210 :
名無し物書き@推敲中?:
【トワイライトゾーン】
通勤帰りの夕暮れの街角には、各家庭の生活臭が漂う。
神社の参道に続く石の階段から蜘蛛の子を散らすように泥んこの子供たちが駆け降りてくる。門前の商店街からは、どことなく惣菜の香ばしい匂いが漂い
、買い物篭を抱えた主婦たちが帰り道を急いでいる。見慣れた風景だが私は、一人の少年に目を留めた。この子は、そういえばいつもここにいた。
階段の脇にある手水の影で、じっと私を見ているのだ。昨日もたぶん先週からいやもっと以前から。
私は、気になりその少年に声をかけた。
「こんばんは。早く帰らないとお母さんが心配するよ」少年は、うつむき首を横に振り手水の奥に駆けていった。
そのあとも何度か夕暮れ時に、少年と出会った。何度か気を引こうと話し掛けたりお菓子をあげようとしたりしたが、決まって少年は、やはりうつむき手水の奥に駆けていった。
私は、妻にこの少年のことを話した。物寂しそうな様子。背格好、年の頃。妻は、少し考え込みそして、真剣な顔で語り始めた。
昔のこの地域は、貧しい寒村で飢饉の時など多くの農民が死んだ地域だった。飢饉のない年でも貧しさは、改善されることはなく子沢山の家などでは、普通に間引きを行っていた地域だったと。
私は、夕暮れと闇とが繋がるトワイライトゾーンに成仏しきれなかった子供が現れてきたのだろうかと思った。妻は、薄気味悪いからもう神社の前は、通らないでと言った。
習慣というものは、恐ろしいもので昨日は神社の前を通らなかったのだが今日私は、無意識のうちにまたここを通ってしまった。あの少年はこちらを見ている。
私は、手水で体を清めた。そしてその少年に向かって手を合わせようと思ったその時
「おじちゃん、新しいママが家にくる為に、新しいママと別れて……」
211 :
馬ちゃんの栗 ◆xsnIkAi182 :04/06/10 08:25
>211
なに、つまらんこといいよるん。しちくじか。って、違います。東北だよ。
213 :
名無し物書き@推敲中?:04/06/10 11:46
日曜の午後、縁側の座椅子に座り庭の梅雨に、しっとりと濡れる紫陽花を見ながら、二年前の事を考えていた。
「あれ、今日何日だったっけ」お袋が、はたきで掃除しながら突然聞いてくる。俺は、少し考えこう答えた。
「六月三十一日」
「……七月一日でしょ。六月は三十で終わりじゃないの」お袋は呆れた顔で言った。 そして畳み掛けるようにお袋は言う。
「全くぼーっとして……日曜なんだから彼女でも探しに表行ったらいいじゃないの。
もう三十四にもなるんだから早く見つけて結婚する努力でもしなさい」追い出すように真上の欄間に、はたきをかける。
「はい、はい。聞き飽きました」俺は、どこまで読んだかも忘れた小説を閉じ、二階に上がった。そして文机の上にある
卓上カレンダーを手にとり内側に隠してある、悪戯っぽく笑う知代と下唇を突き出しそっぽを向いて腕組している十五歳の俺とのスナップ写真を眺めた。
肩を叩かれた。振り向くと頬に指が刺さる。清楚な白のスーツ姿で昔と変わらない笑くぼの、知代がいた。
「全然、変わんないね。もっとおっさんになってるかと思った」
「おっさんて……。知代だって」
「ひっどーい。おばさんになったって言うの?」知代は不貞腐れる。
「違う。ごめんごめん、変わらないって。昔と」知代は首を傾げ、疑いの眼差しで見た。
「まっ、いいか。どうせ、おばさんですから」
小中高と幼馴染の知代に会うのは四年振りだった。東京の大学に行き東京で就職し、ようやく念願が叶い地元に転勤出来たのは
二十七のときだった。帰ってきて暫くは、何度か友人同士で飲みに行った以来で、ずっと会っていなかった。
突然、会わない?と電話が来たのは今日の五時のことで、会社帰りに会う約束をしたのだ。
「ごめんね。突然呼び出して」知代は、申し訳なさそうに肩をすくめた。
「全然平気。久しぶりだね。どうしたの急に呼び出して。まあ立ち話もなんだし飯食うにも、まだ時間早いし『紫陽花』行こうか」
「そうだね」二人は紫陽花の植え込みで評判の喫茶店に入った。
214 :
名無し物書き@推敲中?:04/06/10 11:48
そのうち、続きうpします。
伏線は、結構敷いてあるから気づいた人続きかいてもいいよ
>>210 ごめん、よく分からないんだけど
最後の行で二回出てくる「新しいママ」は、どっちかが「今のママ」の間違い?
間違いだとしても面白さもなく、オチすら間違えるようじゃどうしようもないワケだけども。
ちょっとややこしかったですね。
ネタばらします。
背景:主人公の妻は、離婚経験有り子持ち独身の男と不倫中。
年格好を聞いた時点で妻は、不倫関係に有る男の、子供だなと推測。
主人公に、さもミステリーめいた話をして子供と遭遇しないよう画策。
子供は、主人公の妻が自分の父と結婚する事を望んでいる。
最後の1行まで、ミステリー進行。で一捻りを加えてショートショートにした。
伏線は前述の通り。
もう少し考えてくれれば判ると思うけど。
うんこしっこまんこちんこ鼻毛ぼーんみたいのや、げらげら笑える物だけがおもろいのか?
>>217は
>>216のために言ってるのかもしらんが、
>>216みたいな裏とも言える設定を、読み手に「想像しろ!ばか!」ってのは無理な話だろ。
妻の不倫を思わせる書きぶりを一行なり一文なり盛り込んでこそ活きる設定じゃないか?
>>218 それが最後の一文によって鍵となり解きあかせられると思うが
>219いや、馬鹿とは思ってないです。ヒントです。
>>219 最後の一文を読んで「ん?」と思わせることはあっても、
その後、全文を読み返してみて不倫を思わせる記述が他にあれば「おお!」だけど、
記述が無ければやっぱり「ん?」のままなんじゃないのかな・・・
鍵は貰ったけど鍵穴がない扉は開きようもないのでは?
>>210 冒頭で、「生活臭」と「香ばしい匂い」って使い分けて書いてんだから、
それを生かして欲しいというか。
妻が不倫宅でごはん支度してるなら、主人公も子どもも同じ味を食べてるわけだし
不倫宅で過ごしてなくても、何らかの妻の好みが触媒を通じて反映されてるわけだし。
せっかく、プロット立ててるのに、散らすことができないのは勿体ないていうか
キャラが、ただの文字でしかない。
>221 「ん?」じゃなくて「え?」っていうのが、ショートショートの醍醐味だよ。
詳細をかかず(かけず)驚かせたり考えさせられるのがおもろいっていうか。
>>223 だから「え?」(おそらく「ええ!?」と言いたいんだろうけどひとまずそのままにしとく)にならないんだってば。
「ん?」と思って読み返してみてもやっぱり「ん?」のままなの。
考えるも何も読み手に考えさせるためのフリが見あたらない。
まぁ、批評や添削スレじゃないのでこれ以上スレ違いなのでヤメとくが
読みやすいだけにもったいないな・・・と思っただけ。
星新一も草葉の陰で泣いてると思われ。