>>284をリライトしてみたりなんかしちゃったりして。
(判ってるんだよ、そんな事は……)
男は口の中で呟いた。
固いシートにひどく振動が伝わってくる。迂闊に口を開くとそのまま舌を噛み千切ってしまいそうだ。
余程の悪路を走っているのか、この車体にもガタがきているのか。
そのどちらなのかは判断できないが、その場にいる全員が終始無言だった。
元より、この中で何かを喋ろうとする者はいない。
揺れる所為だけではない。気を紛らわせるための世間話は愚か、独り言や溜め息ですら
その場のただでさえ思い空気を、鉛のような重圧に変えてしまう。
たとえこれが旅客機のファーストクラスだったとしても、全員が同様の表情をしているのだろう。
(あんな、あんな事さえなければ……!)
男は細心の注意を払いながら、誰にも聞こえないように小さく舌打ちをした。
理解している。だが、理性とは別に脳があの出来事を思い起こしてしまう。
男は全てを忘れるように目を瞑った。
闇が支配している中に、その男は立っていた。
その腕には、M16A3(暗視用スナイパーライフル)を抱えている。
光学スコープを装着して周りを見る。同朋達の姿があった。
ここからでは見えないが、その全員が狂気の沙汰といった眼差しをしているのだろう。
無論、自分も例外ではない。
周りに散開している仲間達も、手に手に銃を抱えている。しかし、彼らの持つアサルトライフルはどれもくたびれ、最低限の整備しかされていない質素なものだった。
リーダーがその小太りな体をこちらに向け、手首と指の動きでこちらに指示を出した。
一度目の合図。打ち合わせている通りに、チームが二つに分かれる。
そして二度目。その指示で、一方の群れがより深い闇へと姿を消し、走り去っていった。
スナイパーを含めた数人が、作戦通りの位置に待機する。
小高い丘になっているその場所は、目標の大きな屋敷が一望できる絶好の狙撃ポイントだった。
うわぁ、むっちゃグダグダやぁ〜〜〜!
お目汚しにしかならん! すまん。
何事もなかったかのように、次の方、どうぞ↓