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385名無し物書き@推敲中?
ドアを、開けては進む。
この行為を、私は何度繰り返しただろう。
物心ついた頃、いや恐らくそれ以前から。
成人した時に、僕は気まぐれから両親から離れ別のドアを空け一人で進みつづけた。
不思議なドアで行けども行けども部屋が続き、時には暗く時に明るい部屋を通り過ぎ
エレベーターで下がったり上がったりする。
何処に進みたいのかいまいち判らないのだけれど、とにかく進む。
時に、出口と書かれたドアを開けてみた事はある。
そこには、天井から縄がぶら下がっていたり車が凄い勢いで通りすぎたりしていて
中に入る気にはならなかった。

僕は、もう進めない。そう思った時、ゴールと書かれた部屋の中に、ぽつんと棺が置かれそして、入ってきたドアは
ばたんと閉じた。
なんだ、ゴールは出口と何一つ変わらないじゃ無いか。私は眠りについた。

目を覚ますと、怖い男と優しげな男が仲良く座っている部屋だった。
古株らしい男がいた。彼いわく順番待ちで相当待つと言う。
私は彼に、これまでの事を話した。
「なんだ、君の来た道は順調じゃないか。出口からきた連中に比べたら。

しばらくすると、団体さんが現れた。百万人?いやその後ろにもっと……。
途切れる事のない群集・・・・・・。
彼らのうちの一人曰く。

「部屋の中に、きのこ雲が・・・・・・」