>>44 トラックは人気のない倉庫の前で停止した。
そして荷台にいた僕やなっち、数人の若者達は倉庫の前にいけと
指導されて、次々と荷台を降りていく。
僕は思った。これから僕らはどこか遠い国へ売られるだろうと
思った。でも僕なんかより人気アーティストのなっちの心境の方がつらい
という感じはあった。せっかくスターになった女の子が外国に売られるなんて
いう身分になるなんて、すごい切ない。
僕はおそるおそるなっちの方を見た。
なっちの目は少し潤んでた。
なっちと目が合って僕はまたすぐ胸がドキドキした。
他の拉致された若者達もなっちのことちらちらと見ている。
無理もない、なっちは人気アーティストだから。
そんな僕らはやがて行方知れずということで
>>44みたいな
探偵が探すことになるんだろうと僕は思った。
僕らは行方不明の存在なんだ。そしてなっちも・・・。