「ふふふのふ」
辰夫は笑いながら俺のこめかみの辺りに拳銃を突きつけた。
「食べろ。うまそうにいわしを食べるんだ」
俺は言われた通りいわしの骨を箸をつかって丁寧に取り分けると、
身を口に運ぼうとした。
「ちょいとまったーっっっっッ」辰夫がティッシュ箱に飛びついた。拳銃はまだ
俺の頭に向けられたままだ。「さあ食えよ」辰夫はティッシュを使って何かをしながら
興奮して息を荒げているようだ。俺は拳銃をつきつけられているために後ろを振り返れなかった。
「ハアハアハア、興奮するぜえもっとくってくれえ、うまそうに、そううまそうにだ・・・」
絶えかねて俺は振り返りざまに言った。
「いくらお前だからって、俺の部屋でひとが魚を食うのをみて感じてそんな変体っぽいことをするのは・・・」
よく見ると辰夫は俺が食べ散らかした魚のカスが床に散らばっているのをティッシュで拭いていた。
「もっと、もっとおお」
哲夫は言った。
俺は哲夫の拳銃を奪い取り、哲夫に向かって引き金を引いた。
「パッポー」銃口から色とりどりの国旗とアヒルが飛び出して哲夫に当たった。
「天の川」「ストーカー」「エアガン」