>>795 日本で変質したのは、ファンタジーという言葉の扱いかたからだろう。
日本では「ファンタジー」という言葉が頻繁に扱われだしたのは童話の分野で、ついでユング心理学において、扱われた。
それ以前にも泉鏡花の作品群や、谷崎の耽美主義などにもファンタジーという語をあてはめて評論があるが、人口に膾炙しなかった。
ゆえに、異端史的なものとして扱われた(この辺は、ヒッピー時代の指輪物語もそうだった)。
日本で、「ファンタジー観」に拍車をかけたのは、ドラクエで広まったファミコンRPGだろう。
さらに「お子様」的であるとみなされ、白眼視される要素ができたわけだ。
その後のゲーム・ファンタジーの隆盛は既に語られてるところである。
だから、新潮社の「日本ファンタジー文学大賞」が異様に映るんだろう。
わたしが求めてるのは、どっちかというとこちらで賞を取るような作品に近いわけだ。
剣と魔法は、ジャンルとしては好きだが(フリッツ&ライバーとか好きだ。ラッキーの女神シリーズもよい)、
しかし、それは「ファンタジー」ではなくて、「中世的ロマンス」の変形と認識している。