【ラノベ☆】角川NEXT賞 その6【アタック!】

このエントリーをはてなブックマークに追加
147名無し物書き@推敲中?
142で出てきた大森望の日記がこれ。
>【11月7日(木)】
>角川書店本社会議室で、吉野仁、吉田伸子両氏と、カドカワエンタテインメントNEXT賞受賞作第一弾3冊を語る鼎談(『本の旅人』用)。
>すでに発表されているとおり、12月6日発売予定の3作は:
>『リベンジ・ゲーム』 谷川 哀
>『ラヴ☆アタック!』 川上 亮
>『アフリカン・ゲーム・カートリッジズ』 深見 真
>装幀は今日はじめて見たんだけど、写真とか使ったおしゃれ系で、造本はBOOK PLUS風。
>ゲラで読んだ中身の印象とはかけ離れてますが、これはこれでいいかも。今までになかったタイプの叢書とは言えそう。
>叢書名はシンプルに《NEXT》だけ。
>第一弾3作のうち2作は既成作家(富士見ファンタジア文庫/富士見ミステリー文庫系の新人賞でデビュー済み)の作品
>なので、2ちゃんねる創作文芸板のNEXT賞スレッドなんかでは「出来レース」疑惑が盛り上がってますが、富士見事業部と
>角川書店書籍編集部の関係を知ってる人ならよくわかるとおり、スニーカー系の作家ならともかく、富士見系の作家だから
>と言って優遇されるわけがない。編集部から聞いた話だと、どちらの作品もわりとはやい段階で(昨年中)NEXT賞に応募が
>あり、プロ作家だけあって直しがスムースに進んだので第一弾に間に合った、ということらしい。

> 
148名無し物書き@推敲中?:02/11/14 11:11
147の続き
>で、その内容なんですが、『リベンジ・ゲーム』はすさまじくえぐい高校野球ノワール。
>過去と現在が多視点のカットバックで語られる形式をとり、過去パートは精液まみれの
>暗黒版『巨人の星』(甲子園編)の趣き。あまりにもダークな描写が突き抜けた笑いに
>つながるタイプの小説で、野球ミステリのスタイルをとってはいるものの、読みどころ
>は野球部のどろどろ関係と強烈な変態家族ぶり(近親相姦と同性愛)でしょう。
>頭から受けつけない人もいるでしょうが、オレは面白かった。全国の高校球児にぜひ読
>んでほしい。しかし高野連関係者が読むと怒髪天を衝きそうな気も。

>『ラヴ☆アタック!』は出会い系サイトでのナンパに励むおたくたちの生態を描く
>コメディ――と要約すると、「もう飽きたよそんな話」的な気分になるが、その後の展開
>は意表をつくひねりの連発で、意外にも非常にウェルメイドなシチュエーションコメディ
>になっている。おたくネタと言っても、おたく小説に出てくるような描き方ではなく、
>非おたく系の人が想像する典型的なおたくをなぞるようなかたちなので、むしろ一般向け。

149名無し物書き@推敲中?:02/11/14 11:12
さらに続き

>『アフリカン・ゲーム・カートリッジズ』は、銃器マニアの淫夢が現実化したような設定の
>ガンアクション。多世界解釈を下敷きに(ほとんど説明はないけど)好きな銃を並行世界
>からとりだすことのできる(プリンセス・プラスティックの設定に近い)特殊能力者
>「銃使い」が存在する近未来が舞台。危険な銃使いは発見しだい射殺することが法的にも
>認められてて、専門の取締局も誕生。一部の銃使いは仲間を募って組織をつくり(それが
>タイトルの「アフリカン・ゲーム・カートリッジズ」=AFC)それに対抗している、
>と。で、ある日とつぜん銃使いになっちゃった高校生が主人公ね。
> 思いきりライトノベル的な設定ですが、文章は密度が高く、むしろ一般向けミステリに
>近い。さらにベッドシーン(主にレズビアン・セックス)もてんこ盛り。あえて分類すれば、
>『バトル・ロワイヤル』『そして粛清の扉は開かれた』の系列に、おたく系キャラを投入した
>感じ。ガンアクションの場面はよく書けてます。意外にもこれが吉田伸子のイチ押しとか。

>どういうわけか3作とも変態的セックスがフィーチャーされてるんだけど、そういう叢書
>ではない模様。よそではなかなか読めない小説が集まったとは言えるかもしれない
>(中では『ラヴ☆アタック!』がいちばんふつう)。