796 :
764:
爆音が城の中を切り裂く。
燃え尽きた城内には、熱を孕んだ黒い煙が立ち込めている。
今、王宮の最後の扉が破られようとしていた。
中には王と傷を負った数人の兵士、そして16,7歳くらいであろう少年がひとりだけだ。
兵士たちは歯を食いしばり、壊れかけたバリケードを抱きかかえるようにして押さえ込んでいる。
しかしそれも虚しい抵抗だった。
扉の向こうから、まるでサファイアを透かしたような、青く澄んだ光が漏れてきたのだ。
次の瞬間には、扉は爆炎をあげて消し飛んでいた。
目の前で兵士たちが、獣のような叫び声を残して、一瞬で吹き飛ばされる。
「この光…!」
すぐそばにいた王が呟く。
魔法による閃光に違いなかった。
世界最大の大国「ラウズ」。最強と謳われるこの国の軍隊は、二つに分けられる。
通常兵器軍「スウィーター」、そして禁断魔法軍「スパイサー」だ。
スウィーターは最新鋭の科学を結集した装備で身を固めた軍。
一方、スパイサーは禁断古代魔法の使い手たちだった。
今、大国ラウズは自国の軍によって陥落しかけていたのだ。
破られた扉の向こうから一人の影が近づいてくる。
右半身を覆う黒鳥の羽、濡れたような黒目。
「スパイサー」の軍団長「シディアス」だった。
と、こんな感じでリライト終了だろうか。
797 :
764:04/11/23 22:04:44
空気を切り裂くような爆音が城の中に響き渡っている。
暗く、煙の立ち込めた城内の回廊は原型無きままに炎上し、破壊されている。
今、王宮の最後の扉が破られようとしていた。
扉の内側には数人の兵士、王が残っている。
そして16,7歳くらいであろう少年がひとり。
兵士たちは渾身の力をこめて、すでに破壊されかけているバリケードを抑えている。
しかしそれも虚しく、ついに扉の破られるときがきた。
扉の向こう側から稲妻のような青い光が漏れてくる。
次の瞬間には、扉は爆炎をあげて消し飛んでいた。
「ほぎゃぁッ!」 目の前で兵士たちが一瞬で吹き飛ばされる。
「この光…!」
すぐそばにいた王が呟く。
間違い無く魔法の効果による閃光だった。
世界最大の大国「ラウズ」。最強の軍隊を所有する国家である。この国の軍隊は大きく2つに分けられていた。
すなわち…通常兵器軍「スウィーター」、禁断魔法軍「スパイサー」。
スウィーターは最新鋭の科学力を結集した装備で身を固めた軍。
そしてスパイサーは禁断古代魔法の使い手だった。
今、大国ラウズは自国の軍によって陥落しかけていたのだ。
破られた扉の向こうから一人の男がゆっくりと歩み寄ってきた。
「スパイサー」の軍団長「シディアス」だった。
ちなみに原文。