この三語で書け! 即興文ものスレ 第十四段

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「服役」「コンドーム」「古代」

『古代のコンドーム』なるものがが服役中の囚人に配られることになった。
袋には『古代の魔力で百発百中』と、書かれていた。
噂によると、キャッチフレーズが危なすぎてほとんど売れなかったらしいが
捨てるのは勿体無いということで囚人達に配布されることになったらしい。
その刑務所で刑期を終えて出所した囚人が、皆一年半以内には子持ちになってるあたり
どうやらキャッチフレーズは誇大なものではなかったようだ。

次は「ぬいぐるみ」「ナイフ」「口紅」で
 口紅には、魔性の魅力があると言われる。
 最近、これが大きな社会問題に発展している。
 なにせ、この前までぬいぐるみと戯れていた少女が、唐突に口に紅を引き街へ繰り出してしまうのだから――
 こういうタイプの少女は、非常に危険である。
 世の中には、幼女趣味をもつ男性も多いのだ。
 そういう人種は、たがが外れると何をするか分かったものでは無い。
 徐にナイフを胸ポケットから取り出し、脅しをかける者も存在するだろう。
 そう、私のような、な――

次は「魔術」「寿司」「日本水連」
その日、僕はひとりの男と戦う事になった。
背は僕より少し高い。垂らした前髪が顔全体を覆っているため、どんな表情をしているかは分からない。
そいつは僕めがけて挨拶も無しに、いきなりストレートパンチを繰り出してきた。
僕はスレスレのところで咄嗟に身を引いて、何とかそのパンチを避けた。
少し間合いをひらくと、男はまたもや僕めがけて攻撃を仕掛けてきた。
まわりには人がいなかったため、僕はフィールドを最大限に使い、逃げ回った。
防御だけではらちがあかない。
僕は近くにあった「日本水連」と書いてある、まわりに何個もの電球がついた看板を両手で抱えると、
勢いをつけて男めがけて投げつけた。
ガシャーンという、回転寿司の皿を床に思いきり叩きつけたような音があたりに響き渡った。
残念ながらヒットはしなかったみたいだ。
すると、男は懐から小さな翡翠を取り出して、僕につきつけて、何やら呪文めいた言葉を言い出した。
魔術でも使うつもりなのだろうか。

「そろそろ昼食の時間よ」
階段下から母親がそう叫んだ。
僕はコントローラーを投げ捨てると、テレビのスイッチを切って、空腹の身体で階段を駆け降りた。

次は「罪」「罰」「贖罪」で。
194名無し物書き@推敲中?:03/10/04 21:04
罪は罰で解消されるものだろうか?
そう思った。どこともしれず、水かさがまるでない所に僕は横たわっていた。
ただひたすら、罪と罰について思考していたのだ。
目の前には、暗闇を円形に切り取る夜空と、そこに浮かぶ月がある。
太い排水管の、出口なんだとそう悟る。月は、赤みがかかっていた。
違う。
世界が紅いのだ。ふと、手を動かそうとする。水を滴らせながら、
手を顔の前にかざすと、くっきりと紅い液体の残りらしい色素が付いていた。
汚水の上に横たわったままで、僕は手を洗う。紅い色素は案外簡単におちた。
なんでこんな事になっているんだ?
その答えは記憶の表層にあり、間を置かずに思い出せた。
あいつに呼び出されて、それで後ろから首を……。
ではこの紅い色素は?血なんだろうに、僕は痛くない。ただ水が冷たいだけだ。
こんな事なら、付いて来なけりゃ良かった。あんなヤツに、いつもボソボソと
喋る奴には、存在意味がないと思った。思おうと取り繕っただけだったと
言う考えが浮かび振払う。プライドの為やっただなんて絶対に、
絶対にあり得ない……。
意味の無いアイツに、オレはこんな所に放置されて、死ぬのか?
そう思うと、自嘲的な笑みが浮かんできた。死ぬのもいいかもな。
アイツに貶められた点については死んでも死にきれないが。
寝返りを、ふと打つ。流水に波がたつ。
アイツの、深紅の体が意味ありげに、僕の奥の暗がりにあった。
僕の罪か、アイツの罪か、罰は僕に?贖罪までやらせるのか……。
やられた。僕は監獄に追いやられた。言っても信じてもらえなかった。
死をもって、あいつは僕に全ての罪を、罰を、贖罪を押し付けたのだ。

次は、「律儀」 「痛み」 「隣人」