なっちがメルヘン世界に飛ばされたら

このエントリーをはてなブックマークに追加
「なっちの作ったみそ汁について」
                作・なっちの戯曲
僕はある日自転車でサイクリングをしていた。
非常に夕焼けがまぶしいときだった。
額から汗が流れた。その汗をバスタオルでぬぐう僕。
僕は急カーブの曲がり角で自転車を停車させた。
朝日がまぶしい。
僕はカーブのむこうの森から小鳥の囀りが聴こえてきた気がしたので、
サンドバックに携帯していた双眼鏡を取り出し、
小鳥のさえずりの聴こえる森の方を双眼鏡で見渡した。
するとそこには直径20aほどの小鳥がいた。
可愛らしく木の枝に止まっていたのだ。
その小鳥は僕にウィンクした。
僕はむねがどきんとした。双眼鏡の中の小鳥はやがて見えなくなり、
僕は双眼鏡を振り回した。
すると小鳥は僕の肩にいきなりとまってこう発言した。
「なっちに会いたければ9合目の三軒茶屋へおいで」
そして小鳥は飛び去った。まるで天界からの使者のようだ。
でも僕は小鳥が日本語をしゃばることよりも
たかが小鳥が僕がなっちを探して日本中を自転車でこぎまわってるのが
バレてるのがショックだった。
僕の愛は小鳥に心中を察っされるぐらい小さなことなのだろうかと。
(続く)