この三語で書け! 即興文ものスレ 第十層

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287ドン・チッコリーノ ◆AgfZIdI10.
[竜宮城」「ダンプカー」「特売日]
俺は苛立っていた。いやむしろ激怒していた。
先日和歌山の砂浜で亀を助け、噂の竜宮城までは簡単にたどり着く事は
できた。だが乙姫のやつが俺の顔をみるなり、俺を運ぶ亀に砂浜に俺を
一度帰すよう指示したのだ。なぜ宴会の前に砂浜に俺を帰す必要があるのだ?
亀は砂浜に着くなり俺にこう言い放った、「乙姫様はとても面食いですので……」
俺は亀が最後の言葉を言い終わる前に、その鬼頭を両方の拳でこなごなにしてやった。
顔が気に入らないからって、約束の宴会を開かないなんていい度胸だ。
俺は殺した亀を引きづり、すぐそばにあった魚屋に亀を売りに行った。
「すまんねだんな、亀は買い取れねえよ。それより今日は特売日だ、
何か買ってくれよ」竜宮城でただで飲み食いできるはずが、こんな所で
魚を買う必要があると思うと、腹がたってきた。「ご主人、外のダンプカー
はいくらだい?」「あれは売り物……グぉ」俺は主人をみぞおちをおもいっきり
蹴りあげ、店の壁にかかったダンプカーのキーを取り出し、運転席に飛び乗り
車を走らせた。行き先はもちろん竜宮城、地図はもう頭の中にある。
──乙姫の野郎、ぶっころしてやる。俺は時速140キロで海底を飛ばした。
目の前に竜宮城が近付いたが、俺はアクセルをゆるめず、ダンプカーごと
つっこんだ。次に気が付いたとき、俺は薄れる意識の中で心底後悔した。血まみれの乙姫の
の上にかぶさるように揺れる横断幕。──歓迎21世紀の浦島太郎殿。
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