>>354 斉藤美奈子
このままでは分かりづらいので翻訳してみました。
受け手側の問題
昨日さ、十九、二十のガキ、あら失礼おほほ少女が三人ノミネートされて、
しかも二人が同時受賞したじゃない、
嘉多夜利差ちゃんと金春瞳ちゃんだったかしら。
そりゃあさあ、塵芥賞で初めての事だったから騒ぐの分かるけどさあ、
でも騒ぎすぎじゃない、メディアも大衆どもも。
言っちゃうと偏見なわけよ、偏見、あたしに言わせればさあ。
話題づくりって騒ぐのも、文学の水準が落ちた、ってのも。
きゃはは、ばっかみたい。
三十のオジンが三人候補に並べばいいって言うの?
そんなこと過去にいくらでもあったでしょお。
それ古いよ、古い。ださださってやつ?
文学は成人男子のものって思ってるショーコよ、ショーコ。
女の活躍は別に今に始まった事じゃないしい。
ほら、ブスのごますり女の林田鞠とかあ、そこそこ受けてるじゃない。
ああ、そう言えば今回の直廾賞にも一人、いたわね、まいっかあはは。
でさあ、もう文学ってのは女のものって言ってもいいんじゃない?
最近女流作家が増えたのは、優秀な女流作家が出てきたんじゃなくて、
オジンにもまあそのかけら位は分かるようになってきたからなわけよ。
ほらもう十、二十代でデビューして第一線って女流作家も珍しくないでしょ。
塵芥賞には今までセンスがなかったわけよ、セ・ン・ス。
ま、よーやく女が認められてきたってワケ。
若いメスガキあらまた失礼おほほ女流作家ってだけで甘く見るのは心外、
って言うか遅れてない?男性優位社会のバカの壁どもこらあ。
浅卑新聞 昭和79年1月16日 文芸卑評家 砂糖皆無枯
まあ、悪意偏見ありまくりですが。釣り?おおむね。