なっちがメルヘン世界に飛ばされたら

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57なっちの戯曲 ◆Qx/7DEzf5E
>>48
僕は思った。
このままこいつらに誘拐されてなるものか!
そして大声で「みんな逃げろー!!」と叫んだ。
僕はなっちの手を取り走った。
他の拉致されたみんなもいっせいに逃げ出した。
ダイソン球達は僕らを追いかけた。
僕はなっちの手を握りながら走った。
なっちの手は不思議な感触に満ちていた。
「守らなきゃ」・・・と僕は思った。
しかし突然なっちは僕の手を離した。「ひとりで走れるから!」
なっちは呟いた。僕はショックでその場に立ち止まってしまった。
するとすぐダイソン球が追いついた。
ダイソン球は服をいきなり脱ぎ、柔道着に着替えた。
その姿はまるで黒澤監督のデビュー作の姿三四郎映画を
蜂起させるものであった。そいつは僕となっちに張り手をくらわした。
僕となっちはダイソン球にすっ飛ばされた。