この三語で書け! 即興文ものスレ 第十五連

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5名無し物書き@推敲中?
前スレ>>635より続き
「早朝・寝ぼけた・大失敗」

なんだろう…この感覚は。
早朝、俺は寝ぼけながら考えた。
夢の中なのか、それとも現実なのか。
長く続いた感覚…快感。まるで射精のような。
俺はふとパンツの中を弄った。滑り気のある液体状のものが手にこびり付く。
夢精――大失敗だ。俺は、こんなこと初めてだ。
雀の鳴き声で我に返る。早く処理しなくては……。

「相撲」「歴然」「皐月」で。
6踊るボボ人間:03/11/17 02:29
「相撲」「歴然」「皐月」
相撲部の隣に位置する、我が目指せプロレス部。だが今、存続の危機に陥って
いる。ことによっては、部員の半分が退学になるのかもしれないのだ。
マネージャの皐月が生徒手帳を手に、私の所へ怒鳴り込んだのが始まりだった。
「部長! こ、こっ、ここ見てください」と、蛍光ペンを引いたページを開く。
「にわとりのまねか?」と、私が茶化していうと、
「三歩、歩くと忘れる部長に言われたくありません! とにかくここ見て!」
思わず僕は、彼女を3カウントホールドしてしまうところだった。
【サングラスや眼帯、覆面で顔を隠すことを禁ずる。守れない場合は職員会議で
処分を決定する】と書いてある。目を疑った。なんだこれは、と皐月に詰めよる
が知らないわよの一点張りだ。こうなったら顧問に聞くしかない。後輩に呼ばせ、
問い詰めた。
「先生、なんですかこれは? 僕らはこれからどうすればいいんですか?」
「今まで何も言われなかったしぃ、このままでいいかなぁ、って」
ダメ顧問にラリアットをかましながら、今後の対策を考えた。他の部活との実績
は歴然とした差があるが、こちらには最後の手段がある。生徒会副会長を兼任す
る皐月に言った。
「生徒会議で全校生徒のハートを掴め! マイクパフォーマンスだ。女ラッシャー
木村になれ! お前にはそれができる!」

#18行。3行オーバーだけどご容赦。
「覆面」「顧問」「生徒会」
7上ミス:03/11/17 02:36
相撲部の隣に位置する、我が目指せプロレス部。だが今、存続の危機に陥って
いる。ことによっては、部員の半分が退学になるのかもしれないのだ。
マネージャの皐月が生徒手帳を手に、私の所へ怒鳴り込んだのが始まりだった。
「部長! こ、こっ、ここ見てください」と、蛍光ペンを引いたページを開く。
「にわとりのまねか?」と、私が茶化していうと、
「三歩、歩くと忘れる部長に言われたくありません! とにかくここ見て!」
思わず僕は、彼女を3カウントホールドしてしまうところだった。
【サングラスや眼帯、覆面で顔を隠すことを禁ずる。守れない場合は職員会議で
処分を決定する】と書いてある。目を疑った。なんだこれは、と皐月に詰めよる
が知らないわよの一点張りだ。こうなったら顧問に聞くしかない。後輩に呼ばせ、
問い詰めた。
「先生、なんですかこれは? 僕らはこれからどうすればいいんですか?」
「今まで何も言われなかったしぃ、このままでいいかなぁ、って」
ダメ顧問にラリアットをかましながら、今後の対策を考えた。他の部活との実績
は歴然とした差があるが、こちらには最後の手段がある。生徒会副会長を兼任す
る皐月に言った。
「生徒会議で全校生徒のハートを掴め! マイクパフォーマンスだ。女ラッシャー
木村になれ! お前にはそれができる!」
我がクラブは覆面レスラーがほとんどなのだ。理由は顔が悪(以下略)
8名無し物書き@推敲中?:03/11/17 02:55
ここは地下帝国である。以下、帝国地下高等学校で行われた会議の議事録。
生徒「先生、地上侵略部部長の地下沢です」
先生「どうぞ」
地下沢「はい、最近地上で仲睦まじいカップルばかりを狙う覆面の男どもが多数出現しています。そこで我ら地上侵略部としては
     この男どもを撃退するために地上外出をお許しいただきたいのですが」
生徒会長「君、それでは地上侵略部ではなく地球救済部に」
地下沢「黙れ死ね。もう顧問の地下村先生の許可は取っているんです。つーかむりくり獲りました」
生徒会長「君!! この僕に死ねなどと!」
地下沢「黙れ死ね。マントルに頭ぶつけて死ね」
先生「分かった許可する」
地下沢「わぁ!! 有難うございます先生!! それでは早速地上侵略部行ってまいります!」
英雄達は意気揚々と出発した。ドリル車を駆って地表を掘り進んでゆく。
ところがそれは地上にではなく地球の中央に向かって掘り進めていた。英雄達は外核の超高熱にやられて死んだ。
おまけにマシンは何故か溶けずに内核にぶつかった為、地球は滅亡した。

「曙」「夜明け」「銀杏」
後夜祭。校庭に募った生徒たちの情熱を受けて、キャンプファイヤーが校舎を照らす。
だが、ぼんやりとしたその光の中に、曙の如く確かな輝きを感じたであろう事に関しては、
僕も由利子も同じだったに違いない。由利子など、「日本の夜明けじゃ!」などと
坂本竜馬じみたことを口走って呆けている。なぜいい年の男女が馬鹿な醜態をさらしているかと言うと……
今年の文化祭で、僕たちのクラス、僕たちの展示したお化け屋敷が最優秀賞に選ばれたからなのである。
とりわけクラス委員長であった由利子と、副委員長であった僕の二人は、高校の文化祭程度に何を、
と言われるくらいに頑張った。その結果、紅葉も美しい銀杏並木の丘で、僕と由利子は二人だけで祝杯をあげていた。
「高校生がお酒なんていいの?」問うと、「何を今更。……いいの。今夜は嬉しいんだからさ」
そう言って由利子は僕の隣に腰を下ろす。それなりに酔っているようだった。顔が赤い。
ギンナンの臭いを死体の臭いに見立てた案は良かったねー、と言って、リキュール缶を呷る由利子。……確かに。
最初は驚いたが、今思えばそんな奇妙なリアルさが、変なものを好む審査会に受けたんだと思う。ちなみに僕の案である。
僕はいつだって、由利子の馬鹿な案に乗って、それを手伝っていただけ。それが二人の関係だった。
「来年も一緒のクラスだったらさ」唐突に、「今度はもっと、凄いことやろうね」振り向いて、由利子が言った。
当然だろと言わんばかりに僕は頷いて、いつものように「……案はあるの?」と言った。
由利子も悪巧みをする時の、会心の笑顔で頷いた。


お題「紳士」「玩具」「呪文」
109:03/11/17 14:22
一行あいてしまった……
本当は十五行だったんですけど。
長さ的に十六行に見える行があるかも知れませんが、看過願います。
11「紳士」「玩具」「呪文」:03/11/18 01:42
仕事が終わって電車に乗ると、目の前の席がぽっかりと空いた。
満員電車でこういうタイミングは滅多にない。
俺はラッキーなこともあるもんだと、その席に座って、文庫本を読もうとした。
俺が隣の老紳士に話しかけられたのは、その時だった。
「息子がね、好きだったんですよ」
俺の隣に座っていた老紳士はそう言うとポケットの中から古ぼけた玩具を取り出した。
別に価値のあるものでもない。俺が子供の頃はやった特撮戦隊ものの人形だ。
電車に乗っていて、隣の人に話かけられる程面喰うことはない。俺は老人と恐る恐る目を合わせた。
「息子がね、好きだったんですよ」
老人は呪文のように繰り返した。
「そうですか。いや懐かしいな。私も昔、これが好きだったんですよ」
老人はにっこりと微笑んだ。
俺は対応を間違えずにすんだことにほっとした。例えこの老人の中だけのルールであっても、だ。
「息子がね、好きでね。いくつも買わされたもんです。私の目にはどう見ても同じに見えるんだが、”違う”といってね」
「そういうもんですよ。ガキの頃は何が何マンでと言えたんですがね……息子さんは私と同い年ぐらいなんですか?」
「ああ。もういませんよ。私が殺したんです」
俺は笑顔を凍りつかせた。
「どうしようも子でね。30過ぎても定職にも就かなくて、ずっと私の脛をかじってね。私も今年定年なんですよ」
俺は唾を飲み込んだ。
「だから、殺したんですか?」
「ええ。働くのはどうしても嫌だというものですから。バットでこう、20回ぐらい殴ってやっといってくれました」
おかげで筋肉痛ですよ、というように、老人は手を振った。
「それでね、その子の引き出しを漁ると、これが出てきたんですよ。ああ、好きだったな、とね。懐かくてね」
老人はその人形を、我が子のように撫で回した。

次は「席」「トレーニング」「券」で。
 ブイーン―――ブイーン―――
 凄い音がしている。緊急を知らせるベルだ。しかし私は動かない。何事にも
動じない性格だから、というのではない。今はビジネスクラスの一席に身を置いて
いて、動くに動けないからである。
 思えば手続きで搭乗券を機械に通した時に、気付くべきだった。翼が折れて
いることに。なんで誰も気付かなかったのか不思議でならない。管制室も止めろよな。
 ブイーン―――ブイーン―――
 止まない。大体鳴っていてもしょうがない。飛行機は飛ぶものだから、飛んだ
後から鳴らしても乗っている人には迷惑なだけだ。第一、非常識だよ。鳴らすなんて。
一度パイロットはこの阿鼻叫喚の地獄絵図を見るべきだね。見に来たら困るけど。
 ブイーン―――ブイーン―――
 飛び降りることになった。翼の折れたのが飛ぶ(さらにそれから落ちる)のもだけど、
本当に非常識だな。パラシュートがあるからって言っても、もう乗ってやんない。
すっと、雲の上から身を投げる。ざーっと空気が私の体にぶち当たる。
 あ、スカイダイビングのトレーニングをしておけば良かった。どれがその紐だろう。

次「登る」「海面」「お金」