に柿緒と一緒に生活していた。
それを柿緒の家族は嫌ったが、僕は彼女の隣で小説を書き続けた。柿緒が一人で一日外出すると言い出した。
彼女に服を着せて送り出す。僕は彼女がいない病室で一日中苦しんだ。あの日に柿緒が何をしてきたのかわからない。
彼女が死んだ今でもわからないし、僕は小説を書き続ける。好き好き大好き超愛してる。(了)