あら……、雨だわ。でも、だいじょうヴぃ。うちの洗濯機は感想機能付の全自動七キログラム。
子供の泥んこ汚れもおとーさんの加齢臭も根こそぎ粉砕。
しかも、洗剤は酵素パワー……、あらやだ、洗剤が切れてたわ。
私は洗剤を求め、横殴りの雨の中、最寄り駅までの道程の中間で営業しているスーパーへと向かう。
すぐ近所のコンビニも洗剤は扱っているけれど、少しお高いのだ。
雨が小降りになった瞬間を見定め、私は自転車を駈る。右手には百均のビニール傘。
ちょっと急いできたからウルトラマンのカラータイマーが変わるよりも早くスーパーに着いた。
――ふふっ、自己新ね。
声には出さなかったが、満足げに私はほくそえんだ。
洗剤コーナーは、たしか左隅……、あった。酵素パワーと書かれた赤い箱を片手にレジへ向かう。
そういえば、トイレの紙も少なかったわね。右に十二ロールの塊を抱えレジに並び直す。
――いやだ、ちょっと本降りになってきたわね。
私は家路を急ぐ。少し焦りつつ。家路最終コーナーを回ったところに小学生の集団。あっ……。
「おばちゃん大丈夫?」
気を掛けてくれた小学生の目は冷淡とも失笑ともとれるものだった。
「大丈夫。ありがとう」
恥ずかしさもあって、一目散に漕ぎ出した。家に着き、鍵を取り出す。……、あれ? ないわ。しかも洗剤も……。
さっきの最終コーナーまで急いで逆走。
あっ……、洗剤は爆発する芸術よろしく道路に貼り付く平面オブジェになっていた。
今日は、道路を洗濯する日だったのよ。うん。そう自分に言い聞かせ天を仰いだ。
雲の切れ間からはお日様が覗いていた。
次 扇風機そろそろ仕舞わなきゃ
953 :
名無し物書き@推敲中?:2005/09/29(木) 03:33:11
団扇を下に向けて扇いでいた、敦子の右手が動きを止める。
彼女の体の下で汗まみれの大介が呻く。
「ちょっと……まって」
敦子は止めない。団扇を放り投げ、大介の髪を鷲摑みにして腰を捻る。
捻る。擦り付け、捻り回す。
大介が声を絞り出す。
「……」
大介の器官が体の中で律動し跳ねながら、力と張りを失ってゆく。
敦子は、しかしそれを抜かず、大介の上に跨ったまま、くっくっと笑う。
臍まで続く大介の濃い陰毛が濡れそぼり、太腿はぬらぬらと滑る。
敦子は思う。自分の体が分泌するこの粘液が、大介が溺れるのに十分な量であればいいのに。
あの行為の果て、白い液を搾り取られたあげくに、女が作り出すあの粘液に溺れて死ぬ。
それって、最高に苦しくて、そして最高に幸せなことでしょう?
「ほんと暑い。汗びっしょり。こんな時にクーラーも扇風機も何で壊れてんだよ全く」
大介は自分では手を動かしもしない。
敦子は、大介の萎んだ器官が抜けないように注意しながら団扇に手を伸ばし、7
取り上げ、大介に向けて扇いでやる。
「扇風機そろそろ仕舞わなきゃ」敦子は呟く。
「先生。もっと扇いで。俺、全然まだ暑いよ」
自分の中で、ぴくり、と大介がまた賦活してくる兆しを感じ、敦子は微笑む。
「あれを頑張ったから、暑いのよ」
「頑張ったから?」
「そうよ」
「勉強も頑張ってね」
「うん」
だがそう言いながらも敦子はにっこり微笑みながら、再び腰を揺すり始める。
954 :
名無し物書き@推敲中?:2005/09/29(木) 03:36:23
忘れるところだった。次の題。
「ちょっと怖いかしらね」
テーマのお題なら書けるけど台詞のお題はやりづらいな、口調決まってるから。
956 :
名無し物書き@推敲中?:2005/10/18(火) 13:22:15
炭酸水が弾けるような音が、耳の中に響く
白鍵と黒鍵の間を彼女の指が高速で移動する。
一心不乱だ。
まるで死に絶える前の蝶のよう。炎の中の蝶だ。
僕が部屋に入ってきたことさえ気づかずに京子は
ショパンを弾き続けている。
彼女の額に一筋の汗が流れ落ちた。
やがて蝶は静かになった。
「ちょっと怖いかしらね」
知らず拍手をしていた僕に向かって京子は笑った。
「ああ怖い」
後ろから抱きしめ彼女の髪に頬をよせる。
「でも僕のことも忘れないで」
次のお題「蜃気楼」
蜃気楼には何が映ると思う? と、彼女がきいてきた。
錯覚だの、光の悪戯だの、難しいことはよく分からない。
だから適当に答えてみる。
「ええと……その人がその時、一番望んでいるものじゃないかな」
砂漠を行く旅人が見るオアシスとか、冬山で遭難した登山家が求めるバーボンとか……。
それで正解だと思うわ、と彼女が言った。
途端、彼女の姿が消えてなくなる。
あ、そうか。もう僕以外には誰もいないんだった。
次のお題「風呂を沸かす」
両足を肩幅より少し開き、両手を腰にあてて、鏡に写る自分と目を合わせる。
下腹部では己のものが隆々と反り立っていた。
おもむろに右手をのばす。
シュ、シュ、シュ、シュ
右手は俺の支配を離れその動きをどんどん加速させていく。
「たかし……」
着替えを置きに来たであろう母と鏡ごしに目が合う。
「…………」
静かに風呂場の戸を開け湯船に飛び込む。
「あひゃい!」
水だった……。
次 コタツとみかん
寒い外から帰ってきて、駆け足で部屋に上がる。
そして飛び込んだ。コタツという楽園へ。
足の芯に熱を感じる。その熱は体の芯へと伝わっていった。
「ふー」
そこでやっと外に出ていたときの緊張がほぐれる。
ふと、こたつの上に置いてある蜜柑を手に取った。
皮を剥くごとに甘酸っぱい香りが鼻をくすぐる。
一口を口に入れて一言、
「あまうまー」
961 :
960:2006/01/11(水) 19:23:20
次 酸使いと剣使いのバトル
男は勝利を確信していた。
鎧に身を包んだ女が振るう剣も、自らが創りあげた
この薬の前には無力であるはずだった。
心血を注ぎ込んで今日初めて完成したこの薬。
二つの液を、美しく華麗な憎き女剣士の目の前で混ぜた時、
この「全てを溶かす酸」で女剣士の白い肌も、美しい髪も、
骨に至るまで全て溶かす事を想像し、快感は頂点に達していた。
だがその薬はもう自分の手の中には無い。
「全てを溶かす酸」は混ぜた後、静かにフラスコを溶かし、
気付かぬ間に足元の床の石を濡らしていた。
男の落ちる階下に、「全てを溶かす酸」は溜まりを作って待っていた。
次 火星
963 :
名無し物書き@推敲中?:2006/01/12(木) 17:50:24
降り立ったその星の名は今はあまり知られていない。
宇宙服を着込み外へ出る。大地は赤茶けた砂ぼこりが舞っていた。
地面の色も赤茶色、ここの全てがその$Fに染まっているように思えた。
歩くごとに砂が舞い上がり、視界を遮る。
昔の人類はこの星を火星≠ニ呼んだという。
次 簡単な感情描写(焦りと怒り)
964 :
名無し物書き@推敲中?:2006/01/12(木) 20:36:00
彼の肌から、じわりと汗が吹き出して来る。
しかしその汗が乾く間も無く、彼の顔は徐々に般若の様な様相を呈していた。
次 兄妹間の死闘
の様な様相×
の様相○
966 :
名無し物書き@推敲中?:2006/01/12(木) 20:55:44
俺は妹に馬乗りになると、拳をグーにして頬を殴った。
彼女の柔らかい肌にアザが出来る。
興奮し、更に殴打を続ける。アザは擦り切れ、所々から血が垂れ出していた。
「痛いよ……お兄ちゃん……」
「お前が悪いんだ、お前が俺の気持ちを分かってくれないからっ!!」
そして、最後に強烈な一発を打ち込んだ時だった。
腹部に深々と突き刺さるナイフ。
血がバシャッと音を立てて噴き出した。
ふと地面を見ると、今までいた妹がいない。嫌な汗が額を伝う。
「さようなら、お に い ち ゃ ん=v
銃の劇鉄が下りる音と同時に俺の意識は深い闇の底へ落ちていった。
次 緊張感のあるバトル(一人称感情描写重視で
「クソッタレ!いい加減しつこいぞ!」
後ろを振り返ってそう叫び、再び操縦桿を捻る。
だが3Gを越えた機動ができない。緩い旋回、低速では
敵戦闘機のいいカモだ。俺は舌打ちしつつスロットルを
少しだけ前に押す。冷や汗がこめかみを伝う。
緩いバレルロール。これじゃ振り切れない。
機体には何一つ問題は無い。ただ俺の腹の調子が悪いだけだ。
勿論、こんな時の為に戦闘機乗りはオムツを履いているが、
物には限度がある。俺のようにたらふく食ってたらふく
腹を壊した奴の事まで、軍は考えてくれちゃいない。
あと一撃で、俺は整備兵に口止め料と掃除料を兼ねてしこたま
奢る破目になる。文字通りのクソッタレ野郎だ。
警戒装置がけたたましく悲鳴を上げる。遂にミサイルロックされた。
俺は覚悟を決めた。スロットルを一番前、そしてさらに奥へと押し込むと、
アフターバーナーの強烈な加速が全身を覆う。操縦桿を左へ倒し、それから
一気に引く。猛烈な旋回Gの中、マスクの中の口元が緩む。
耐えろ、俺の肛門。さもなければ明日から俺の渾名は「戦闘爆撃機」だぞ。
次 一目惚れ
968 :
名無し物書き@推敲中?:2006/01/15(日) 05:26:54
ボクが恋をしたのは三年前だった。秋葉原で出会った彼女。
彼女の肌はマシュマロのように白く柔らかそうだった。
整った、しかし若干幼く見える顔立ち。サラサラと流れるように黒い髪。
オタクの街、秋葉原には縁遠い女の子だな。とボクは思った。
だが彼女を見た瞬間、ボクの胸は熱く、そして苦しくなる。
何なんだろう? この気持ちは。思わず手で彼女の肌を触る。
とても、とても柔らかかった。彼女は黒い瞳でボクを見つめる。
ボクはその視線に釘付けになった。
そして三年後、ボクは彼女と住まいを共にしている。
家族にも友達にも言えない彼女との生活。
そう、ラブドールを持ってるなんて言えるわけがない……。
そしてボクは彼女と今日も肌を重ね合わせた。
次 ツンデレ、素直クールと3Pデート
969 :
名無し物書き@推敲中?:2006/02/06(月) 10:17:17
炭酸水が弾けるような音が、耳の中に響く
970 :
名無し物書き@推敲中?:2006/03/05(日) 23:18:19
保守
門を出るなり、傍らに寄り添った女が声を掛ける。
「どう、書けた」
妹がニヤニヤと口角を吊り上げながら首を傾げると、黒い長い髪が冬の風に揺れた。
「まぁ…まぁまぁ、かな」
今や俺の心臓もすっかり平常通りに戻っていた。
試験会場に入る門を抜ける時の緊張感は…耳の奥で響く心臓の鼓動はもう聞こえない。
耳元を抜ける冷たい風の音だけだ。
「何よ、それ…頼り無い返事」
「心配してくれてんのか」
今度はこっちが逆に意地悪な笑みを浮かべると、妹は俺から目を逸らした。
「…まぁ…兄が頑張ってたのは知ってるし…」
向こうを眺める顔。
滑らかな首筋に黒い長髪が掛かっているが、すぐに風に飛ばされた。
「…二年後はお前の番だぞ。その時はしっかり応援して恩返しするよ」
「べ、別にいらない」
こちらを振り返りかけた首が再びそっぽを向く。
「二人とも」
黒光りする車の中から姉が手を振った。
黒い車体も白い雪がまばらに積もっている。
どうやら長く待たせてしまった様だ。
「どうだった」
「まぁまぁかな」
「そう…」
俺が全く同じ答えを返すと姉はそう呟き、車のハンドルを握った。
「大丈夫、今年落ちてもまた姉さんが教えて貰えば良いじゃん」
「お前」
俺が不機嫌な表情で妹の頭髪を撫でると、姉が急かす様に車のハンドルを回した。
ハンドルを握る腕に太さは無いが、別段たくましく見える。
「外は寒いでしょ。乗りなさい」
俺は悴む指先で車の扉を開けた。
次 「地球最期の日」
立ち上がることは、とうの昔に諦めた。
地震計の針が飛ぶような揺れから始まった地球の崩壊は、人類の
全てを貪欲に、且つ塵一つ残さずに飲み干そうとしていた。
揺れ続ける大地の所業に降参した俺は、頑丈な研究室の床に寝そべり
身体を床に打ち据えられながら、地球の鼓動に耳を傾けていた。
地響きのノイズの中に時折混ざる、何かが破け、蠢き、弾ける音。
空を見上げれば、きっと凄いことになっているに違いないと
思ったが、窓の無いここからは見えなかった。
映画や漫画の地球滅亡モノにあるような、黒や赤や極彩色の空が
広がっているのだろうか、それとも何一つ変わらない青空があるのだろうか。
どちらにせよ、もう空を見ることはない。
世界中の硝子を一箇所に集めて、一斉にハンマーで叩き割ったような
破滅的な音が、俺の鼓膜を破いた。部屋にあるもの全てが重力から解き放たれて
全てが中空に向かって投げ出された。俺も投げ出された。
地響きは聞こえない。いや、何も聞こえない。
俺は、何も掴むことの無い手を握り締め、悔やんだ。
もう、あの空を、見ることはないのだ。
次「ステーキ」
現在、へにゃへにゃになっている。
あと26か。ひたすら書き込もうぜ。
そんな未来世界の秩序が今崩れ去ろうとしていた。”インテリジェント・モグラスーツ”が開発されたのだ。
モグラスーツはなんと地底3万メートルまで潜航することができる、驚くべき代物だ。両腕に装備されたモグラ
アームは地中の水分をそのまま吸収することが出来るから、水の価格が暴落してしまった。さらに
モグラアームを使えば地中に埋まった宝物まで発掘できてしまい、次々と発見された埋蔵金により未来世界
に強烈なインフレを巻き起こす。さらに穴ぼこだらけになった地表はまるで地獄の落とし穴と化した。モグラスー
ツを持たぬものは道を歩けば3秒で転落してしまうのだ。まるで密林にしかけられたトラップのようだった。
世界抗議団体SPQは膨大な圧力をS・ボランティ博士にかけた。
そして博士は最後にモグラスーツの致命的欠点を明かしてしまう。それは泳げないことだった。
1001 :
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