この三語で書け! 即興文ものスレ 第十層

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「江戸村様ッ、江戸村様ッ」
佃煮屋が、息を切らして追いついてきた。しぶしぶ足を留めると、
「あのぅ、まだお代を頂戴致しておりませんが……」
もみ手をしながら言う。この俺にそんなことを抜かすとはいい度胸だ。
「すまんな、今日はあいにく持ち合わせがない」
からっけつの一文無しの浪人者、いつものことである。
「代わりに腰の物を預けておくが、良いか?」
ほっとしたように差し出した諸手が目の隅に入った。
「では、おそれなが……ッ」
最後まで言わせない。振り向きざまに一閃。ざまぁみやがれ。


次のお題は「漢」「花束」「股引」