>>228 世界の永遠性、世界が永遠に終わらないことを確信する心理というのは、
「世界が永遠であってほしい」という願望が
「世界は永遠でなければならない」という要請に変わり、
それが最終的に「世界の終わりは 客観的に永遠にやってこない」という認識に変わったものだ。
それではそもそもどうして最初に「世界が永遠であってほしい」という願望が生じるのかというと、
これは進歩的理性の世界をいったん否定する働きに由来する。
理性的な人間ほど現実をそのまま受け入れることはせず、いったん現実を否定して、
それが不可能であることを確認して初めて現実を納得して受け入れるのだが、
高度に理性的な人間ほど極限まで現実を疑おうとするので、
「永遠なものは存在しない」という現実を否定した状態がずーっと続くことになり、
その状態が耐え難いので、せめて世界は永遠であってほしいと願うようになるのだ。
しかし今まで、永遠に終わらないものの存在が証明された試しはないし、
これからも一週間やそこらのうちに世界が永遠であることが証明されるなどということはまずない。
いいかげん「世界は永遠である」という観念から卒業すべきである。