創作リレー小説

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63名無し物書き@推敲中?:04/05/29 23:56
俺は鶏啓介だ。
鳳ではなく、鶏だ。

次のテーマは「なまこ」でお願いします。
テーマ「なまこ」

「ただいま」
俺は靴を脱ぎながらけだるそうに声をかけた。
返事はなく、よどんだ空気が漂う部屋からは低いモーター音だけが虚しく響いている。
わずかに開いたカーテンの隙間から西日が差し込んで、床一面に広がるゴミためを照らしていた。
俺は小刻みなステップを踏みながら部屋の隅にある水槽を覗き込んだ。
「なんだ、まだ生きてるのか。相変わらず醜いやつだな」
失望と安堵と軽蔑の混じった声だった。
水槽の中の物体は驚いたのかのらりくらりと体をくねらせ、どこかへ逃れようとしている風だった。
そのぬるぬるとした緑色の皮膚と、逐次その大きさを変えながら呼吸する裂けた口の周りの突起は、
生々しく、かつ生命を感じさせなかった。
なぜ自分が海鼠を飼っているのかわからなかったが、
ただどことなく、失えばきっと後悔する――そんな恐怖があっただけだ。
海鼠はその醜い口をこちらに向け大きく開いてきた。
「けっ、よせやい」
俺は逃げるようにベッドに倒れこんで目を閉じた。
光は閉ざされた。太陽も、月も、花も、鳥も、気の合わない上司や同僚もみな闇の中に消えた。
海鼠は海鼠らしく泥の中を這いずりまわってりゃいいんだ。
そうすれば醜い姿をさらさずにすむのに――。
窓の外も次第に闇に染まっていくのがわかった。
俺は目を閉じたまま思った――明日は、海に行ってみよう。

↓次は「切符」でどうぞ。
65名無し物書き@推敲中?:04/06/01 15:25
テーマ「切符」

僕は強く手で握り潰した、くしゃくしゃの切符に目を落とす。

「絶対だよ?約束だからね!」
そう言って妹のトモコに手渡されたのは、青春18切符だった。
思えば、両親が離婚してから他人同然の関係だった僕らは、
一つ屋根の下で共に夜を過ごすというごく普通の行為でさえ、
まったくもって機会がなかった。
「わかったよ、必ずな。」
僕は、嬉しいような恥ずかしいような、そんな自分の素直な気持ちを
表に出すのが嫌で、何故かとっさにつれない素振りを演じていた。
どこに泊まるかも決めないで旅に出ようとトモコは言った。
そういうところ、父にそっくりだって僕は思った。
見ない間に随分と大人っぽくなったのは胸や顔立ちだけで、
本当は何も変わってないんだなと、僕は少しほっとした。

じりじりと照り付ける7月の太陽を見上げながら、
僕は待ち合わせた駅のベンチで汗を拭う。
待ち合わせの時間には少し早かったが、この暑さの中、
逆にトモコを待たせるよりはましだとか、そんな事をぼんやり考えていた。
暑さに耐えられなくなり、日陰に移動してみたり、
ジュースの自動販売機でスポーツドリンクを飲んだり、
そんな事を繰り返す内に待ち合わせの時刻はとっくに過ぎた。

トモコが死んだと聞いたのは、待ち合わせから2時間も過ぎてからだった。

僕はもう一度強く、くしゃくしゃの切符を手で握り潰した。

↓次は「スプーン」
テーマ「スプーン」

桧垣源之進が長崎城に出向いたのは、
六月とも思えぬ真夏のような在る日の事であった。
城主である中山玄蕃頭朝政を、鷹狩りの時に攻めてきた甲賀忍軍暗殺部隊から、
鍛えに鍛えた超絶の剣技でお守りして以来、殿の覚え愛でたく、頓に贔屓にされ、
今日はなんと珍しや、南蛮の”華麗”と云う名の奇妙料理を御相伴に預かろうと、
うきうきと出向いてきたのであった。
殿の御前にお目通りし、運ばれて来た”華麗”なる料理を見て、桧垣源之進は絶句した。
これはまるで人肥のような、しかしこの食欲をそそる匂いはどうした事だ、
ええいもう辛抱堪らぬ、僅か数瞬でそこまで思考した桧垣源之進は、
皿に盛られた”華麗”なる珍妙料理に添えられた匙をはっしと握り締めた。
「スプーンハ、イヤデス!」
銅鑼を鳴らすような大絶叫が発せられたのは、当にその瞬間であった。
殿の横に控えて微笑を浮かべていた浅黒い肌の南蛮人が、今は立ち上がり、
顔を憤怒にどす黒く染めている。
「スプーンハ、イヤデス! カレーハ、手デ食ベルノデス! コウ! コウヤッテ!」
南蛮人は、畳の上を犬のように四つん這いで這い進むと、
桧垣源之進の目の前の皿に盛られた”華麗”を手掴みで貪り食い始めた。
嗚呼、桧垣源之進、この日、二度目の絶句であった。

↓次は「絶叫」でお願い致す。
TEST
新感覚の絶叫マシンが出来た。
乗ってみた。
気がついたら、
動き出したときから止まるまで、
ずっと叫び続けていた、
マシンが。

↓次は「石」
69名無し物書き@推敲中?:04/07/13 13:27
石を投げた。
池の水がぽちゃんと鳴った。
カエルが跳んだ。
やっぱり、池の水がぽちゃんと鳴った。
池の中のバスがカエルをパクッとして跳ねた。
やっぱり、池の水がぽちゃんと鳴った。
バスを見た漏れはとたんにバスを捕獲したい情動に駆られた。
近くで釣りをしていた老人から釣りざおを奪う。
怒り狂う老人は、漏れを池に突き落とした。
今度は、池の水はバシャっと鳴った。
辺りは静寂に包まれるわけはなかった。

↓次は「変身」でおれが書く。
70名無し物書き@推敲中?:04/07/13 13:27
ある朝、ネラーがとてもエロエロな夢から目を覚ますと、
自分が寝床の中で一匹の2Dなモナ−に変わっているのを発見した。

↓しばらくは「変身」で誰か書いてください。
というか、これに続けなさい。
ごめん、君のためを思ってマジレスするよ。

フリがつまんなすぎて、どうにもならない。
意欲がわかない。

このスレ好きだったけど、もう見ないだろう。
いつか時が経って、過去ログになった頃ちょっと覗いてみて、
流れが元の流れに戻ってたら、ニヤリとほくそ笑むと思う。
俺はそれまでもう二度とこのスレを開く事はないだろう。
たった一人の書き込みのせいで。
72名無し物書き@推敲中?:04/07/15 15:31
2ちゃんにモナ−でつまんないというのはどうかと。

我輩はネコであるのタッチとか
いろいろあると思うんだけどなあ。
確かに難問だけど。
ちなみに漏れは書けない。
まだ猫の方がましだ
74名無し物書き@推敲中?:04/07/15 16:28
>>71に同意。空気的にモナーが出てくるのは強引かと。
75名無し物書き@推敲中?:04/07/15 16:31
仕切りなおすべきなのかね。
俺は仕切直すべきだと思うね。
>>70のやった事ってすごく面白そうな匂いを感じるんだよね。
うまく転べばかなりの名スレになるかも。
77ごろう:04/07/17 17:21
              (´、_   ) ) (、  :、
               )  ) ( (__ノ )( ( 
            )ヽ, (   `'´    (__ノ ) 、
             (  (__ノ            (  )`、
三|三       ;  )     ,..-──- 、   `ー'   )       _|_
イ `<     (´、 (    /. : : : : : : : : : \   (  (       |_ ヽ
 ̄         ) `ー'  /.: : : : : : : : : : : : : : ヽ   )  )`ヽ    (j  )
 ∧   、   (     ,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',  `ー'   i
/  \   )ヽ. ヽ   {:: : : : :i ,;ノ;:´:: `ゞ i: : : : :}     ,ノ_    _ヽ_∠
      (  `ー'    {:: : : : | ::ェェ::::::ェェ:: |: : : : :}    (__`; )  lニl l |
└┼┘  ヽ , 、     { : : : :|   ,.、  |:: : : :;!       (   l─| l 亅
|_|_|   ) ヽ ヽ.  _.ヾ: :: :i r‐-ニ-┐ | : : :ノ        )    _
 __    (  }  >'´.-!、 ゞイ! ヽ 二゙ノ イゞ‐′      (´    l  `ヽ
  /     ヽ|    −!   \` ー一'´丿 \      _,ノ     l/⌒ヽ
 ´⌒)     ノ    ,二!\   \___/   /`丶、  ;'         _ノ
  -'    /\  /    \   /~ト、   /    l \
      / 、 `ソ!      \/l::::|ハ/     l-7 _ヽ
      /\  ,へi    ⊂ニ''ー-ゝ_`ヽ、    |_厂 _゙:、
     ∧   ̄ ,ト|    >‐- ̄`    \.  | .r'´  ヽ、
     ,ヘ \_,. ' | |    丁二_     7\、|イ _/ ̄ \
    i   \   ハ       |::::|`''ー-、,_/  /\_  _/⌒ヽ

がんばれ
きみたち
かけばわかるさ!
よっちゃん。
79名無し物書き@推敲中?:04/08/28 17:35
仕切りなおし。OK?
テーマ  たこ焼き でお願いします。
80名無し物書き@推敲中?:04/08/31 07:56
「たこ焼き」

いいか?タコはこの中心に来るんだ。
いや、来なきゃダメなんだ。
またしても熱っぽいアニキの講釈をやり過しながら、
火の入ったプレートに向かう僕は流れる汗に耐えていた。
タコが中心から外れるだろ? するとな、タコが直に焼けるわけだ。
それじゃほんとのたこ焼きじゃねぇか。だろ?
別にいいじゃないか、その方がリアルでさ、と言いかけて、
ふと込み上げた笑いに負けた。ニヤつく僕をアニキが小突く。
それでも僕は胃が痙攣してしまったみたいに笑い出し、いっそうアニキを加速させる。
てめぇナメてんのか? あ?
たこ焼きナメてんじゃねぇぞゴルァ!
限界だった。

↓次は「方位磁石」でよろしくどうぞ。
81罧原堤 ◆5edT8.HnQQ :04/08/31 09:22
              (´、_   ) ) (、  :、
               )  ) ( (__ノ )( ( 
            )ヽ, (   `'´    (__ノ ) 、
             (  (__ノ            (  )`、
三|三       ;  )     ,..-──- 、   `ー'   )       _|_
イ `<     (´、 (    /. : : : : : : : : : \   (  (       |_ ヽ
 ̄         ) `ー'  /.: : : : : : : : : : : : : : ヽ   )  )`ヽ    (j  )
 ∧   、   (     ,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',  `ー'   i
/  \   )ヽ. ヽ   {:: : : : :i ,;ノ;:´:: `ゞ i: : : : :}     ,ノ_    _ヽ_∠
      (  `ー'    {:: : : : | ::ェェ::::::ェェ:: |: : : : :}    (__`; )  lニl l |
└┼┘  ヽ , 、     { : : : :|   ,.、  |:: : : :;!       (   l─| l 亅
|_|_|   ) ヽ ヽ.  _.ヾ: :: :i r‐-ニ-┐ | : : :ノ        )    _
 __    (  }  >'´.-!、 ゞイ! ヽ 二゙ノ イゞ‐′      (´    l  `ヽ
  /     ヽ|    −!   \` ー一'´丿 \      _,ノ     l/⌒ヽ
 ´⌒)     ノ    ,二!\   \___/   /`丶、  ;'         _ノ
  -'    /\  /    \   /~ト、   /    l \
      / 、 `ソ!      \/l::::|ハ/     l-7 _ヽ
      /\  ,へi    ⊂ニ''ー-ゝ_`ヽ、    |_厂 _゙:、
     ∧   ̄ ,ト|    >‐- ̄`    \.  | .r'´  ヽ、
     ,ヘ \_,. ' | |    丁二_     7\、|イ _/ ̄ \
    i   \   ハ       |::::|`''ー-、,_/  /\_  _/⌒ヽ
82罧原堤 ◆5edT8.HnQQ :04/08/31 09:52
グルグル回っている方位磁石の針をじっと見つめていたら、おっさんが座っていた。確かにいた。
針の先端にちょうど尻肉がくるように西南方向を一心不乱に見つめ、人差し指と中指で火のついた両切りピースをはさんで一服しながら、
傍らに置かれたラジカセから流れる桃色レヴォルーションにあわせて零コンマ三秒の間隔で肩を揺すっている。桃色の片思い〜♪と松浦が歌うところで、僕の視線に気づいたおっさんはおどけて手を振った。
だが両切りピースを吸いなれないのかさっき手を振っていたときのにこやかな顔とはうって変わって今にも犯罪を犯しそうなしかめっ面で苦虫噛み潰しだした。
何か言わなければいけない。そう僕は感じた。
「おじさん。こんにちは」
「おっす、おらゴクウ」
しかし、どうみても悟空ではなかった。
「どこからきたんですか?」
「お前のチンポから出てきた」
もう我慢の限界だった。
「なにふざけてんだてめぇ、殺すぞ」
僕は人差し指と中指でおっさんの頭をつまむと、一思いに潰した。プチっと音がして、おっさんの恐怖にゆがんだ顔から赤い液体が出た。
83罧原堤 ◆5edT8.HnQQ :04/08/31 10:52
俺はしがないセールスマン。方位磁石片手に今日も住宅街を蹂躙跋扈する。
何だ? あの家? 
『セールスマン大歓迎』
俺は目を疑った。そうだ。いつもならお断りと書かれているはずだ。俺はもういっぺん確認した。
『セールスマン大歓迎』
何度見ても変わりない厳然とした事実。黄金色に輝くプレートに極彩色の文字が躍っている。
緑の木々が庭に美しい家だ。さすがに心の広い人が住む家は手入れが行き届いている。
俺はインターホンを押した。こんなに嬉しい気持ちで押したのは初めての経験だった。
さあ歓迎してみろ。
次の瞬間俺は激しくあごを強打した。回転ドアだったのだ。
「大丈夫かの? お若いの?」胸に105歳と書かれた名札を付けた婆さんが俺の顔を覗き込んで言った。
俺が、大丈夫ですと言おうとして、口を開くと、婆さんは唾を俺の口にたらしいれてきた。
甘酸っぱい味がした。
こんなことでへこたれてはいけなかった。相手は婆さんだ。20万する壷を何とか売りつけなければ妻子を養っていけない。
もう時間は無い。一日でも帰るのが遅れればみんな餓死してしまうだろう。
水道も止められた。電気も止められた。ガスも止められた。貸家も追い出された。妻はレイプされた。
俺は方位磁石を取り出して北がどちらか確認した。大丈夫だった。針は俺と婆さんの鼻の先で揺れている。風水的にも最高だ。
84罧原堤 ◆5edT8.HnQQ :04/08/31 12:15
俺は乱れた髪をバーコード状に戻しながら立ち上がると、
「お婆さん、良い壷がありますよ」と口火を切った。単調直入過ぎただろうか。
少しあせっているようだ。そう思い俺は婆さんに腕を差し伸べた。
俺は手相も見れる。手相の中には数々の人間ドラマが凝縮されている。俺は婆さんの腕をとって、
「105歳には思えない肌ですなぁ」とお世辞を言った。婆さんの目が鋭く光った。
牛乳瓶底眼鏡の奥で二つの黒目が野放し状態になっている。
次の瞬間、婆さんは俺の手を平行棒代わりに使いモリスエをした。
俺は婆さんをぶら下げたまま家の中に入っていった。
85罧原堤 ◆5edT8.HnQQ :04/08/31 12:21
「誰だっ!」と、声が響いた。
俺はあたりを見回したが誰もいないようだった。婆さんは俺の腕の中で安らかに眠っている。
俺はかまわず歩きかけた。
「誰だ、私の眠りを覚ますものは?」
俺が天窓を見るとそこに黄金色に輝くツタンカーメンの像がぶらさげられていた。
いや、ぶら下がっていなかった。ツタンカーメンは空中をゆっくり歩いて下降しながら俺に近づいてきていた。
86罧原堤 ◆5edT8.HnQQ :04/08/31 13:01
俺は走って逃げ出した。家の内部は外観からは想像できないほどに広く、12エーカーはあるだろうか。
長い廊下を元400メートル走国体愛媛県代表の俺がひた走った。コーナーを体を斜めにして曲がっていると
視界の片隅に紙片が移った。俺は立ち止まった。
『セールスマン大歓迎はウソ』
そう書かれていた。一瞬にして今まで信じていたものが崩壊してしまったのだ。
嘘だったか……、だが落ち込んでいる暇はなかった。ツタンカーメンがやってこようとしていた。
いつ手に入れたのだろうか、ツタンカーメンは手に斧を持っていた。
俺は急いで近くの部屋に逃げ込むんだ。入った瞬間、飛び込んできた光景はセールスマンの遺体の山だった。
彼らは無造作に捨て置かれ、壁にそいつらのだろう名詞が何千枚も画鋲でとめられている。
俺は命の危険を感じ、庭に出ようと窓のカーテンを開けたが、庭にはツタンカーメンが十数体おり、失恋レストランを歌っていた。
方位磁石が僕の手のひらに、ちょこんとのっている。
金属独特の冷たさが心地よく、ガラスに反射した太陽が方位を示す赤い針先と
重なり、少年は目を細めた。
そして、針先が指す方向へ目を向けた。
広がるは空。
果てしなき、延々と続く雲の張りぼてと、切れ間からのぞく太陽が、その輝きを引き立たせる。
海の荒波をかき消す突風が吹いた。
少年は振り向く。
風になびくままに、髪の毛を躍らせ、はためくスカートにも手を当てず、
麦わら帽子を手で押さえた少女は、空いている方の手で少年の背後を指差した。
少年は少女の指し示すその指をたどり、その方向を、先ほどまで見ていた空を見直した。
カラカラと音がする。
それは手のひらの方位磁石がクルクルと回っている音だった。
瞬時、少年の背中に暖かく柔らかいものが触れたような気がした。
雲の張りぼてを重そうに支えている空を映したコンクリートのような色の海面が白い手を差し伸べている。
ぶれた目線は、崖の上の少女を捉えてから、空を見た。否、空が映った。
空とも呼べぬ、青が・・・。
次の瞬間。
少年は、白波と言う白い手の中に抱かれていた・・。
まばらな、赤を飾りながら・・。

次のテーマ「赤い薔薇」 

罧原堤さま、レスが長く・・次のテーマも書かれていなかったので、書かせていただきました。
88名無し物書き@推敲中?:04/09/07 22:13
いちおうアゲてみる様子見
89名無し物書き@推敲中?:04/09/08 07:57
そして……
90白蝶 ◆k0i15ZVUuY :04/09/08 17:24
行き成り登場スマソ

「紅い薔薇」
彼女の命を去らせたのは、もう2年も前になる。
彼女に求婚の証として、紅い薔薇を送ってから。
其の日を終わらせる太陽の断末魔が細い線を描いて見据える前には、
何もかも終わっていた。
彼女は凍て付いた微笑を貼り付けつつ、血の海を泳いでいた。
彼女が僕の求婚をを冗談と受け取ったのは、今から考えれば想像に難しくない。
だが、あの頃の僕はそれを冗談だと思う事等到底出来なかった。
私の心には既に、彼女に対する愛慾で受けつくされていたのだから。
僕は彼女をじっと見詰めつつ、そのままそこに偶々有った、銀色の光沢を
太陽より照り返す、細いペーパーナイフを持ち、思い切り彼女の胸へ、
そう、肺臓と肺臓の間目掛け、勢い良く打ち込んだのである。
ナイフを抜いた瞬間、彼女の笑顔は引き攣りを伴う微笑へと変わり、
スプリンクラーの様に紅の血が飛び散った。
僕はすぐさま彼女へと近づき、その胸へ手を当てた。
その時僕は、彼女の燃ゆる瞳が少しづつ力を失い、紅の薔薇が海へ落ちるのを見たのだ。
彼女の心臓が鼓動するたび、胸の裂け目から血が噴出す。
だが、其れも直ぐに終わり、彼女の心臓の鼓動は、1度早くなったかと思うと、
段々ゆっくりとなって行き、遂に、小さくとくんと動いたかと思うと、そのまま、止まった。
彼女の頬は血気を失い、其の瞳は青黒く染まっていた。
僕は、無言の侭、ナイフの血糊を拭取り、求婚した部屋を出ようとした。
その時僕は、ふと気になり、もう一度、彼女を見直した。
…目の錯覚だろうか、僕は確かに、其処に大きな一輪の薔薇を見たのだ。
沈む夕日を受け、金色に光る一輪の薔薇を。
僕は、ゆっくりと其処に近づき、金色の薔薇に口付けをした。

うわぁ〜超駄作やな、オィ(笑)皆様の足元にも及ばねぇ。Orz…鬱だ。
こんな駄作載せてマジですいません。御赦しを。
次のテーマは「血潮」で。ヨロシク。
91名無し物書き@推敲中?:04/09/08 18:22
>>90
いやいや、駄作だなんてそんな・・
載せたくても思いきれない人だっているでしょうし、
充分スレ盛り上げてると思いますよ。住人ではありませんが。
それにしても漢字遣いに歴史を感じますね。
読書歴、あるいは人生歴の長い方ですか?
92名無し物書き@推敲中?:04/09/08 23:39
>>81-86
罧原堤ってのは才能ねーな。どうしようもねーよ。
ほんと死んだほうがいいアホだな。
自分のアホさに気付かないほどのドアホ。
93名無し物書き@推敲中?:04/09/09 01:26
失礼して……
「血潮」

私の心は氷ついたままだ。夕闇に染まる太陽が悲しい。
何度同じ光景を見て、自分の無力に打ち震えたのだ?
何度同じ光景を見て、自分であることから目をそらしたのだろうか?
いや、違う。
太陽が地平を撫ぜるたびに、彼は私に変化を投げかけている。
沈黙した太陽の眼差しを侮蔑と受け取り、私はずっと避けていたのだ。
逃げていれば、この酷薄な大地から逃れられると思っていた。
……逃れられる? 何を言っているんだ?
私は気づいた。逃げてなどいない。求めたのだ。
滾る情熱を力づくでけなし、封じ、恐れ、自戒を信条として生きた。
北の大地は私を受け入れてくれた。白い粉が美しかった。
偽りの自分。
凍える心が仲間を求めただけに過ぎない。
また太陽が私を刺す。罪人を追い立てる。
やめてくれ、もう許してくれ。お前の望む生き方はできない。
お前が回るたびに、滾っていた血潮は冷えていく。
今は北が恋しい。冷たい彼女がとても暖かい。
お前は回る。お前は変わらない。

次は「薄氷」で↓
94名無し物書き@推敲中?:04/12/03 22:44:34
薄氷
氷の惑星にとうちゃくして、ぼくらは、ひといきついた。
おい、ちょっと、ていさつ。げんきくんがいった。だってさむいんだもん。
ぼくは、ていこうした。げんきくんはおこった。偵察がいいか、このばで
しぬのがいいか、どっちだ。いってきます。ぼくは、ちょろくんと、
ろけっとから、そとへでた。さむかった。分厚いね氷が。ぼくはちょろくんに言った。
ちょろ君は、でも、君の足元の氷は薄いよ。気をつけてね、
でもひどいやつだね、げんきくんは。そうだね。ここにおびきだしてげんきくんを、
やっつけようか?それもいいね。そこで、二人はくすくすわらいながら
ろけっとにとってかえりました。

次は「にんじん」でおねがいします。
95名無し物書き@推敲中?:04/12/04 00:47:25
94 何か雰囲気ありますね〜。感想レスすまそ
96白蝶 ◆k0i15ZVUuY :05/03/07 18:28:40
「にんじん」
ぼくはにんじんがきらいだ。
きらいできらいでみるのもいやだ。
それなのにぼくのママはいつもにんじんをだす。
てーぶるにだされたにんじんをみるだけでぼくははいちゃう。
ママはぼくがはくとすごくおこってむりやりのどににんじんをつめこんでみずでながしこむ。
それからママはぼくをべらんだにつれていってなぐりまくる。
かたいきのぼうでびしびしなぐる。ママがなぐるとぼくはないちゃう。いたいから。
ぼくがないてやめてとおおきなこえでいってもママはやめない。
ママはみみがきこえないのかな。
そのうちママはにんじんをださなくてもぼくをびしびしたたくことがあった。ママどうしたのかな。
きのう、ぼくはママをびしびしたたくゆめをみた。ママはいたいいたいやめてといってないてる。
でもママはぼくがやめてといってもやめないからぼくもやめない。
あさおきるとママがきずだらけになってたおれてた。からだいっぱいにぼくとおなじかたちのきずが
ある。だれがやったのかな。ママいきしてない。ぼくはなぜかからだがまっかだ。
へんなゆめだなあ。
―――――
稀に見る駄作書いちゃった…首吊りたい…俺もう駄目かも…よく小説書ける(?)身分になったなぁ…
次の御題は僭越ながら「昴」で。よろぴく。ぴくぴく。
97白蝶 ◆k0i15ZVUuY :05/03/07 18:30:55
↑文ミスった。御免。
本文10行目
誤:「びしびしたたくことがあった」
正:「びしびしたたくふうになった」
幼児形口語体ってムズカチー!
98名無し物書き@推敲中?:05/03/11 02:49:22
こんばんは、お邪魔します。
「昴」

水を替えた花瓶を棚に置くと、姪は半身を起こして礼を言った。
「ぐあいはいいかい?」
「うん、今日はお庭にもつれて行ってもらえたよ。」
そして、終日の出来事を反芻しては、事細かく順繰りに聞かせてくれる。
私は録音機のようにじっと耳を傾けた。笑顔にはまだ、日の匂いが残っている。
姉がパートの時は、私が代わりをして様子を見に行っていた。
たわい無い会話が止むと、ふいに少女が口を開いた。
「あのお星さまのこと教えてもらってから、わたし、死ぬのが怖くなくなったよ。」
私は返事をするタイミングを逃してしまった。
「わたしがいなくなって、みんながわすれても、いつか本やなにかで星を見つけて、
わたしのことを思いだして、もしかしたらお空を探してくれるかもしれないよね。
そうして、誰かがゆびさしてくれるのを、楽しみにしてるの。わたしはそれまで
お空で待ってるから、さびしくないね。」

そんな事を思い出したのは、雪の気配を含む夜を歩いているからか。
ふるえる空を仰ぐと、冬の大六角形、その横に、煌々と群れる星団プレアデスを見付けた。

ありきたりな内容ですみません。次回は「スピーカー」でお願いします。
99名無し物書き@推敲中?:2005/03/22(火) 21:24:37
 俺の眠りを覚ましたのは信じられないほどの、バカでかい音だった。
いや俺だけじゃないはずだ。この近所の者なら誰もが目を覚ましただろう。

 これはもう、音と呼べるぎりぎりのレベルにまで達しているのは間違いない。
きっとそれを超えると別の呼び方になるのだろうな、と思ったが
そんなことを考えている余裕はなさそうだ。
 なにせその振動で自分の部屋周辺のガラスが、その一瞬で散々に割れたのだ。
おかげでますます音の振動を俺は受けてしまっている。
俺は耳の中に指を突っ込み、布団の中にうずくまったが、
この状態でも気が狂ってくるのは間違いなかった。

 まさか!

 俺はうわさに聞いていた爆音魔の仕業ではないかと思った。
時限爆音を放置し去っていくテロリスト集団のことをそう言うらしい。
時限爆音とは、ある時間がきたら自動的に爆音をならし、
その周辺の生物や、物を破壊してしまうという恐ろしいマシーンのことだが、
そういう殺りくスピーカーが数ヶ月前に都心で放たれ、
そのせいで地上の交通機関は一部麻痺し、その爆音の後遺症に悩まされている
患者が何千人もいる、というニュースは連日のように流されている。
恐ろしいのは、その爆音があまりにでかすぎて、誰も近づくことすらできないことだった。
防音ヘルメットみたいなものを装備していない限り、頭の血が噴出して死んでしまうそうだ。
もっともその前に狂って死ぬだろうが。

俺は誰かが何らかの方法で、それを破壊してくれることを期待しつつ、
どこか音のとどかない場所に逃げるため、急いでアパートを飛び出したのだ。





だれか続きをキボン……
100白蝶 ◆k0i15ZVUuY :2005/04/09(土) 18:37:39
僭越ながら>>99の続き。駄作スマソ
―――――
だが、逃げても逃げても音は止まない。
無限回廊に似た無人の道路を走っていても、遠き左の山、遠き右の森から、
良く響く爆発音が聞こえて来る。
住民は爆音に怯えているのか、その姿は一つたりとも見当たらない。
俺は足の息が続く限り走った。

そして、俺は名も知らぬ遠い地にやって来た。
その標識を認めるや否や、地に倒れこんだ俺を、その地の住民は温かく保護
してくれた。
俺は唐突にやって来た恐怖から、それと同じく唐突に逃げ出せたのだ。

幻聴か、はたまた、近辺に実際に時限爆音が仕掛けられているのか、次の朝から
俺は、遠い爆発音にさいなまれる羽目になってしまった。
買物をしていても、酒を飲んでいても、いつもどこか遠くから爆発音が聞こえて来る。
やがて俺はその音を恐れ、慄き、それ故次第に狂って行った。

俺がキリで耳を突き通して死んだ原因は、警察でも未だ謎とされているようだ。
―――――
御免。駄作で本当に御免。

真に僭越ながら…次の御題は「猫又」で。ではどうぞ宜しく。ぴく。宜ぴく。
101名無し物書き@推敲中?:2005/04/10(日) 07:22:38
「昔々、鄙びた村に、お雪という若い娘が一人で住んでいたの。どうして一人ぼっちなのかと言うと、飢饉で両親を失ったから。
残されたのは、今にも倒壊しそうな古い家と、いつの間にか住み着いた黒猫だけ。
生きていく為に遊女のような生活を余儀なくされていたから、村八分状態で、
欲望を満たすために男達が訪れる以外は、村人との交流もありませんでした。
ある冬の晩、その日は雪が降っていたのだけど、娘の噂を聞きつけた侍が訪れていたの。
侍が娘を押し倒そうとしていた時、猫が部屋の中に入って来た。
その侍は気の短い粗暴な男だったから、邪魔をされた事に腹をたてて、猫に斬りかかった。
でも、斬られたのはお雪だった。慌てて猫を庇ってしまったから・・・・・・。
興ざめした侍は、慌てて逃げ帰ったけど、庭先の雪まで赤く染め上げたお雪の鮮血を舐めながら、猫は復讐を誓ったのです。
その日から、猫は娘に化けて暮らすようになったの。以来、娘の元を訪れた男達は、次々と行方不明になりましたとさ」

「それが、とっておきの怖い話? あんまり怖くないけど。それに、猫が人間に化けても見分けつくんじゃないかな? 昔話はもういいから、早くおいでよ」
俺は女をベッドに誘う。コスプレ好きなのか猫耳つけてるし、妙な昔話も聞かせるし、どことなく普通じゃない。
ただのナンパ相手だし、多少頭がおかしくても見た目が可愛いから問題無いんだけど。

「見分け方はね、尻尾! 化ける力を得た印として、尻尾が2つに分かれたの。いわゆる、猫又っていう妖怪だよねっ」
そう言いながら、女は俺に寄り添う。キスしながら腕を背中にまわすと、フサフサと揺れる何かが俺の手を撫でた。
瞬間、激しい痛みを腹部を貫いた。みるみるうちにシーツが赤く染まっていく。
薄れ行く意識の中、臀部から2本の尻尾を生やした女が呟く声が聞こえた。
「上手く化けられるようになったから、ほとんど見分けはつかないでしょ。
雪ちゃんの仇、また1人倒したよ」
102名無し物書き@推敲中?:2005/04/10(日) 14:19:56
次のお題は?
103名無し物書き@推敲中?:2005/04/10(日) 16:15:17
次のお題『太陽風』
太陽から太陽系空間に放出されているプラズマの流れ。
主に電子と陽子から成り、速さは毎秒約350〜700キロメートル。
彗星が太陽の反対側へ尾を引くのは太陽風で吹き飛ばされるためである。
地磁気のために地球上には到達しないが、磁気嵐・極光・電離層の
乱れなどは太陽風が要因となって起こる。
104名無し物書き@推敲中?:2005/07/14(木) 20:41:15
SFは死にました
105名無し物書き@推敲中?:2005/07/16(土) 02:27:33
スレ自体死んでるんじゃね?
106名無し物書き@推敲中?:2005/07/21(木) 02:00:24
  
  ●再出発● リレーといういうからにはバトンを受取って下さいよ ●再出発●
 
 
107名無し物書き@推敲中?:2005/07/21(木) 02:03:15
サブマリン1号は緊急浮上して星空の下に新鮮な空気を再発見した。
108名無し物書き@推敲中?:2005/07/21(木) 02:06:12
空には南十字星があった。波は静かだ。その時、副艦長が何かを発見した。「艦長、あれを見て下さい。三時の方向です」
109名無し物書き@推敲中?:2005/07/21(木) 02:53:27
三時の方向には孤島があって、なぜだか裸の女が白い小さな旗を振っていた。
  
     艦長は謎を解明せずにはおれない性格だった。
 
         「副長、上陸用意!」
110名無し物書き@推敲中?:2005/07/21(木) 19:19:16
「上陸します!」
副長の声とともに、航海士が舵を切った。
そのとき、サブマリンの船体を太陽風が襲った。
111名無し物書き@推敲中?:2005/07/21(木) 21:12:03
why何故に?
112名無し物書き@推敲中?
知るかボケ!