なっちがメルヘン世界に飛ばされたら

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41なっちの戯曲 ◆Qx/7DEzf5E
>>39
トラックの中にはなっちがいた。
ぼくは驚いた。本物のなっちに出会っちゃったのだ。
僕はなっちのことが好きで好きでしょうがなかったので
嬉しかったかもしれない。こんなに近くで見れて。
でもそうは言っていられない。
僕もなっちもこのテロリスト集団にさらわれている。
うかうかしちゃいられないよ?
僕は胸のドキドキを押さえるよう努力した。
でもね、なっちが僕のこと見つめてた。僕は胸がドキッとしたよ。
もっと胸がドキドキしたこの気持ちを溶かすことできないかな。
僕はなっちのこと見ないように下を向いた。
揺れるトラックの荷台。トラックは北へ進む。
あたりに積もった雪が解け始めたように僕のなっちへのドキドキは
いつ解けるんだろう。