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171痴話げんか
これから一応こっちの住人になります。よろしくね。
痴話げんか=163=164=酷評スレの665=酷評スレの667=酷評スレの658=酷評スレの652
よろしかったら読んで見てください。
酷評からのコピペです。(自作)

 千鳥足

 「飲まなきゃやってられるか」
 ふいに、奥のカウンターから聞こえてきた。
 よくある居酒屋の台詞だなと思いながらも、僕はその言葉を放ったサラリーマンの会話に、聞き耳を立てた。
 「俺が、やってないのに俺の所為にしやがって、まったくふざけんじゃねぇよ馬鹿課長が」
 「まったくおかしいよな、わかるよ、課長が謝るより君の所為にした方が、会社の信用が保たれるなんてどういう神経してんだか」
 酒をまた、グビっと煽り男は続けた。かなりの酒量らしく酩酊している。
 「そうおもうだろ、土下座ぐらいして謝られればまぁ、許してやっても、とは思うがさも当然事って顔しやがって」

 小1時間。気がつくと店の全員が酩酊しているのに気がついた。
 僕は、厄介ごとが起きる前に店を出ようと思い勘定を済ませた。

 店を出ると驚く光景を目にした。町の人間全員が千鳥足なのだ。
 すると前から蛇行運転してくるパトカーがやってきて俺の前に止まった。
 酔って顔を真っ赤にした警官が、ポケットボトルを片手に、拳銃を俺に向け言った。
 「なんだお前は」なんだじゃねぇよ。こっちの台詞だ。
 「まともに歩きやがって・・・・・・逮捕する、ここは10時以降は千鳥足の町だ、法律を知らないのか」
 僕は、逮捕されパトカーに乗せられた。
 冗談じゃない、なんだそれは。
 僕は警官のポケットボトルを奪い一気に飲み干した。

 「飲まなきゃやってられるか」