ショートショートショートショートショートショート

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『私はあなたにとって必要な存在でしょうか?』
「ビタミンEよりは必要です」
『私はあなたに気に掛けてもらえる存在でしょうか?』
「伸びてきたもみあげ程には気に掛かりません」
『でも、あなたは、いつも私に視線を送って下さいます』
「いいえ、その向こうに見える景色を眺めているだけです」

網戸はそっと、心で泣いた。